問題児たちと憑依者たちが異世界から来るそうですよ? 《凍結中》   作:夜明けの月

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ということで悩んだ末、乙編から入ろうと思います。

ということでどんどん暴走しますか!(錯乱

………いや嘘ですよ?普通にいきますよ?

ということで本編をお楽しみください。


サーカスと憑依者 ーそれは非日常への招待状ー
問題児達は自由気まま、だそうですよ?


コミュニティ"ノーネーム"農園。

 

「黒ウサギのお姉ちゃーん!」

 

「はーいっ!何でございましょうかー?」

 

農作業をしている黒ウサギの元に狐耳の少女、リリがどことこと走ってくる。

 

「そろそろお腹のスク頃だと思っておにぎり持ってきたよ!疲れただろうしちょっと休憩したらどうかな?」

 

「わぁ有難うございますリリ!でもご心配には及びませんよ!コミュニティの皆さんに力を付けてもらう為なら、これしきの畑仕事など苦ではありませんから!」

 

パァと笑顔を咲かせる黒ウサギ。

 

「それに今日はあの六人も手伝ってくれると約束しましたしね!」

 

「えっそうなの!?」

 

「Yes!ちゃんと指切りしましたからもうそろそろ来るはずかと……「大変でーす!!」

 

黒ウサギの言葉を遮るような大声が聞こえてくる。その声の主はジンだった。急いで黒ウサギの元に走ってくる。

 

「ジン坊ちゃん!?どうかされたのですか!?」

 

「そ…それが……、今朝からあの六人の姿が見えないから探していたら、広間にこんなものが……」

 

ジンは黒ウサギに紙を渡す。

 

「なになに……?」

 

その紙を開き、そこに書かれてある文面を読む。そこには、

 

『そうだ、町行こう。 四人より』

 

その瞬間、黒ウサギは完全にフリーズする。そこに二人の人物が現れる。

 

「おーい黒ウサギ、手伝いに来たぞ〜…………?」

 

「あれ?どうかしたの?」

 

そこに来たのは青のカーディガンを着た少年とノースリーブの白のパーカーを着た少女だった。

 

「これを見てください」

 

黒ウサギが少年に腕をわなわな震わせて紙を渡す。

 

「んー?何だこ…れ…………」

 

「………………司さんと三月さんは黒ウサギと思っていることは同じですよね?」

 

「それじゃあ一緒に言いたいことを言ってみよう。せーの」

 

 

 

「「「あの問題児達はーーー!!まったくもーーーー!!!」」」

 

 

 

三人の叫びがコミュニティの敷地内に響き渡った。

 

 

 

******

 

 

 

ワイワイガヤガヤと賑わう町の中を四人の少年少女が歩いている。

 

「行けども行けども知らない街並み。相変わらずムダに広いなこの箱庭ってやつは」

 

「本当ね。私たちがこの箱庭に呼び出されてもう二〜三カ月は経つのかしら?」

 

「うん…でもまだ見たことないものだらけでなかなか慣れないね」

 

「だな。俺たちの知らないものもたくさんあるし」

 

「まあいいさ。すぐに飽きちまう様な所じゃ来た意味がねえ!」

 

十六夜、飛鳥、耀、英太は楽しそうに喋る。

 

「なんだか随分と楽しんでるみたいねあなたは」

 

「おー、さっき買ったこの食い物も割と美味い。サーカスが来てるらしく屋台が賑わってたぞ」

 

「いつの間に買ってたの?私も食べたかったなぁ」

 

そんな時だった。飛鳥と耀の後ろに

 

「ねーねーそこ行くかわいいお二人ィ!よければうちのコミュニティに入らない?」

 

チャラ男が現れた。勧誘しに来たのだろう。

 

「え……あの……」

 

「見たところ君たち旗印の刺繍がないよね。どうせ未所属かたいしたコミュニティに入ってないかどっちかでしょ?」

 

二人のことはガン無視で話を進めていくチャラ男。飛鳥は表情には出していないがイライラし、耀に関しては完全に嫌な顔をしている。耀に抱えられている三毛猫もだ。

 

「だったら俺たちのところに来なよー!君達みたいな女の子大歓迎だからさ。損はさせないよー?ね、どう?」

 

男がそう言い終わると飛鳥はすぅっと息を吸い込み、

 

「『黙りなさい!!』」

 

そう言った。

 

 

"久遠飛鳥

所持ギフト「威光」

生き物やギフトを支配することができる"

 

 

飛鳥がそう言った途端、男の口が勢いよくガチンッ!と閉じる。

 

「あなたの様な低俗な輩に興味はないの。『暫くの間そうしていなさい』」

 

飛鳥がそう言う。男は訳が分からないというふうに慌てている。

 

『うひょー!姉さんの種を支配するギフトはいつ見てもおっかねえなァ!』

 

「うん凄いよねえ。でも助かっちゃったよ」

 

「あら?また三毛猫とお喋り?」

 

そう言われると耀は三毛猫の顎あたりを撫でながら言った。

 

「うん。でも傍から見たら独り言みたいだよね。気にしないで」

 

 

"春日部耀

所持ギフト「生命の目録」「ノーフォーマー」

他の生物とコミュニケーションをとることが出来、友達になった生き物の特性を手に入れることが出来る"

 

 

耀はぼーっとしながら言う。

 

「それよりも……黒ウサギと畑のお手伝いするって約束破っちゃって良かったのかなぁ?」

 

「うーんまあ今頃カンカンでしょうね……」

 

「最悪、司達に知られて後でまずいことになるかもよ?」

 

英太がそう言う。

 

 

"篠宮英太

所持ギフト「魔法」

火、水、風などの基本的な魔法を使うことが出来る"

 

「そ、それはマズイかも………。本当にごめんね二人まで付き合わせちゃって。町の方が騒がしかったのがどうしても気になったんだ」

 

「構わないわよ。なんせ耀さんの五感は動物並みですもの。それは篠宮君も知っているでしょう?」

 

「まあ知ってるけどね。何かしらの騒ぎがあったのは間違い「どいてどいてーっ!」

 

英太の言葉を遮って飛鳥と耀の横を少女が走り抜けていく。

 

「な、なんなの!?」

 

「待てやクソガキーッ!!」

 

それを厳つい男が追っていく。すぐに追いつき少女の頭を掴む。

 

「この俺様にギフトゲームをけしかけといて逃げるたぁいい度胸だなコラァ!!」

 

「やめて放してよ!あんなルール絶対おかしいのよ!どう見たって公平なゲームじゃなかったでしょ!?」

 

「なんだ言いがかりつける気かぁ!?こいつめ……!!」

 

男は完全にキレており少女に向かってハンマーを振り上げる。だが、そのハンマーは振り下ろされることはなかった。

 

なぜなら男の腹に何かが直撃したからだ。それは男を吹き飛ばして止まるとパラパラと空中に舞った。

 

飛鳥、耀、英太ははぁ、とため息を吐いて呆れている。

 

「ああすまん。ゴミ箱と間違えた」

 

 

"逆廻十六夜

所持ギフト「正体不明」"

 

 

「ちょっと十六夜君。ゴミにゴミぶつけてどうするのよ。ちゃんとゴミ箱に入れなさい」

 

「そうだよ。箱庭でもマナーを守らなきゃゴミがかわいそう」

 

「そうだぜ十六夜。ゴミは焼却しなきゃダメだろ?」

 

「いやきっとゴミはゴミ同士仲良くやっていけるさ。それと英太、お前のは完全に殺すつもりだろ?」

 

ピクピクと震えながら地面に倒れ伏している男を尻目にスタスタとそこを去っていく四人。

 

「それに早く逃げないと……背後に何かいるんだよなあ」

 

「見ーつーけーまーしーたー」

 

十六夜の背後に突如、黒ウサギが現れて十六夜の肩を掴んでいる。四人はその光景に気を取られすぎた。その背後にいる二人に気づくことはなく。

 

「イーザーヨーイークーンー?」

 

「ナーニシテルノカナァ?」

 

目に狂気を宿らせた司と三月がそこに立っていた。

 

 

"神野司

所持ギフト「属性憑依:業火・凍結」「憑依者」

業火と氷を自在に操ることができる。

そして、己が隷属する者のギフトを自分に憑依することができる"

 

 

"東雲三月

所持ギフト「属性憑依:烈風」「憑依者」

風を自由自在に操ることができ、己が隷属する者のギフトを自分に憑依することができる"

 

 

それを見た瞬間四人の表情が先ほどとは正反対の恐怖に染まる。そして逃げ出そうとーーー、

 

「ニガスカ」

 

することはできなかった。司の足から伸びる影によって全員が捕らえられる。

 

「サァ、楽しい楽しいお話始めましょ♪」

 

そうして四人にとっては地獄の時間が始まった。

 

 

 

(少年少女説教中)

 

 

 

「これだけは言っとくぞ。約束は破るな、いいな?」

 

「「「「分かりました!!!」」」」

 

鋭い目で司に睨まれた十六夜、飛鳥、耀、英太は敬礼しながらそう言う。

 

「まったく、こっちは十六夜さんたちが何か揉め事を起こしたのかと思ってハラハラしてたんですか「あのさぁ黒ウサギ……」はい?」

 

「実はもう揉めちゃったりして」

 

先ほどまで怯えていた表情とは打って変わって爽やかな笑顔を浮かべながら十六夜は言う。その横には先ほど十六夜がぶっ飛ばした厳つい男が物凄い剣幕で立っていた。

 

「あわわわ………十六夜さん!!誰なんですかこの厳ついハンバーガー屋さんみたいな人は!?」

 

「先日リストラに遭ってムシャクシャしている元ハンバーガ屋さんだ。あとロリコンだ」

 

「勝手に設定を作るな!!」

 

「違うぞ十六夜。ロリコン好きだろ?」

 

「は?何言って……………嘘……だろ………?」

 

英太がそう言うと十六夜は男を睨みつける。

 

「まさか……そんな趣味が……」

 

「おい、さっきから何を言ってやがる?」

 

「黙れロリコン好き。てかこの意味分かるぅ?」

 

ニヤニヤしながら英太が男に問う。

 

「ロリコン好き……?って誰がロリコン好きだコラァ!!」

 

そう、ロリコン好きとは………ロリが好きな男性のことを好きだということであり、要するにホモである。

 

「そいつはカラッチ・トーロっていうの。最近この街で好き勝手やってる悪党だよ!」

 

「あら貴女まだいたの?」

 

先ほど襲われていた少女はそう叫んでいた。

 

「相手に対して不利なルールのギフトゲームを仕掛けてきて、力で脅して参加を強制するんだ!」

 

「ふん!全て『主催者(ホスト)』が自由に決められるシステムなんだろ?」

 

「聞き捨てなりませんね」

 

「聞き捨てねえな」

 

黒ウサギはカラッチ・トーロを睨み、司は軽蔑の目を向けている。

 

「ギフトゲームは両者の同意の下、成り立つ神聖なものです!」

 

「あんたがやってるのは恐喝だ。それが箱庭で許されると思ってんのか?」

 

二人は的確なことを言う。黒ウサギは『箱庭の貴族』であり、司は主催者権限持ちだからこんなことが言えるのである。

 

「ああ?お前まさか、『箱庭の貴族』、月のウサギの末裔か!はっ、これは面白ぇ……」

 

カラッチ・トーロは獰猛な笑みを浮かべて司たちに

 

「おいそこの六人、俺とギフトゲームで勝負しろ!」

 

そう言ってきた。そう言われた途端、六人が円を作り小さな声で話す。

 

「おい、どうする?」

 

「あんまり参加したくないのだけれど……」

 

「同感……」

 

「まあ参加しても大丈夫だろ。最悪、あいつのゲームを俺が塗り替える」

 

「どうやって?」

 

「魔王のゲームをもう一度ってね」

 

「何それ怖い………」

 

「おいどうするんだ?まあ、お前らみたいな弱小コミュニティの奴らなんて話にならねえがな」

 

カラッチ・トーロがそういった途端、六人がピクッと反応する。

 

「挑発に乗ってはダメですよ皆さん!ここはグッと堪えてください!」

 

「ああもちろんだ!言われなくてもわかってるぜ」

 

そこで一拍おいて、

 

「「「「「そのゲーム受けて立つ!」」」」」

 

その言葉を聞きウンウンと頷く黒ウサギ。だが黒ウサギはすぐにハッとなり、

 

「いやいやいやあの、待ってください!今の流れ何かおかしくないですか!?私の話聞いてました!?」

 

的確なツッコミを入れる。

 

「「「挑発に乗るなとは言ってたが喧嘩を買うなとは言われていないので」」」

 

「なんて強引な屁理屈!」

 

「「言いつけは破るためにあるものだ!!」」

 

「そこのフリーダムコンビは黙っててください!」

 

十六夜、飛鳥、耀は屁理屈を述べ、三月と英太に関しては黒ウサギの話を聞く気すらないらしい。

 

「いいじゃねえか」

 

「つ、司さんまで……!」

 

「いや〜、子供にそういうことをしてたっていうのが俺は許せねえんでな。ギフトゲームで叩き潰したいんだよ。生きるのが嫌になる程度に」

 

司の目は狂気で満ちていた。

 

「ふん、やっぱりだな!てめーらみてぇに群れるガキどもが一番身の程知らずってやつを知らねえ」

 

「うるせえハンバーガー。さっさと開始の宣誓しろよ!」

 

「じゃないとハンバーガーからロリコン好き(ホモ)にするぞコラ」

 

「まあ待て。ゲームステージの用意が先だ」

 

そう言うとともに十六夜たちの目の前の光景が一瞬にして変化する。言うならば巨大迷路に変化した。

 

『ギフトゲーム名"ラビュリントス"

 

・プレイヤー一覧 逆廻 十六夜

       久遠 飛鳥

       春日部 耀

       神野 司

       篠宮 英太

       東雲 三月

 

・クリア条件 ステージの謎を解き迷宮を突破、又はステージ内に潜むホストの打倒。

 

・敗北条件 降参もしくはプレイヤーが上記の勝利条件を満たせなくなった場合。

 

宣誓、上記を尊重し、ギフトゲームを行います。

     "カラッチ・トーロ"印』

 

「"契約書類(ギアスロール)"か……」

 

「わぁすごい……巨大迷路だ」

 

「なかなか面白そうなステージじゃない。それで、ルールに何か問題はあるの黒ウサギ?」

 

飛鳥が状況の変化についていけていなくてポカンとしている黒ウサギに問う。

 

「え……あ、いえ今の所は何もないですが……」

 

「よっし、ならさっそく迷路を踏破しようぜ!」

 

英太が右手を振り上げ進行しようとするが、黒ウサギはそれを制す。

 

「ちょっと待ってください。確認したいことがあります」

 

「んあ?なんだ?」

 

「このゲームに賭けられているチップのことです。莫大な金品を要求してくることもありますから。それで十六夜さん、それについての記載があると思うのですが、なんとありますか?」

 

全員が十六夜に注目し、十六夜の返答を待つ。

 

「あー、なんか空白だったから俺が書いといたぞ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ウサギ肉贈与』って」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

黒ウサギは自分を指差し、十六夜はそれを見て頷く。

 

「鬼悪魔ド外道ーーーッ!!!」

 

「きっと美味しいハンバーガーになるぜ!」

 

泣いて十六夜に言う黒ウサギにふざけたように笑う十六夜。

 

「大丈夫よ黒ウサギ。勝てば何も問題ないのだから、任せておきなさい」

 

「私頑張る。黒ウサギがハンバーガーにされないためにも」

 

「させるわけないじゃん。大事な友人を失いたくないしね」

 

「あんなクズに負けるほど俺たちが弱いってのか?心外だな」

 

「問題ない。というか俺たちが負けると思ってんのか?」

 

飛鳥、耀、三月、英太、司の順で言う。

 

「俺たちは楽しむために箱庭に来たんだ。簡単にクリアできるゲームじゃつまらねぇ!!」

 

「行くぞ黒ウサギ!」

 

十六夜はそう言い、英太が黒ウサギに手を差し伸べる。

 

「い……十六夜さん……それに皆さんも………!!私は……あなた達が来てくれて本当に……よかったです……!」

 

黒ウサギはポロポロと涙を流しながら差し伸べられた手を掴む。そして英太はその手を掴んで、黒ウサギを引きずり始める。

 

「それで、とりあえず啖呵切ったはいいけどこれからどうするんだ?」(十六夜)

 

「えっ?別に作戦なんて考えてないけど」(飛鳥)

 

「私もとりあえず便乗しただけだし……」(耀)

 

「面白そうだから乗ってみた!」(三月)

 

「うわぉ、まさかのノープランかよ!」(英太)

 

「まあいいんじゃね?テキトーに行こうぜ」(司)

 

なんともフリーダムかつテキトーなことばかり言う六人。

 

「ぜ……前言撤回……

 

 

 

 

 

やっぱりとんでもない、問題児達ですっ!!」

 

 

こうしてゲームの火蓋は切って落とされた。

 

 

 

 

 

おまけ

「いつまで引きずるつもりですかっ!」(黒ウサギ)

 

「よっしゃ、このまま最終回まで引きずって行こうぜ!」(英太)

 

「やめろ。それだと黒ウサギがハンバーガーがじゃなくてひき肉になるぞ」(司)

 

「ひき肉になったらこねて焼いてパンに挟んでハンバーガーにして食べてあげるからね!」(三月)

 

「不穏なことを言わないでください!」(黒ウサギ)

 

 




はい、どうでしたか?

三月「聞きたいことがあります!」

なんです?

三月「なんで私いきなり服装変わってんの?」

気分だ!

三月「そうか!死ねクソ主!!」

理不zクボァ!?

司「それにしてもなんで乙編なんだ?」

ちょっとやりたいことがあるんです。いわゆる伏線を少し回収しようかと。できるかどうかわかりませんが。

司「……その内容は?」

言いませんよ?

三月「とりあえず暴走したらここでぶっ飛ばすからね」

了解です。それでは締めましょう。

三月「ここまで読んでくださりありがとうございました」

司「次回もお楽しみに」

感想、評価、誤字脱字の指摘、駄目出し等もよろしくお願いします。
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