今回は完全オリジナル回です。
オリキャラも出るよー。
デュラハンの呪いを解いてもらい、三人がアホ面を晒してから少し経った時、カズマさんが聞いてきた。
「なあアオイ。あの時やりたい事とか言ってたけど、それってなんの事なんだ?」
あの時? やりたい事? ……あぁ、あれか。
「あー、いやまあ、大した事じゃないですけどね、ちょっとした実験を……」
俺は、試作品一号を見せながら説明した。
「なるほど。つまりは新武器で刀を作って、その刀を呪わせようって事か……」
「そゆことっすね。そんで出来たのがこれ」
そう言うと、カズマさんは恐る恐る聞いてきた。
「…………で、呪われた刀だからなんなんだ?」
「たしかに」
そうすると、ダクネスが来て、こう言った。
「……試しにモンスターを狩ればいいのではないか?」
「「それだ」」
そうして俺は、ダクネスとウィズさんを連れてデュラハンの城に行く事にした。
「えっと、私はなにをすればいいのですか?」
城に入る直前、ウィズさんが聞いてきた。
「ウィズさんは保険ですよ。並大抵のモンスターにだったら負けないですよね?」
「そうですけど……」
「まあ俺達がやばそうになったら魔法かなんかで妨害してください。そしてその内に逃げましょう」
俺の作戦はこうだ。
まず、城に入ってアンデッドナイトを斬る。
もし、異常な威力だったらそれが呪いの効果。
斬れなかったらもしかしたらアンデッドには効かない。もしくは、普通に刀自体が雑魚。
他だったら…… 後々考えればいい。
もしやばくなったら、ウィズさんの妨害でアンデッドナイトを足止めして、その隙に逃げる。
以上が今回の作戦だ。
「ま、待ってくれ。私は本当になんで呼ばれたんだ?」
「ダクネスは…… まあアンデッドナイトが見当たらなかったらデコイとかで呼び寄せてくれ」
まあ正直なところ、二人だったら怖いし、ウィズさんと二人きりは思春期男子には色々としんどいし。
「じゃあ、開けるぞ……」
俺が二人の様子を確認しながら扉に手を掛けると、二人は頷いた。
扉を開けて、城に入ったら、そこに広がっていた風景は……
「…………くっら」
真っ暗でした。
どうしよう、まだ千里眼とか手に入れてないんだけど、
「あ、初級魔法は覚えたんだった。ティンダー」
俺はこの前覚えた初級魔法で火を付け、視界を確保した。
「どうだアオイ、どこかにアンデッドナイトはいるか?」
ダクネスが聞いてきたので、俺は敵感知でアンデッドナイトを探した。
「……ここの通路を右に行ったらうじゃうじゃいる。左は…… なんか強い気配を感じるな。真っ直ぐ行ってもいないし、どうする?」
右の奴は雑魚だろう。だが、左の奴は恐らく強敵だ。
「左は強いのか……」
「や、止めろよ? ここで突っ込んでも意味無いと思うぞ?」
俺は、ウズウズしながらふらふらと左へ行こうとするダクネスの腕を掴み、止めた。
「たしかアオイさんは潜伏も持っていましたよね? それで確認しに行くのはどうですか?」
ウィズさんがそう提案してきた。
「そうですね。じゃあダクネス、お前は一旦城の外出てくれ。後でいくらでも罵ってやるから。クリスさんの前とかで」
「ほ、放置プレイをするだけでなく、ゆ、友人の前で罵ってくるとは…… な、なんてご褒美だ」
「…………」
止めてくださいウィズさん。その目線は効きます。
「ま、まあ、二人だったらすぐに逃げられるし、ダクネスよりウィズさんの方が逃げる時は活躍してくれると思うしな」
誰に言い訳する訳でもなく言うが、ダクネスは聞かずに城を出た。
「じゃ、じゃあウィズさん。潜伏使うんで、ちょっと手なり肩なり持ってください」
「……わ、わかりました」
この時、ウィズさんがちょっと嫌そうにしてたのは気にしないようにしよう。
「……ここですね。この扉を開けたらいます」
「なんだか、一際強い気配を感じますね。とりあえず、そっと開けてみますか?」
俺の手を握るウィズさんの手に力が籠る。それほど強いモンスターなのだろうか、
「じゃ、じゃあ、いつでも逃げれるようにしておいてください。……じゃあ、開けますよ」
そう言い、俺は扉を少し開けた。
そこには、多分二メートルは裕に超える、特大のアンデッドが立っていた。
ちょうど目が合い、その目は血の様に赤く、ドス黒かt
…… 目が合った?
「……うぃ、ウィズさん、に、逃げましょう!!」
「え? きゃっ!」
俺はそう言い、ウィズさんを横抱きにしながら全力で走り逃げた。
一つ、角を抜けると、扉がバンッ!! と開き、特大なアンデッドが走って追って来た。
「ウィズさん! やばいです! 後ろのあいつ、絶対やばいです!」
「え? えっと、わかりました! ……ボトムレス・スワンプ!」
チラッと後ろを見ると、屋内であるにも関わらす、廊下に沼が出来ていた。
そのアンデッドは、ウィズさんが作ってくれた沼に足を突っ込んだが、お構い無しに進んでくる。
「うわぁー! なんで抜けてくるんだよおぉ!」
しかし、そのおかげで縮まっていた距離が少し伸びた。ありがとうウィズさん。
「ウィズさん、ちょっと逃げてもやばそうなんで外に出たらあれ、試してもいいですか?」
「え!? だ、大丈夫なんですか!? 幹部の私からしても、あのアンデッドは相当の強敵ですよ!?」
「大丈夫ですよ。実家ではよく親にしごかれていたので。それに、ダクネスじゃないですけど、背に仲間がいるのに、逃げられないんですよ」
後で考えて思ったが、逃げてる最中に何言ってんねんって話だよな、
「そ、そうですか。で、でも! 危ないと感じたらすぐに退いてくださいね!?」
ウィズさんにそう言われながら入り口まで戻った俺は、ダクネスにウィズさんを投げた。
「なっ!? おいアオイ! 女性を投げるな!!」
「それはほんまごめん! 後で謝るから!」
俺はそう言って、一号を構えた。
「ぐるぅああぁあぁぁあぁぁ!!!」
そいつは入り口の扉を破壊しながら、吠えた。
明るくなり、そいつの姿が見えたが、武器に棍棒みたいな何かを持っている事だけを見て、俺の脳は理解を拒んだ。
服装は腰に布を巻いた様な、棍棒もあいまって、まるでゴブリンだ。
問題はそこじゃない。その肌は…………
「だ、ダクネスとウィズ! 下か後ろ向いてくれ!」
なんと言うか、……吐き気がするあれだった。
「わ、わかった!?」
俺は右手に一号、左手にクサナギを構えた。
クサナギで受けて、一号で斬る。
たったそれだけだ。
「よっしゃこいぃぃ!!」
「うるぐぁああぁぁ!!!」
戦いが続き、日が傾き始めた頃、俺はかなり厳しい状況だった。
棍棒での攻撃は、受けきれる。
問題は、その異常な耐久だ。
開戦してからだいたい三時間ほど経ったが、そいつは疲れを見せない。
それだけなら大丈夫だ。こっちには神器のクサナギがあるからな。
だが、そのクサナギですら通らないのだ。
途中で何度かクサナギで斬ろうとし、肩を捉えたのだが、全て弾かれたのだ。棍棒ではなく、肌でだ。
「はぁ、はぁ、っ!」
一方俺は、生身だから一発でも受ければ死ぬ。
それにこいつほどの体力は持ち合わせていない。
一方的に消耗していっている。
「あ、アオイさん!」
「アオイ! もういいだろう! 逃げてしまおう!」
「駄目だ! こいつはアンデッド、昼間より、夜の方が強い…… ここで逃げれば、街に来るかもしれない! それに……」
もう弱点はわかっている。
背中だ。あいつは背中を庇いながら立ち回っている。
何か、何かあいつの気を反らすような、何かは……!
「ドゴォーン!!!!」
その時、城の反対側の方から轟音が鳴り響いた。
その音に反応したそのアンデッドは、反射的に音の方へと、体を向けた。
今だ! と考える間も無く、体が動いた。
クサナギを鞘に収め、一号を両手に構えた。
「っせりゃあ!!」
「うごぅあああぁぁぁ!!」
一号がそいつの背中を捉え、斬ったら、そいつは膝から崩れ落ち、体に…… ノイズが走った?
と思ったら、そいつの体は崩れていき、一号に破片が吸い込まれた。
「な、なんだ!?」
咄嗟に一号を捨て、数歩離れて様子を見るが、どんどん吸収されていくだけだった。
ついには残骸全てが吸い込まれ、無くなった時、一号がピクリと動いた。
『おい、そこの小僧』
「「「……え?」」」
……喋った…………しゃべったあぁぁぁぁぁ!!!!
『おい! だからそこの小僧!』
「は、はい!?」
『お前が儂を倒したのか?』
「え? …………え?」
『だから! お前がこの儂を倒したのかと聞いているのだ!』
「え、っと…… そう、ですね?」
喋っている。それに、会話している……
『そうか。じゃあ、今のこの状況は何が起こっておるのだ?』
「そんなの、こっちが聞きたいですって……」
こいつ特有の何かじゃなかったのか?
「あ、あの…… もしかして、それがその剣の呪いなのではないでしょうか?」
後ろからウィズが言う。
「たしかに。倒したモンスターを吸収する……とか?」
もしかしたら、そのモンスターによって特殊能力とかが……!
「あの、そこから何か出来たりしますか?」
『……なにも出来ないな。出来るとしても喋るかこれくらい動くくらいだな』
そいつはそう言い、再びピクリと動いた。
『「「うーん……」」』
俺とウィズさんと、なぜかそいつが考えていると、ダクネスが冷や水を浴びせてきた。
「そろそろ帰らないか?」
「たしかに」
風呂に入っている時、「俺って将来どうなるんだろ……」と考え、一人家で孤独に暮らす未来しか見えなかった今日この頃でした。
みんなは孤独死しないようにね。
書き貯めが無くなったのでちょっと休みます
ではまた。じゃ
今後の投稿時刻決定のアンケート(曜日指定とかあったら感想へ16日公開の最新話の感想へ)
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