遊☆戯☆王ーデュエルモンスターズー BattleCity   作:NONAME0195

21 / 21
第16話 試される強さ 中編

5ターン目 シルヴィア LP 1900

 

ユウの場には、3枚の伏せカード

 

それでも……

 

ここは攻める!!

 

「ワタシのターン! ドロー!」

 

スタンバイフェイズ

 

その瞬間――

 

ユウが動いた。

 

「リバースカードオープン!《悪夢の蜃気楼》!!」

 

────

悪夢の蜃気楼

効果

永続魔法

カードテキスト

相手のスタンバイフェイズ時に1度、自分の手札が4枚になるまでデッキからカードをドローする。この効果でドローした場合、次の自分のスタンバイフェイズ時に1度、ドローした枚数分だけ自分の手札をランダムに捨てる。

────

 

「俺は3枚ドローする!」

 

ユウがデッキからカードを引く。

 

1枚

2枚

そして――3枚

 

手札を増やしながら、ユウは静かにカードを確認する。

 

次のユウのターンで手札は5枚……

 

確実に攻めの展開をしてくるはず

 

ならば!このターンはワタシも攻める!

 

「行くよ!ユウ!」

 

ワタシは墓地に眠るヒーローを呼び覚ます。

 

「墓地の《D-HERO ディアボリックガイ》の効果を発動!」

 

────

 

D-HERO ディアボリックガイ

 

闇属性

 

レベル 6

ATK800DEF800

戦士族

効果

カードテキスト

①:墓地のこのカードを除外して発動できる。デッキから「D-HERO ディアボリックガイ」1体を特殊召喚する。

 

────

 

《D-HERO ディアボリックガイ》を除外し、デッキから同名モンスターを特殊召喚する。

 

続けて、ワタシは手札からモンスターを召喚した。

 

「《D-HERO ダイヤモンドガイ》を召喚!」

 

その効果でデッキトップを確認する。

 

モンスターカード

 

くっ……通常魔法でないからダイヤモンドガイの効果は使えない

 

いや、焦っちゃダメだ

 

まだ、こちらの手は残っている。

 

「《融合》発動!」

 

《D-HERO ダイヤモンドガイ》

《D-HERO ディシジョンガイ》

《D-HERO ディアボリックガイ》

 

3体のD-HEROが融合の光に包まれる。

 

「運命を支配するD-HERO!

《D-HERO ドミネイトガイ》!!」

 

融合召喚されたドミネイトガイを見上げ、ワタシは小さく息を吐いた。

 

────

 

デステニーヒーロー ドミネイトガイ

D-HERO ドミネイトガイ

 

闇属性

 

レベル 10

ATK2900DEF2600

戦士族

融合/効果

カードテキスト

「D-HERO」モンスター×3

このカード名の①②③の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

①:自分メインフェイズに発動できる。自分か相手のデッキの上からカードを5枚確認し、好きな順番でデッキの上に戻す。

②:このカードが戦闘で相手モンスターを破壊した時に発動できる。自分は1枚ドローする。

③:融合召喚したこのカードが戦闘・効果で破壊された場合、自分の墓地のレベル9以下の「D-HERO」モンスター3体を対象として発動できる(同名カードは1枚まで)。そのモンスターを特殊召喚する。

 

────

 

ドミネイトガイの効果でデッキの上から5枚を確認する。

 

 

……きた!

 

5枚の中にワタシが待ち望んでいたカードがあった。

 

必要な準備は整った。

 

「バトルフェイズ!」

 

「《D-HERO ドミネイトガイ》で《E・HERO フォレストマン》を攻撃!」

 

ドミネイトガイがフォレストマンへと襲いかかる。

 

激突の衝撃。

 

フォレストマンが破壊され、フィールドから消滅した。

 

さらにドミネイトガイの効果が発動する。

 

ワタシはデッキからカードを一枚引いた。

 

そして────

 

「《D-HERO ドリルガイ》でダイレクトアタック!!」

 

ドリルガイが突撃する。

 

「ぐっ……!」

 

ユウのLPが大きく削られた。

 

雄輝LP 3200 → 1600

 

「これでワタシのターンは――」

 

ワタシがエンド宣言を告げようとした、その瞬間――

 

「その前に!! リバースカードオープン!

《非常食》を発動!!」

 

────

非常食

効果

速攻魔法

カードテキスト

①:このカード以外の自分フィールドの魔法・罠カードを任意の数だけ墓地へ送って発動できる。自分はこのカードを発動するために墓地へ送ったカードの数×1000LP回復する。

────

 

「《悪夢の蜃気楼》を墓地へ送る!」

 

雄輝LP 1600 → 2600

 

ワタシはフィールドを見つめた。

 

ユウ……さすがね

 

でも――

 

ワタシの仕込みは完了

 

さて、次のターン

 

ユウがどう動いてくるか

 

それを迎え撃つための準備は、できた。

 

◇◇◇

 

お兄ちゃんが、せっかく発動した《悪夢の蜃気楼》を墓地へ送った?

 

「なんで、先生は発動した《悪夢の蜃気楼》を墓地へ送ったの?」

 

瑠奈も同じ疑問を感じていたみたい。

 

すると、黒機くんが答えてくれた。

 

「《悪夢の蜃気楼》は、次の自分のスタンバイフェイズに、ドローした枚数分だけ手札を捨てなきゃならないんだ」

 

 

なるほど、そういうことか!

 

私は今ので分かったけど、瑠奈はまだピンと来ていないみたい。

 

「つまり、どういうこと?」

 

黒機くんは、やれやれと首を振った。

 

「つまり、先生は《悪夢の蜃気楼》のデメリットを《非常食》で打ち消したんだ

それだけじゃない

《悪夢の蜃気楼》を墓地へ送ったことで、ライフまで回復している」

 

「!」

 

さらに黒機くんは、このコンボが融合デッキの弱点である手札不足を補いながら、ライフまで回復する高度なコンボなのだと説明してくれた。

 

……それでも、不利な状況であることに変わりはない

 

お兄ちゃんのフィールドには、モンスターがいない

 

それに対して、シルヴィアさんのフィールドには攻撃力2900の《D-HERO ドミネイトガイ》

 

そして、フィールド魔法《幽獄の時計塔》

 

盤面だけを見れば、お兄ちゃんが圧倒的に不利だ

 

それでも――

 

お兄ちゃんなら、きっと何とかするはず

 

私は目を離さず、このデュエルを見届ける

 

◇◇◇

 

6ターン目 雄輝 LP 2600

 

さすがシルヴィ

 

世界ランカーは伊達じゃない

 

フィールドの《D-HERO ドミネイトガイ》も脅威ではあるが……

 

それよりも、あの効果で山札を確認した時の反応

 

おそらく、切り札を引いたんだ

 

幽獄の時計塔も、あと1ターンでカウンターが4つ……

 

ドレッドガイとドミネイトガイ

 

そして、シルヴィの切り札……

 

3枚並ばれると、もう手が付けられない

 

────とすれば!

 

「俺のターン! ドロー!!」

 

盤面だけでも崩させてもらう!!

 

スタンバイフェイズ

 

その瞬間――

 

シルヴィのフィールドにそびえ立つ《幽獄の時計塔》から、鐘の音が鳴る

カチッ……

 

時計塔へ三つ目の時計カウンターが刻まれる。

 

時計カウンター:3

 

「リバースカードオープン!《融合》!!」

 

伏せカードを開き、俺は手札の二枚を構える。

 

《E・HERO オーシャン》

 

そして――

 

《E・HERO クレイマン》

 

この二体を融合素材にする!

 

「現れろ!!」

 

融合の光がフィールドを包み込む。

 

「大地のヒーロー!

《E・HERO ガイア》!!」

 

大地を揺るがす咆哮とともに、融合した二体のE・HEROが一体の戦士となって姿を現した。

 

────

 

エレメンタルヒーロー ガイア

E・HERO ガイア

 

地属性

 

レベル 6

ATK 2200

DEF 2600

戦士族

融合/効果

 

カードテキスト

「E・HERO」モンスター+地属性モンスター

このカードは融合召喚でしか特殊召喚できない。

①:このカードが融合召喚に成功した場合、相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動する。ターン終了時まで、そのモンスターの攻撃力を半分にし、このカードの攻撃力はその数値分アップする。

 

────

 

「俺は《D-HERO ドミネイトガイ》を対象にする!」

 

ガイアが大地を踏みしめた。

 

次の瞬間――

 

ドミネイトガイの全身から、黒い闘気が引き剥がされていく。

 

まるで大地そのものに力を吸い取られているかのように、その巨体から少しずつ力が失われていく。

 

「……っ!」

 

ドミネイトガイの攻撃力が半分まで落ちる。

 

ATK 2900 → 1450

 

そして――

 

吸い上げられた力が、大地を伝ってガイアへと流れ込んでいく。

 

ガイアの身体を覆う鎧が震え、その拳にさらなる力が宿った。

 

ATK 2200 → 3650

 

ドミネイトガイから奪った力を、自らの力へと変えたのだ。

 

「これで……俺のガイアのほうが上だ!」

 

ドミネイトガイの攻撃力は1450

 

対するガイアは3650

 

その差、2200

 

「さらに行くぜ!手札からE・HEROソリッドマンを召喚!」

 

────

 

エレメンタルヒーロー ソリッドマン

 

E・HERO ソリッドマン

 

地属性

 

レベル 4

 

ATK1300DEF1100

 

戦士族

 

効果

 

カードテキスト

 

このカード名の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。①:このカードが召喚に成功した時に発動できる。手札からレベル4以下の「HERO」モンスター1体を特殊召喚する。②:このカードが魔法カードの効果でモンスターゾーンから墓地へ送られた場合、「E・HERO ソリッドマン」以外の自分の墓地の「HERO」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを守備表示で特殊召喚する。

 

────

 

「《E・HERO ソリッドマン》の効果により!

《E・HERO エアーマン》を特殊召喚!」

 

────

 

E・HERO エアーマン

 

風属性

 

レベル 4

ATK 1800

DEF 300

戦士族

効果

 

カードテキスト

①:このカードが召喚・特殊召喚した時、以下の効果から1つを選択して発動できる。

●自分フィールドの他の「HERO」モンスターの数まで、フィールドの魔法・罠カードを破壊する。

●デッキから「HERO」モンスター1体を手札に加える。

 

────

 

俺のフィールドには、エアーマン以外にも2体のHEROがいる

 

つまり――!

 

「エアーマンの効果により!

フィールド魔法《幽獄の時計塔》と、シルヴィの場にある伏せカードを破壊する!!」

 

エアーマンが、フィールドのカードへと手を伸ばす。

 

これで――

 

《幽獄の時計塔》と伏せカードの2枚を破壊する!

 

そう思った、その時――

 

「その効果にチェーンするよ!

リバースカードオープン!《非常食》!」

 

シルヴィが伏せていたカードを発動する。

 

「ワタシは《非常食》の効果により

《幽獄の時計塔》を墓地へ送る!」

 

幽獄の時計塔が、ゆっくりとその姿を消していく。

 

「そして――その効果で、ワタシは1000LP回復する!」

 

シルヴィア LP 1900 → 2900

 

「くっ……バトル!

《E・HERO ガイア》で《D-HERO ドミネイトガイ》を攻撃!!」

 

ガイアの巨体が、大地を揺らしながらドミネイトガイへと迫る。

 

このままぶつかれば――

ドミネイトガイは破壊される!

 

その瞬間――

 

「墓地の《D-HERO ドリームガイ》の効果発動!」

 

「なに!?」

 

────

 

デステニーヒーロー ドリームガイ

D-HERO ドリームガイ

 

闇属性

 

レベル 1

ATK 0

DEF 600

戦士族

効果

 

カードテキスト

このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。

①:このカードが墓地に存在し、自分の「D-HERO」モンスターが戦闘を行うダメージ計算時に発動できる。このカードを墓地から特殊召喚し、その自分のモンスターはその戦闘では破壊されず、その戦闘で発生する自分への戦闘ダメージは0になる。この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。

 

────

 

「《D-HERO ドリームガイ》を守備表示で特殊召喚!

これでワタシは戦闘でダメージを受けない!

そして――《D-HERO ドミネイトガイ》も、この戦闘では破壊されない!」

 

ガイアの一撃を受けても、ドミネイトガイはフィールドに立ち続けている。

 

それでも――

 

まだ、攻撃は終わっていない。

 

「まだまだァ!!

さらに《E・HERO エアーマン》で《D-HERO ドミネイトガイ》に攻撃!!」

 

エアーマンが両腕を広げる。

 

巻き起こった風が、エアーマンの全身を包み込んだ。

 

風を纏ったエアーマンが、ドミネイトガイへと突撃する。

 

ドリームガイによって守られたのは、あくまで先ほどの戦闘だけ。

 

今度は――

 

「ドミネイトガイを破壊する!!」

 

エアーマンの一撃が、ドミネイトガイを真正面から捉えた。

 

黒い闘気を纏った巨体が、大きく弾き飛ばされる。

 

そして――

 

《D-HERO ドミネイトガイ》撃破!!

 

「くう……!」

 

シルヴィのLPが削られる。

 

シルヴィア LP 2900 → 2550

 

だが――

 

ドミネイトガイが砕け散った、その直後。

 

「《D-HERO ドミネイトガイ》の効果発動!」

 

墓地に眠るD-HEROたちが、再びその姿を現す。

 

「墓地から――」

 

シルヴィは3体のD-HEROを選択する。

 

《D-HERO ダイヤモンドガイ》

《D-HERO ディアボリックガイ》

《D-HERO ディシジョンガイ》

 

「この3体を守備表示で特殊召喚する!」

 

墓地から蘇った3体のD-HEROが、再びシルヴィのフィールドに並び立った。

 

だが、まだ俺のバトルフェイズは終わっていない。

 

「《E・HERO ソリッドマン》で《D-HERO ドリームガイ》を攻撃!!」

 

ソリッドマンの刃がドリームガイを切り伏せ、破壊する。

 

その瞬間、ドリームガイの姿が光となって消え去り――

 

そのまま除外された。

 

俺は、思わず舌打ちしたくなる気分だった。

 

確かに、《幽獄の時計塔》と《D-HERO ドミネイトガイ》は処理できた。

 

だが……

 

《幽獄の時計塔》はシルヴィの《非常食》によって、エアーマンの効果をかわされた

 

そのうえ、シルヴィのLPまで回復させてしまった

 

ドミネイトガイも同じだ

 

最大打点まで引き上げた《E・HERO ガイア》の攻撃は、《D-HERO ドリームガイ》によって防がれてしまった

 

結果としてドミネイトガイこそ破壊できたものの、その効果で3体のD-HEROを墓地から蘇生されている

 

……思ったほど、盤面は崩せていない

 

それでも――

 

今の俺にできることは、やった。

 

「リバースカードを1枚セットし――

ターンエンド」

 

◇◇◇

7ターン目 シルヴィア

LP 2550

 

「ワタシのターン!ドロー!」

 

……さすが、ユウね

 

《D-HERO ドミネイトガイ》を破壊し

さらに《幽獄の時計塔》の破壊も予想通り狙ってきた……

 

そうーー

予想通りね

 

正直、ユウの実力が衰えていないことは

よく分かった

 

だから――

 

ここからは、本気で勝たせてもらうね!!

 

「フィールドの《D-HERO ディアボリックガイ》《D-HERO ディシジョンガイ》《D-HERO ダイヤモンドガイ》をリリース!」

 

フィールドに並んでいた3体のD-HEROが、同時に光へと変わっていく。

 

3つの光が空中へと舞い上がり――

 

やがて、ひとつの巨大な光へと重なっていく。

 

その光の中から、青白い影がゆっくりと姿を現した。

 

「蒼き血潮に宿りし運命よ

絶望の闇を喰らい

未来を奪い取れ!」

 

光が弾け飛ぶ。

 

「運命の英雄――《D-HERO Bloo-D》!!」

 

────

 

D-HERO Bloo-D

 

闇属性

 

レベル 8

ATK1900 DEF600

戦士族

特殊召喚/効果

 

カードテキスト

このカードは通常召喚できない。

自分フィールドのモンスター3体をリリースした場合のみ特殊召喚できる。

①:このカードがモンスターゾーンに存在する限り、相手フィールドの表側表示モンスターの効果は無効化される。

②:1ターンに1度、相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。その相手モンスターを装備魔法カード扱いでこのカードに装備する(1体のみ装備可能)。

③:このカードの攻撃力は、このカードの効果で装備したモンスターの元々の攻撃力の半分アップする。

 

────

 

「なに!?なんだそのカードは!?」

 

ユウが驚きの声を上げる。

 

それもそのはず……

 

このカードは、ユウにとって初めて見るモンスターのはず。

 

ワタシは、そんなユウの反応を見て微笑む。

 

「びっくりした?

初めて見るでしょ?」

 

そして――

 

その瞳に、強い闘志を宿す。

 

「ユウに勝つために、ワタシが考えた新しい切り札だよ」

 

そして――

ワタシは《E・HERO ガイア》へと視線を向ける。

 

「《D-HERO Bloo-D》の効果発動!

まずは《E・HERO ガイア》から貰うよ!」

 

Bloo-Dが右手を伸ばす。

 

次の瞬間――

 

《E・HERO ガイア》の身体が青白い光へと変わり、Bloo-Dへと吸い込まれていく。

 

「これで――」

 

ガイアの力を取り込んだBloo-Dの身体から、凄まじい闇の力が噴き出す。

 

ATK 1900 → 3000

 

「モンスターを吸収する効果……か 厄介な効果だな」

 

ユウが状況を確認するようにつぶやく。

 

「そう! でも、それだけじゃないよ

《D-HERO Bloo-D》がいる限り

フィールドのモンスターの効果は無効化される」

 

「……っ!」

 

ユウの表情が変わった。

 

ワタシがこのカードを切り札に選んだ理由をどうやら、察したみたいね。

 

でも――

 

まだワタシのコンボは終わってない!

 

「さらに手札から永続魔法《D-フォース》発動!」

 

────

D-フォース

 

永続魔法

 

カードテキスト

①:このカードの発動時の効果処理として、自分のデッキ・墓地から「D-HERO Bloo-D」1体を手札に加える事ができる。

②:自分フィールドに「D-HERO Bloo-D」が存在する限り、以下の効果を適用する。

●自分はドローフェイズにドローできない。

●自分フィールドのカードを相手は効果の対象にできない。

●自分のモンスターゾーンの「D-HERO Bloo-D」は、攻撃力がお互いの墓地のモンスターの数×100アップし、相手の効果では破壊されず、1度のバトルフェイズ中に2回攻撃できる。

 

────

D-フォースが発動した瞬間――

 

Bloo-Dの身体から、さらに凄まじい力が溢れ出す。

 

ワタシはBloo-Dを見上げる。

 

「ワタシとユウの墓地には、合計9体のモンスター……

よって――900ポイントアップするよ!」

 

Bloo-D

ATK 3000 → 3900

 

Bloo-Dの身体から溢れ出す闇の力が、さらに膨れ上がる。

 

その姿を見つめながら、ワタシは静かに右手を前へ突き出した。

 

「いくよ!」

 

そして――

 

「《D-HERO Bloo-D》で《E・HERO エアーマン》に攻撃!!ブラッディ・フィアーズ!!」

 

 

Bloo-Dから放たれた血の槍が、エアーマンへと迫る。

 

そのまま直撃する――

 

そう思った、その瞬間ーー

 

「リバースカードオープン!《攻撃の無力化》!!」

 

ユウが伏せていたカードを開く。

 

次の瞬間――

 

ユウのフィールドから、不可視のバリアが展開された。

 

血の槍がバリアへと激突する。

 

凄まじい衝撃がフィールドを駆け抜け――

 

血の槍が弾き飛ばされ、Bloo-Dの攻撃が防がれた。

 

「さすがね……そう簡単にはやられてくれないか」

 

ワタシは小さく笑う。

 

そして――

 

「ターンエンド」

 

◇◇◇

 

すごい……

 

あのお兄ちゃんを防戦一方にするなんて

 

しかも、一瞬でも気を抜けば

そのまま押し切られてしまいそうなほどの攻撃。

 

これが……

 

世界レベルのデュエル

 

そう思っていたところ、黒機くんが口を開いた。

 

「すごいハイレベルなデュエルだが……

このままだと、先生が不利すぎる……」

 

「確かに、ずっと攻められてるところを

何とか凌いでる感じよね?」

 

と瑠奈が続ける。

 

でも――

 

たぶん、黒機くんが言いたいことは

そうじゃない

 

「違うよ、瑠奈

問題は、あの《D-HERO Bloo-D》によって

モンスター効果を封じられてることだと思う」

 

黒機くんは頷いた。

 

「その通りだ……

E・HEROは、コンボを繋げて戦うデッキなんだ」

 

「……!」

 

瑠奈の表情が変わる。

 

「そうか……

つまり先生は、モンスター効果を使ってのコンボを封じられてる!?」

 

黒機くんは続けて

 

「さらにモンスターを吸収する能力と

攻撃力3900……

生半可なモンスターでは、太刀打ちできない」

 

「攻撃力3900……」

 

私はフィールドのBloo-Dを見つめる。

 

お兄ちゃんのモンスター効果を封じながら

そのモンスターまで吸収してしまう

 

しかも、D-フォースによって二回攻撃まで可能になっている。

 

……確かに、厄介すぎる

 

それでも――

 

私はお兄ちゃんの背中を見る。

 

……まだ、終わってない

 

お兄ちゃんが

こんなところで終わるはずがない

 

私はそう信じて

次のターンを見つめた

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。