それいけ!チンチンマン   作:ろくさん

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第3話:迷える子羊を救え!マンマンシスターの懺悔室

街の西側を流れる穏やかな川のほとりは、夕暮れ時になると水面が美しい茜色に染まり、住民たちの憩いの場として親しまれている。しかし今日のその場所には、美しい景色にはおよそ似つかわしくない、どん底のような深い絶望と悲壮感が漂っていた。

 

川面を見つめながら、一人のロバの職人が力なく座り込んでいる。彼の横には、完全に中身が空っぽになった古びた革財布が無惨に転がっていた。長年、職人として真面目に働き、擦り切れた手でコツコツと貯め込んできた血と汗の結晶である全財産。それが今日、たった数時間のうちに全て消え失せてしまったのだ。

 

「ああ、俺の人生はもう終わりだ。明日からどうやって生きていけばいいんだ」

 

ロバの職人は両手で顔を覆い、肩を震わせてしゃくり上げるようにして泣いた。彼を絶望の淵に突き落としたのは、街外れの丘の上に突如として建立された怪しげな教会の存在だった。その教会には一人の妖艶なシスターがおり、彼女は迷える子羊たちの悩みを全て吸い出してあげると優しく微笑みかけてきたのだ。ロバの職人は日々の労働の疲れと将来への不安を打ち明けようと教会を訪れたが、気がつけばシスターの巧みな言葉と抗いがたい魅力に誘惑され、全財産を合法的なお布施という名目で巻き上げられてしまっていた。

 

「もう、なにもかもおしまいだ。いっそこの川に身を投げてしまおうか」

 

職人が暗い水面に向かってふらふらと立ち上がろうとしたその時、夕日を背にして一つの力強い影が舞い降りた。

 

風を切る音と共に地面に降り立ったのは、黄色いブーツと赤いブーメランパンツを身に纏い、背中で茶色のマントをはためかせる正義のヒーロー、チンチンマンであった。彼は着地の勢いそのままにロバの職人のもとへ駆け寄り、その震える背中を優しく、そして力強く支えた。

 

「早まってはいけないよ。君の悩み、ボクが全て受け止めよう」

 

チンチンマンの深く温かい声が、ロバの職人の耳に届いた。職人は涙でぐしゃぐしゃになった顔を上げ、すがるような目で目の前のヒーローを見つめた。

 

「チンチンマン。でも、俺の全財産はあの教会のシスターに奪われてしまったんだ。もう明日を生きる気力すら残っていないんだよ」

 

「なるほど、マンマンマンの仕業だね。神聖な教会の名を騙り、善良な市民の財産と気力を奪うなど言語道断だ。可哀想に、すっかり生気を失ってしまっているね。よし、ボクが君に明日へ立ち向かう活力を授けよう」

 

事態を把握したチンチンマンは、ロバの職人に向けて優しく微笑みかけた。そして、自身の腰に手を当て、トレードマークである赤いブーメランパンツを迷うことなく引き下げる。そこには、正義のエネルギーが極限まで満ち溢れ、天に向かって力強くそびえ立つ見事な部位が姿を現した。夕日を反射して神々しく光るそれは、絶望に沈む者を救い出すための大いなる希望そのものであった。

 

「さあ、ボクのチンチンをお食べ」

 

その慈愛に満ちた言葉に導かれるように、ロバの職人は吸い寄せられるように口を開き、目の前に提示された巨大な希望へとそっとかぶりついた。

 

静かな川辺に、ちゅうちゅうという柔らかな水音が響き渡る。ロバの職人が無我夢中で口を動かすたびに、チンチンマンの体内に蓄積されていた濃厚で温かい精力が、脈打つような勢いで職人の疲弊しきった身体へと注ぎ込まれていく。それは冷え切った心臓に直接火を灯すような、強烈で純粋な生命のエネルギーであった。

 

「あ、なんだか身体の底から、熱いものが湧き上がってくる」

 

数分前まで死人のようだったロバの職人の瞳に、みるみるうちに力強い光が戻ってきた。曲がっていた背筋はピンと伸び、顔色も健康的な赤みを取り戻している。彼の脳内から絶望感は完全に払拭され、代わりに明日からまた新しい作品を作り上げようという、職人としての燃えるような情熱と活力が満ち溢れていた。

 

「俺はなんて馬鹿だったんだ。お金はまた一から稼げばいい。俺にはまだ、この腕と技術が残っているじゃないか。本当にありがとう、チンチンマン」

 

「ふふ、その意気だよ。君の職人魂があれば、きっとまた素晴らしい日々を取り戻せるはずだ」

 

希望に満ちた力強い足取りで工房へと駆けていくロバの職人を見送りながら、チンチンマンはゆっくりとブーメランパンツを穿き直した。しかし、その表情には明らかな疲労の色が濃く滲んでいた。一人の大人の絶望を希望へと反転させるために消費したエネルギーは計り知れず、彼の足元は重い鎖を引きずっているかのように重い。ブーメランパンツの中身も、登場時のあの周囲を威圧するような威容は完全に見る影もなく、ボリュームダウンしてひっそりと身を潜めていた。

 

「少し精力を授けすぎてしまったな。だが、あの偽りの教会を野放しにしておくわけにはいかない」

 

チンチンマンは足元のふらつきを気力でねじ伏せ、街外れの丘の上にそびえ立つ怪しげな教会へと歩みを進めた。

 

丘を登りきると、天高くそびえる尖塔を持つ壮麗な、しかしどこかいかがわしい空気を放つ教会が姿を現した。重厚な木製の扉を押し開けて中に入ると、堂内には安っぽい香の匂いと、嗅覚を麻痺させるような強烈に甘いフェロモンが充満していた。ステンドグラスから差し込む夕暮れの光が、祭壇の前に立つ一人の人影を怪しく照らし出している。

 

「あら、迷える子羊がまた一匹やってきたと思ったら、正義のヒーローさんじゃないの」

 

祭壇の前に立っていたのは、マンマンマンの変装した姿であるマンマンシスターであった。彼女の頭には清楚なシスターのベールが被せられ、首元には大きな十字架が下げられている。しかし、その服装の神聖さは上半身の一部だけで終わっていた。彼女の身体を包んでいるのは、ボディラインを極限まで強調した純白のレオタードであり、鼠径部には恥じらいという概念を捨て去ったかのような深い切れ込みが入っている。大きく開いた胸元には十字架のネックレスが挟まり、神聖な場所にはおよそ似つかわしくない、不謹慎極まりない色気を放っていた。

 

「マンマンマン。神聖な教会の名を騙り、人々の財産を奪うなど絶対に許さないぞ。今すぐ集めたお金を返しなさい」

 

チンチンマンは祭壇に向けて指を突き出し、気力を振り絞って声を張り上げた。しかし、彼の視線はどうしてもマンマンシスターの扇情的なレオタード姿へと吸い寄せられてしまう。ただでさえ体力を消耗している状態での強烈な視覚的刺激は、彼の精神と肉体にさらなる負担をかけていた。

 

「ひゃはは、そんなフニャフニャなイチモツで正義を語るなんて、神様も呆れて笑っちゃうわよぉ」

 

マンマンシスターは他者を激しく苛つかせるメスガキボイスで嘲笑いながら、祭壇の階段をゆっくりと降りてきた。彼女はチンチンマンの完全にボリュームを失った股間をねっとりと見つめ、舌舐めずりをする。

 

「さあ、神の御名において、アンタのその汚れ切ったイチモツを、アタシが直々に浄化してあげるわ」

 

言葉を言い終えるか終わらないかのうちに、マンマンシスターは獣のような素早さでチンチンマンの懐へと飛び込んだ。チンチンマンは抵抗しようと腕を上げたが、先程の精力分配で体力を使い果たしている彼の動きは、あまりにも遅すぎた。マンマンシスターはチンチンマンの両腕をいとも簡単に押さえ込み、そのまま彼を教会の冷たい大理石の床へと強引に押し倒した。

 

「くっ、離せ。こんな真似をして、ただで済むと」

 

「口の減らない不良ヒーローには、たっぷりお祈りの時間が必要ね」

 

マンマンシスターは一切の容赦なくチンチンマンの赤いブーメランパンツを引き剥がした。そこに現れたのは、かつての威光を失い、恐怖と疲労で完全に縮み上がった哀れな姿のチンチンであった。マンマンシスターは自身の純白のレオタードの股間部分をずらし、秘められたマンマンを完全に露出させた。そして、逃げようとするチンチンマンの腰の上に馬乗りになり、その弱り切った部位を自身のマンマンで強引に挟み込んだ。

 

「あ、だめだ。抜かれる」

 

「さあ、懺悔の時間よぉ。全部アタシの中に吐き出しなさい」

 

マンマンシスターは狂信的な笑みを浮かべ、凄まじい速度で腰のピストン運動を開始した。神聖なはずの教会の堂内に、肉と肉が激しくぶつかり合う卑猥な水音が反響する。マンマンの内部は信じられないほどの熱と圧倒的な吸引力を帯びており、チンチンマンの体内にわずかに残っていた最後の聖水とも呼べる精力が、容赦なく搾り取られていく。

 

「あ、あたまが、ぼーっと」

 

「ほらほらぁ、神様の愛を感じるでしょぉ。もっと、もっとよぉ」

 

高速腰振りの連続により、チンチンマンの意識は完全に真っ白になった。視界の端から闇が迫り、全身の筋肉が痙攣したように硬直する。最後の最後の一滴まで精力を搾取され尽くしたチンチンは、もはや皮だけになったかのようにへなへなになり、マンマンの奥から力なく抜け落ちた。チンチンマンは完全に白目を剥き、大理石の床の上でぐったりと動かなくなった。

 

「あはは、アーメン。これでお前も、ただの腑抜けた信者の仲間入りね」

 

マンマンシスターが勝利を確信し、十字を切りながら立ち上がろうとしたその瞬間であった。教会の美しいステンドグラスの向こう側から、エンジンの爆音が轟いた。巨大なタイヤの摩擦音が響いたかと思うと、教会の外壁スレスレ、ステンドグラスの目の前に、一台の大型ワゴン車がピタリと横付けされた。車体全体がマジックミラーで覆われたその車両は、シャブおじさんの駆るマジックミラー号であった。

 

「待たせたな、チンチンマン。懺悔の時間にはまだ早すぎるぞい」

 

外からは全く見えない仕様になっているマジックミラー号の窓が、内側からスライドして開けられた。そこから顔を出したのは、挙動不審に目をキョロキョロと動かしながら不気味に笑うシャブおじさんであった。彼の両手は乳鉢と乳棒を握りしめ、何やら強烈な匂いを放つ液体を猛烈な勢いでかき混ぜている。

 

「サセ子、急ぐんじゃ。今回は特別製、スッポンエキスをトリプルで投入じゃあ」

 

「任せといて。これでもくらえ」

 

助手席から身を乗り出したサセ子さんは、禍々しい輝きを放つ特製マカドリンクのボトルを右手に握りしめていた。彼女はステンドグラスのわずかに開いた換気用の小窓から堂内へと狙いを定め、一切の無駄がない完璧な投球フォームから、持てる力の全てを込めてボトルを投擲した。

 

彼女の強肩から放たれたボトルは、空気を切り裂く弾丸ライナーとなって小窓をすり抜け、教会の堂内へと飛び込んできた。そして、大理石の床で白目を剥いて倒れているチンチンマンの顔面へと真っ直ぐに向かっていく。

 

チンチンマンは本能的にその飛来を察知し、無意識のうちに大きく口を開けた。ボトルは寸分の狂いもなくチンチンマンの喉の奥深くへと直撃し、スッポンエキスがトリプルで配合された超濃縮の液体が一気に胃袋へと流し込まれていく。

 

その瞬間、チンチンマンの身体が強烈な光に包まれた。枯渇していた細胞が限界を超えて活性化し、全身の血流が激しい音を立てて巡り始める。倒れていたチンチンマンの赤いブーメランパンツが、内側からの凄まじい圧力によってはち切れんばかりに膨らみ始めた。

 

「元気100倍、チンチンマン」

 

地を這うような低い声と共に、チンチンマンはゆっくりと立ち上がった。彼のブーメランパンツの中身は、先程までのへなへな具合が全くの嘘であったかのように、教会の祭壇にある巨大な十字架をも凌駕するほどの圧倒的な威容と硬度を取り戻していた。それはまさに、神聖な力を宿した正義の剣そのものであった。

 

「嘘でしょ。さっきまで完全に空っぽだったじゃないのよぉ」

 

マンマンシスターは、目の前にそびえ立つ規格外の質量を前に、恐怖で顔を引き攣らせながら後ずさりした。しかし、完全復活を果たしたチンチンマンの目には、逃がす気など毛頭ないという強い決意が宿っていた。

 

「偽りの懺悔はここまでだ。お前自身の罪を、その身で償うがいい」

 

チンチンマンは腰を深く落とし、根元からカチカチに凝り固まった自慢の部位を真っ直ぐにマンマンシスターへと向けた。その先端には、かつてないほどの膨大な正義のエネルギーが圧縮され、激しく発光している。

 

「スペルマ・パトローナム」

 

教会全体を揺るがす轟音と共に、極太の白い濁流が爆発的に放出された。放たれた超高圧のエネルギーの奔流は、逃げようとするマンマンシスターの身体を瞬時に飲み込んだ。

 

「いやああああん、こんな強烈な浄化、聞いてないわよぉぉぉ」

 

マンマンシスターの悲鳴は、圧倒的な奔流にかき消された。凄まじい放出の圧力は彼女の身体を空高く持ち上げ、そのまま教会の美しいステンドグラスを粉々に打ち砕いて外へと吹き飛ばした。

 

「イクマンマ〜ンっ」

 

マンマンマンは砕け散る色ガラスの破片と共に、夕闇が迫る天界へと向かって一直線に打ち上げられ、やがて夜空の星に紛れて姿を消した。

 

チンチンマンは放出を終えると、荒くなった呼吸を整えながらゆっくりとブーメランパンツを穿き直した。教会の堂内からは、先程までのいかがわしいフェロモンの匂いは完全に消え去り、澄んだ夜風が吹き込んできている。祭壇の裏には、マンマンシスターが街の人々から騙し取った大量の財布やお金が隠されているのを見つけ、チンチンマンはそれらを元の持ち主たちに返すための準備を始めた。

 

窓の外から、シャブおじさんとサセ子さんの歓声が聞こえてくる。チンチンマンは砕けたステンドグラスの枠に歩み寄り、黄色いグローブをはめた手を力強く振り上げた。今日もまた、この街の平和と人々の笑顔は、彼らの手によって無事に守り抜かれたのであった。

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