地下七階の最深部。フィランヌたちがたどり着いたそこは、現実と幻影の境界は完全に溶け落ち、大理石の壁面は意思を持つ悍ましき生き物の如く蠢動していた。空間そのものが生み出す濃密なプレッシャーが肌を刺す「終焉の間」―― その静寂を、背後から近づく熱気と騒がしい足音が震わせた。
「……ほらね、来たでしょ」
フィランヌが、背後を振り返ることもなく、自らの勝利を確信したような不敵な笑みを浮かべて呟いた。
それを受け、リーダーの男は、眉間に深い皺を刻んで苦々しく唸った。
「……ううむ。 あのヘタレが、本当に立ち直ってここまで来たとはな」
「ひえぇぇ〜! やっと見つけたわよぅ! フィランヌ、あんたを連れ戻しに来たわよぉ!」
張り詰めた沈黙を破ったのは、いつものように盾をがちゃつかせたテューレの、場を和ませようとする明るい声だった。だが、狂気を孕んだ最深部に響いたその声に応えたのは、ただ凍てつくような、容赦のない拒絶の静寂だけだった。
テューレたちの前を行く列から一歩、前へと踏み出してきたのは、他ならぬフィランヌだった。 彼女は先ほどまでの笑みを消し、峻厳な意思を宿した瞳でテューレたちを見据えると、音もなく細身の剣を抜き放ち、その切っ先を迷いなくかつての仲間たちへと向けた。その傍らで銀髪を冷ややかに揺らすダークエルフのメルヴィーを、フィランヌは横目で一瞥して言う。
「……悪いけど、こっちにもこの人たちに、通さなきゃいけない『義理』が出来ちゃってね。曲がりなりにも救国の英雄と呼ばれたあたしが、何の泥も被らないまま、そっちにまた都合よく寝返るわけにはいかないのよ」
「何で!? フィランヌ様、テューレ様はここに来るまでだって、本当に死ぬような思いをして、あなたを……!」
込み上げる感情を抑えきれず、ラトーナが激しい怒りと悲痛の混じった声を張り上げる。だが、対峙するテューレは逆にふっと肩の力を抜き、すべてを察したように力なく笑った。
「……いいじゃない、ラトーナちゃん。やっぱあの人は、あたしたちが憧れて、そして恐れた通りの『おっかない顔』をしてるわ。……安っぽい同情を引いたくらいじゃ、あの剣は下ろせないよ」
テューレの言葉に、フィランヌの眉が僅かにピクリと跳ねる。しかし、彼女がそれ以上口を開くことはなかった。
「話は決まりだ。……排除する」
敵リーダーの冷徹な号令と共に、六対六の、退路なき全面対決が幕を開けた。
まず動いたのは、ダークエルフの精霊使いメルヴィーだ。彼女は以前の戦いと同じく、最も御しやすいと踏んだラトーナに狙いを定める。
「眠りなさい。永遠に覚めることのない、安息の深淵へ。――精霊魔法、『スリープ(永劫の眠り)』!!」
だが、今のラトーナはかつての無力なか弱き女性ではなかった。
「二度も同じ手は食らいません! 輝きなさい、我が守護の盾!」
ラトーナが掲げたのは、秘宝『魔法の手鏡』。向けられた魔法を数倍の威力で撥ね返す魔道具が、メルヴィーの放った暗黒の魔導を完璧に捉えた。
「なっ……!?」
跳ね返された「永劫の眠り」を真正面から浴びたメルヴィーは、驚愕に瞳を閉ざされ、糸の切れた人形のようにその場に倒れ伏した。
「おのれ、よくもメルヴィーを!」
サソリの戦士クライシが激昂し、タレント『
その突撃を阻んだのは、ドルドムントだった。
「おやおや。レディへの不作法は、この怪盗紳士が『アリ』のままに阻止いたしましょう」
ドルドムントはタレント『
一方で、レオンの前にはハヤブサのビーストマスター、ファルクが立ちはだかった。
「また性懲りもなく俺の前に現れたか、剣士。前回の無様な敗北をもう忘れたわけではあるまい?」
ファルクが二本の曲刀を構えて挑発すると、レオンは黄金に輝く魔法の剣を正眼に構え、鋭い眼光で射返した。
「……フン、プロが同じ失敗を二度繰り返すと思うな。もう不覚は取らん。その曲刀の舞を、この黄金の刃で叩き潰してやる」
言い放つと同時に、レオンは地を蹴った。 間合いを一瞬で詰め、上段から猛烈な一撃を叩きつける。ファルクは冷笑を浮かべたまま二本の曲刀を交差させ、それを正面から受け止めた。金属同士が激突する甲高き狂騒が空間に響き渡る。
「口先だけではないようだな!」
ファルクの双腕が、生き物のようにうねる連撃へと転じた。左右から、あるいは死角である頭上から、肉眼では捉えきれぬ速度で曲刀の刃がレオンを襲う。かつての戦いであれば、レオンはこの変幻自在な「舞」を前に防戦一方となり、じりじりと血を流して敗北していたはずだった。
だが、今のレオンの手には黄金に輝く「魔法の剣」がある。
刃を交えるたび、剣から伝わる未知の波動がレオンの筋肉の限界を呼び覚まし、神経を加速させていく。 ファルクが放つ電光石火の斬撃に対し、レオンの黄金の刃はそれを上回る神速の軌跡を描いて応じた。 ギィン! と火花が散る。一度防がれれば、すぐさまその反動を利用して次の一撃へ繋げる。斬撃の速度が、交戦の最中でなおも上昇していく。
「なっ……!?」
ファルクの目にみるみる驚愕の色が広がった。 自身の絶対的なアドバンテージであったはずの「速度」において、目の前の男が自分を凌駕し始めている。レオンが放つ容赦なき猛攻は、ファルクの四方から迫る曲刀の網の目を強引に食い破り、その喉元へと確実に肉薄していった。
黄金の光が描く残像がファルクの視界を侵食する。 防戦に回らざるを得なくなったファルクは、レオンの圧倒的な剣圧に圧され、一歩、また一歩と足元を後退させていく。その精悍な顔に焦燥の汗が滲み、ついにレオンの鋭い突きがファルクの肩口を切り裂いた。
明らかに、レオンが戦況を押し始めていた。
「チッ……! 古の民の分際で、調子に乗るなよ……!」
完全に主導権を奪われたことを悟ったファルクは、屈辱に顔を歪めながら大きくバックステップを切って一気に距離を取り、ブーツを脱ぎ捨てた。そして、レオンを仕留めるためにその本性を解放する。
「――タレント、『
ファルクの咆哮とともに、彼の背中から骨肉を裂くような音を立てて、漆黒の巨大な翼が猛然と広がった。さらに、脱ぎ捨てられたブーツの下からは、獲物の肉を容易く引きちぎるであろう、鋭利な鋼の如きかぎ爪を持つ、猛禽類の脚部が露わになる。
バサァッ! と強烈な羽ばたきが終焉の間へ突風を巻き起こし、ファルクの身体を天井近くへと急浮上させた。
「見下ろされる気分はどうだ、剣士! 空を支配する者に、地を這う虫が勝てると思うな!」
上空で静止したファルクが、嘲笑とともに急降下を開始する。 滞空状態のまま、重力と加速を乗せた一撃――いや、それは一撃などという生易しいものではなかった。
両手に握られた二本の曲刀、そして空中から文字通り「襲いかかる」両足の凶悪なかぎ爪。そのすべてが独立した凶器となり、レオンの頭上から同時に降り注ぐ絶望的な「四回攻撃」へと昇華する。
キィィィン! と、空間を切り裂くような鋭い金属音が連続して炸裂した。 ファルクの曲刀がレオンの頭を狙い、それを黄金の剣で弾いた刹那、死角である真下から猛禽のかぎ爪がレオンの脇腹を抉らんと迫る。
「くっ……!」
間一髪で身体を捻って爪をかわすも、風圧だけで横腹が裂け、血が吹き飛んだ。休む間もなく、返す刀でファルクのもう一本の曲刀が首筋を狙い、同時に逆の足のかぎ爪がレオンの膝を砕こうと襲いかかる。
頭上から、左右から、そして足元から。 影すら置き去りにする速度で襲い来る四筋の軌跡は、さながらレオンを完全に包囲する刃の嵐だった。
「ハハハ! どうした! 黄金の輝きが鈍っているぞ!!」
上空へと跳ねて再び弾丸のように突撃してくるファルクの三次元的な猛攻に対し、流石のレオンも防戦一方に追い詰められていく。 先ほどまで優位を保っていた魔法の剣の加速をもってしても、全方位から同時に肉薄する四つの凶刃をすべて捌き切ることは不可能に近かった。
一歩、また一歩とレオンの足が後退する。 防戦の盾となった黄金の刃からは激しい火花が散り続け、限界を超えた負荷にレオンの腕の筋肉が悲鳴を上げ始める。防ぎきれなかった爪と刃の風切り音が、レオンの革鎧を幾重にも切り裂き、鮮血の飛沫が終焉の間のおどろおどろしい大理石の床に点々と滴り落ちていった。
この窮地に、テューレが動く。彼はラトーナから託されたばかりの『金獅子の額冠』を深く被り直した。
「――ディレーオンの承認……タレント、『
頭部を威厳ある雄ライオンへと変貌させたテューレは、黄金の咆哮を上げ、敵リーダーに向かって突撃を敢行した。
「テューレ様! 私も参ります!!」
その背中を追うように、ラトーナが服をかなぐり捨て、ディレーオンの加護を呼び覚ます。
「――タレント、『
美しい褐色の肌が黄金の毛並みに覆われ、彼女は優雅な体毛を備えながらも獰猛さも併せ持つ雌のゴールドライオンへと姿を変えた。 そして、同じく獣と化したテューレの隣へと並び、二頭の獅子となって戦場を並走し始めた。
「ラグナス、お前も行け! タイガーフォームだ!!」
うろたえた敵リーダーが叫ぶと、ラグナスはサーベルタイガーに完全変身し、二頭の獅子の突進を阻もうとする。
それを見たフィランヌが鋭く叫んだ。
「それじゃ駄目よ! ゴールドライオンとサーベルタイガーの戦闘力は互角。それよりもラグナスには、『
「うるさい! お前の元仲間と戦う時に、お前の意見など聞けるか!!」
リーダーはフィランヌの進言を跳ね除け、強引に猛獣同士の肉弾戦を命じた。ラグナスはラトーナと激突し、最深部には猛獣同士の凄まじい咆哮と爪の火花が散り乱れることとなった。
フィランヌは歯噛みしながらも、自らに課した「義理」を果たすべく剣を構えた。
「……何もしないで終わりってわけにはいかないし。テューレ! 手加減はするからね! お願いだから転んで!」
フィランヌは裂帛の気合と共に、衝撃波を放った。
「――『
だが、その不可視の衝撃を真っ向から受けたテューレは、一歩も退かなかった。
「――タレント、『
今のテューレは、誰にも、何ものにも歩みを止められぬ不倒の盾と化していた。 まっすぐに突き進むテューレの姿に、フィランヌは思わず感心の溜息を漏らす。
「……やるじゃない、バカテューレ」
そのフィランヌの背後に、場違いな青いドレスを纏った女が音もなく舞い降りた。
「あたしの相手はあなたってわけ。えーと……」
「サリナと申します。以後、お見知りおきを」
サリナは優雅に微笑むと、手にしたショートスピアでフィランヌの喉元を鋭く突き上げた。
フィランヌは再び「
「うわっ……見た目に似合わず、すごい握力ね、あなた」
フィランヌは軽口を叩くが、サリナのその見た目に隠された真の実力を理解し、背中には冷たい汗が流れていた。
(この女、あたしより強いかも……)
全員がぶつかり合う激戦の中、全方位から降り注ぐ四刀流の猛攻を受け続け、ついにレオンの片膝がガクリと大理石の床へついてしまった。荒い呼吸と共に、額から流れ出した血が目に入り、視界が赤く染まる。その絶体絶命の瞬間、おどろおどろしい戦場に響き渡ったのは、凛とした力強い声だった。
「負けないで、レオン! 特等席で応援してあげるって言ったでしょ!」
声の主はミーアだった。彼女は戦火の真ん中で怯むことなく、黄金に輝く『魔法のバトン』を高く掲げた。
次の瞬間、ミーアの身体がまるで華麗なステージの上であるかのように軽やかに躍動した。 手首で器用に回転させられたバトンが、黄金の光の残像を描きながら彼女の指先、腕、そして背中の後ろへと流れるような軌道でトワリングされていく。ステップを踏み、空中へ高く放り投げられたバトンが、最深部の闇を払うような眩い光の粒子を撒き散らしながら、再びミーアの手元へと完璧に収まった。
レオンへの絶対の情愛を乗せた彼女の演舞に呼応するように、黄金のバトンから溢れ出た聖なる波動が、光の帯となってレオンへと降り注ぐ。
それは、戦場の空気を一変させるほどの劇的な士気の向上だった。
「……ッ!!」
レオンの身体を、熱いほどの活力が駆け巡った。 ついさっきまで鉛のように重かった四肢の疲労が嘘のように消え去り、傷口の痛みが未知の昂揚感にかき消されていく。バトンの導きと魔法の剣の共鳴が、彼の眠っていた真の限界の力を引き出した。
「……感謝する、ミーア!!」
レオンは猛然と立ち上がり、地を割るような踏み込みを見せた。 その凄まじい速度と威圧感に、上空のファルクが驚愕に目を見開く。
「バカな、どこにそんな力が――!?」
驚天動地の速度で放たれたのは、レオンの魂が乗った黄金の一閃だった。 空中へ逃れようと大きく羽ばたいたファルクの、その漆黒の巨大な翼の根元を、レオンの剣が光の速度でまっすぐに駆け抜ける。
ズバァッ!!! と、肉と骨を断ち切る鈍い音が響き渡り、ファルクの片翼が根元から豪快に宙へと舞った。
「ぎゃああああああああーーーっっ!?」
絶叫とともに、大量の鮮血を撒き散らしながらファルクが床へと叩きつけられる。 激しい衝撃とともに転がったファルクは、もはや飛ぶための翼を失い、空中からの絶対的な「四回攻撃」という最強の戦法を完全に封じられたのだった。
一方、クライシ対ドルドムントの戦いも終局を迎えつつあった。ドルドムントは自身の硬皮でサソリの毒針を弾き返すと、至近距離から猛毒の「
「おやおや、貴殿の殻の方は少々脆いようですな!」
クライシの甲殻が溶け出したところに、ドルドムントの巨大化した大顎が突き刺さる。激痛のあまり変身が解けたクライシは、絶叫を上げてその場に倒れ伏した。
そして、戦場の中央に位置する大将同士の激突も、凄絶な局面を迎えていた。
「この、盾だけのデカブツがッ! どけぇ!!」
敵リーダーの男が形相を歪め、魔力を帯びた凶悪な小剣を幾度も振り下ろす。骨をも砕く破壊力を秘めたその一撃一撃が、凄まじい風切り音とともにテューレへと襲いかかった。
だが、ディレーオンの絶対的な加護、そして『金獅子の額冠』の力を完全に引き出した今のテューレは、さながら牙を持つ移動要塞だった。
「タレント――『
雄ライオンの鋭い眼光が、盾の隙間から敵リーダーを射抜く。 テューレは敵の攻撃を盾の表面で軽々と受け流すと、そのまま盾を前方に突き出すようにして、強引に歩みを進めた。一歩、また一歩と、絶対的な質量をもって敵リーダーの間合いを圧迫していく。
「な、なんだこの圧力は……!? 押し返せない……!?」
敵リーダーの顔から余裕が消え、焦燥の汗が激しく吹き出す。 いかに全力を込めて武器を叩きつけようとも、テューレの「行軍」を止めることは叶わない。そればかりか、テューレがその魔法の盾で小剣を受けるたび、まるで大型の猛獣にまともに体当たりされたかのような凄まじい衝撃が武器を伝って敵リーダーの全身を打ち付け、その内臓を激しく揺さぶった。
「あたしはねぇ……みんなを連れて無事に帰るって決めたんだよぉ!!」
テューレが黄金の咆哮を上げる。 敵リーダーが振り下ろしてきた小剣を、その獅子に変じた顎で受け、そのまま首をひねって強引にもぎ取る。体勢を完全に崩し、たたらを踏む敵リーダーに対し、テューレはさらに踏み込み、獣の怪力でその胸元へと強烈な追撃を叩き込んだ。
「がはっ……ぁ……っ!?」
まともに衝撃を浴びた敵リーダーは、口から血を吐きながら大理石の床を無様に転がった。 ディレーオンの承認を得たテューレの圧倒的な破壊力と、一切の攻撃を通さない不倒の防御の前に、敵陣営の首魁は徐々に退路なき窮地へと追いやられつつあった。
「……クソッ、ここまでか!」
敵リーダーは戦況の不利を悟り、苦渋の決断を下した。
「S地点に集合だ!」
彼はタレントを発動させ、瞬時にクライシの傍らへと転送した。
「クライシ、意識はあるか?」
「ああ……なんとか……」
「では、S地点に飛ぶぞ」
そのやり取りを聞いたフィランヌが叫んだ。
「ちょっと待って! あっちで倒れているメルヴィーはどうするの!?」
リーダーは冷淡に答えた。
「俺のタレントで運べるのは自分とあと一人だけだ。しかもメルヴィーの『
その言葉に、ドルドムントが怒りに身を震わせた。
「……一人の冒険者として、仲間を『ゴミ』扱いするなど……これこそ『ナシ』のつぶてですぞ!!」
ドルドムントが怒号と共に切りかかるが、リーダーの男はクライシと共に瞬間移動し、その場から忽然と消えた。続いて、ファルクは『ファルコンフォーム』でハヤブサに完全変身して天井の闇へと消え、ラグナスもまた『
部屋に残されたのは、ただ一人、リーダーの男に見捨てられたフィランヌだけだった。彼女は「S地点」なるものが何か、そもそも知らされていない。彼女は銀の剣を床に落とすと、静かに両手を上げた。
「……そこまでよ。降伏するわ」
だが、サリナの瞳には慈悲の欠片もなかった。彼女はその顔に冷徹な笑みをたたえたまま、無防備なフィランヌの胸元へショートスピアを迷いなく突き出した。
「ふふ……『悪夢』の終わりには、生贄が必要でしょう?」
「ストップストップ!!」
寸前のところで、テューレがその巨大な盾を槍の間に割り込ませた。
「サリナさん、あなたは知らないかもしれないけど……この人はあたしたちの仲間なの! 借金を一銭も返してない、大事な大事な『債権者』なんだからぁ!!」
その必死な主張を聞き、サリナはようやくショートスピアをゆっくりと引いた。
「……ふふ。実に、不自由で愛おしい執着ですわね」
静寂が戻った深淵の間で、テューレたちはようやく、去っていったかつての聖女と向き合うこととなった。
今回は、敵パーティとの退路なき6対6の全面対決! 前話までに手に入れたそれぞれの「新たな力」が完璧に噛み合い、見事勝利を収めるクライマックス回となりました。
戦闘面での成長はもちろんですが、仲間(メルヴィー)をゴミのように見捨てる敵リーダーに対して怒りを露わにするドルドムントや、降伏したフィランヌへのサリナの容赦ない槍を「大事な債権者なんだから!」と割り込んで止めるテューレなど、キャラクターたちの倫理観や絆の深さがより際立つ決戦となったのではないでしょうか。
敗走したライバルたち、見捨てられたフィランヌ、そして冷徹にそれを見つめるサリナ……。
決着を迎えた「終焉の間」で、テューレたちはついにフィランヌと本当の意味で向き合うことになります。
物語は、ようやく構想の2/3まで進みました。これからはいよいよ、長きにわたった迷宮攻略の核心、DMとの対決へと迫っていきます!
次回もぜひ楽しみにお待ちいただけますと幸いです。
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