最近はメタバースに来た時からあったメニューというものについてある程度の内容把握に努めている。
最初は口でメニューだなんて言って呼び出していたが、別に心の中で念じれば現れる事が分かった今日この頃。
半透明の画面が出て操作をするのだが、これも結局指で操作しなくても目で見たり口で言ったりすると操作出来たりする。
つまりは直感操作でもおっけいというやつだな。
後は飲食不要で疲労しなくて水中も息継ぎせずに過ごせる凄い体を持つ俺。
尚、食べ飲みしても排泄しないのはすだちや真水で確認済みである。
ここらでメニューの項目を確認しよう。
キーワード検索
クリエイター活動
アイテムリスト
フォローリスト
アプリ開発
ファンボックス
メニューの項目はこれで全て。
ログアウトがないよーって言ってたのは遠い昔の事である。
小説書く事以外どうでもいいから別にそれはもうほっとく。
とはいえね、昨日俺気付いちゃったのよ。
「やっぱりログインボーナスで貰ったドールが消えてるよなぁ」
最初に頭の中に響いたログインボーナスについてはよく覚えている。
ドールとか貰ったけど使い方知らないしどうでもいいから所持アイテム…アイテムリストの中に眠らせていたのを覚えている。
どうして無くなったのかはマジで不明である、怖いっす。
昨日は確かキーワードからドールを検索しようとしていたんだっけ。
結局してなかったよな。
「おー、おー、あるわあるわ」
キーワード検索をしてみる。
あるというのはその数、その量。
実に検索数…1。
うん。
3Dモデルのドールが1つあった。
美術室にありそうな人の形をした全身真っ白なドール。
このメタバースやる気あるのかな?
ま、クリエイターなんだから一から造形全部やれば?と言われればぐうの音も出ないよ、うん。
決まり、これしかないからこれにしよう。
手鏡
腕時計
カレンダー
ノート
ペン
飛行機
飛行機
真水
すだち
ドール
おっ。
そうして金額の項目がないのでそのまま入手ボタンを押すと、そのままアイテムリストに入ってくれた。
うん、これでよし。
消えてたものなんだからちゃんと取り返しておかないとね、普通普通。
ほら、使うかどうかは別としてね?
無くした物は取り返してあげるのがストレスにならないって話。
これで少しは気が紛れたかな。
最近ちょっとした事に対してもやっとする事が多いな?
メタバースにずっと一人でいると性格変わるってマジなんかな。
せめて小説書くのが上手くなる性格になってくれよ。
いや待て、どんな性格だそれ。
「さてと…」
俺はメニューに気になる事がある。
そう、それはクリエイター活動というやつだ。
「にしてもなぁ…」
でもまだここには触れちゃいけない…いや、何となく触れたくない気分が続いている。
だって冷静になって考えてみてくれよ、漸く長い時間かけて書いてる小説の全体像が見え始めたんだぜ?
序盤の序盤だけれどもっ!
俺には小説を書く才能なんて初めから無かった。
生まれた環境はカス、人生経験はカス、人付き合いもカス、容姿もカス、職歴もカス、貯金もカス、ゴミカスしかない。
悔しいから1つずつ才能の欠片なんて勝手に名前をつけたものを頑張って集めようとした、そういう努力はした。
そして残ったのが自分の書いた小説を50回以上自分の手で消していったという才能だけ。
現実世界では小説をまともに書けない才能がある事が充分に分かった人生だった。
だから人から見てただの序盤じゃんと思うかも知れないけれど、俺はそうは思わない。
少しはメタバース世界で変われるかと思ったけど、実際ちょっと性格とか変わってきてる。
メンタルの弱さは変わってないようで今の所安心している。
もう長くここにいるから安心出来る材料を探し出すのが普通の事なのかもしれないね。
たとえ最初は才能がなくても小説は書けるし、自分だけで書いた小説を読みたいなら自分が頑張るしかない。
メンタルの問題で書けない時も当然あるけれど、小説を書く事が好きで嫌いで苦しむ才能は鍛えてきた。
才能は拾えなかったけど鍛えられる。
誰かにそう言われた訳じゃないけれど、こと小説を書く事に限っては、勝手にそう思うけど少しは身につけられてるよね?
…実は俺以外と出来る奴なのか?
…少し変な思考に入ってしまっていた、いけないな。
才能があるとかないとかごちゃごちゃしつこい。
まさか…やはりこれもメタバースの影響なのかっ!?
そんな訳ないか…。
俺の場合は弱々メンタルに加えて、小説に評価なんて他人の目があったのがいけなかったのかもな。
評価されたら下手くそに決まってんじゃん。
だって自覚してるし…。
気を取り直してペンを手に取り、ノートに走り書きを行う。
変な思考から生まれたメンタル不安は小説を書いて治すもの。
俺の場合はそうらしい。
主人公不明。
テロリストにハイジャックされたかも分からない飛行機同士の衝突。
空中へ投げ出される人々。
すだちがある冷たい真水の海へと落ちてしまった人々。
落ちた全員が自然と異性の人肌を求めてしまうTS幼女がいる世界へとTSするかもしれない状況。
闇金としての立場なのか不明なスーツとハイヒールの幼女。
そして彼女に関わるかも知れないしらさぎとレバノン料理の行方。
其々の飛行機に搭乗していた各々の思惑が混ざり合っている。
飛行機の中で田舎らしい暮らしをして過ごしていたが、後から既に転生していた事を思い出し、悪いルールや法律を勝手に無くしたいと思っている頭がおかしい思考テロリストであり、TS高圧的マイフェイバリットヒーロー幼女達とTS掌サイズ幼女転生した先に存在する爆弾投下後の世界でイチャイチャしたい眠気が迫っていた人。
墜落した真水の海で、思考テロリストの人とイチャイチャしだす心の余裕のある冶金学者達。
闇金の利子に怯えて心が折れているけど、スーツとハイヒールの闇金か機長か副機長かは分からない謎の幼女から促されて航空券とお金を得て、心機一転真水の海を超えて新しい土地で人生を始めようとするTS幼女。
今すぐ扉を開けて貸したお金を返して欲しくて、飛行機内まで駆けつけてきたTS世界線移動幼女。
利子付きの返済を嫌がり、あいつはもう別の場所にいるからもう会う事はないだろうと言い切る、お金を貸してくれたTS世界線移動幼女を道連れにしたい人。
まだまだ書き足りてないとは思うが…まあいいか。
見ろよ、これだけでも物語が1つの全体像に向かって動き始めようとしてる。
そんな時にさぁ、あーこれ面白そって今やってる事ほっぽり出して他の事に意欲向けるのはおかしいよね。
確かにクリエイター活動って名前には惹かれるけどね。
何があるかそもそも知らないけどさぁ、何かあったとしても同時並行で進める凄い脳みそは持ってないからね?
ほら、好きな事は数が増えていくと大変だよーとか言うじゃん。
ソシャゲとかも其々のアプリのイベント周回辛いっすみたいな。
アプリ開発とかファンボックスって名前も少しは気にはなるけど、俺って自称小説をクリエイターだからその項目が気になるかな?
「またアイテムリストのドール、勝手に消えないよな…」
タダで手に入るからいいけど、これが有料だったら辛いと思うよ、うん。
キーワード検索に引っ掛かるやつ全部、無料のままだといいなぁ。
…使うかどうかは別として。