我慢という言葉にはストレスが付き纏う。
太陽と月を同時に浮かべてみたいなぁと思っていた俺は、気がつくとメニューのキーワード検索からノートとペンを入手していた。
ストレスは小説を書いて治す、ストレスは寝ても治す。
ストレスが一種の俺の原動力になってしまう所は、昔と全然変わりなかったらしい。
我ながらポンコツだなあと思うよ、うん。
でも俺ってそういう人間だったわ。
メタバースって簡単に俺の事を変えられないみたいね。
少しずつは変わってきてる感はあるけども。
「お墓だらけのここで書くのは、何だか風情があるなぁ」
風情とは何だろう?
何となく言ってみたけども…。
「ま、全部の完了まで時間があるし書きますかー」
何だか凄い久々な感じだ。
「何処へ?その答えはこうして今ここに。転生。此処が神達が言っていた地平の向こうに隠された神々の居場所。空の向こうにあるのは月の夜に輝く星々。幾つもの輝きが、月の神秘によって蓄えられた力を放っている。夜に役目があるとすれば、夜目によってはっきりと両目で捉えられているその星々の光を日中よりも強く感じられることだろう。その神秘の輝きはゆっくりゆっくりと夜空全体を流れ、その光景に一部の神々は笑みを浮かべた。我々神々にとって、神の血筋の行方は長く存在を保つうえでは大事な事。かつてここは神々の居場所でも何でもなく、転生の地と呼ばれる場所であったという。多くの墓が並び列を成す、そんな場所だったと聞いている。神々が生まれる前の話なんて、もう殆ど知っている者がいない。時代が、時間が遥か先へと経ちすぎたのだ。王を祀る場、王達の子孫達その者らと手を取り合い、余生を穏やかに過ごしていた墓地。転生の地と呼ばれる頃は神になり損なった怪物達もわらわらといたそうだ。昔は神への道というものが確立されておらず、そして当然怪物達はその全てが神へとなれなかった。その時代は荒れていたようで、残った者達は飢えに苦しみながらも殺戮の大波が待つであろう新たな世界へと乗り込み、その全てを捧げ神への道を追い求めたらしい。神でなければ心も体も飢えしてまう、怪物達はそういう存在だったようだ。飢えにより穢された神に近しい信仰とされてきた安息の地の数々はその力に耐えられず滅びたらしい。狂い、呪われ、糧とされ、その時代は進んだらしい。悍ましい者達である怪物同士が、お互いを捉えて命を拷問される。それでも尚、追い求めた神への道。ある時、時を経て追い求めた者は怪物を含めて一つの実りを迎え、その個々とした精神性が一つのはっきりとした自我として変容した。その自我は真っ先に自らを循環するものとして自らを定義して、転生という言葉とその理解を学習した。その自我に肉体は持てなかった者もいたし、捨て去った者もいた。そうした時代、時が過ぎて転生の地と呼ばれていた墓地は、世代と時代を超えて神々の居場所として深く定着していた。神々の血を引き継ぎながらも姿を消した王の子孫。手を取り合った怪物達へと届く様に聖杯を飾る者。聖杯、それは神々の居場所で形作られた形のない神秘の力。それは太陽や月から生まれる神秘の力を閉じ込めた概念そのもの。神々が操る力の概念となったものだ。いつしか聖杯だけが神々個々の力の差とされ、最初に生まれた神秘の力である太陽と月の力は神々から忘れ去られていった。神々は聖杯の力を使う事が出来る。これが血の世代を幾つも超えた神々の基本的な考えとなったのだ」
ノートに書いた一区切りであろう感情のままに振るうペンを少し止めた。
ペンを握ったその小説にはメモや追記が相変わらず入り混じっている。
書いたそれをしっかりと口を使って声に出していく事は普段通り。
こういうのはいつも口に出していく事が大事だ。
蛍や提灯アンコウとイチャイチャしながら戯れたこのお墓だらけのメタバース。
なんだよこれー、あれじゃん。
「…ぷっ、あははは。周りに影響されまくってんじゃんっ!はははははっ!」
もう破茶滅茶に笑う、笑い飛ばす。
お墓だとか神秘の力だとかなんかこのメタバースの視界に入ってそうな感じがマジでそれ、あーウケる。
やっぱり感情のままに書く小説はマジで楽しいわ。
久々に沢山笑わせてもらったよ。
こうやって雑に書きまくるのが何だか楽しいんだよなー。
笑った笑ったー、はーもういいや。
別にこの登場人物はこういう役割であれこれこうでーとか、一々そんな難しい事は頭が悪い俺には考えられない。
勝手に俺の感情が書いてくれるからそれをただ任せているだけのもんだ。
もうこの世界は適当に書いておくから勝手に過ごしとけって感じ。
メモも追加も入り混じりカオスが毎日お邪魔してる。
だからこういう小説は人から嫌われるんだけどねー、あはは。
そもそも書き終わった後で毎回何やってんだろうこれ…とかだし。
毎回未来の自分にその後を任せるから、俺は実は自分の事を性格が悪い奴なんじゃないかと思っている。
答えは今ここにあるという部分は転生の事か。
地平の向こうに隠されているのは昔は転生の地と呼ばれる多くの墓が並び列を成す墓地で、今は神々の居場所となっていると。
星々は月の神秘によって蓄えた力を放っている。
月の神秘の輝きは夜空全体に流れている。
神の血筋は長く存在を保つ上で大事なもの。
神々が生まれる前の話は時間が経ち過ぎてもう知ってる奴が殆どいない。
王を祀る場、王達の子孫達その者らと手を取り合い、余生を穏やかに過ごしていたのは転生の地と呼ばれる時代の場所。
その場所で神になり損なった怪物達も沢山いた理由は、神への道というものが確立されておらず、怪物達はその全てが神へとなれなかった。
荒れた時代であり、怪物達は飢えに苦しみながらも殺戮の大波が待つであろう新たな世界へと乗り込み、その全てを捧げ神への道を追い求めた。
怪物達は神になれなければ心も体も飢えるという存在。
新たな世界では飢えにより穢され神に近しい信仰とされてきた安息の地の数々はその力に耐えられず滅びた。
狂い、呪われ、糧とされた時代。
ある時代で怪物達は一つの実りを迎え、その個々とした精神性が一つのはっきりとした自我に変容し、その自我は真っ先に自らを循環するものとして自らを定義して転生という言葉とその理解を学習する。
その過程で自我に肉体は持てなかった者や捨て去った怪物達もいた。
同時期、神々の血を引き継ぎながらも姿を消した王の子孫。
そして聖杯という神々が勝手に作り出した太陽と月から生まれる原初かつ神秘の力を真似た神秘の力が生まれる。
その力で手を取り合った怪物達へと向けて届く様に聖杯を力のありかとして飾る者がいた。
いつしか聖杯という力だけが神々個々の力の差であ。血の世代を幾つも超えた基本的な力の概念となって、原初かつ神秘の力の始まりである太陽と月の力は神々から忘れ去られていった。
なんつーごちゃごちゃ感だ、とんでもないな。
「いやー、これは大変そうだ…」
光の場所で俺は今小説を書いている。
ノートとペン、その近くにいる蛍と提灯アンコウを撫でまくっている。
時々間違えてノートも撫でる始末。
もう破茶滅茶である。
光源がないとポンコツ小説すら書けない黒目黒髪幼女、それが俺である。