外装幼女王   作:積み立てヨーグルト

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あれから少し時間が空き、ダラダラと過ごしていた。

前に書いていたノートがメタバースごと追いついて…いや、会いにきて?くれたので、昔書いていたその小説を読み直して楽しんでいた。

自分で書いた小説を書いて自分でニヤニヤしながら読むってどうなのって思う時はあるけれど、ほら、一応努力の結晶でもあるしいいじゃん。

つまりは現実逃避である。

 

現実にいた頃は小説を書いたアカウントごと吹っ飛ばしてたのがもう懐かしいよ。

ただの思い出になっちまった。

時間が早く進むメタバースにいるから尚更そう思うようになったとか?

それにしては早過ぎなんだよなぁ。

 

「はぁー、だりぃー」

 

やる気スイッチは何処ですかー。

最近さ、蛍とか提灯アンコウの素晴らしい出来栄えの3Dモデルを見ていると、俺の外装がちょっとは気になってくる訳よ。

この姿も悪くないんだけどね。

まあ気にしてもしゃあないよな。

隣の芝生が青く見えるってやつだろう。

でもやっぱり浮いてるのは羨ましいよなぁっ!

本心はそこだよそこっ!

 

「ふぬー」

 

白黒地面に分かれた沢山のお墓の前でぐうたらする。

一応全裸だがキーワード検索から服を入手しようという発想は今の所ない。

服を着た所で上手く小説を書ける様になる訳でもないし、やる気が出る訳でもないだろう。

小説書くのサボるの最高だせっ!

やっぱり寝るのがいちば…。

 

「あ…」

 

怪物達って実は可愛い姿してるのか?

だって神だって可愛いファンタジーじゃお色気担当な姿をしている時もある。

神って女神とか?

女神なら清楚系は王道、だがギャップもいい。

自我を獲得して転生を理解した途端に死んでも生き返ったら、可愛い女の子見放題じゃんって思う時もあるのか。

男だったら神はイケメンだよな、ならイケメンの周りにはイケメンがいたりして。

名前もまだ誰も決まってねえし何も思い浮かばねえ。

ふむ…。

 

「マジかよ。あー…。まあ、そろそろ書くか」

 

閃くとサボりは許されないらしい。

あーあ。

まあ書く人俺しかいないし仕方ないよね。

頑張れ俺。

 

やっぱり後もうちょい蛍撫でさせて。

この小説難しすぎて辛いんよ。

 

 

 

「暗がりの時代があった。王の血筋を受け継ぐ統率者は、各地で目覚めを終えた者達を神秘の力によって束ね、姿を消し砕かれた聖杯の名残を求めて巡礼を始めた。たとえ名残であろうと神々が作り出した力の一部。概念と呼ばれる力にまで食い込んだその重さは、聡明な者を惹きつけるには充分なものである。そして砕かれた聖杯の名残は各地に散らばっており、それらを既に利用していた信仰は深みの強さがある程に形を変えて残っている。巡礼という聖杯信仰に終わりはない。神々の居場所の外に住んでいた巨人は異端と生贄と呼ばれる一部の信仰の悪事にその手を染め、すべき事を終えると解き明かされぬ迷宮の奥地へとその身を消した。一方、神々の居場所に閉じ込められていた肉体を捨てた怪物は長い時を経て神秘によって天候を解き明かし、嵐の眼としてその場から血筋だけを残して自身は逃れる事を決めた。世界の中心部に空の都を築いた者は神々に言った。見えぬ聖杯信仰は循環に溶けて尚続く暗がりの時代に、新たな世界の正しさを導くと。まだ残る怪物による飢えと、各地から目覚めた転生を知る精神性の怪物はその言葉に祈りを捧げる。個々の命を繋ぎ止めていた幾つもの信仰の輝きは、死を逃れ各地を這い回り生き延びていた怪物と神々の争いにより忘れ去られ、砕かれた聖杯の器の名残は信者から信仰を蓄えて来たるべき王の再来と暗がりの時代の天の底へと伸びていった。悪意を呼ぶ為になぞる転生による産声の幾つもの目覚め。それでも忘れ去られた縁は不戦の条約の中では確かな繋がりがある。縁として王の子孫として残る者達を悪意を抑え込んだまま拾い集め、薄れ落ちたあらゆる縁が手元に残り、死んでも尚次の血筋に繋がる。終わりを迎えた罰と各地に残る砕かれた罰の絵の名残の輝きが、王が去り安住の地とは呼べなくなった始まりの罰である神々の居場所へ繋がった神秘の縁によって差しこむ。かつて赤く熱く呼び声をあげ罰に手を貸したその怪物は、世界が信仰の条約を受け入れ、罰により未だ因果の終わりが残る暗がりの時代を支えようとゆっくりと天を目指し始めた。概念を司るは原初の神秘である太陽と月、血筋を司るは怪物と神々が混ざる因果の縁。全ての信仰に形ある名残を残すべく、多くの命は世界の中心へと集い始めた」

 

ノートに書いた一区切りであろう感情のままに振るうペンを少し止めた。

ペンを握ったその小説にはメモや追記が相変わらず入り混じっている。

書いたそれをしっかりと口を使って声に出していく事は普段通り。

こういうのはいつも口に出していく事が大事だ。

 

「暗がりの時代の話か…」

 

今回は少しは分かりやすそうだ。

 

…多分ね、多分。

不安を抱えながらも、暗がりの時代に起きた事をノートを捲りメモと追加を見て新たに書き出す。

 

後から目を覚まして砕かれた聖杯に強い意思を示す神々は既に信仰や巡礼が心に芽生えている。

名前が無い世界で起こる暗がりの時代から始まる聖杯信仰。

不戦の条約じゃない条約を結べる赤く熱く呼び覚まされた者の集まりである自我のある怪物の転生。

罪も血筋も捨てた怪物の出現。

罰による巻き添えで発狂したであろうまだ神ではないもしくは神になれなかった怪物達。

神々の居場所に向かって罰により聖杯を砕いた原初の神秘である太陽と月の意思は、怪物を含めた神々の血筋かつ頭が悪い奴を絶対狂わせるもの。

神々がばら撒いて広めたであろう各地にある幾つもの罰の絵は、砕かれても尚名残という神々の作った概念の力の一部を持ち、神秘の縁によって神々の居場所へと差し込む。

王の血筋を受け継ぐ聡明な統率者は、各地で目覚めを終えた同じ意思を持つ者達を神秘の力によって束ね、姿を消し砕かれた聖杯の名残を求めて巡礼を始める。

砕かれた聖杯とは名残という神々の作った概念の力の一部。

神々の居場所の外に住む巨人は異端と生贄と呼ばれる一部の信仰の悪事にその手を染め、すべき事を終えると解き明かされぬ迷宮の奥地へとその身を消す。

神々の居場所に閉じ込められていた肉体を捨てた怪物は、長い時を経て神秘によって天候を解き明かした後、嵐の眼としてその場から怪物の血筋だけを残して自身は罰があった場所から逃れる事を決めた。

世界の中心部にある空の都と、天と天の底。

空の都を築いた者は神々に対して、暗がりの時代に新たな世界の正しさを導くと言い、各地から目覚めた転生を知る精神性の怪物はその言葉に祈りを捧げる。

信仰の輝きが命を繋ぎ止めているのに、怪物達と神々の争いのせいでそれが忘れ去られている現状。

砕かれた聖杯の名残が信者から信仰を蓄えているのは、来たるべき王の再来と天の底へと伸びる為。

悪意の為に幾つもの転生で目覚めた怪物達は、悪意を抑え込んだまま王の子孫を拾い集める事で、崩れ落ちた縁が自身が死んでも尚血筋として受け継がれた。

不戦の条約の中では縁というものが繋がる。

赤く熱く呼び声をあげ罰に手を貸したその怪物は、世界が信仰の条約を受け入れ、暗がりの時代を支えようとゆっくりと空の都にある天を目指し始めた。

血筋を司る怪物と神々が混ざる因果の縁。

全ての信仰に形ある名残を残す為に、多くの命は空の都へと集う。

 

「まだまだ内容の把握が足りなそうだな…」

 

はあぁ…、よし、不貞寝しよ。

蛍、提灯アンコウ、おやすみなさい。

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