東方理想郷~east of utopia~   作:ホイル焼き@鮭

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9話『ギャルゲーみたいな場所選択』

case.reimu&marisa

さて、まずは霊夢の所へ行ってみることにしよう。

 

「げはー、なんでそんなに速く泳げるんだよ……!」

「実力、かしら」

 

どうやら魔理沙と水泳勝負しているらしい。

って、クロールと平かよ?そりゃ負けるだろ。

 

「おいおい、クロールと平だったら、そりゃ魔理沙が負けるだろ」

「あり?そうだったっけ?」

「………………」

「おい、お前覚えてたろ、霊夢」

「別にいいじゃない、どうせなら勝ちたいし」

「良し、それならもう一回クロール同士でやれよ。次は魔理沙が勝つかもしれないぜ?」

「よーし、やってやるぜ!」

「はあ、めんどくさい。さっさとやっちゃうわよ」

 

水泳勝負、スタート!じゃば、じゃばっ!ってね。

やっぱり霊夢が優勢。だが、魔理沙もさっきよりは付いて行っている。

 

「おお、差が詰まったか?もうちょいで霊夢に追い付くじゃん」

 

そのまま追い付いて行き、二人が並んだ。

その瞬間、霊夢が速度を劇的に上げた。

 

「あいつ、もしかして……………」

 

1つ試してみるか。

能力を使って、霊夢の『空を飛ぶ程度の能力』を、『能力を使わない程度の能力』に変更。

すると、上がっていた霊夢の速度が戻った。

 

「やっぱり、あいつ能力で抵抗を受けないようにしてやがったか」

 

全く、ズルしやがって…………。

流石に折り返したのは霊夢が速かったが、魔理沙が速度を上げてきた。あいつはこういう勝負事にはまっすぐな奴だから、おそらく何もしていない筈だ。そのまままた霊夢に追い付き、並んだが…………そこでゴール。勝負は引き分け。だが、途中霊夢がズルしなかったら、魔理沙が勝っていた可能性が高いな。

 

「びっくりした………途中で能力が使えなくなった……凜、あなたね?」

「ズルはしちゃいけないからな?全く、次からは止めなよ?」

 

能力を元に戻す。

 

「おい、聞いてたか魔理沙?こいつズルしてたぞ……って」

「ぜはー、ぜはー、つ、疲れた……」

 

死にそうな魔理沙に対して、余裕そうな霊夢。あー、前言撤回。多分本気出したら霊夢が勝つわ。なんでこいつは本気を出さないんだろうな?

 

「お前さ、もっと速くできたよな?それなのになんでズルしたんだよ?」

「だってめんどくさいじゃない。楽して勝てるならそれでいいわー」

「うわー、めんどくさがりな人のセリフだー。流石は天才。真面目にやらなくても勝てるってか?」

「実際勝てるもの。魔理沙との弾幕ごっこだって基本勝つし、この前の異変も解決したじゃない」

「最後は結構危なかった癖に。それに、俺の方が勝率上だろ?」

 

6.5割くらい。やっぱりスペルカードルールに則って戦う時は、幻想郷のメンバーには負けかける事がある。真剣勝負なら、今の所負けそうなのはゆかりん位なんだけど。あの時は自分の力をゆかりんが超過信してたから勝てただけで、基本的にはゆかりんの方が強い。もちろん、一対一で向かい合うなら負けはないが、俺の弱点を突かれちゃったら負ける。

 

「それはそうだけどね。なんというか、凜は例外。本気出しても勝てる気がしないわ」

「勝ってるじゃん」

 

3.5割くらいで。

 

「そういう意味じゃないわよ。本気でやったら、の話よ」

「そりゃそうだ。言っちゃ悪いが、負ける気はしない」

「でしょ?それはそれで腹立たしいけど、事実だし」

「まあ、あの能力じゃなあ……」

 

失礼な。人を人外のように。

霊夢の性格が少し分かった気がする…………。

コミ○ランク アップ!みたいな感じ?ペルソ○的に。

 

case.remilia&furandre

さて、今度はあっこかな。

 

「んふ~。お姉様、水って気持ちいいね♪」

「ええ、そうね。私も初めての経験で、年がいもなく楽しいわ」

「それに、人間ってのも意外といいわね?吸血鬼っていろいろ大変だもの。日光とか、流水とか」

「まあねえ。あれだけ強力な種族だから、弱点が多いのよ」

 

あいつら、ホントに仲良くなったなぁ………。素晴らしい。仲良きことは美しきことかな。

 

「よっ。お前らはトーク中か?」

「あ、凜」

「お兄様~♪」ダキッ

「げふっ。だからなんでお前は抱き着こうとするんだ……」

 

腹に激痛。主に頭部による鳩尾への攻撃が原因と推測。

 

「お兄様に感謝してるからよ?だから、お兄様へのサービス♪永久に続くけど」

「なんだそのありがた迷惑なサービス。サービス中止を申請しておこう」

「却下します」マガオ

「お前、そんなに抱きつきたいのかよ………とりあえず離れな」

 

いつもならともかく、人間のフランに力で負ける訳なし。

 

「あん。つれないわねぇ、お兄様は」

「なんだよ、どうすればお前にとってつれなくないんだよ……」

「こんな感じ?」

 

「お兄様~♪」

「はは、なんだよフラン、どうしたんだ?(恐らく俺の真似)」

「えへへ~。なんでもないよ、私が抱きつきたかっただぁけ♡」

「あはは、こいつめ。そんなに可愛い事言ってると、オシオキ、しちゃうぜ……?(恐らく俺の(ry。)」

「うん……私、お兄様にオシオキされたい………♡」

「じゃ、どこか人目につかない所に行こうか(恐らく(ry。)」

「うん………」

「ダメ、いきなりそんなとこ舐めちゃ……!ひゃううっ!」

「待て待てどこまで続けるつもりだ!そしてなぜ最終地点がエロになるんだ!」

「えー、こっからが良いとこなのに………」ブ-

「どっからどう見ても18禁ルートだっただろ!どこがいいとこなんだ!」

「えー、これから、お兄様のピーーが、私のピーーに入っちゃって、お兄様のおっきなピーーで、私は失神して、その後、事後」

「おいこらレミリア!ちゃんと妹の教育くらいしろぉ!こいつ、エロ方面に成長してるじゃないかぁ!」

「フラン、もう少し恥じらいを持ちなさい、あと、冗談は程々にね」

「分かった!」

「うすうす分かってたけど、やっぱり冗談か……良かった。というか、こんなに振り回されるの、久しぶりかもしれない……」

 

末恐ろしい奴だ………。フラン、恐ろしい子っ!

 

「えへ、褒められちゃった♪」

「褒めてないと思うわよ、フラン」

 

フランの事が、少しだけ分かった気がする………。

コミ○ランクアップ!って感じかな?ペルソ○的に。

 

case.meirin&sakuya&patchouli&koakuma

 

「ん、あっこでも水泳勝負やってんのか。皆新しく覚えた事を使いたがるなんて、可愛いとこあるよねぇ」

 

美鈴さんが優勢だね。咲夜が2番手で、パチュリーは遅くは無いけど、あの二人と比べると遅い。そして、こぁさんは観戦。

 

「やっ」

「あ、凜さん。一緒に見ますか?」

「そうだね。暇だし、そうするよ」

「あ、そう言えばさっきはすいませんでした。取り乱してしまって」

「別にいいけど、なんであんなに必死だったのさ」

「あー、凜さんには分からないとは思うんですけど、凜さんみたいな若い男の人の精気って、すっっっごく美味しいんですよぉ………♡それが食べ放題となると、居ても立ってもいられませんよぉ……♡あ、誰にでもヤラせる訳じゃないですよ?凜さんだから、です」

「そうなの?食べれるんならなんでも良いんだと思ってたよ」

「私、分からないとは思いますけど、結構純粋なんですよ?」

「嘘だッッッッッ!!!!!!!!」

 

こぁさんが、某絶叫系ヒロインばりの否定をかますほどの事を言い出した。

 

「嘘じゃないですって~。私ですね、こう見えて、凜さんには感謝してるんですよ?なんというか、凜さんが来てから、紅魔館の雰囲気がぽわぽわしてると言いますか。あったかいんですよ。私には難しい事は分からないですし、何が有ったのかは分かりませんけど、凜さんが何かしてくれたんでしょう?」

「それは、まあ。でも、ホントに大したことは………」

「それでも、です。そんな凜さんだからこそ、あ〜んな事やこ~んな事までしてあげちゃう訳ですよ♪」

「うーん、そう思ってくれるのは素直に嬉しいんだけど。あそこまで絞られるのはちょっと」

「あはは、大丈夫です、もうしませんよ。まあ、少々抑えられない時はあるとは思うんですが……ジュルリ」

「ぞわっ。怖い。怖いよ。そこは100%抑えてよ」

「えー、それは、私がサキュバスである限り無理ですよぉ。大丈夫です、今は補給直後ですから。しばらくは、大丈夫です」

「待てよ?ポジティブに考えよう。時間が経てば、こぁさんみたいな美少女を抱きまくれるって事じゃないか!ひゃっほうっ!」

 

別に良くない訳じゃないんだし!

 

「な、なな、何言ってるの!?」バコォッ!

「ひぃでぶっ!かはっ、美鈴さん、俺、人間……どんなに凄い能力有っても、人間だから……こんな事されたら、死ぬ……」ドサッ

「え!?あ、ご、ごめん!やり過ぎたっ!」

 

美鈴さんの超絶大ダメージチョップが、俺の脳天に直撃。高橋 凜、死亡。享年17歳。チーン。

 

「って、こんなとこで死んでたまるかっ!」ガバッ

「あ、起きた……良かった、電気ショックが効いたみたいね……」

 

そう言って、アイロンみたいな器具を仕舞う咲夜。いや、そこまでひどい状態じゃなかったと思うんだけど。

 

「ごめんなさい、凜さん。いきなりえっちい事言い出すもんだから、つい」テヘペロ

「いや、その顔で言われても、全く謝罪の意が伝わらないんだけど…………」

「ごめんなさい、何と言うか世界の意思を感じて」

「あー、それは仕方ないな。どうする事も出来ないしね」

作者「Σ(´∀`||;)ドキッ!!バレてる………だと?」

「さて、水泳勝負はどうなったの?」

「私が一着、咲夜さんが二着、パチュリー様が三着だよ」

「へえ、やっぱり?って、パチュリー死にそうな顔してるじゃん」

「ぜはー、ぜはー、し、死ぬ……」

「大丈夫ですか~パチュリー様?」

「大丈夫だと、思うの、かしら?」

「思いません!」

「なら、聞かないで、ちょうだい」

 

こぁさんがパチュリーに膝枕で休憩をさせていた。

 

「あっちゃー、パチュリー様、運動苦手なのに付き合わせ過ぎちゃったかな?」

「大丈夫でしょ。多分咲夜がなんか取りに行ってると思うし」

「パチュリー様、疲労回復のレモンのはちみつ漬けと、レモンスカッシュです」

「あ、ありがと……いただくわ」コク

「ほらな?」

「いやー、やっぱり咲夜さんは凄いですね、行動が早いです」

「ふふ、ありがと。当然の事だけどね。所で美鈴、もう一本、一緒に行かない?」

「良いですよー。でも、次も負けません!」

「次こそ勝ってやるわ」

 

「位置についてー、よーい、始め!」

 

始めの合図と共に、両者スタート。身体能力で上回る以上、美鈴さんの勝ちは揺るがないように思うが……………。

美鈴さんは、少々フォーム等の技術点は荒削りだが、ばた足での推進力、手での推進力が頭おかしい位強く、とても速い。

水泳って、そういう力の強さはあんまり関係ないんだけど………まあ、妖怪だし、ね。

それを追いかける咲夜は対照的だ。推進力は普通くらいだが、フォームの綺麗さが半端じゃなく凄い。水の抵抗をほぼ受けないように進む咲夜は、美鈴さんと少し劣るものの、めちゃくちゃ速かった。少なくとも、霊夢や魔理沙よりずっと。

 

「すっげー。めちゃくちゃ速ぇ」

 

そのまま折り返し。だが、折り返しの素早さで、美鈴さんのリードがなくなった。おお、ホントにいい勝負だな。

美鈴さんはパワーで行っているので、速度を出すのに時間がかかる。水に乗るまでに、時間がかかるからだ。水に乗らなければ、速度が落ちる。つまり、折り返しで今までの速度上昇値がなくなった今、どちらが勝つか分からない。

 

予想通り、咲夜が先んじている。美鈴さんも今までどおり、力で推しているが、やはりさっきまでとはいかない。だが、速度が上昇していくのは確か。ぐんぐんと咲夜を追い上げる。

 

「でも、これは……………」

 

美鈴さんが追いついたが、残りゴールまでの距離は数十センチ。ここまでとなると、単純に手の長い方が勝ってしまう。

つまり、美鈴さんの勝ち。

 

「勝者、美鈴さん」

「うーん、釈然としない……手が長いから勝ったって、何にも嬉しくないなぁ」

「そうだね、手が同じ長さなら引き分け位だったけど、まあ勝ちは勝ちかな」

「そうね………じゃ、もう一回やりましょう」

 

妖怪ゆえの体力の美鈴さんと、無駄な力が一切入らない故に疲れていない咲夜。こりゃ続くなぁ。

 

「こぁさん、後は任せた」

「私ですかー?じゃあ、両者、位置についてくださーい」

 

咲夜の事が、少し分かった気がする。

コミュランクアップ!って感じかな。そんなの無いけど。

 

case.???

???side

「はー、何か面白いネタないかなー」

「そう言えば、噂の外来人って取材してなかったような。よし、次の紙面は外来人特集ね!」

 

そうと決まれば、外来人の居るって言う博麗神社に向かってみましょう。

 

「あや?あやややや!?何なのここ!?幻想郷でも屈指の美少女達が、こんなあられもない姿に……!予定変更!シャッターチャンス!」

ここぞとばかりに、シャッターを連打。流石にバレると使わせて貰えないと思うから、望遠レンズで激写。

 

「ふー、いい写真が撮れたわねー。さってと、帰って記事にしようかな」

「待ちな」

「あやっ!?な、何でしょう……」

 

まさか、誰かに気付かれた?ゆっくりと振り向いてみると、そこには半裸の男性が。

 

「少し、交渉しようじゃないか」

 

rin side

時を少し遡り……………………………………………………

咲夜の所を離れ、しばし空を見上げていると、遠くに翼の生えたおねぇさんがいた。

 

「ん?あれって射命丸文じゃね?何してんだろ」

 

そんなこと思いながら、そのまま見ていると、カメラを取り出し、ここを激写し始めた。

 

「やべっ、記事にされたら騒がれるし、皆の恥ずかしい写真が漏洩する……!シャッターを止めたタイミングで止めに行こう」

 

もしかしたらゆかりんにも怒られるかもしれんし。

 

「よし、シャッターを止めたな。じゃ、ひと仕事、行きますか」

 

空を飛び、射命丸の所へ向かう。

 

「ふー、いい写真が取れたわねー。さってと、帰って記事にしようかな」

「待ちな」

 

射命丸が驚いて、

 

「あやっ!?な、何でしょう……」

 

俺は、不敵な笑みを浮かべ、射命丸へと話しかける。

 

「少し、交渉しようじゃないか」

「交渉……ですか?何の事についてですか?」

「もちろん、あんたが激写したそのカメラの内容についてだが」

「(やはり気づいてるわね……)それについて、あなたにとやかく言われる筋合いはないと思いますが?」

「それがそうでもない。あの状況を作ったのは俺だからね。そのせいであそこのみんなが恥ずかしい思いをするのは、少々戴けない」

「なるほど。それで?あなたのその要望を通す為に、あなたは私に何をして戴けるのでしょうか?」

「逆に聞かせて貰おう。何をして欲しい?」

「そうですね……少なくとも、コレより面白いネタ、でしょうか」

「(なかなか難問だな……俺の事を話すか?いや、それは時期ではない、少なくとも東方妖々夢が終わるまでは、ゆかりんが皆に知れ渡るまでは…………)」

「そう、だね…………。うん、めんどくさいから俺の要求だけ通すことにするよ」

 

別にしたくなかっただけで出来ない訳じゃないし。

 

「はい?」

 

射命丸の持っているカメラを、正確にはそのカメラの中のフィルムを、新品状態に変化させる。ここまで読んでくれた人なら分かると思うけど、『射命丸の持っているカメラのフィルム』の状態の理想を、新品状態としただけ。

 

「射命丸、カメラ、見てみなよ」

「へ?というか、なぜ私の名前を……」

「良いから良いから。見てみなって」

「は、はあ。そう言うなら…………って、あやっ!?で、データが消えてるっ!?」

「これでオッケー。じゃあね~射命丸」

 

結界でも張って、写真に写らないようにでもしとこ。

去ろうとすると、やはり引き止められた。

 

「ま、待ってください!私の記事はどうなるんですかっ!?」

「えー、じゃあゲームをしようか。それに射命丸が勝ったら、データを戻してあげるって事で」

「………分かりました。どのようなルールで致しましょうか」

「射命丸は幻想郷最速、だよね?俺もスピードはそこそこ自信あるんだよね。だから、三ゲームして、2回タッチすれば射命丸の勝ちで。1ゲームごとに25メートルほどあけ、一ゲームごとに5分で捕まえられなければ、そのゲームは俺の勝ち。捕まえれば射命丸の勝ちだ。分かった?」

「は、はあ。まあ、理解はしましたが………それで宜しいので?私が幻想郷最速であることを知っているのなら、無謀だと思いますが」

「大丈夫大丈夫。だから5分って言ってるんじゃない」

「………人間ごときが、我ら天狗にかなうとでも?」

「じゃあその天狗って奴になってやろうか?」

 

射命丸と同じ、黒い羽を背中から出す。もちろん、速度は並の天狗が出せる程度だ。

 

「なっ!人間から天狗に!?でも、妖力は感じられない……あなた、何者……?」

「人間。ちょっと特殊な、ね」

「じゃー、少し離れてね。フィールドはこの上空全て。雲より下に行くのはご法度。いいね?」

「ええ。必ず、記事にしてみせます!」

「絶対に記事にはならん!」

 

因みに、雲より上に居るので、バレる心配はない。

 

「よーい、ドン!」

 

翼を全力で使い、射命丸から遠ざかる。まあ幻想郷最速って言っても、そんなに速くは……って。

 

「あれっ!?近っ!?」

 

俺の速度も天狗並みにあるはず。つまり、それほどまでに射命丸が圧倒的だということ。

 

「まずは一ゲーム、貰いますっ!」

 

射命丸にタッチされた。まずは俺の負け。

 

「あっちゃー、やられたか。ちょっと見誤ったかな」

 

だが、あれが射命丸の全力ならば…………。

 

「じゃー、次ね。よーい、ドン!」

 

先ほど見させて貰った射命丸の速さならば、それを知った俺にはその速度を出すことが出来る。

 

「あっはははは!どうした射命丸!全然差が詰まってないぞ!?」

「くっ……なんでいきなり速度が上がるのよ……!」

 

ん、あの顔は……あいつ、まだ速度を出せるな。二ゲーム目を勝たせて油断させ、三ゲーム目でカタを付ける気だな。顔に出てるって。

 

「お望み通り、油断してやるか」

 

そのまま五分が経ち、二ゲーム目は俺の勝ち。

 

「あっはははは!幻想郷最速がこんなものかよ!」

「…………言ってなさい」ボソッ

「ん、何か言った?」

「いえいえ、何も。次のゲームを始めましょう」

「そうだね。じゃ、よーい、ドン!」

 

予想通り、射命丸はさっきとは段違いの速度で追ってきた。だが。

 

「なっ!さっきより、全然速い!?」

 

事象を理想的にする程度の能力を使用し、さっきまでの射命丸の速度とは段違いの速さを出す。もちろん、空気抵抗等の障害は能力で限りなく0に近くしている。

 

そのまま五分が経ち、三ゲーム目も俺の勝ち。

 

「あはっ、大したこと無いね、幻想郷最速も」

「くっ………!この私が速度で負けるなんて………!はあ、分かりました、素直に帰ります……」

「そうしてくれる?あ、俺の事を記事にしたいなら、来年の5月辺りに博麗神社に来な。その時なら記事にされてやんよ」

「へっ?記事にしても良いんですか?」

「まあね。あと、敬語は外して良いよ。ちょくちょく敬語外れてたし、書くときに面倒なんだ」

「は、はあ……まあ、そう言うなら……」

「じゃーね、射命丸。射命丸って1000年くらい生きてるのに、BBAって言われないよね」

「はい?っというか、なんで私の事知ってーっ!行っちゃった……」

 

さて、そろそろお開きにしようかな。

 

「けーちょー!アテンション!ちゅうもーく!」

 

大事なことなので言い方を変えて3回言いました。

皆がこちらに集まり、聞いてきた。

 

「「「「「「「「何?」」」」」」」」

「そろそろ時間だ。遊びは終わりにする」

「そう?じゃ、それで」

 

霊夢を代表に、大体お開きに賛成のようだが、

 

「えー、私まだ遊びたい…………」

 

フランが言い出した。えー。

 

「んー、フラン、皆で遊ぶのは、もち楽しいが、日が暮れて、遊ぶのをやめて、最後にまたねって言って。終わらなきゃいけないんだぜ」

「でも………」

「ばーか、まだ不安なのか?大丈夫、今日が楽しかったなら、明日だって楽しい。それは当たり前だ。楽しい遊びをしたなら、また新しい楽しい遊びをすればいいんだよ。そうだろ、お姉ちゃん?」

レミリアに視線を送る。すると、俺の意図を察したのか、

「そう……ね。大丈夫よ、フラン。前とは違うわ、これからは楽しいわよ?なんたって、そういう運命だもの」

「お、レミリアがいうなら確実だね。分かったか?」

「うん、二人の言うことで嘘はなかったもん……その、お兄様、皆も。また遊びに来てくれる、よね?」

「あはっ、当然、だよね?」

「ええ、別に構わないわよ。ま、暇なときだけだけど」

「私も構わないぜ。ま、暇なときだけだが」

「今度、妹様の所まで遊びに行きますね?」

「お呼びしていただけたら、いつでも参上致します」

「今度、図書館で本でも読む?」

「あ、その時は私が紅茶を入れますね!」

「当然ね、フラン。あなたは私の妹なのだから」

「あはっ、良かったな、皆来てくれるってさ」

「うん………皆、ありがと!」

 

俺たちは顔を合わせ、

 

「「「「「「「どういたしまして」」」」」」」

 

「あはっ、納得した所で、帰る準備するぞー」

 

というか、どうしようかな?水着をプレゼントしておきたいんだけど、俺の能力じゃ服を変化することは出来ても、服を無から精製することは無理なんだよね……。変動させる能力であって、無から創造する能力ではないのだ。

 

「良し、咲夜!」

「何?」シュバッ

「紅魔館組の服を取りにいくぞっ!」

「分かったわ」

「良し、じゃあ、失礼します」

「え?」

咲夜を姫抱っこで抱える。

「ちょ、私飛べる……!」

「少しでも速くしたいんだよ。喋るなよ、舌噛むぞ」

 

射命丸並の速度と、空気抵抗等の障害の縮小化。

 

「良し、いくぞー」

 

超☆全速力!

 

「きゃぁぁぁぁ!!怖いぃぃぃ!」

 

良し、到着。この間およそ2秒。

 

「着いたぞ、咲夜……って。気ぃ抜けてる……。起きなさい」

 

能力で起こす。

 

「はっ。死ぬかと思った……」

「大げさ。たかが幻想郷最速だぜ?むしろ、もっと出せるね」

「あれ以上があるなんて、ホントに規格外………」

「失礼な。ほらほら、さっさと着替え取ってきてよ。紅魔館組の服全部だからな」

「もう取ってきたわ」

「お、そう?じゃ、服に何かあったら事だし、『ゆっくり』博麗神社に戻るか」

「ええ、そうね」

 

…………………青年・少女移動中…………………

 

「良しっと。紅魔館組は咲夜の持っている服を着てくれ。霊夢は自分の服があるだろ?魔理沙は………、うん、霊夢に服借りてくれ」

「ええ」

「うん!」

「分かったわ」

「分かったわ、凜さん」

「分かりました~」

「分かったわよ。魔理沙には巫女服をあげるわ」

「分かったけど……、って、巫女服は嫌だーー!」

 

口々に言い出しながら、居間へと戻った。ってか、

 

「フラン?お前もさっさと行けよ」

「お兄様、覗いちゃダメだよ?」

「覗くか!というか、それだけかよ!」

「いろいろ教えてくれて、ありがとっ」

 

フランが俺の発言を待たずに行った。あっは☆

 

「ああ、なんてったって俺は、お前の相談役だからな」

俺は、その言葉に、返事を返した。聞こえないだろうけどね♪

 

………………少女たちキャッキャ中………………

 

「終わったわよ、凜」

「遅かったね……。って、あはははは!魔理沙似合わねー!」

 

巫女服姿の魔理沙は、見事に似合っていなかった。金髪と巫女服は合わない。誰お前状態だわ。

 

「う、うるせー!自分でも分かってるわ!」

「ドンマイ。水着よりはましだ。あ、各自水着は持って帰れよ!記念品だからねー!」

 

一応言ってみたが、全員持っていた。

 

「良し!じゃ、またな!」

「ええ、皆、また会いましょう」

「絶対、また一緒に遊ぼーね!」

「それじゃあね。また会いましょう」

「またね、皆」

「次もよろしくね、皆」

「また会いましょうね~」

「じゃーな、みんな。また遊ぼうぜ!」

「皆、またね」

 

全員が去り、霊夢と俺だけが残った。

 

「さてさて、飯作って食って寝るかね」

「そうね、いろいろあって疲れたわ………」

「確かに。でも、楽しかっただろ?」

「そうね。うん、楽しかったわ」

「そうか、それは良かった」

 

ていうか、午前はゆかりん達と親睦会、午後は皆で遊んで。かなり濃い1日だったねぇ。

 

「でもま、悪くない」

 

こんな日々も。

 

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