東方理想郷~east of utopia~   作:ホイル焼き@鮭

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7話『親睦会』

「( ̄□ヾ)ファ~眠い、八雲のせいで疲れたし……」

「それはごめんなさいね」ニュッ

「おー、八雲……おはよー」

「驚かないのね」

「俺はもう高校生だぜ?ちょっとやそっとの事で驚かねーよ」

「いきなり美人のお姉さんが、空中から現れることは、かなりの事じゃないの?」

「別に美人な事は否定しないが、お姉さんってのはサバ読みすぎ……………へぶっ!?」

 

八雲に殴られた。なんでさ……?

 

「お姉さん、よね?」ゴゴゴ

「ふっ、そんなに凄んでも無駄だぜ。俺は言い続ける……あ、ごめんなさい、やめて、そんな電車なんか飛ばさないで、八雲姉さん」

「ふふっ、分かれば良いのよ、分かれば」

 

電車飛ばそうとして来た、しかもSL。何とも珍しい車種を選んだな……。

 

「それで?一体何の用だ?」

「そうそう、それなんだけど……」

「それは?」

「親睦を、深めにきたのよ♪」ニュ

「は?」

 

いきなり周囲が暗くなり、目の前の景色が変わった。地面が見えたので、そのまま着地。

 

「ほっと。んで?八雲、親睦を深めるって何だよ?」

「貴方には、この幻想郷の守護者になって貰うという話はしたわよね?」

「ああ。思ったんだが、お前で対処できない状態ってあるのか?」

「言ったでしょう?私には立場があると。それと、単純に手が離せない場合とかね」

「ふぅむ、なるほど。理解したよ。その話が関係あるのか?」

「ええ、この話を受けた時点で、貴方は幻想郷の住人から、管理する立場になった訳だけど、折角だし、親睦を深めようって思ったのよ」

「なるほど?つまり、お前の言う、『管理する立場の人間』と、か?」

「ええ、その認識で構わないわ」

 

まあ、そういう事なら、別に構わないか……。

 

「オーケー、理解した。そういう事なら八雲に付き合ってやるよ」

「ふふ、ありがと」

「で、最初は誰だ?」

「私の式達よ」

 

となると、八雲藍と、橙、か?

しばし歩いていると、純和風の屋敷が見えた。

 

「ここよ」

 

屋敷内に入った。

 

「藍、出てきなさい」

「はい、すぐに行きます」

 

声が聞こえてきて、ドタドタと音が近づいてくる。

 

「紹介するわ、私の式神の八雲 藍よ」

「八雲 藍です。これからよろしくお願いしますね」

「あ、ご丁寧に。えー、ここの守護者になる予定の高橋 凜です。こちらこそ、よろしくお願いします」

「あら、貴方そんな言葉使いできたのね?」

「ははっ、何をおっしゃるやら。高校生としては当たり前の教養でしょう」

「それもそうね。でも、堅苦しいからやめてちょうだい」

「それは、八雲(式)さんがよろしいのなら、そういたしますが?」

「構いませんよ、楽にしていただいて」

「そう?じゃ、それで。というか、どっちも八雲さんな訳か……呼び方どうすれば良いかな?」

「紫と藍で良いんじゃない?」

「なるほど、だが、そのままは普通すぎるな……よし」

 

「ゆかりんとらんちーでどうだろう」

「へっ!?」

「あら、良いわね?立場と力量上、そんな呼ばれ方された事ないもの」

「ふむ、ゆかりんは決定、と。らんちーはどうする?嫌なら止めておくが?」

「え、えと、その……あ、あまり、そういった呼ばれ方をされた事が無いので、少し恥ずかしいですが……その、好きなように呼んでくだされば……」テレテレ

「そう?じゃ、らんちーも決定、と。これからよろしくね、二人とも」

「ええ」

「は、はい」

「ここはこれで終わり?」

「いえ、あと一人紹介するわ。藍」

「はい。橙!出てこい!(意訳:ちぇえええええええん!!!)」

「分かりました~。」

 

ドタドタとこちらに向かってくる……ん?

バキィッ!ズボッ!

 

「ふぇぇ、藍しゃま~~」

 

少し下の方から声が聞こえる。どうやら床を踏み外してしまったみたいだ。

 

「大丈夫か、橙!」

 

らんちーが救助に向かう。俺とゆかりんもそれに続く。

ドタドタドタ………………………………。

現場にたどり着くと、そこには壊れた床と、穴に入っているケモミミっ子がいた。

 

「助けてください、藍さま~」

「待ってろ、すぐに助けてやるからな!」

 

らんちーがケモミミっ子、橙を救出。救出が終了した段階で、床を直しておく。ついでに老朽化していた部分も。

 

「ありがとうございます、藍さま」

「全く、次は気を付けろよ?」

「分かりました!」

「あと凜さん、床を直してくれてありがとうございます」

「あはっ、気にしなくてもいいよ」

 

ひと悶着も終わり、橙の自己紹介に入る。

 

「えと、橙です。よろしくお願いします」

「よろしく、橙」

「はい」

 

 

終わった。描写が短い。

 

「橙はさ、らんちーの式神なんだよね?」

「はい、そうですよ?」

「そして、らんちーはゆかりんの式神と」

「はい、そうなりますね」

「つまり、橙は、ゆかりんの式神の式神と」

「ええ、それがどうかしたの?」

「いや、ますますゆかりんBBAになっちゃうな、と思って……二度同じ手は食わん!」

 

ゆかりんの顔面パンチを身体能力を向上させて躱す。

 

「ふはは、何度もやられると思うなよ?もうお前の動きは読めて……るんだ!」

 

スキマを使ってのパンチを、見切って躱す。

 

「どうやら本気でお灸を据える必要があるみたいね……?」

 

「ふはは、やれるもんならやってみろ!」

 

「屋上行こうぜ……久しぶりに、キレちまったよ……」

 

「あは、口調変わってるが、まあ良いだろう」

「あの、喧嘩はしない方が………」

「そ、そうですよ~」

 

らんちーと橙からストップが入る。

 

「俺としては別にどっちでもいいけど?」

「………そうね。年下の暴言くらい、笑って見過ごすのが大人かしらね」

「「ほっ」」

「それなら、やーいやーい、ゆかりんのばーばあー」

「(#^ω^)ビキビキ」

「凜さん、止めて下さいって!これ以上煽らないで!」

「あは、らんちーがそう言うなら止めておくよ」

「ごめんね、ゆかりん。ゆかりんが怒ってるのが面白可愛くて」

「か、可愛いって………」

 

この女……ちょろい!

 

「照れてるの?可愛いなぁ、ゆかりんは」

 

髪を触りながらキザっぽく言ってみると、ゆかりんが顔を赤くして、

 

「も、もう良いから。許してあげるから、それ以上言わないで」

「あは、ありがと。それで?ここはこれで終わり?」

「え、ええ。それじゃ、次に行きましょう。藍、橙、またね」ニュッ

「はい、行ってらっしゃいませ」

「行ってらっしゃいませ~」

 

らんちーと橙の声を背に、スキマへと入った。

 

「よっと。ここか?」

 

近くにあった屋敷を指さしながら聞くと、

 

「ええ、そうよ」

「ふぅん?取り敢えず行きましょうか」

「そうね。」

 

屋敷の敷地内に到着し、屋敷内へと入る。

 

「幽々子~?連れてきたわよ~」

「少し待ってて~今行くから~」

 

ドタドタとこっちに近づいてき、桃色の髪をしたお姉さんが姿を現した。

 

「お待たせ、紫。そっちの男の子が例の子?」

「ええ、そうよ。高橋 凜」

「ご紹介にあずかりました、高橋 凜です。よろしくお願いします」

「あらあら、これはご丁寧に。私は西行寺幽々子よ。私の事はゆゆちゃんって呼んでね♪敬語もいらないし」

「そう?じゃ、ゆゆちゃんで」

「あら♪ホントに呼んでくれたの初めてよ~ありがと」

「そんなにおかしいことかな?そう呼べって言うならそう呼ぶでしょ」

「随分と、面白そうな子ねぇ。紫もそう思わない?」

「そうねぇ。さっきは私を落とそうとしてたし、なかなかプレイボーイな子の印象よ」

「バレてた…だと…?」

 

衝撃の事実!実はチョロくなかった!

 

「うふふ、それはそれは♪幻想郷の賢者を落とそうなんて、勇気のある子じゃない♪」

「やられたらそんなこと思えないわよ、アレ。まるで恋愛小説のようなセリフを真顔で言われるのよ?恥ずかしいったらないわ」

「ふふ、女の子なら、一度は言われてみたいじゃない。現実で♪」

「やってみる?一回だけ」

「え?うーん、そういう物だって分かってたら、ドキドキしなくない?」

「まあ、一回やってみれば分かるかなって」

「良いんじゃない?やられてみなさいよ」

「うーん、二人がそう言うなら、やられてみようかしら」

「おっけ。よーい、アクション!」

 

演技が始まった瞬間、ゆゆちゃんを全速で壁に押し倒した。いわゆる壁ドンって奴だ。

 

「ふぇ?は、速っ!」ビックラコイタ

「どうした?こうやって強引にされたかったんだろ?」

「そ、そうだけど……いきなりすぎるっていうか……」

「ワガママな奴だなぁ。ま、そんな所も、もちろん好きなんだけど?」

「え、えと、演技……よね?」

「そんな事はどうでもいいんだよ。俺に身を任せれば、お前はもっと気持ちよくなれるぜ?さあ、目を閉じろ……」

 

ゆゆちゃんの可愛らしい唇に、真顔で顔を近づける。

 

「ちょ、冗談よね?私、あんまりそーゆーのはしたこと無い……」

 

と言いつつ、きちんと目を閉じるゆゆちゃん。なんて乙女なんだ……。さ、流石にここでしないのは男が廃る!

 

「………んぅ……ちゅっ」

 

ごめんなさい、ある程度仲がよければディープな方行くんですが、流石に無理でした!つぅか、大丈夫かな?会って数分でキスまで行ったよ!今さらながら、ありえなくない?だ、大丈夫!欧米ではキスは挨拶!だから大丈夫!

 

「………(〃ω〃)ポ-」

「だ、大丈夫?ごめんね、何かやらなきゃいけない感じだったから……」

「ゆ、幽々子に何してんのよ!」パンチ!

「げふぅっ!」

 

動揺していたため、ゆかりんのスキマパンチをかわせなかった。不覚!俺は人間だから(ry。

 

「だ、大丈夫よ、紫。怒ってないから、むしろ………(*''-''*)ポッ」

「(; ・`д・´)ナン…ダト!?」

 

再生能力を底上げして復活した俺。ゆゆちゃんの言葉に驚く俺。

 

「は、はあ。ま、まあ、幽々子がそう言うなら………」

「無罪放免ってことですか、やったー!」

 

くるくると喜ぶ俺。

 

「調子に乗らない」コツッ

「あいてっ。分かってるって。ゆゆちゃん、ありがとね」

「でも、その代わりと言ってはなんだけど、1つお願いがあるのよ」

「え、何?」

 

何かとんでもない事依頼されるのだろうか?

 

「私ね、来年の春に異変を起こそうと思ってるのよ。それに参加してくれないかしら?」

「んー、基本的に俺の上司であるゆかりんに聞かなきゃいけないけど。ゆかりん、いい?」

「別にいいけど、くれぐれも本気では戦わないでね」

「分かってるって。きちんとスペルカードルールに則って戦う」

「ゆゆちゃん、聞いてたよね?いいってさ」

「そう♪ありがとね、二人とも」

「お安い御用って奴だ」

「やらされるのは凜だからね。別に構わないわよ」

 

しばし、穏やかな時間が過ぎる。

やはり親友同士、仲が良いみたいで、仲むつまじく談笑していた。

 

「さて、今日はこれで終わりよ」

「もう?早くないか?」

「他にも色々居るんだけど、あまり貴方が色んな人を知ってる、便利な人になって欲しくないのよ。異変の解決が簡単になり過ぎると、博麗の巫女にも支障を来たすし。」

「ふうん?そんな物かな」

 

あ、1つ思い付いた。

 

「ゆかりん、提案があるんだけど」

「何かしら?」

「ちょっと待っててね……よいしょっと」

 

スペルカードを取り出し、そこに字を刻む。

 

「はい。あげる。」

「何よ、このスペルカードは?」

「俺を呼び出せるカード。それを使えば俺をゆかりんの所に転送するようになってる。あ、スペルカードとしても使えるよ、『守護者』のカード」

「へえ、それは便利ね」

「あ、ゆかりん。こっちもゆかりんの転送カードを作って置きたいんだけど、いい?」

「別にいいわよ?変な時間に呼び出したりしないならね」

「ありがと。『管理人』っと」

 

さらさら。よし、完成。

 

「じゃ、ゆかりん。博麗神社に送ってね」

 

朝からかなり時間が経っている。もうメシの時間だ。

 

「分かったわ、じゃあね、凜」ニュッ

「おう、じゃーね、ゆかりん」ニュッ

 

もう見慣れた俺の部屋内が見え、地面に着地。って、あれ?

 

「ぐはぁっ!」

 

ん、着地点が柔らかい……?しかも、何か一部コリコリしているような……。

 

「って、うわぁっ!何か俺霊夢踏んでるぅ!」

 

しかもおっぱい。あったけぇ。

 

「げほっ、息が……出来……ない、どいて……!」

「うわっ、酸欠!?ごめん!」

 

霊夢から急いで退く。

 

「げほっ、死ぬかとおもた……!」

「ガチでごめん!まさか居るとは思わず!」

「あ、あんたが急に居なくなるからでしょ!?これでも結構心配したのよ!?」

「あー、ちょっと用事があってだな……悪かったよ、言っておくべきだったな……」ナデナデ

「う……そ、そんな事じゃ騙されないんだから。こ、今度どこか一緒に行ってよね」

「それで許してくれるなら。俺にとってもご褒美みたいな罰だしな」

 

霊夢の頭を撫で続けながらそう言うと、

 

「う、あ、い、いい加減撫でるのを止めてよ……」

 

真っ赤な顔で言われても。

 

「良いのか?離しても……」

「い、良いに決まってるじゃない……」

「そう?」

 

霊夢の頭から手を離すと、

 

「あ………」

 

霊夢が離れた俺の手を名残惜しそうに見てくる。

 

「あー、もう。可愛いなぁ」

 

霊夢をハグし、その頭を再度撫でる。

 

「ふえ!?あ、あう……」プシュ-

「ホントに可愛い奴だよ、お前は!ほれほれ~グリグリ~♪」

 

少々安心しきって無いようなので、力強く抱きしめ、豪快に頭を撫でる。クシャクシャになる位に。

 

「大丈夫だって。そう簡単に俺は消えないさ。本気出せばお前なんか目じゃない位強んだぜ~?」

「……もう……すぐそうやって調子に乗るんだから……」

 

そう言っている霊夢の顔は、俺からは見えないけど、穏やかな顔をしているんだろう。

 

「それに、消える訳にもいかないさ。手のかかる妹みたいな奴が1人、ここに居るからな~♪」

「………………妹、なんだ……」コゴエダヨ!

「ん、何か言ったか?」

「え、いや、なんでもないわよ……」

「??」

「(私、なんでこんな事言ったんだろ………?妹みたいって言われて、悔しかったの………?)」

「まあいいや、所で、そろそろ安心したか?」

「……え?」

 

霊夢は、自分のされている事を認識し、

 

「きゃ、きゃああああ!!お、犯されるぅぅぅぅ!」ビンタパチン!

「何でさ!へぶぅっ!」モミジペタン!

 

俺は、某正義の味方さんばりの疑問を抱いた。

 

「何事だ!?」シャッ

「あ?」

 

ここでまさかの、普通の魔法使いさんの登場。一先ず、今の状況を考えてみよう。

ギュッとしすぎたせいで、若干服がはだけている、真っ赤な顔の霊夢。

頬に紅葉を作っている、俺こと高橋 凜。

霊夢の親友で、今のこの状況を全く理解していない魔理沙。

やべぇ、誤解される以外の選択肢が見当たらねぇ……!

 

「あ………あ、……り、凜……?なに、してんだ……?」

「待て魔理沙、お前は大きな誤解をしている、落ち着くんだ」

 

誤魔化しは不可能だとし、説得を試みる。

 

「り、り、り、凜の、ケダモノーーーー!!!!」マスパ!

「だから俺人間だって言ってんだろーーー!そんなん食らったら死ぬて!」

「死んで、詫びろーーーー!」

「だから、誤解……ぎゃぁぁぁ!体が焼けるように熱いいい!!」

 

結論を言うと、無事でした。ギャグ補正って凄い。

 

「で?どういう事なんだよ」

「カクカクシカジカ。という事だ」

「まるまるうまうま。なるほど、つまり私の勘違いだったと」

「そうそう。謝ってよ」

「うんにゃ、謝らない。だって勘違いしてもしょうがない状況だったし」

「なるほど、それもそうだ」

 

放置していた霊夢を見ると、

 

「………………ポ-」

 

まだ惚けていた。

 

「おーい、起きろー!」

「はっ!私は大丈夫、私は大丈夫」

 

自己暗示を掛けていた…………。

 

「取り敢えず、もういいだろう?昼にしよう、昼に」

 

財布を持って、出かける準備をする。

 

「じゃ、ちゃっちゃと買ってくるから。あ、魔理沙もいるか?」

「何だ?作ってくれるのか?」

「作って欲しいならね」

「じゃ、頼む」

「任された」

今日は和風にしようかな。

 

……………………青年買い物中……………………

 

「ただいまー」

「お、速かったな」

「もう昼時過ぎてるからね。流石に腹へった」

「私もだぜ」

 

……………………青年調理中……………………

 

「よし、これでいいか。」

 

少し種類は少ないが、主食に白米、汁物にテキトーに具を盛り込んだ味噌汁(そんなに奇怪な物は入れてない。いわゆる具だくさん味噌汁)、主菜にカレイの煮付け、鰤の照り焼き。あと副菜にホウレンソウの煮浸し、酢漬けにしたきゅうり。それと、前から漬けていたなすや大根の漬物。それらを多めに作ったので、大丈夫だろう。

 

「ほい、出来たぞ。ちゃっちゃと食ってしまいな」

「おおー!凜が料理出来るのは知ってたけど、ここまで出来るなんて思わなかったぜ!」

「そりゃどうも。おーい、霊夢、メシだぞ起きろー。」

「私は大丈夫、私は大丈夫……」

 

まだ暗示していた。

 

「いい加減に……しろ!」ドゴォ!

「げはっ!?何事!?」

「メシゴト!さっさと起きて食べる!」

「は、はい!?い、いただきます……?」

 

取り敢えず霊夢も食事についた。

俺も自分の分を口に運ぶ。カレイの煮付けから。う~ん、少し甘過ぎるかな?

次はもう少し砂糖を減らして置こう。でもまあ美味い。

 

「相変わらず、美味しいわぁ。こうして豪華な食事が出来るのも、凜のおかげ。感謝しないとね」

「おう、存分に感謝しやがれ?魔理沙はどうだ?不味くはないとは思うが、好みに合ってるか?」

 

一言も話さなかったので、一応聞いてみる。

 

「……これからずっとここに来ようかと一瞬思う位に美味い」

「俺が毎日作ってるわけじゃないし、流石に毎日は嫌だが、ちょくちょく位なら別に良いんじゃないか」

「そうね。凜のおかげで金は自動生成されるし。流石に毎日はうっとうしいけど」

 

流石に同意見。

 

「マジでか……あの霊夢が人に物をやるなんて………」

「金銭的なゆとりがあると、人間穏やかになるよね」

「そうね。欲を言えば、もうちょっと自由にお金を使えると良いんだけど……」

「別にここに趣味になる様な物無くないか?」

「女の子らしく、ファッションとかかしら」

「お前年中巫女服だろうに」

 

魔理沙からの鋭いツッコミ。

 

「そうだけど、何となくあった方が良いじゃない?」

「夏なんだし、水着とか買えば良いじゃん」

「「水着ってなに?」」

「はい?水着は水着だろ。海とかで泳ぐ時に使うアレだよ」

「そもそも海ってなによ」

「へ?あ、そっか、幻想郷には海が無いんだっけ」

「うーむ、海とはだな……塩水で、外の世界の地球の七割を占めている超でっかい水たまりみたいな物だ」

「外の世界の七割!?何だそのバカデカさは!?」

「これは驚きね……そんな水たまりが存在するなんて……」

 

そうか……幻想郷には海が無いのか……せっかく可愛い子がいっぱいなのに、水着グラが無いのは実に寂しい。

 

「待てよ?確か川は有ったよな?」

「玄武の沢の事?あそこは河童の縄張りだから、入ると危険よ?」

 

なるほど、そのせいで水遊びイベが無いのか(ゲーム脳)。

うぅむ、せっかく夏だと言うのに……。

あ、そうだ。

 

「霊夢」

「何よ」

「ちょっと空間弄るけど、いい?」

「は?」

 

答えを待たず、境内を境内として捉えず、ただの広い空間だと捉える。理想的な空間は、プールだとして能力を使えば………………。

 

「よし」

「な、何?何したのよ……?」

「うん?取り敢えず飯食ってからな。」

「な、何だかとても不安なんだけど……」

「同感だぜ………何でも出来るって知ってるから、何してもおかしくない」

 

そういいつつも、箸を進める2人。

さてさて、飯を食うか。

 

………………青年・少女達食事中………………

 

「「「ごちそうさまでした」」」

「ほい、お粗末さん。食器は、洗うのがめんどくさいから能力でピカらせとく。さて、外に出るか」

「「ふ、不安すぎる………」」

 

失礼だなぁ。そこまで大した事はしてないっちゅうに。

 

「「な……何コレ(何だコレ)!?」

 

境内に広がるは、25メートルプール。おお、能力まかせで作った割には綺麗なプールになったな。

 

「け、境内が消えたーーー!!」

 

そこかよ。

 

「大丈夫だって。後で元にも戻しておくからさ。とにかく、コレで遊んでみようぜ?」

「ど、どうやってだよ?」

「普通に遊べば良いじゃん。ほら、服の方も何とかしておくからさ」パチン

 

霊夢と魔理沙の格好が、水着になった。霊夢は何となくセパレートタイプの競泳水着。魔理沙は青色のワンピースタイプの水着。

 

「うわっ、服が変わった!?」

「この格好でこの穴に入れば良いの?」

 

穴て。

取り敢えず、普通に興味が有ったのか、プールの中に入る二人。

 

「わぁ、冷たくて気持ちいい…!」

「おお、進みにくいぜ」

 

なかなか喜んでいる。あ、そうだ、紅魔館組も呼ぶか。

 

「二人とも、ちょっと紅魔館のメンバー呼んでくるから、それまで待機してくれ」

「ていっ!」バシャッ

「わぷっ!?テメ、やりやがったなー?とりゃっ」パシャン

「当たらないわよー!」

 

聞いてねえし。でもまあ、楽しんでいるようで何より。じゃ、ひとっ飛び行ってくるかね。

 

……………………青年移動中……………………

 

「よっと。到着」

「あれ、凜さん?また遊びに来たの?」

「いや、今日は別件。取り敢えず、美鈴さんも来てよ」

「え?でも私、門番……」

「良いから良いから」

 

美鈴さんを連れて、パチュリーの所へ移動。

 

「こんちわー」

「あら、また来たの?って、何で美鈴がここにいるのよ?」

「それが、分からないんですよ。何か用があるらしいんですが」

「そう言うことだ。パチュリーとこぁさんも付いてきてくれ」

「え、ええ?わ、分かったけど……」

「何かするんですか?」

「良いから良いから」

 

パチュリー、こぁさん、美鈴さんを連れてレミリアの部屋へと移動。

 

「こんちわーす」

「凜?あなた、また来たの……って。何でそんなに大所帯なのよ」

 

紅茶を飲んでいたレミリアと、盆を持っている咲夜を発見。

 

「ふむ、ここらで説明しておくか……」

 

……………………青年説明中……………………

 

「ふうん?プールで遊ぼうって言うこと?」

「そゆこと」

「確かに面白そうなんだけど……今、晴れよね?その下でそんな軽装になったら、燃えてしまうわよ。それに、吸血鬼は流れる水を越えられないのよ」

 

なるほど、吸血鬼の弱点、か。

 

「じゃ、これならいいよね?」

「へ?」

 

レミリアの体を、吸血鬼ではなく、人間のそれへと変更。コレで良いだろ。

 

「あれ?体から、力が……」

「それが人間って奴の体だぜ?」

「も、戻せ!」

「遊んでから戻してやるよ。だから今日は遊ぼうぜ?日光も、流水も、その体なら平気なんだから。

外で遊ぶってのも、新鮮だぜ?」

「……確かに。何事も経験、よね。良し、遊ぶわ!」

「よし、フランは居るか?」

「ここに居るわよ~」

 

天井から声がする。

 

「何でそんな所いんだよ?」

「えへ、お兄様を驚かせようとしたんだけどね。それより、話は聞いたわよ!?皆で遊ぶのって、私初めて!私も行く!」

「はなからそのつもりだ。じゃ、お前にも人間化をするからな。良いよな?」

「もちろん!」

 

フランにも人間化を施す。

 

「早く行きましょ!」

「あのー、凜さん、流石に紅魔館を全員が空けるわけには………」

「大丈夫だ。アテがあるからな」

「そ、そうなの?やっぱり、私が残った方が………」

「美鈴さん。俺は、ここの皆と遊びたいんだぜ?美鈴さんが抜けちゃ、寂しいじゃないか」

「………う……そんな事真顔で言うなんて……」

「あは、取り敢えず、さっさと行かないと。時間は有限だぜ」

 

紅魔館のメンバーと、紅魔館を出た。

 

「良し、とりあえずはレミリアとフラン以外は飛べるから、俺がフラン、咲夜がレミリアを頼む」

「ええ、分かったわ。お嬢様、失礼します」

 

咲夜がレミリアを抱えて博麗神社へと向かった。フラン以外のメンバーもそれに続く。

 

「じゃ、俺らも行くか」

「うん!」

 

フランを連れて、博麗神社へ飛んでいった。

 




紅魔館組は最近越してきたので、プールを知っています。ただ、霊夢や魔理沙の様に、幻想郷で生まれて幻想郷で育った人間は、外の情報をほぼ知らない、という設定です。なので海やプールを知らない。まぁ、こじつけですが。求聞史紀などにもある様に、外来人からある程度の知識は与えられている様ですしね。まぁ、特に大きな意味は持たないので、そういうこととして受け取ってもらえると幸いです。
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