【完結】きみと居た時間   作:えいぷりる

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生きとし生けるものが朽ちて行くように、

ヒトの世が創る歴史もまた朽ちていく。

腐った帝都に跋扈(ばっこ)する、天が裁けぬ悪を斬る。


我ら全員、殺し屋稼業ーーー


***

ナジェンダ「アカメ、皆を招集してくれ。…朗報だ。」


帰還1

アジトのすぐ近くに流れる川。

シェーレに鎧泳ぎを特訓されたこの場所で、今、男の熱い戦いが繰り広げられていた。

 

タツミ「うおぉぉぉ!!ぜってー負けねーからなぁ!」

ラバック「なーに言ってんの!ご褒美を前にしたオレが負けるわけないでしょーが!」

 

水しぶきを撒き散らす、男の熱い戦いーーー。

そう、俺とラバは「ご褒美」を賭けて争っていた。

 

 

ラバック「1000m自由形!これに負けた方は今日の覗きのオトリだからなぁぁ!」

 

ラバが挑んできた、このなんともアホな勝負。

負けた方は、入浴の覗きがバレた時オトリになれって話だ。実にくだらなすぎる。

 

…が、この戦いは負けられない!!

 

だって今日の覗きの相手、姐さんだからなぁ…。

 

 

タツミ「!! もうすぐゴールだ!」

 

最後のラストスパート、ラバとほぼ一線でゴールの岩に手をかけようとしたその時、

 

バシャッ!!

 

タツミ「うおっ!!」

ラバ「なっ!?」

 

俺たちが触れようとしていたその岩の上に突如アカメが降り立った。

急停止した俺たちの顔に岩から跳ね返った水がかかる。

 

アカメ「タツミ、ラバ!急いで戻ってくれ。」

 

俺たちを急かす、キリリとした顔つき。

これは…新しい仕事か!?

 

自然に拳に力が入り、立ち上がった瞬間、アカメの目から力が抜け優しく微笑んだ。

 

アカメ「リンが帰ってきたぞ。」

 

 

 

アカメから漏れ出る喜びのオーラ、ラバのだらしな…いや、嬉しそうな顔。

"リン"って人は、きっとナイトレイドにとって欠かせない人物に違いない。

そしてラバの顔から察するに…女だな。

そんな推察をしながら、2人と共にアジトへと足を進めていた。

 

 

アカメ「ボス、2人を連れ戻した。」

 

任務の伝達や報告をする時に集まるこの会議室。

既に姐さんとマインがいて、入り口から一番離れた壁際の椅子には、ボスが座っている。

 

ナイトレイドのシンボルが描かれたフラッグを背に、座る人が座れば迫力負けしそうなこの場所。

…だが、さすがはボス。その存在は圧倒的だぜ!

 

組織のトップの貫禄を目の当たりにし、ゴクっと唾をのみこむ。

それと同時に、ふとボスの傍らに目をやると見慣れない女性が立っていた。

 

 

この人が…。

 

背は、アカメより少し小さいくらい。

肩の下にのびた薄黄色の髪の毛先はゆるくウェーブがかかっている。

おっとりした可愛らしい顔立ちだが、深い蒼の瞳からは揺るぎない信念が見え隠れしている。

彼女は、まさしく"凛"という文字を具現化したような女性だった。

 

ナジェンダ「よし、皆揃ったな。ではリンからの報告を聞こうではないか。」

 

ボスに指名されると、"リン"と呼ばれた女性が報告を始めた。

 

 

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