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――連邦捜査部S.C.H.A.L.E。
キヴォトスの行政組織・連邦生徒会を束ねる連邦生徒会長が失踪する以前に、呼び寄せた先生の活動拠点として立ち上げていた機関。「先生」を顧問として、キヴォトスで暮らすあらゆる生徒の相談に応じ、同時に所属や学籍によらず不特定多数の生徒の協力を仰ぐことのできる、キヴォトスの勢力図における特異点。連邦生徒会長によって付与された権限のもとに、あらゆる規約や法律による規制や罰則を免れる超法規的機関。
そのエンブレム――十字と円を重ねてヘイローを頂く紋様が刻まれた扉を開く音がひとつ。書類の山に悪戦苦闘する先生が顔を上げれば、そこにはザ・不審者とでも言い表すべき、限りなく怪しい格好をした人物がいた。
全身を覆うフード付きのロングコート。目深に被ったフードと口元を隠すマフラーで、その相貌どころか性別すら窺い知れない。
「はじめまして、先生」
⋯⋯ただひとつ。機械のように冷たく、けれどどこか瑞々しい声から、目の前の不審者がまだ年若い少女――生徒であることは読み取れた。
「うん、はじめまして。シャーレにようこそ。なにか悩み事? それとも相談かな?」
「はい。私をシャーレの所属にしてもらえませんか?」
「シャーレの所属に?」
「そうです」
フードとマフラーを外し、長いプラチナブロンドの髪と、ハイライトのない紫色の瞳を露わにした彼女は、どこか切実さを感じさせる声色で続ける。
「どうかお願いします。私を受け入れてくれるのは、この世界にはここしかないんです」
「それなら――」
――喜んで。そう言って差し出された先生の手を、彼女は数秒ほど呆気に取られて見つめたあと、慌てて握り返す。
「ありがとう……ございますっ!」
「ところで、君の名前は?」
「……私は――」
――言い淀む。ほんの少し逡巡し、ようやく吐き出した名は。
「私はレプリ。木村レプリと言います」
木村レプリ
偽連邦生徒会長の成り主。先生がアビドスに向かう数日前にシャーレを訪れる。
連邦生徒会長のレプリカで、しかも中身が転生者という粗悪品のために劣化レプリカを自認している。基本スペックは本物の連邦生徒会長と大差ないのだが、レプリ曰く「連邦生徒会長が何十周もした果てに全てのステータスがカンストした周回主人公だとしたら、自分は一周目程度のスペックしかない」とのことで、実際の能力には月とスッポン以上の差が存在している。
名前の由来は【テイルズ・オブ・ジ・アビス】より『キムラスカ・ランバルディア王国』と、そのまま「レプリカ」からレプリ。