転生したらTS直哉みたいなポジのキャラになった 作:お前は甚爾君やない!
投稿してほぼ1日で赤バーになるの何なの…?
皆ドブカス君大好きなの?
そんな訳で2話目です
キャラの口調って結構ムズいよね…
α月Ω日
引っ越し等々ある程度落ち着いたのでここら辺で状況整理をしようと思う。
まず、オカンがしょっぴかれた原因だが、どうにも俺に食わせた『桃』が原因らしい。
一番不味かったのがその入手ルート
あろうことか東家で管理していたものをくすねてきたらしく、それを知らず知らずの内に俺が食べる形になった。
そんな大事な物なのに管理ガバ過ぎないか?とも考えたが、オカンの能力が隠密―――言うならば周囲の知覚や認識を逸らすタイプの能力だったらしく、これによって盗み出す事自体はそこまで難しいものでは無かったとのこと
唯一の失態が痕跡があまりに無さ過ぎたこと
この事で能力を利用して犯行に及んだことが判明し、この様な犯行が可能な東家関係者を調査しまくったところオカン以外が白となり、逆説的に犯人だとバレた訳だ。
そして今回、タイミング良く接触の機会があった為、東家の警察関係者と共に
こうして悪は滅んだ…めでたしめでたし
とならないのが現実である。
問題となったのが俺の存在、本当なら孤児院あるいは他の分家の養子になるが、なんせ本家の貴重品を食べてしまう始末。
そうなると償う方法は一つ、本家の養子として東に尽くす事しか無かった。
嫌じゃ嫌じゃ!東の子などなりとうない!
あんなロクデナシ一族の本家とかマトモな訳がない!―――と、ごねたものの大人の前では子供は無力なようで俺は首根っこを掴まれた猫の如く東家に転がり込む事となった。
という訳でイカれた東家の主要メンバーを紹介するぜ!
まず一人目当主こと人の心ナイナイババアこと合法ロリババア
現魔防隊の総組長にして、
そして2人目は俺の現母親にして次期当主最有力候補こと東
そして3人目は我が姉ことメガネっ娘系お嬢様の東
でもババアが目をかけてるあたり結構優秀だと思われます。何となくデータキャラか参謀ポジっぽそう?
4人目は我が妹part1こと東
5人目は我が妹part2こと東
―――と主要メンバーはこんなところだ。
え、父親?何か日万凛を産んだ後に劣等感か何かで失踪したらしいよ。極めて何かこの家に対する闇を感じます。
でもやっぱり上記の2人は特に頭抜けている
初対面の自然体でも堂に入っていると言うべきか、相対するだけで強さが滲み出ている。きっとパパ黒に初めて会った直哉もこんな感じなのだろう。
決めた、一先ずの目標はクソババアと母さんより強くなる事だ。あの2人に勝てるようにならないと天井組になんて並び立てない。目指せ魔防隊総組長の座!
そんな訳でこの家での生活が明日から本格的に始まる訳だが、スケジュールだけでもかなり凄い。
学校が終わったら書道や武芸の習い事だらけ、はっきり言って虐待として児相に通報したら全然しょっぴくレベルだ。
…うん、明日以降の事は明日の自分に丸投げしよう。何とかなるやろ!
♪月γ日
朗報、意外と何とかなってる。
スゴいね、人体♡
いやホント凄い、小学校であれだけ遊び回っておいて放課後の習い事ラッシュを捌ける俺ヤバすぎだろ…
もしかしたら家に来る前のサイタマ式筋トレ術を続けていた成果かも知れない。やはりハゲマント先生の力は偉大だったか…
あ、因みに今もやってる。小学校に入学して以来は中々時間の取れない事もあったが時間がないなら作ればいい理論で朝早起きして10kmの走り込み。体力もついてきたから腕立て等は順次回数を増やそうか検討中だ。
因みに麻衣亜にその現場を見られた際にはちょっとドン引きしてた。そして毎日やってますと話したらチベットスナギツネの目をされた。なんでやねん…*1
習い事については運動系よりも文学系がしんどい。清く正しく美しく―――というのが理想なのだろうが文武両道極めないといけないのがホントツラい。
書道とか別に書けなくていい、現代はPCやぞ?タイピングの練習の方がよっぽど実践的だ。
茶道?お茶の味なんてどうでもいい。俺は抹茶アイスとかおーいお茶くらいで十分だ。
生け花については何?これ完全にあの
この様に文芸系はクソほど面倒だが運動系は最高。今だと空手や古流柔術みたいなものを習っているが中々面白い。
日々、打・絞・極・投などの技術を磨いているが同年代の他の子供と比較しても抜きん出ているせいで最早競争相手がいない…今では組手の相手が上級生くらいになっている。
今後、剣技や他武器術も習うことになるだろうが術式の事を考えると徒手の方が相性はいい。
作中で言及されているわけではないが、得物を使ったドブカスが1度しかない事から作画コスト上がったり、手が埋まる事による投射フリーズの封殺などデメリットが多いとされる 。
そうなるとやはり徒手での戦闘をメインとすべきだとも思われるが、投射の事を隠しておきたい身としては行雲流水で武器術も中々悪く無いと思われる。
その辺りは追々やって行くとして、やはりこの生活になって一番の利点は能力の鍛錬がしやすい事だろう。
東家には異空間を形成できる特殊な能力者を抱えており、その能力者の都合にもよるが、基本的に言えば異空間を使わせてくれる。
人目を気にせず走り回れる環境というのは能力・術式の鍛錬にはうってつけでもある。特に投射の加速練習には広大なスペースが必要な為、今まではある程度のラインで区切りをつけ、速度制限を課していた。
しかし!今はそんな心配は何も無い!
音速を目指して日々鍛錬を続けているが、体感として今は行雲流水が新幹線より速い程度。投射についてはかなり速くはなっているが加速にかかる時間が長すぎる。
加速の動作は出来つつあるが、効率性を求めるなら動きを洗練させなければならない。もう少し修正が必要になる。
因みに今は投射の事については秘密にしてあるので、クソババアやお母さんがいる時は行雲流水だけ使っている。呪力については…流石に分からないとは思うが、念の為使うにしても様子を見ることにした。
まぁ、今後も鍛錬は続けていけば能力・術式の拡張、呪術の極致にも立てるだろう。今後の俺の成長に夢が広がるばかりだ。
∌月∑日
東での生活から3ヶ月、今日も今日とて習い事と鍛錬の日々である。
この東の家では学校での学業とはまた別に試験などが定期的にあり、ある程度結果を残さなければ落第者として扱われる。
この3ヶ月の間でも何回かあったが少なくとも悪い結果は取っていないとババアや母さんの反応から分かるが、文芸系統はやっぱり苦手だ。
学校の方でも孤立するなんてことは無い。小学生のクラスで果たして、足が速くてドッジボールの強い同級生が人気は出ないだろうか?―――いや、それこそない!
そんな訳で男女共にモテモテですよ、ええ。
クラスの1軍女子かは謎だけど準一軍くらいはあっていいと思います。お陰様でそれなりに友達も多くて助かってるのは間違いない。
お家事情の方にも進捗がある。
遂に、能力関連の鍛錬が家でも始まった。
今までは自己練だけだったが、対人戦を見越した訓練も本格的に始まった。
因みに今日やったのは複数の能力者を相手に鬼ごっこをするというもの。勿論、能力者の大半は山間部の地形に強く、機動力の高い能力で揃えられている。
カタログスペックでのスピードなら俺の方が上でも、立体的な機動性を加味するとどっこいどっこいと言ったところだろう。
余談だが、この鬼ごっこにおいては逃げる側が鬼への攻撃を禁止されていなかったので何発か思いっきり殴った。
実際に数的有利を逆手に取られたら絶対に逃げきれないからね、仕方ないね。
子どもの攻撃力といえ、能力による身体能力バフと速度の乗った一撃を頭に食らうと動けなくなるようで、最終的に逃げる側に対して鬼の数が激減する事態になった。なんでやねん
とはいえ、能力持ちの大人相手に大立ち回り出来ているのは自分でも驚きを隠せない。俺もこっちで強くなり過ぎたらしい(某B級妖怪並)
こうして自分の実力を推し量る機会があるのはやはり良いことだ、モチベーションが違う。やっぱりやりがいって大事なんだなって。
∏月∑日
今日、能力を用いた試験があった。
対戦相手はあろうことかお母さんだった。
…魔防隊って、暇なの?
東海桐花にとって、誉の存在は興味の内にも入って
風舞希とは比べるまでもない凡才の娘
その娘が自身や家に対して怨嗟や憎悪を持っていた事にも俄然興味は無かった。彼女なりに考えた稚拙な復讐計画すらも、机上の空論と吐き捨てていた。
東誉本人と出会うまでは
「うおおぉぉぉ!!?死ぬ!死ぬぞ!?」
「…そこまで言えるのなら、余裕があるんじゃないの?」
「逃げの一択で本気にならないでもらっても!?」
「安心して、今回の試練では4割程度までと母様から言いつけられているの。」
「安心出来るかぁ!?」
異空間の中では、そんな渦中にいる誉が風舞希の猛攻を避け続けていた。
―――今回、誉に課した試練は風舞希から一撃も有効打を受けずに凌ぎ切ること。その為なら、逃げであっても正攻法には違いなかった。
しかしながら、相手はあの風舞希。
若手ながら既に1人の組長でありながらその強さは他の組長と比較しても頭一つ抜けた力を有している。
そんな戦闘のプロを相手に、あろうことか小学生の子どもがその猛攻を捌きつつあった。
(ふむ、やはり使っておらぬな…)
その様な驚異的な状況を目の当たりにしても、彼女が全力を出していない事は海桐花は知っていた。
彼女が誉の評価を改める契機はこの数ヶ月の間で2度あった。
全ての始まりは初対面での顔合わせ
就学祝いと称して其の実、自身の愚娘をとっちめようと家に迎え入れたあの日だった。
『この度は就学の挨拶に参りました、東分家の誉です。』
自身の本能を突き刺すような感覚と小柄で矮小なその身の丈には全くと言っていいほど似合わない生命の躍動。
東の星霜という自他の生命力を自在に操る彼女の世界だからこそ見えた異質さ。まるで、鯨や象を相手にしているかのような強大すぎる生命力を見せつけていた。
あまりにも現実離れした光景に海桐花も一瞬『あれ?此方も遂に老眼か?』とも考えたがその思いは目の前の現実によって、直ぐに無に帰した。
そこからは早かった
外道に堕ちた愚娘から保護する名目で誉を自身の養子へと据え、様々な武芸を会得出来るように習い事を詰め込んだ。
海桐花の見立てに誤りはなかった
柔術、空手など戦いの為の技をまるでスポンジのように吸収していく様は見ていて爽快ささえ覚えさせるほど。
かつて、幼き日の自身の娘にも似通った東の素質
それが彼女のもつ才能の原石の一つでしかないと理解したのはつい先日のこと。
―――それこそが、2度目の衝撃だった
東家が保有する異空間の能力者
その者の協力により、誉が自主鍛錬をしていると聞いた海桐花はこっそりその様子を伺った。
バレぬ様に己の中の生命力を鎮め、周囲の草木と気配すらも同化させその動向を観察した。
しかし、此処に来て誉は海桐花の想定を容易く上回った。まず驚くはその
―――速すぎる
少なくとも、魔防隊の中でもここまでの速さで動ける者は一握り。子どもが有していい練度ではない。
それだけではない、初対面の時に感じていた生命力の流れ―――それが今では洗練された形へと成っていた。
まるで針に糸を通すがごとく精密かつ淀みのない生命の流れ、その一点においては総組長になる前―――最前線で醜鬼と戦い続けたあの激戦の日々を送る自身に匹敵した。
『声でもかけて労ってやろう』
そんな気は早々に失せた。驚愕と期待、様々な感情が入り乱れる中で唖然としていた。数十秒か数十分か1時間か、流れる時間を忘れながら魅入っていた。
『―――誰だ?』
惚けていた海桐花の意識を引き戻したのはそんな誉の呟きだった。
木陰から様子を伺い、本気で身を潜めた自分が気取られた。それ自体は初めてではなかった。
その彼らと同じ景色が齢6歳の少女に見えていた。
尤も、彼女にとっては数瞬の間感じ取れた気配。気のせいかと言わんばかりに鍛錬へと戻った。
その時確信した、誉は自分達が知らぬ『奥の手』を有していること。そしてそれを隠し通そうとしている事。
その事について海桐花が問いただすことは無かった。今はまだ発展途上、手詰まりになるまでは様子を見ようと一先ずは非干渉を貫く事とした。
そんな海桐花の思考を他所に、誉の方はというと―――
「よっと!目が慣れてきた、これなら「なら、パターンを変えるまでよ」っ危な!?」
「貴方の能力は確かに速いわ。でも、動きの規則性さえ見切れてしまえば読む事くらいは出来る。」
今もかろうじて直撃を避けていた。ここまでのかなり動き続けていたにも関わらず、パフォーマンスを一切落とさずに避け続けていた。
「読めてたまるか!?俺の苦労を「―――俺?」あ、やべ。」
「一人称『俺』は辞めなさいと何度も言った筈だけど?」
「あー、あはは…」
その最中、地雷を踏む。
この数ヶ月、誉は抜けきっていなかった
その甲斐あってか人前ではある程度らしい言葉にはなってきていた。しかし問題だったのが一人称、十数年にわたって染み付いた癖がほんの数ヶ月ごときで治るはずがない。
「そもそも誉、貴方は女の子らしさというものを身に着けなさい。」
「えー…俺プリキュアとかよりニチアサの戦隊ヒーローの方が好きなんだけど…」
「そういう話ではないわ、はしたないと言っているのよ。学校の先生からも注意を受けているようね。」
「うげぇ、いつの間にチクられてる…」
「安心して、言葉では分かりづらいわよね。だから―――」
「ふ、風舞希サン?」
「―――後で身体に刻み込むから」
「何をどう安心しろと!?」
(…随分余裕あるのう)
会話の内容だけなら親子のそれ
しかし、実際は猛攻を避けながらの掛け合いという相反する状況となっている。
僅かながら動きを見切りつつあった誉らこの状況下でも軽口を叩ける程度には余裕が生まれていた。
「それに何か勘違いをしてないかしら?」
「へ?」
「動きが見えつつあるのは私も同じよ。」
だが、その僅かな余裕も文字通り薄氷の差
伸ばした槍に万力の力を込めて振る。無論、この程度で折れる得物ではないが、振りによって生じた槍のしなりが強引にその軌道を捻じ曲げる。
直線しか描かなかった軌道が突如として曲線へと生まれ変わる。その急激な変化に誉も対応が遅れる。
「―――マジヤバかった…反応遅れてたら終わってた…」
「…これを避けられるとは思ってなかったわね」
薄皮一枚、確実に当たると思われた刺突は誉の上着を枝刃が切り裂くだけで終わった。
(―――あの状況で更に加速した?だとしてもあの状況で避けられるようなものでは…)
「あー!俺のジャージ…これもう邪魔だな、脱ぐか」
ここまでの攻防でボロボロになり、その役目すら果たせるのか怪しいジャージを脱ぎ、肌着一枚の状態になる。
誉に恥じらいという概念は殆ど無い
『ただ邪魔だった』―――彼女にとってはそれ以上の感情はなかった。
「誉…流石に貴方「いいんだよ別に」…?」
「身体が温まってきたおかげか、コッチのほうが良く解るからな。」
そう言いながら身体を解しつつ言葉を返す
虚勢ではないと雰囲気が物語るがその意図はまるで読めず、数瞬の膠着が生まれる。
―――先んじて動いたのは誉
「…!?」
(あの動きは…)
行雲流水による高速移動、しかし先程よりも速度が格段に上がっている。
海桐花はこの動きに心当たりがあった
そう、かつて盗み見たあの高速移動だった。
(
海桐花の予測は当たっていた
誉の行雲流水はそれ単体では風舞希の攻撃を避けるので手一杯。少なくともここまでの速度は出せない。
しかし、これは
誉はこれまで呪術と能力、それらを別個として認識し、運用することを考えてきた。だが、東家での鍛錬の中でふとある考えが浮かんだ。
―――『能力って呪力で底上げ出来るんじゃね?』
桃の能力を身体機能の一部分として解釈していた誉だからこそ生まれた考え、呪力強化と能力の同時運用。
この戦術が本来あるべき能力の出力を倍近くまで引き上げることとなった。
(それにこの動き、先程までの逃げの一手ではないな)
そしてこの期に及んで誉は攻めに転じた。
周囲の岩や木々を足場に遮蔽を用いて死角へと回り込む。先程の様な平面的なものではなく、枝や岸壁を飛び跳ねる立体的な動き。
これしきの事で風舞希からは逃れられない。
再び動きを捉えた刺突の嵐が誉に襲い掛かる
「―――やっぱ肌で感じるに限るな」
だが、当たらない
単に避けている訳では無く、攻撃が当たる身体の部位をピンポイントで動かし、最小限の動作で避け続ける。
誉とて、3割程度まで力を引き出した風舞希の動きをここまで見切れるほど動体視力が優れているわけではない。
『皮膚感覚』
元より敏感肌と称するほど感覚が優れている彼女のソレは鍛錬に次ぐ鍛錬ゆえか戦闘が長引くほど鋭敏になっていく。
物体の動きによって変化する気流の乱れ、他者からの視線―――極めつけは殺意や敵意といった強い感情さえ捉えるに至っていた。
この技能は単なる回避に利用されるだけでなく、この高速移動下において目まぐるしく変化する地形を捉える空間把握能力として、3次元での動きを可能としていた。
しかし、見切りの力は風舞希の方が上。
当たるのは時間の問題だった。
―――それこそが誉の唯一の勝算だった
(―――後ろ!)
高速で近づく気配を読み取り、伸ばした槍を横に薙ぎ、射線上にあった木々を何も無かったかのように斬り飛ばす。
その一撃は遂に誉を捉えたかに思われたが、そこに彼女の姿はなかった。
「木の枝…!?」
(
誉以上に良く見え、感じ取れてしまうからこそ細かいフェイントに引っかかる。意表を突かれ、驚きから数瞬動きが止まる。
その隙を見逃す誉ではない。
「オラァ!!」
「っ…!!?」
背後からの拳の一撃
行雲流水による身体能力バフと呪力強化の相乗効果によって生まれる身の丈には全くと言っていいほど合わない剛力の一撃。
戦闘経験の差か、かろうじて防御が間に合う。だが、想定を上回る膂力は槍で受けて尚身体が少し浮き上がるほどの一撃。その
(本命はそっちか!)
この瞬間を待っていた
回避ではなく、ガードを選ぶこの瞬間、カウンターが止まるこの一瞬を
無手の相手、それも接近しようとする動き。考えられるのは徒手による肉薄と白兵戦。
動きの導線は読めていても陰で何をしているかまでは読めていなかった。握り拳とは反対の手に握られていたのは攻防の最中に拾っていた石。
それに呪力を込め、頭部目掛けて思いっきりぶん投げる
「フン!!」
「く…!!」
フェイントにフェイントを重ねた一糸
それでも風舞希には紙一重で届かなかった
槍の延伸を利用した回避
かろうじて直撃を避けるに至った
「…ここまでやって
「逆よ、一撃も受けるつもりは無かったのにこれだもの。」
その結果がこれ、致命打を狙った一撃がたったの頬の掠り傷程度で収まってしまう。
「…ならご褒美に今日の晩御飯はハンバーグにしてくんない?…なんつって「いいわよ」え、いいの!?」
「勿論、私から逃げ切れたらね」
「燃えてきた」
(本当に単純な子ね…)
しかし、本来ならあり得ない話
現役の魔防隊組員から一本取る、ましてやそれを小学生が成し得たとなれば快挙でしかない。
(ここまで伸びるとは、嘗ての風舞希―――いや、それ以上かの…)
海桐花は歓喜していた
自身の予想すら覆すほどの潜在能力と成長速度。
その様は風舞希と重なりつつあった。
「あの歳で駆け引きが出来るとは、早々に次の段階へ進めても良さそうじゃの」
幼い頃から能力を得たからこそのメリット、そこから来る飲み込みの速さ。世界の広さを教える時期が早くも来たと海桐花も判断した。
「―――おお、すまぬの。此方じゃ。」
「―――?」
「いやいや詐欺じゃないぞ!?かわいい海桐花ちゃんじゃぞ?!」
「―――、―――」
「うむ、一つばかり面倒を見てほしい奴がおってのう、此方の孫じゃ。」
「―――?」
「あ、麻衣亜ではないぞ?近頃迎え入れた分家の子での」
「…―――」
「そこを何とか頼めんか?きっとおぬしも気に入るぞ!」
「―――」
「ウム、感謝するぞ!詳しい事は追って連絡させるからの―――りうよ」
東の英才教育は加速する。
誉の明日がどうなるか、それはまた別の話である。
―――余談だが、その日の晩御飯はハンバーグになったそうな。
誉(inオリ主)
生きた心地がしなかった
周りが化け物なため霞んで見えるタイプの才能マン
副組長級(3割)の風舞希に一矢報いるのが精一杯な一般通過女子小学生。なお、学校ではスカート履いてても股を広げるし、男子の前で着替えようとする無頓着さ。
合法ロリババア海桐花さん
大満足、将来有望な孫が出来たことで超ご機嫌。
彼女なりの愛(スパルタ教育)を注ぎ込もうと奔走してる様子、八千穂並みに溺愛してる。呪力の存在に勘づいた。
割と母親してる風舞希さん
妹が残した子の面倒を見ようと頑張っているが誉が思った以上の問題児気質なため手を焼いている。せめて俺呼びは何とか直したいと考えてる。
今回の試練への参加も難色を示していたが蓋を開ければ想像以上の成長ぶりに度肝を抜かれた。
今のところ接点が薄い姉妹
今のところ接点はあんまりない。麻衣亜は接点が少しだけあるが『筋トレしまくるヤベー奴』という印象しか抱かれていない。八千穂からは超警戒されてる。