そして令和の世、戦国時代を愛するウマ娘ノーリーズン、サツキの生まれ変わりか否か。そして相馬野馬追にて出会う新人トレーナー田中康介、二人の皐月賞に向けた下剋上が始まる。
「殿、ここはサツキに任せて、お引きを!」
戦国時代の奥州、相馬氏と伊達氏の戦、相馬氏が敗れて敗走を余儀なくされた。
しんがりに立つは相馬義胤と利胤親子に仕えるウマ娘サツキ、深紅の鉢巻き、陣羽織、甲冑、追撃してくる伊達勢にとっては格好の的だ。
「相馬のサツキだ!討ち取れ!」
見つかった。だが、サツキは豪快に笑う。
「にゃーはっはっはっ!」
ウマ娘は常人の男より何倍もの膂力を有する。スタミナも比較にならない。
もちろん、男たちはそれを常識として知っているから接近戦など挑まない。弓を構えた。
「遅いわあ!」
伊達兵はサツキの朱槍の前に蹴散らされた。
「みな、下がりなさい!」
二人のウマ娘が前線へと。伊達成実に仕えるウマ娘オオムカデ、片倉小十郎に仕えるウマ娘クロツリガネがサツキに対し槍を向けた。オオムカデが
「知将と呼ばれる、おぬしがしんがりとはのう…」
「相馬には人がおらぬと見える」
二人の挑発を流すサツキ、二人のウマ娘が襲い掛かった。槍が衝突し、戦場の大気が揺れる。男たちの目には、かの呂奉先と覇王項羽が二人同時に挑んだように見える。しかしサツキは動じない。二人の豪槍を受け、突き、払う。地も揺れる。サツキの首を取るため懸命に槍を繰り出す二人、しかしサツキは冷静だった。
(来おったな…)
漆黒の甲冑の武将がゆっくりと歩んできた。
「政宗…」
「久しぶりだのう、サツキよ」
オオムカデとクロツリガネは一旦引き、伊達政宗に跪き頭を垂れた。
「相馬に付いていても未来はない。知将のおぬしをしんがりで用いる…。呆れるわ。義胤と利胤に将の器などない。儂に仕えよ」
「断る」
「分からんな。今回の戦、おぬしの策を義胤は用いなかったと聞く。そんな主君に、どうして命を懸けるのだ?」
「にゃーはっはっはっ!政宗、よう聞け!」
「……」
「ゆえなどなし!」
サツキはくるりと政宗に背を向けて逃げ出した。オオムカデとクロツリガネが追おうとするが
「よい、行かせてやれ」
政宗が止めた。
「よろしいのですか?」
不満そうなオオムカデをなだめつつ
「相馬には過ぎたウマ娘よ」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
時は流れ、関ヶ原の戦い。相馬義胤は中立の立場を取った。東軍勝利後、相馬家は改易の危機に立たされた。同じく中立の立場を取った佐竹義宣から秋田に転封する際に領地の一部を相馬氏に譲ると言う誘いを受け、義胤はそれもやむなしと受け入れる気でいたが、嫡男の利胤が
『佐竹の旗下になり、苗字を汚さんは詮無し。自ら江戸へ出府して大君の御念を鎮め、少分の恩沢にも預かり、旗本に苗字を残すにおいては本望、左なくば家を滅するか罪科を受くべし』
と父義胤に強く訴えた。義胤は利胤の意見を入れて共に江戸へ向かうことに。従者はサツキを含め七人の徒士だ。
利胤は徳川重臣で面識のある本多忠勝の屋敷を訪ねた。
「何を聴かれても答えられるよう、本多殿との面会にはサツキのみ立ち合うよう」
「承知いたしました」
サツキが知将として信頼されている証だ。
本多屋敷に通されて半刻ほど待たされたあと、本多忠勝が広間に入ってきた。
「久しいのう、大膳亮殿(利胤)」
「はっ」
忠勝もウマ娘を連れていた。太刀持ちの小姓だ。
「用向きは分かっておる。改易の件についてであろう」
「はっ、中務大輔殿(忠勝)の御助力を賜りたく」
「ふむ…。で、大膳亮殿。そちらに控えるが相馬のウマ娘サツキ殿か?」
「はい」
「奥州の戦でずいぶんと暴れまわったと聞く。知恵者でもあるとか」
「いかにも、その通りにございます。父とそれがしはサツキにずいぶんと助けられました」
「面白い、どうだ大膳亮殿、儂の家臣のウマ娘トンボキリと競走をさせてみぬか」
太刀持ちの小姓がサツキを見た。自信に満ち溢れた瞳。彼女が本多忠勝に仕えるウマ娘トンボキリだ。忠勝の愛槍と同じ名、どれだけ本多家で実力が認められているか瞭然のこと。歳は十代半ば、対してサツキはウマ娘として下り坂の年齢に達している。
「大膳亮殿、サツキ殿が儂のウマ娘トンボキリに勝つことが出来るか。勝ち得たなら、相馬家の改易、儂自ら殿に考え直すよう進言しよう」
利胤は言葉も出ない。相馬家の領内は昔からウマ娘人口が多いため、それなりに彼自身にも目利きが出来る。トンボキリはとんでもない実力を秘めたウマ娘だ。若き日のサツキならともかく、今の彼女では、とうていウマ娘として全盛のころと言えるトンボキリに敵うはずが無い。だが、その心配をよそに
「にゃーはっはっはっ!なめられたものよのぉ~!」
「サツキ…」
「殿、任せられよ」
全くたじろぐ様子が無いサツキ、もう相馬家の命運は彼女に託すしかない。
「頼む!相馬の命運、そちに賭けた!」
「中務大輔殿、貴殿が挑戦、サツキ、いざ尋常に承る!」
二日後、江戸近郊、徳川家のバ場、広く平らな関東の原。そこへ本多忠勝、相馬義胤と利胤の親子。そして話を聞いた伊達政宗も見物に来ていた。
あの無敗の槍『蜻蛉切』の名を戴く若きウマ娘。片や、サツキは下り坂の年齢。関東の広野で、みちのくのウマ娘が何を成すか。開始線に立った二人、トンボキリはサツキに
「田舎の老いたウマ娘に何が出来る」
そう侮辱したが
「つーん」
サツキはそれだけ返した。やがて本多家家臣の若者の手が振り下ろされた。
「出走!」
右、みちのくの山河と風雪を骨身で知るウマ娘、その脚は土を掴むように深く食い込む。
左、若きウマ娘、髪は鏡の如く輝く。脚は鋼の如く、まさに戦場の蜻蛉切そのものだ。
同じ出走、同じ距離、だがウマ娘の質はまるで違う。トンボキリは“一瞬の美”サツキは“生きてきた重さ”だ。
トンボキリが一気にサツキを突き放す。流れるような走法。見物人の溜息と歓声が交錯する。
「ほう、大膳亮殿のウマ娘は、思ったより遅いようだな」
忠勝の言葉に利胤は額に汗が染みだす。拳を握りサツキを見つめる。さらに義胤は
「脚を止めるな。止まったら、相馬は終わる」
手を合わせて願うことくらいしか出来なかった。
サツキの口から息が盛大に噴く。髪が乱れて汗が滴る。だが速さは落ちない。脚が一拍ごとに土を強く、深く、掴み始める。
ウマ娘として体力気力共に下り坂の年齢。だがサツキの脚は“経験”を知っている。関東の平らを駆ける者が知らない、山河と風雪の踏み方と走り方を知っている。
「齢の差は関係ない。経験の差は歴然としている。ワシを離したつもりか小娘、逃がさぬぞ!」
差が縮まる。五バ身、三バ身、二バ身。見物人のざわめきが大きくなる。
伊達政宗がニヤと笑った。
「行け…!」
二人はついに並び、そして抜けた。見物人の歓声が湧いた。
この時、トンボキリのスタミナはもう残っていなかった。しかしどうだ。サツキは笑みさえ浮かべて走っている。みちのくの山河、その戦場を駆けてきたウマ娘の地力に他ならない。
サツキ、半バ身先着。
トンボキリが信じられぬと言う顔でサツキの背を見つめる。サツキは息を荒くしながら、ただ静かに主君利胤に笑顔を向けた。胸を張って堂々と。
本多忠勝、しばらく黙り、やがて豪快に笑った。
「…参った。負けを認める。これがみちのくのウマ娘か。わっはははは!」
利胤に手を差し伸べる。
「大膳亮殿、見事だ。この本多忠勝が殿に『相馬の所領、安堵あるべき』と進言いたす」
相馬利胤の目から、大粒の涙が落ちる。
「有り難き幸せにございまする!中務大輔殿!」
この競走をもって相馬家は、徳川家康より正式に所領安堵の綸旨を得る。後の相馬中村藩の二百余年が始まる。
「おい、小娘」
サツキはトンボキリに詰め寄り
「関東の平らな戦場で駆けてきた貴様らと、雪と山の上を走ってきたワシらみちのくのウマ娘と一緒にするな。十年早いわっ!にゃーはっはっはっはっ!」
見物人に向けて、サツキは腕をあげた。
「勝どきをあげよ!えいえい、おおおおおっっ!!」
相馬利胤はその後、現在の相馬市の基礎を築き、産業も興し名君と呼ばれる。
その補佐をしていたのがサツキだ。利胤が没した翌年に後を追うように彼女も息を引き取った。病躯になりながらも相馬野馬追を走る気持ちを最後まで失うことはなかった。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
令和の世、福島県相馬市で開催される祭事『相馬野馬追』ここにトレセン学園から派遣された若者がいた。彼自身、前々から、この祭事に興味があった。まさか学園からの経費で交通費と宿泊代も出してくれるとは。
彼の名前は田中康介、トレセン学園に所属したばかりの新人トレーナーだ。
現場で与えられた役割はカメラマン、素人なのに…と少々緊張していると『神旗ではなくて全体を撮るように心がけるといい構図が撮れますよ』と親切なウマ娘がアドバイスをくれた。
現地で合流しろ、そう理事長に指示されたウマ娘とはさっき会った。
名をノーリーズン、彼は心の中で『理由などない!』と言う意味か、本人そのものが豪快に言いそうな言葉だな、そう思った。
しかし、妙な感覚を覚えた。ノーリーズンの派手な深紅の鉢巻き、陣羽織、甲冑、どこかで見覚えがあるような気がした。祭事の前、いま彼女は他のウマ娘とおしゃべり中だが、さきほどの予感が当たった
「ゆえなどなし!にゃーはっはっはっ!」
カメラを持ったまま康介は固まった。その言葉、覚えがある。
だが、その正体は分からない。とにかく今はカメラマンとしての役割を全うするだけだ。康介は気を取り直し、祭事が始まると同時にウマ娘たちの戦場の全体構図を撮るべく彼も同じく走り回った。
素人ながら、いい写真が撮れたと思った。さすがに新聞会社のカメラマンには敵わないだろうが、学園に提出するには十分だろう。
だけど撮影中、康介が気づいたことがあった。神旗を一本も取れず悔しがるノーリーズンに歩み寄って小声で言った。
「あえて自分では取らず、味方の郷のウマ娘に旗を取らせるように走ったのだろう」
悔しがり地団太を踏んでいたノーリーズンの動きがピタと止まった。凛と胸を張り、そして不敵に笑い
「ほほう、おぬし、どうしてそう思うのじゃ?」
「どうしても何も、彼女と戦のやりようが似てい…」
俺は何を言っているんだと康介は思った。彼女って誰だ。
かつて相馬義胤と利胤親子に仕えたウマ娘サツキ、彼女は知勇兼備の将であると同時に仲間たちが手柄を得られるよう差配するのも、また上手だった。しかも手柄を得られた仲間たちがそれに気づかないと言う巧妙さがあった。
「い、いや、君は見たところ戦国武将に詳しそうだ。そういう妙手を使う武将の話なんかも知っているのではないかな」
ノーリーズンの目が輝いた。
「分かるか!そう、このやりようは徳川家康に仕えし」
マシンガンのような戦国武将話が始まった。だが康介も歴史は好きだ。十分にノーリーズンについていけるほどの知識はある。いや、ノーリーズンが舌を巻くほどの歴史知識だった。
帰りの新幹線の中で
「そう言えば訊くのを忘れておった。おぬしの担当ウマ娘は誰じゃ?」
「いや、今はいないよ。今度の選考レースで…」
「なら、話は早い。おぬし、ワシの軍師となれ」
「…え?」
「だからワシの軍師になれと言っている」
「…それって君のトレーナーに?」
「そうじゃ」
「おいおい、お互い戦国史が好きというだけで判断するのは…」
「ワシがあえて旗を味方の郷のウマ娘に取らせた、それを見抜いただけで十分じゃ」
「ノーリーズン…」
「初めてじゃ。我が謀を一目で見抜いたやつはのう!」
「そうか、そりゃ光栄だ。先の馬追で君の実力はある程度把握している。選考レースを見てからと思ったけれど、君が望むなら俺が君の軍師となろう」
「うむっ、我が子房を得たり!にゃーはっはっはっ!」
どうやら三国志の知識もあるようだ。
東京までもう少しかかる。ノーリーズンは転寝をした。その時不思議な夢を見た。
大昔の町、紙と筆を持って歩くお侍の後ろを自分が歩いている。
『サツキ、この相馬中村藩の町は京の都のような碁盤の目で開発しようと思うのじゃ』
顔の全体は見えない。ぼやけている。だが口元は自分に向けて優しく微笑んでいる。
『いつも感謝しておる。儂の妻子が元気なのも、そちのおかげじゃ』
東京駅に着いた。康介が
「よく寝ていたな」
ノーリーズンは驚く。さっき夢で見たお侍の口元とそっくり、いや同じとしか思えなかった。
「う、うむ、ここから在来線に乗り換えじゃな」
在来線ホームへと歩いていく二人、そして
「のう軍師殿、ワシには是が非でも勝ちたいウマ娘がおるのじゃ」
「ほう、誰?」
「タニノギムレットじゃ」
「ああ、知っているよ。何かおかしな話し方をするウマ娘だよね」
「ぷくく…。それ本人の前で言うでないぞ。大真面目で言うておるのじゃから」
「彼女の走りはまだ見たことが無いが…強いのか?」
「強いぞ。じゃが勝ちたい理由は別にあってのう」
「その理由とは?」
「タニノギムレットは右目に黒い眼帯をつけておるのじゃ」
「眼帯…」
「よく分からんし、上手く言えんのじゃが…あの伊達政宗のような黒い眼帯を見るとこう…負けたくない、絶対こいつに勝ってやる、と言う気持ちがブワーと体中に湧いてくると言うか…」
「あっはははは、なんだそれは、君の前世は伊達政宗に恨みでもあったんじゃないか?」
「にゃーはっはっはっ!案外そうかもしれんのう!」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「15番人気とな。上等じゃ」
月日は流れ、ノーリーズンは中山競馬場のターフの上に立っていた。皐月賞、G1芝2000、対してタニノギムレットは一番人気だ。
ノーリーズンはデビュー戦から二連勝したものの、三戦目で大敗。この皐月賞も運良く抽選で勝ち取り、何とか出走にこぎつけた。評論家やファンの評価は厳しく16人中15番人気だ。康介が「この参加枠取れた時点ですべての運を使い切ってしまった気が…」と弱気なことを言っていた。
「何を言っておるんじゃ、我が軍師殿は」
ゲート内で苦笑するノーリーズン、腕を組んで目をつぶる。初めてのG1挑戦というのに我ながら気負いもない。
「さあ、始まるぞ。ワシの下剋上が!」
ゲートか開いた。
他のウマ娘、そしてファンはノーリーズンの勝負服を見ると最初は笑った。
どこの世界に重い甲冑を装着して走るウマ娘がいるのか。特に三戦目の大敗の時には激しく周囲に言われたものだ。
しかし田中康介トレーナーは勝負服を変えることも、軽量化も一切ノーリーズンに言わなかった。彼女にとって、この甲冑は誇りと分かっていたからだ。
「甲冑が重いから遅い?馬鹿言うでない。戦国時代、これ以上の重さの甲冑を身に着けて、武士たちは戦に出ていたのじゃ!」
千メートルを通過、ノーリーズンは中団を維持、そして第四コーナー、中山競馬場は大歓声に揺れた。レースを見つめる田中康介トレーナー、観客は一番人気のタニノギムレットに声援を送る。康介はノーリーズンの名を喉が裂けんばかりに叫んだ。
ノーリーズンが中団を抜けて先頭へと。タニノギムレットが大外からものすごい勢いで詰めてくる。
(負けてたまるか!ワシは勝つんじゃ、タニノギムレット!政宗えええっ!)
完全に抜け出したノーリーズン、ゴールは間近、追うタニノギムレット、差は縮まっていく。しかしゴールは間近、タニノギムレット差し切れず。
実況は
『ノーリーズン!ノーリーズン!何と15番人気のウマ娘が優勝―!理由なき反抗とは言わないでくれ!ノーリーズン、しかもレコードタイム!1分58秒5、ナリタブライアンの記録を0.5秒更新しましたーッ!』
満員の中山競馬場の観客席に向かいノーリーズンは
「天下よ瞠目せい、我が名はノーリーズンなりいーッ!!」
「「ワアアアアアアアアアアアアアッッ!!」」
「さあ、勝どきをあげよ!えいっ、えいっ」
「「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッッッ!!」」
「えいっ、えいっ!」
「「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッッ!!」」
中山競馬場が大きく揺れた。大歓声を一身に受けるノーリーズン、その背中を見つめるタニノギムレットは軽く微笑み、何も言わずにターフから去っていった。
康介は両の瞳から大粒の涙を流していた。
「やった…!やった!15番人気からよくぞ…!」
彼女にとって、自分はいい軍師になれているか不安だったが、今日は自負してもいい気がする。担当ウマ娘を皐月賞で勝たせることが出来たのだから。
一番速い馬が勝つ皐月賞、速いのに理由はいらない、
彼女はまさに『NO REASON』
ターフの上で握手を交わすノーリーズンと康介
「おぬしはまこと名軍師じゃ!」
「おめでとう、ノーリーズン!素晴らしいレースだった!」
「にゃーはっはっはっ!次は日本ダービーじゃあ!」
二人の下剋上はまだ始まったばかり。どうして下剋上を成し、天下を狙うのか。
これを問われたら、ノーリーズンはこう豪快に答えるだろう。
ゆえなどなし!
配信初日からウマ娘はプレイしていますが、唯一私が課金して天井まで引いたウマ娘はノーリーズンのみです。私自身、戦国時代が大好きですから、どうしても欲しかったのですよね。コミュの第一話、冒頭でのっけから『五月雨は 露か涙か ほととぎす 我が名をあげよ 雲の上まで』と言いますよね。これ第十三代将軍足利義輝の辞世の句なので、これはただの歴女じゃないぞと思い、絶対にこのウマ娘は欲しいと思いました。
また近代の相馬氏はスーパークリークが生まれた牧場の経営者なので、彼女も登場させる予定でしたが、どうしても時系列的に無理があるので止めました。タニノギムレットに一切の台詞を設けなかったのも、あの独特の口調の再現が私の筆力では、ちょっと無理で。
一話短編、久しぶりに小説を書きました。皆さん、ご愛読ありがとうございました!