三英雄ペルギウスさんのおかげで俺の称号に神級召喚魔術師が追加された。なんということだろうか!神級ですよ!神級!かっこいいですね〜。持つべきは友達だねー。
早速召喚魔術を使っている。俺がメインで使っている四獣達は全員精霊化させた。彼らは普段は小さい身体で戦闘時に魔力を流して大きく変化できるようにしている。これで、四獣に回していた思考を別にやれる。
今、青龍は屋敷の水場で遊泳、朱雀はエリスの頭の上を周回。白虎は庭で昼寝、玄武は日向ぼっこ。
………威厳がない。あんなにペルギウスの使い魔達とやり合ったお前達は何処に行ったんだ。お前らのモチーフ国の守護神だぞ?もっと警戒とかしてくれてもいいんじゃないかな。
な、お前もそう思うよな?
「」ペタペタ
[小さな子供がえっちら、おっちら、と飲み物を運んで来た]
君、返事できるよね?俺ちゃんと設定したはずなんだけど……えー?まあ、ありがと。
ズズ……コレ、何?めちゃくちゃ苦いんだけど。
「センブリ」
へーセンブリこの世界にもあるんだーあの千回煎じても苦いっていうあのセンブリがねえー。ていうかしゃべるじゃねえか。
………お前ナメてる?
「ナメてない」
ならいいんだけど……。こんな苦いの誰が飲むんだ?
ズズッ
はい、ご馳走さん。
[頭を撫でてもらった子供はトレイの上にグラスを載せて部屋を出ていく]
あの子供はあんなふうに運搬を目的に作ったんだが何か収集担当の奴と協力して俺に変なもの渡してくる。俺が使い魔を自由にさせているのが悪いのか?
俺が作った使い魔達は四獣で四体。ペルギウスのやり方では運搬、収集、教育、偵察の各一体ずつ。現在、七枠を残している。
一気に作って、要らないってなって消すのは忍びないからな。
「ルーデウス!この頭の上飛んでいる赤い鳥は何かしら!」
「それは私の使い魔ですよ。エリス」
「そうなの……そんな事いつの間にできるようになったのよ。召喚魔術は使えなかったはずでしょう?」
「都合の良い知り合いができましてね」
「ふ~ん。元々の師匠、ロキシーさんとはどっちが凄いのよ」
「それはもちろんロキシーですよ」
「そうなの、ふーん」
「この子貰ってもいい?」
「だめです」
[そうルーデウスに言われたエリスは引き下がって部屋を出る]
バタン!
「あの子供は!?前までいなかったわよね!?」
「その子供も使い魔です」
「流石ルーデウスね!」
何が流石かは分からないが褒め言葉は受け取ろう。
本日はアスラ王宮に来ている。偵察のアリエルや他の派閥の報告を受けるというのもあるが、ディックとの話し合いをするためなのが主な目的だ。
やっとかという気もするが、ディックぐらいしかアリエルをしっかり護る事の出来る人材がいないから仕方ない。
ルークは武器だよりだからな。ホントシルフィがいなければ死んでないとおかしいなアリエル。これも運命力なのだろうか。
アリエルが同じ席についてくれるのが一番なのだが……まあ無理だ。理由はアリエルがまだ王になろうとは考えていないから。
アリエル的には王に据えようとする俺と話す理由はない。
「さて、本日は、来てくださりありがとうございます。ルーデウス殿」
「いやいや、こちらこそこのような場を設けていただきありがとうございます。ディック殿」
「さて、今日は………」
[二人は王宮近隣にある防音性のある個室で語り合う。話し合いの内容は前にルーデウスが出した提案に乗るというものから始まり、アリエルをどうやる気付けるのかという話に移って最終的にはディックのアリエルの癖への愚痴となった]
「あの方は本当に素晴らしいお方なんです!あの方が王になればこの国は大きく成長し、どの国にも負けることのない大国なる!それなのに……それなのに!毎日毎日!メイドや執事にちょっかいをかけて!ピーーー、ピーーーピーーーーするばかり!」
「大変ですね~」
「本当にそうなんです!毎日大変なんです!想像出来ます?毎朝昨日の情事を聞かされるのを、お茶会で同僚を含めた日々の情事を聞かされるの事の辛さを!」
「私にはとても想像出来ませんね〜」
情事は聞かされないが獣人の良さについて熱弁する雇い主のスピーチなら聞いたことがある。ここが可愛いだとか、ここが魅力的何だとかかなりの長時間話された。
「あの男のピーーが良かったとかあの女のピーーな所とか知りたくもないのに知識として知らされていくことの気持ち悪さ、それを許容している周囲の環境!」
俺も誰かはわからんが知らされたな知りたくもないのに。どうしてくれるのよ今後、王宮に行った時にあー、もしかして……って思うようになったじゃないか。
[そのアリエルに対する愚痴は長々と続いた]
「はぁはぁ、………言い過ぎましたね。すみません。こんな事を言いましたが私がアリエル様を尊敬し、彼女に王になって欲しいということは本心です」
「ええ、それはもちろんわかっていますよ」
「それなら良かった……私ばかり話していましたね。ルーデウスさんから何かありませんか?」
「ええ、実は一つありまして………こちらの方見覚えは?」
[ルーデウスが手を向けた先には何処にでもいるような青年がいつの間にいた。完全な二人の密会の場であった筈の個室に]
「………いえ、見覚えはありませんね。すみません、何か有名な御仁なのでしょうか?」
「いえ、特別有名な人ではありませんよ。ただ貴方と同じ王宮に勤める人というだけです」
「そうなんですか、すみません。同僚のことを知らない人呼ばわりして」
「いや、気にしなくて良いですよ彼はそういうものなので、でお願いというのは彼をアリエル様の近衛として推薦させてほしいというものです」
「ルーデウス様の推薦とあればと言いたいのですが……私にはそのような権限が無いのですよ」
「いえ、デリック殿にお願いしたいのは彼の黙認です」
「?」
これでアリエルが暗殺される事はもう無いだろう。偵察は空気の薄さだけで無く近接戦も高くしたからな。
これで、俺がミリス大陸に行っている間にアリエルが暗殺されて、どうしようもなくなることは防がれる。安心してミリスに行けるな。
それじゃあ、まずはアスラ近辺にある転移魔法陣を探さないとな。何処に繋がっているのかはわからないけど、転移の感覚を掴んでおけば魔法陣がいらないかもしれないし。
大丈夫。まだ大森林の雨季までには時間がある。解決策がない場合は焦るべき時間だったけど。解決策があるのならゆっくり出来る。
ルーデウスの使い魔達
四獣 その名の通り、青龍、玄武、白虎、朱雀の四体。
十一の使い魔
運搬 子供のような姿。えっちら、おっちら、とあまり多くのものを運べないが運ぶのは小物ばかりだから関係ない。
収集 青年のような姿。世界中の色んな物を集めるために行動している。行って帰って行くを繰り返す。最近は薬草を集めてる。
教育 老人のような姿。声が遠くまで透き通って届く。使う予定はまだ先。
偵察 青年のような姿。どこにでもいるそんな空気を醸し出しており、記憶に残りづらい。現在、アスラ王宮に潜入中。実力的には水神流王級に匹敵。
メリュジーヌ?彼女はルーデウスの使い魔ではないよ。