転生したらゼロだったのでCODEをちゃんと導きます 作:遺物
「…はぁ~」
最近、溜め息が多くなっている気がする
これで良かったのかな~
莫は俺のことを知らずに、順調に育っている
このまま成長すれば、子供の頃にゼロと出会った記憶も消えているだろう
でも、気になるよな~
「スゥ――……ハァ〰〰〰」
そんな俺を、ジークとツーは気にせずにはいられなかったようだ
「おい、アイツどうしたんだよ?」
「知らないわよ。またアナタがかけたちょっかいの尻ぬぐいをしているんじゃないの?」
「い~や~?俺はな~んにもしてないぜ~?」
俺はに二人の視線に気付き、答える
「あぁ、いやいや。君たちではなく、個人的な問題で悩んでいてね…はぁ~」
「はぁ、そうですか」
「…チッ」
そう言うとジークは、とても嫌そうな顔をした
「個人的な問題ね~?なら、俺はお呼びじゃないな~?」
ジークは興味なさそうに消えていった
やっぱり、こういう話にジークは乗り気にはならないよな
この前相談に乗ってくれたのは、気まぐれだったのだろうか
「あの…ゼロ」
「どうした?ツー」
ツーは、ジークが汚した部屋を片付けながら言った
「私に出来ることがあれば、何でも仰ってくださいね。力になりますから」
「ありがとうツー。君が居てくれて、とても心強いよ」
「えぇ、では失礼します」
「あぁ…気をつけてな。さてと…」
ツーが退出した後、俺はスケジュールを確認する
今から二時間後に、部下との面接がある
その部下とは…
メモ帳の項目には、こう書かれている
「新しいエージェント候補」
ドアが叩かれ、声が聞こえる
「…失礼します」
緊張するな
圧をかけていけ
気圧されてはいけない
「あぁ、入ってくれ」
コイツは、ジークやツーとはベクトルの違うヤバさだ
「この度、CODEのエージェントに配属となりました…よろしく…」
「あぁ…まぁ、楽にしたまえ…」
コードナンバー:スリー
コイツを切るという手もあった
CODEに入れず、スリーの座を与えず、そのまま放置するという考えもあった
でも、コイツの暴走の原因は、ゼッツを過剰に庇うゼロへの憤りや、ゼッツの暴走によるものだ
それに対して、奴の納得のいく処置を取ればいい
そうしていれば、コイツを抑えきれる
…かもしれない
あくまで希望的観測だが、いざとなればジークに戦わせよう
「まず君には聞きたいことがある」
「…はい…」
スリーは相変わらず気怠そうにしていた
「君には名前を捨て、未知なる脅威…ナイトメアと戦う覚悟はあるのか?」
「…ありますよ…」
嘘っぽいな~
だってめっちゃ下見てるんだもん
髪いじりながら斜め下見てんだもん
だが…
「分かった。その言葉を信じ、君を我が組織に迎え入れ、コードナンバー:スリーとして働いてもらう。頼めるか?」
これが、俺の出した結論だ
「…はい…俺は…組織に忠誠を誓います…」
まぁ…いいでしょう
俺はスリー君と、熱い握手を交わした
こうして、新たな仲間が加わったのであった
「…はぁ~。これで良かったのかな~…」
俺はゼッツルームで溜め息を吐いた
最近気持ちが落ち込んでばかりな気がするな
「ま~たあんな調子だよ。ゼ~ロちゃん」
「えぇ…最近は特にひどいですね…」
二人が心配してくれるのもありがたいが、君達も十分俺の悩みの種なんだよ…
「…どうかしましたか?ゼロ…」
落ち込んでいると、スリーが胃薬を差し出してきた
「…ほら…この薬を飲むと良くなりますよ」
「そうか、ありがとうスリー…?」
薬を一つ手に取った瞬間、スリーのすそからぞろぞろと薬が出てきた
「…ほらこちらをお飲みください…こちらも…こちらも…こちらもお飲みください」
「いや、良いから…あーもう治った、治った気がする、だから治ったって」
話している間にも、机の上に薬が増えていく
「ギャハハ!新入り~?お前もずいぶんぶっ飛んでんな~?」
笑ってないで助けてよ…
「…体調が悪いようでしたら二、三年休養を取っては?…その間俺が指揮を執りますよ…全然遠慮せずお休みください…さぁ…さぁ…!」
「あ、やめて…グイグイ来ないで…頭痛が…あ、お腹も、お腹もいたい…あの、ホントに…」