船の甲板の上に二人の男女がいる
?「何なんですかね?この構造物?」
?「さぁな」
女性ヒーローの問いかけにアザラシのような見た目をした男性ヒーローがそう答える。
ここで2人の紹介をしよう。
男性ヒーローの名はセルキー
個性は「ゴマアザラシ」でゴマアザラシと同じことができ、船の船長を務めている。
また女性ヒーローの名はシリウス
個性は「グッドイヤー」で人には聞こえない超音波を発せられて、索敵ができる。
またセルキーの船の水夫である。
シリウス「んーでも何かの入口なのは確実ですよ。だって私の個性で奥に続いているのは分かっているので。でもこれ・・・底が見えませんね。」
セルキー「まじかよ、だとすればこれは俺達に対処できる代物じゃねーな・・・。引き返すぞ。」
セルキーの判断は正しかった。"遅い"という点を除けば・・・
突如としての入口からタコの足が出てきて2人を掴む。
セルキー/シリウス「「!?」」
そして誘い込むかのように入口に入っていった。
海原「この姿のままじゃボスとしての威厳がねぇな・・・」
そうして変身を始める。
海原の体は徐々に水球に包まれ、巨大化し、3つに分裂した。
そしてその水球たちに白い目と口、そして壮大な海の景色が映し出される。
これこそ魔海峡バミューとしての姿である。
バミュー(長男)/(次男)/(三男)「いくか/いくよ/いくぞ」
しばらくするとタコに掴まれてセルキーとシリウスがボス部屋にやってきた。
セルキー「いってぇな。急にタコに掴まれるし災難だなこりゃ」
ふと目の前に自分と同じく尻餅をついているシリウスを見ると顔が青ざめていた。
セルキー「どうしたんだシリウス?体調悪いのか?」
シリウスはしばらく黙ったあとようやく口を開ける。
シリウス「・・・船長・・・うっ後ろ・・・」
セルキー「あ?後ろ?」
そう振り返るとバミューたちが浮かんでいる姿が見える。
セルキー「っ!?」
流石に驚いたのかバックステップをし、シリウスを守れるよう位置に付く。
セルキー(本能で分かる。こいつは人間が相手していいやつじゃねぇ!抵抗しても無駄だ。だったらこいつだけでも・・・)
セルキー「頼む!俺は取って食ってもらっても構わない。後ろにいるやつは見逃してくれ!この通りだ!」
シリウス「せっ船長!?」
セルキー「うるさい!船長命令だ!早く逃げろ!」
シリウス「はっはい!」
そうしてシリウスが回れ右したときだった。
バミュー(長男)「いやーすいませんねうちの配下が。あっタオル入ります?」
セルキー/シリウス「「・・・は?」」
バミューは事前に用意していたタオルを差し出すと、2人に驚いた顔をした。
なぜなら怪物が急にフレンドリーに話しかけたからだ。
シリウス「あっどうも・・・」
あまりの急展開にシリウスはタオルを受け取ったが、セルキーはまだ警戒を解いていなかった。
セルキー「騙されるな、シリウス!こいつは化物なんだぞ!」
バミュー(次男)「えっ?俺ら人間ですよ?」
セルキー/シリウス「「・・・え?」」
バミュー(三男)「俺ら異形型の個性でこの姿のだけで俺ら人間なんですよ」
シリウス「えっんじゃこの巨大な構造物は・・・」
バミュー(長男)「あぁここは俺が個性を試しているときにできたやつですね」
セルキー「んじゃその姿になっている理由は・・・」
バミュー(次男)「ここってダンジョンなんですよ。そしてダンジョンってかっこいいボスを想像するじゃないですか。よってかっこよさのためですね。」
セルキー「・・・とりあえず元の姿に戻ってくれないか?その姿で見られると怖いんだ」
バミュー(三男)「おっと失礼。今戻りますね」
そう言うと、バミューは合体し、一つの水球に戻ったあと、人の形になり、海原海斗に戻った。
セルキー/シリウス「「こっ子供ぉぉぉぉぉぉぉ!?」」
海原「はい、絶賛4歳児の海原海斗です。よろしくお願いします。」
さすがのプロヒーローでも驚きの顔が漏れる。
シリウス「あの化け物の正体が子供・・・?」
セルキー「あぁ・・信じられん」
海原「化け物とは失礼ですね、あの姿にはちゃんとした名前があるんですよ?」
シリウス「名前?」
海原「魔海峡バミューっていうんです。有名な都市伝説、『魔の海峡バミューダトライアングル』からつけました。」
セルキー「魔海峡バミューか・・・ところでさっき君はダンジョンって言ってたけどここはどんなところなんだね?」
海原「あーここは俺の個性で生まれたダンジョンその名も地底三角州(アンダーグラウンドデルタ)っていう場所ですね。簡単に言えば海面から海底まで続く攻略不可能なダンジョンです。」
セルキー「攻略不可?」
俺は2人に地底三角州(アンダーグラウンドデルタ)の構造を話した。
シリウス「なるほどねそりゃ攻略不可だわ。」
セルキー「だがなんで私たちは君のもとにたどり着けたんだ?」
海原「一応お客様ですからね。全てのシステムを停止して、タコ型の魔物に出迎えを指示したのですが・・・俺の命令不足で手荒な真似になってしまいました。すいません」
シリウス「いいわ謝らなくて。敵意がないことは確認できたし。」
俺ら3人はその後も談笑した。そしてそろそろ帰りの時間となる。
セルキー「さてそろそろ戻らんと仲間が心配してしまう。」
海原「そうですね。私も親に友達の家に遊びに行くと言っていたので戻らないとですし・・・」
セルキー「そうだ海原君。ひとついいかね?」
海原「はい?なんでしょう?」
セルキー「君のプライバシーを護りたいのだが流石に"何もありませんでした。"と報告するのは流石に無理があってね。だからここで起きたことは上に報告させてもらうがいいか?」
海原「・・・いいですよ。どっちみち今バレなくても後々で自分からバラすつもりだったんで」
セルキー「ふっそうか。ありがとう。調査の強力に感謝する。」
こうして俺の歴史の歯車は回り始めた。
次回は合理主義者のヒーローと出会うかも?