あれから数時間たち辺りは街灯のおかげで完全ではないもののかなり暗くなっていた。
思いのほか暗い方がよく見える気がする。
通行人の数も都会とはいえ減ってきていた、たまに見える人もいるっぽいから通報されて呪術師に払われたらたまんないので好都合である。
適当に飛び回り呪霊を狩りながら探していると、
夜のおかげかちらほら見かけるようになる。
雑魚そうなのは基本的にきもくて強そうなのはモチーフがわかりやすかったり、形が整っていたりする。あとは飛んでる俺にきずいて警戒してきたりとか。
そう考えるとカエルも意外と強かったのかもしれない。
今んとこ自分の強さを把握しきれてないのが気がかりだけど、三級から二級の間ぐらいだと思っておこう。
あんまり慢心すると死ぬからな。
「おっ、ちょっと強そうな奴発見。」
空から見下ろすとビルに張り付くように緑色のウナギみたいなやつがこちらを見ていた。
直径3mはあり太さは一抱えほどある。なおきもい、ぬるぬるしてるし。
ウナギのようだが顔には一つ目がぎょろぎょろとうごめき、ヒトのような口と顎からはうわごとのようにつっかえながらも同じことを繰り返し唱えていた。
「入リマす、ははハイリ、まマす、、、」
こちらにとびかかってきたので、きもいがでかくした左腕でつかもうとするとぬるぬると滑りそのまま腕に巻き付いてきた。
きも
体と連結していないのが救いだが、右腕は自分を乗せているためどうしようか迷っていると
ウナギはうわごとをやめ、嚙みついてきた。
「イッテ!」
俺の声にも気を止めずガツガツと無我夢中で嚙みついている。
腕から黒色のドロドロとした液体が溢れ出す。それと同時に一番でかくしていた左腕が段々小さくなっているのが右手の指の間から確認できた。
どんどんこぼれていく自分だったものと生まれて初めて感じたような痛みに耐えられず、夢中で辺りの家やビルに腕ごと叩きつけ引きずる。
巻き付いていたせいか離れることなくウナギは粘液ごとその身を木やコンクリートにはぎとられる
「ハハはい、イイ、イリリ、ママママm」
ぱさぱさになったウナギはその言葉を最後にその身を誤差はあれど皆細かく崩れた後黒い灰になり魂だけを残し消え去った。
「何とか倒したけど二、三軒ぶち壊しちゃった...。」
周りを見ると何もわからない住民たちが逃げたり遠くからスマホを向けている。
幸い死者はいなそうなので呪術師とかが来る前に闇に乗じてとんずらこかせてもらおう。
ウナギの魂を頂いて俺はすたこらサッサー
視界の端にとらえた森の方までしばらく飛びながらウナギを味わっていると、並行するように空を飛びながら虫らしき羽が生えたおっさんが追いかけてきた。
まさか呪術師!?まずい
「てっめー!俺様の家と長年ため込んだコレクションをよくもォォォォ!!!」
アコレたぶん違うわ、呪詛師の方だわ。
俺のイメージ的に呪詛師ってそんな強くないからいけんじゃね?
そう思い傷のない右手の方でおっさんをはたく。
「おい!聞いてんのk」
はたかれたおっさんはすごい勢いで地べたにたたきつけられ即死した。
思ったのだが人間の魂は取り込めるのだろうか?
そう思い地上に降りて、おっさんの死体へ近づいてと魂をいたただく、こいつが弱いのか人間みんなそうなのかカエルと同じぐらいのうまさだった、呪力効率はなかなかいい。
頭の中でおっさんを自由にしてみる。
『てめえ、よくもころしえくれt』
口もないのに活舌の悪い奴だ。
でも知性があると会話が可能なのは結構いいな、情報とか絞れそうだし。
あれの対策もできるかもしれない。
けど今はいったんここから離れて身を隠さないと、ついでに財布ぱくってこ。
これでヒトの体にもなれれば遂にラーメンが食える!
俺はおっさんの死体を後にし、また空を飛び出した。
数十分飛び呪力がカッスカスになりかけたころ遂に森に到着した。
都会ほど呪霊はいないしみんな弱そうだが、疲労している俺には丁度いい。
しばらくこの森で修行編でもしてよう。
ー
私はしがない二級呪術師。
いつも通りお気に入りの店でランチセットを購入し、ノートパソコンを開きExelで適当な文字やグラフを打ち込んでいく。
二級ともなるとなかなか稼げるようになるので副業などする必要がない、
だが経験上家にずっとこもっていると鬱になるし、メンタル管理が出来ないとこの仕事はやっていけないのだ。
御三家などの家業として教育されてるやつは別として。
朝からカフェで仕事してるスパダリ風お姉さんとして今日も文字として意味をなさない素早さ全ブリタイピングをかましていたらスマホから電話がなった。
わざわざスマホを肩と耳で挟みながら両手でキーボードをたたいていく。
「もしもし」
『おう深山か、朝早くから悪いが仕事だ。』
「等級は?」
『術式の有無は謎で二級だ、被害が出たのは昨日の夜、場所は東京都○○市だ。昨日事件すぐに近場の三級どもを回したんだが、すでに目標の消息は不明、討伐依頼の出ていた呪詛師の死体が近場に放置されていたから、同じ案件として記録している。』
「だから探知系の術式餅である私の出番ってわけね。ちなみに見た目は?」
『見える一般人の情報では夜で分かりにくかったが、黒くてでかい腕が目標で別の呪霊を払った後早々とその場をさり、遅れて呪詛師が追いかける形で目撃情報が途絶えた。』
「わかったわ、とりあえず現場にいってみる。」
『気を付けろよ、探知系の術式は数が少なく貴重だ。情報よりも等級が高いなんてことはざらにある、お前の情報で等級が正式に決まるんだからな。』
「了解。」
身の安全というよりも術式が貴重なためと思われる心配に,やはり呪術の世界は終わっているなと彼女は何度も繰り返した諦観をまたするのだった。
でたらめな文字が打たれた画面はそのまま閉じられ、かっこをつけるためだけに椅子に掛けた上着を再びはおり、現金で支払ったのち優雅に退店。
また、彼女は現代では珍しい機械音痴である。
オリ主:現在抜魂数18体
現在推定二級
深山:二級呪術師 27歳
探知系の術式を持っているため、呪霊の等級調査が主な仕事。
術式が重宝されるためかなり裕福、戦闘力は三級程度。
おっさん:人の体を使って美少年少女フィギュアを作るのが趣味
ハンガーラックを専門とする友達がいた。
ウナギ:ウナギ。
調子に乗っていたオリ主を結構わからせた。