夏油傑のペット   作:なすちょ

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夏油傑の一人称は意図的です。


ノットコミュニケーション

俺は今ある中学校に来ていた、目的はある少年。

そう、後の特級呪術師である夏油傑だ。

 

季節は既に冬であり、中学生から既に未来を見据え受験に向けての勉強に明け暮れいている学生もいれば、吞気に遊ぶ学生もいる。

ちなみに前世の俺は後者である、後悔はしていない、馬鹿高もいいもんだ。

そんな中にどこか気楽ながらも真面目に授業を受けている少年がいた。

姉ちゃんの情報によると高専から既に声がかかっているらしく、呪術師になることは決まったようなもんだろう。

にしても進路が決まっているのに真面目に授業を受けてるなんて変わったやつだ、俺なら遊びまくってるな、本人の気質が真面目なんだろう。

だったらその前髪やめたほうがいいぞ!

 

 

冬空の下、教室の窓に張り付く黒い少女がいた。

 

 

「あ、こっち見た。」

 

愛想笑いしとこ(ニマッ)

 

こちらを見た夏油に可愛らしい笑顔を返すと恐ろしい物を見たように恐怖で顔を引きつらせ机に顔をうずめた。

 

どうしたんだろう、俺の顔が可愛すぎて恥ずかしくなってそらしちゃったかな?

 

『言っとくけどあんたの愛想笑い死ぬほど怖いわよ。』

 

脳内でpc(ネットなし)をいじっていた深山が死んだ様な目で会話に参加してきた。

 

「エッ!?、俺の笑顔怖かったの!?」

 

衝撃の事実に驚愕と悲しみに暮れている俺をよそに淡々と深山は話し続ける。

 

『そんなことよりこのままだとあんたあいつに攻撃されるわよ、ただでさえあの一つ目に片腕を消されてるのに、悪い印象まで与えたら普通に敵対コースよ。』

 

「まじか!どうしようかなあ」

 

足で窓にへばりつきながら、腕を組む。

どうするか考えているうちに先生に何か伝え夏油が廊下へ走り出す。

腹でも痛いのだろうか。

 

『馬鹿、あんたのこと祓いに行ったにきまってるでしょ。』

 

「エッ!?」

 

どうしよう、今の夏油がどんな呪霊を持っているかわからないのがちょっと不安要素だな。

 

『数々の呪霊の等級を見てきた私からすると今のあんたは一級ってとこね、流石にまだ中学生だしあんたよりも強い呪霊はまだいないんじゃない?ってゆうかもう来てるわよ。』「エッ」

 

 

「大猩猩っ!!やれっ!!」

 

 

 

 

僕は夏油傑。

来年の春から呪術師として呪術高専に入学する。

命を掛ける職業に不安がないわけではないけれど、今まで持て余してきたこの力でもっと多くの

人々を救えると思うと、自信と力が湧いてくる。

 

そんな僕はいつも通り今日も授業を真面目に受けていた。

ふと嫌な視線を感じて窓を見つめると黒い少女が窓に張り付いていた。

呪霊!?

目と目が合うと少女は不気味な笑顔をこちらに向けてきた。

慌てて顔を伏せる。

 

少女は何か独り言のようなことを言っていた、呪霊にはよくあることだが聞いた感じ何か意志を持ってしゃべっているようだ。

窓を挟んでいたから何を言っているかまでは分からないが。

 

ただあいつは僕に用があるみたいだ。

ここにいてはみんなに被害が出てしまう。

 

「先生、腹痛によりトイレに行ってもいいでしょうか?」

 

「おう夏油、お前はいつも言葉が固いな、さっさと行ってこい。」

 

教室を出た僕は急いで校庭へ向かいながら手持ちの使えそうな呪霊を出す。

 

校庭についた僕は新しく出した戦闘タイプの呪霊に攻撃の指示を出す。

 

 

 

 

頭の中で会話を繰り返していると校庭側から爽やかでどこか怪しいイケボと共に後ろから体を何かに掴まれた後、遠くの山にそのまま勢いを付けて投げ飛ばされた。

それと同時に校庭に放置された腕と接続が切れた感覚がした。

やっべ!本体と距離が離れすぎると接続が切れるのか!

武器兼移動用として必ず片腕から離れなかったせいでその検証をしていなかった。

 

本体である俺は喧嘩もしたことない前世ただの高校生、片や無防備に放置されるメインウェポン。

どちらをたたかれても結構きつい。

 

高速で山まで飛ばされている俺は焦りながらも止まることができず、そのまま2kmほど離れた小さい山に放物線を描きながら激突した。

 

「いてっ」

 

一級ともなるとちょっと痛いくらいで済んだけど、腕のない俺は戦えるのかわからんし、俺のない腕はBluetoothの切れたマウス、俺はともかくもしかしたら腕を先にタコ殴りにあっているかもしれない。

急いで戻らねば。

 

激突したことにより山にめり込んだ黒い少女は土を払いながら土の洞窟から這い出ると全速力で走り出した。

その膂力は今世で初めて走ったとは思えない、その体は数々の魂により底上げされている。

その呪力は両腕をなくして以前少女に力を与えていた。

200mほど走った所で小さなハエのような呪霊が蜘蛛のような呪霊を乗せて少女を補足していた。

蜘蛛は走る少女目掛けて糸を大量に空から降らせてきた。

流動的だった液体は瞬時に鋼のような頑丈さとゴムのような伸縮性に変化した、

両腕があれば容易く少女にもちぎることができるだろうが、現状そんなものはなく足に絡まり

盛大に転んだ。

呪霊はその隙を逃さずハエは少女の周りを回転し始め蜘蛛は目一杯に太い糸を出し少女をぐるぐると囲んでいく。

明らかに統率の取れた動きがその術式と持ち主の狡猾さを惜しげもなく表現している。

 

「うごごごご」

 

くっそ、まんまと罠にハマっちまった。

ホントに中学生か?戦闘IQ高すぎだろ!

でもこの統率の取れ方は術師本人が近くにいないとできないはず。

夏油は腕よりも俺の方を選んだってことだ。

 

俺は何とか糸を引きちぎろうとするがちょっとした傷をつけるので精一杯で、

呪霊故に呼吸が必要ない為窒息死がないのが唯一の救いである。

 

まだ終わっちゃいねェ!!!!

呼吸さえできれば最終手段が俺にはまだある!!!!

術師が近くにいるってことはよォォォ!!!

俺の声が聞こえているってェことだよなァ!!!

 

俺は全力で息を吸うと最終手段の準備をした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ごめんんさぁぁぁぁぁいいいいいい!!!!!!!降参しまあぁぁぁぁぁすぅぅぅぅぅぅうううう!!!!てかこっち何もしてねぇだろォォォォォオオオオ!!!!!!!!!!!!!」

 

謝罪を通り越して勢いのせいで文句まで出てしまっていた。

少女からは見えないが詐欺師を見るような表情で詐欺師顔の少年が草むらから現れた。

後ろには体長5mはありそうなゴリラ呪霊がいつでも動けるように警戒をしていた。

 




オリ主:現在縛魂数
    一級0体、二級17体、三級63体、四級362体
    両腕がない状態なので現在二級上位レベル

深山:腕に残されたまま本体と接続が切れたのでくそ焦り中

夏油傑:手持ち呪霊
    二級3体、三級27体
    腕を先に狙った方が戦略的に安全だったが、その間にオリ主が学校に戻ってきて
    学校に被害がでることを恐れたため。
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