黄昏のガンダルヴァ   作:猫弾正

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03_96B 廃墟の贈り物

 季節は初秋に入りつつあった。夜は氷点下にまで冷え込む。ポレシャ下町の街路を往来する人々の間にも着膨れする姿が目立ち始め、毛布と用いた天幕やら布を張った廃屋の部屋などでも夜を越えるのが厳しくなり始める時期だ。それでも八月末から九月、十月に掛けては、まだ優しい夏の余韻が漂っている。曠野の貧しい者たちが、薪と食料を備蓄する為に最後の稼ぎに精を出す時期でもあった。

 

 荷物を抱えて、若者たちが地区を駆け回っている。汗を掻いても身体が冷え込まず、肌を拭くだけで済む初秋は、荷運びの者にとっても良い稼ぎ時だ。大抵の小さな居留地では、よほどにゆとりのある者たち以外、冬支度のために慌ただしく駆け回る季節に差し掛かりながらも、しかし、昨今の町外れ地区では、定職持ちや長期の仕事で稼げるようになった住人も増えており、秋の入り口に茶店でのんびりしている庶民の姿なども見掛けるようになっていた。

 

 当然の話ではあるが小さな村落や部落などでかつかつの暮らしをしている一家や野心的な若者などには、一旗揚げたいと考える者もいて大きな町に流れていくものだ。丘陵の東の平野ではポレシャ市は一番だろう。

 移住者を絞っているにも拘らず、遠来からもやってくる者もいれば、外地区に落ち着いたり、廃市街に住みつつも、冬を越えて生活を整えていく者らもいるし、 零落し、或いは上手く適応できずに、勝手に築かれた泥小屋や廃墟、天幕の貧民窟に落ちてしまう者らもいた。そして中には、豊かさの噂に引き付けられてか。見知らぬ土地よりやってくる招かれざる客もどうしても混ざってくる者だ。

 

 元気のいい荷運びの一人が通りを曲がったところで旅人たちに肩が当たった。「おっと!ごめんよ!」言いながら通り過ぎようとした途端、太い腕が伸びてきて若者の胸元を凄まじい締め上げた。

 腕に捕まれたまま、壁に叩きつけられ、苦痛に呻く荷運びの若者。仲間たちはいきり立って「なにしやがる!」と突き飛ばした男とその仲間を取り囲むが、件の旅人の相貌に凄まじい切り傷が刻まれ、使い込んだ鎖帷子と剣を穿いているのに気づくと、怯んだようにやや腰が引けた。

 

 誰もが武装している曠野の居留地とは言え、殺傷の技術や経験、武装や嗜好にはやはり大きな個人差がある。文明圏ではどうしたって人の気質も穏やかな方に傾いてしまう。辺土の部族や蛮族のように誰もが戦士に憧れると言う訳にはいかない。

 若者たちだって巨大鼠や野犬の一匹、二匹をこん棒で追い払った経験や素手の喧嘩をしたことくらいはある。だから、眼前の男女が恐らく、もっと荒れた世界を渡ってきた連中だとは、一目で理解した。纏う空気があからさまに違った。

 

「ガヌロン、やめろ。此処は彼らの土地だ」掠れた鉄錆のような声で蛇の入れ墨を頬から胸元に入れた女が呼び止めた。「平民共の土地か」嘲るように口元を歪めながら、ガヌロン、と呼ばれた男が手を離した。

 その台詞で目の前の男女たちが黒騎士――漂泊の騎士だが、同時に辻切強盗や傭兵でもやるだろう、恐るべき戦闘者の一団だと理解し、荷運びたちは距離を取った。

 

 咳き込みながら起き上がってきた仲間を助け起こすと、悔しげに立ち上がって睨みつける若者を「止めておけ、行こう」と押し留めた。どうせポレシャ市には長居する訳でもあるまい。やり合うのも馬鹿馬鹿しい。この町の官憲は地元住民を守ってくれるし、荒くれども。いずれ、居づらくなって自分から出ていくか、揉め事を起こして追い出されるのが関の山さ。なかば、負け惜しみの言葉で仲間内で慰め合いながらも、荷運びの若者らは再び作業へと戻っていった。暖かな秋は残り少ないのだ。

 

 

 

 ※※※※

 

 

 

 黒騎士たちと荷運びが揉めた通りから、およそ五十メートル離れた廃屋の二階。

 室内には、壊れた箱や古いビニールが山のように積まれていた。

 背景に溶け込む色彩の布に身を潜めたジーナ・E(エクルストン)が双眼鏡を覗きながら、「あれぇ、あいつ。シーマですよ。こんなところで出会うとはね」面白そうにくつくつ笑った。

「シーマか。黒騎士になってると」唇に拳を当てたマギーが目を細める。

「元々、騎士階級でしたし……さて、どうですかね。向こうに付くかな。まあ、かつての仲間とやり合うのも傭兵あるあるですが」ジーナ・E(エクルストン)が気軽に嘯いてみせた。

 

「いい所もあるんだよな、シーマちゃん」マギーが肩を竦めるが、ジーナ・E(エクルストン)は鋭い目を向けた。

「マギー。勝てる予定で言ってます?殺してもないシーマの死体見てません?

 粘るし、結構、手強いですよ。舐めたら喰われます」

「わし。一応、伝説のスネイクバイトの一人なんじゃが」とマギーが弱々しく抗議するも「向こうは現役の黒騎士で、こっちはのんびり商いしてました。必死になってください。 敵に大物食いとか嚙まされたくないです。大恥の最後です」ジーナ・E(エクルストン)の諫言。「はい」自称・伝説のスネイクバイトは素直に頷いた。

 窓から見えない壁沿いでニナと用心棒リジィが忍び笑いを洩らした。

 

 ジーナ・E(エクルストン)は、離れた窓から望遠鏡を覗いているヴェルダンのギィ卿(サー・ギィ)に話しかける。

「あまり身を乗り出さないでくださいね。あちらの男、見覚え有りますか?」

「エディシャのガヌロン。かなりの腕利きです」ギィ卿(サー・ギィ)が囁いた。

「ふうん、あのガヌロンか」リジィが鼻を鳴らしたが、現役離れて長いマギーは、実のところ、知らない名前も増えてきている。

「見間違うはずもない。ガヌロンの片耳を切り落としたのは、私ですから」騎士の言葉にマギーとジーナ・E(エクルストン)が視線を合わせた。

「残りのうち二人は、髭がガデス。痩せた男はグーゴル。槍の名手です。残り一人の女は見覚えがないな」望遠鏡を下ろしたギィ卿(サー・ギィ)が、マギーたちに向き直った。

「ガデスとグーゴルは、仕事では、よくガヌロンとつるんでいます。金次第でかなりの事までやる連中です。暴力での地上げ、フェーデを吹っかけての通行料徴取、農村からの略奪、評判の悪い貴族の私兵。そして刺客」

「なるほど、なるほど」マギーが微笑んだ。

 

 

 ヴェルダンのギィ卿(サー・ギィ)がマギーたちと行動を共にするのは今日が初めてではない。病院の中庭でリハビリと片手での戦闘訓練に励んでいた時、医療品を納めにやってきたマギーが『訓練に付き合う代わり、此方の仕事にも付き合ってくれないか』と提案してきた。居留地から若干の報酬も出ると聞き、無駄飯を喰らって、暇を持て余してるよりかはいいだろうとギィ卿(サー・ギィ)も頷いた。

 

 マギーと望遠鏡を交代したニナが、ガヌロン一派の似顔絵を短時間で見事に描き上げていた。ギィ卿(サー・ギィ)が感心したようにスケッチ帳を見てるのに気づくと、ページを捲って「この中に見覚えのある顔はありますか?」と尋ねてきた。

 南方から来た旅人でも特に武装が整い、剣呑な雰囲気を帯びた男女らが描かれたページを捲って、「こいつ、とこいつ。それにこいつには見覚えがあるな」ギィ卿(サー・ギィ)が数人の名前と職を告げた。

「それにしても、よく把握している」ギィ卿(サー・ギィ)の称賛に「秘密です」とニナは唇に指をあてて微笑んだ。マギーは浮浪者《ホーボー》や地元の少年少女など、幾人かの密偵を抱えている。職人の親方や町商人など都市や地区の有力者には珍しくもない。ジルカのように上手く溶け込める風来坊なら兎も角、隠れることもない騎士崩れならば手に取るように動向を捕捉できた。そもそもが、騎士にはこそこそと隠れたら騎士ではない、と言う発想がある。戦場で遮蔽を取るのとは別の意味で、黄昏の世(トワイライトエイジ)においてさえ、騎士の在り方には名誉が固く結び付いていた。

 

 

 南方からの黒騎士や落ち武者、浪人の類が流れてくるのは珍しいことでもない。そして騎士崩れや敗残兵らは、単なる浮浪傭兵や無宿人《ノークォーター》、放浪者の類よりも恐れられている。そして騎士や封建領域の兵士らは、白兵において恐るべき技量を発揮する。用心棒に雇われたり、荒事に用いられるだけなら、まだ大人しい方だ。金の為、食べる為、なんでもやる食い詰め浪人も少なくなかった。

 

 ヴェルダンのギィ卿(サー・ギィ)ほどの人物であろうとも、遍歴の騎士にとっての空腹は馴染み深い腐れ縁であった。正午の鐘が鳴り響いてくる。壁際に隠れている保安官補とその一党が各々、鞄などから包みを取り出した。布巾で手を拭いたマギーが包みを二つ取り出し、「食べますか?」片方を手渡してくる。

「頂こう」隻腕で受け取ったギィ卿(サー・ギィ)は、片手で器用に包みを解いた。

 

 ズールのような自由都市であれば、遠来の高度な義手が交易品に含まれている可能性もあるし、或いは、医療船団(陸上を旅する者たちなのに何故かそう呼ばれている)が偶々、ポレシャを巡ってくれば、可動式の義手を得られるかも知れない。皆無ではない。しかし、いずれも百に一つの幸運に過ぎず、期待する方が間違っている。

(……いずれ、遠来の地に隊商を率いて訪れてみたいな)と空想が頭を過ぎったマギーは微かに苦笑した。あまりにも危険で無鉄砲な夢に過ぎた。遥かに富と知識に恵まれた者たちの組織した隊商が数多旅立ちながら、どれほどの人材と夢が異邦の地に朽ち果て、呑み込まれてきただろうか。

 

 ハムとレタスのサンドイッチ。卵サンドに林檎も付いている。贅沢ではないが、悪くない食事だ。最近は、市内の鶏卵も生産が廻り始めていた。庶民も働けば、喰うに困らない。ポレシャ市は、巨大蟻襲撃による被害からの復興途上にあり、かつ、それとは別に発展している外地区の幾つかを取り込みつつあった。

 

 黙々とサンドイッチを食べていたギィ卿(サー・ギィ)が食事の手を止めて、マギーに向き直った。

「一つ。尋ねたいことが……」ギィ卿(サー・ギィ)の鋭い視線にマギーは微笑んで見せた。

「なにかご不満がございましょうか?」

「赤泥のジルカが潜んでいると言ったのは貴女です。そして、姫は……碌に出歩くことさえ出来ずに天幕に籠っています」騎士の言葉に対して、「今年は、例年より、少しだけ流れ者が多いですね。少しだけ」マギーは囁くように言葉を続けた。「赤泥のジルカは南からの刺客です」

「市内の黒騎士の幾人かには、ジルカの息が掛かっていると?」ギィ卿(サー・ギィ)の問いかけに「確証はありません。あくまで可能性です」マギーは淡々と返答した。

 考え込んでいるギィ卿(サー・ギィ)に対して「恐らく、姫さまの手配書が出回っています」と告げた。これは推測だが、満更の出鱈目でもない。噂に出ている赤泥のジルカのやり口では、最終局面では、どうしたって暴力が切り札の筈だ。その際には、人数を繰り出して陽動も行うはず。どちらにせよ、賞金の懸かった高貴な女性を捕まえるのであれば、顔を描いた似顔絵なり顔写真がばら撒かれる筈であった。

 

 

 

 ※※※※

 

 

 

 九月の初めの頃。細い葉巻を吹かしながら、マギーちゃんは町外れ地区の街路を歩いていた。(先週は、燧石銃《フリントロック》が三丁も売れたわい)と銀貨のたっぷりと詰まったお財布を服の上から愛しげに撫でる。加えてルガリエの工房にマスケットの仕入れに拠ったところ、ひどく安い値段で黒色火薬と鉛玉を卸してもらえた。

 

(……消耗品で稼ぐのが大事なんではないかな)と職人たちの経済感覚を心配しつつ、余計なことは言わずに火薬と円弾を仕入れたマギーちゃんは、それをそのままお客に流してそれなりの金額を稼いでいた。

 

 とは言え、経費だって色々と掛かる。先日も狼に襲われた農家を助けに行った際は、無駄撃ちをしまくった挙句、狼を見逃してしまった。手強い奴だった。いや、本当に。時々、ああいう人の武器を理解したような奴も出るのが、野生が侮れないところだ。流石にハンティングライフルやボルトアクションなら仕留められるだろうが、ミニエーですらないマスケットでは、やや手に余った。北の狼たちはアラスカ狼のように大きく、時々は鱗を持つものもいる。白兵に持ち込む気には到底なれなかった。

 

 傍目からみれば、部下たちと一緒に尻尾を巻いて逃げたとも受け取られるだろう。史実系の映画でなんか凄い奴みたいに出てきたけれど、大した活躍しないままフェードアウトする役割だよ。まあ、なんか猟師の爺さんと因縁あったぽいが、私には関係ないな。

 

 珍しく暇な時間なので、路傍の露店やら立ちんぼの行商人や棒手振たちの商品やらを冷かして町を歩いた。背後からは用心棒リジィが付いてきている。ニナか、ジーナ・E(エクルストン)、或いは、ランツクネヒトのリジィ。マギーが出歩く時に、この三人のうち、誰かは絶対に付いてきている。

 リジィは新参だが、それなりに信用できる。飯と寝床を提供して、武装と火薬、小遣いをやっているから、そもそも裏切る理由がない。大金積まれても裏切らないかは分からない。『買収されそうになったら言え。倍払う』と格好良く言えたらいいのだが、残念ながらそこまでの金はない。それでも、余裕ができたら賃金は増やすつもりだ。その前に離れるなら離れるで、それも仕方ない。

 

 時折、空き瓶やら空き缶、古布などが安く売っている。以前は――行商を始めた頃は、見かけるたびに買って転売していた。それで銅貨一枚、銀貨一枚と稼いでは、生活費の足しになる。ちょっと良いものを食べられるとニナと二人で、無邪気に喜んでいたものだ。

 歩く道を間違えた、とは思わないが、(足りん!金が全く足りん!わし以外の人間が金を持っていることが許せん!ザワザワ)と心の中で鼻の長そうな貪欲マギー会長に好き勝手言わせてみる。

 まあ、確かに在る。もっと欲しい。もっと寄越せ。金の為に危険を冒せ。歯止めが利かなくなりそうな欲望は、マギーの内側にもあった。

 

「……金のことばかり考えていると、頭おかしくなる瞬間があるな。確かに金には魔力があるわ」マギーはぼやいた。所持金が二万を越えた頃から、己の抑制を越える瞬間があった。「恐ろしいものだわい」呟いてるマギーに「そんなら私にくれ」リジィが言った。

 マギーは唇の端を舌で舐めると、財布を取り出して銀貨を数えて取り出した。それからリジィの掌を握りしめ「ほら、分かち合え」と銀貨を手渡した。

 意外そうな顔の用心棒に「私が稼いだら、リジィにもいい目を見せてやるからな。守ってくれよ」耳元で囁くと、獰猛に笑ったリジィからは「応」といい反応が返って来た。

 

 銀貨の重みを確かめて、満足げに懐に仕舞い込むリジィを眺めながら、片肘を組んで細巻きを吸っていたマギーは、ふと気づいたように尋ねかけた。

「そう言えば、リジィ。君は、昔の仲間たちと繋がりあるのかな?」

 

 

 

 ※※※※

 

 

 んしょ、んしょと、吐息を洩らしながら、巻き毛のルーは頭陀袋を運んでいると、路地の曲がり角。屋台や露店が並ぶ路傍の横で、保安官補と剣を吐いた胸鎧の女性がなにやら熱心に立ち話してるのに気づいた。

 ルーがなにかしたり、言ったりする前に、保安官補も目ざとく山羊角少女を見つけ「おや、確か巻き毛のルーだったね」と語りかけてきた。

 正直、恐いから無視したかったが、話しかけられては仕方ない。地域社会の実力者には、無礼を働いたら駄目だと芸人一座のフェルトン団長もよく言ってた。

 

「こんちわ」ルーは、ふうっと息を吐きながら、頭陀袋を地面に降ろした。と胸鎧の女が頭陀袋に目を止め、眉を顰めた。「なあ、これって瓦礫じゃね?」

「そうさ。大防壁の材料にするんだよ。昔のビル街や壁を其の儘、流用したものだから、まだ、脆弱な部分も所々残ってるのさ」と保安官補。

「へ、そんな馬鹿でかい壁を作ってどうするつもりだ?中に町でも作るのか。水も食料もまるで足りないだろ」女剣士が鼻を鳴らすと「地区の守りを固めようって連中もいれば、怪物が侵入しにくい区域には意味があるって連中もいる」

「百年経っても完成しそうにないぜ。なんとかの長城だ」

「それが案外、馬鹿に出来たものでもない。百年前の資料を見れば、明確に壁内の被害は減っている」そう肩を竦めてから「仕事はどうだ?」と保安官補がルーに尋ねた。

「ん、食べれてる」

「そうか」肯いた保安官補は、ルーの衣服を眺めた。所々が破れた薄いシャツとズボン。視線を彷徨わせた保安官補が「待ってろ」とルーに言うと、屋台の一つによってシャツを買って戻ってきた。

「もうじき冬だしな。これをやろう」ルーに押し付けてくる。

 女剣士が口笛を吹いた。「気前のいい事で」

「そうさ、頑張っている少女には優しいんだ」保安官補が口の端を吊り上げる。

 

 ルーはしばらく考えた後、ズボンのポケットからヌイグルミを取り出した。廃市街で拾ったものだが、保安官補に差し出す。

「廃墟で見つけたものか?」保安官補に、ルーは無言で肯いた。

「わたしにとっては意味がないが、お前には数日、暮らせる戦利品だろう」と保安官補は言うが、ルーも頑固に差し出している。

「礼とかは気にするな。頑張る少女へのご褒美だよ」保安官補が言いながら、額に口づけしてきたので、ルーは飛び上がった。

「おい、相手は子供だぞ」と女剣士が咎めると「邪な気持ちはないよ」と保安官補。

「どうだか」と肩を竦める女剣士に笑いかけながら、保安官補はメモを取り出し、なにかを書付けてルーに押し付けてきた。

「ボネッティ商店と言う店が中町にある。何かしら価値のあるガラクタを見つけたら、買い取ってくれるだろう。他の店や自分で売ってもいいが。保安官補のマギーの紹介だと言って、顔を見せるがいい」

 

 

 

 

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