新作ロボゲー『VANGUARD FRAME』で傭兵生活を始めます 作:ののじん
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そのタイトルはオンライン協力型メカアクションゲームの一本だ。
家電、映像・音響機器、通信機器、半導体、AI、金融、エンターテインメントなど、幅広い分野で事業を展開する世界的な総合企業グループ”
その傘下のゲーム会社。
KIEが販売しているコンシューマーゲーム機
そのKIEが3000億円以上の資金を費やして開発したAAAタイトルだ。
プレイヤーは傭兵となり
各種族ごとに使える機体は、基本性能やコンセプトが違い、種族、企業、国家、宗教等の様々な勢力に所属することができる。
このゲームの特徴として挙げられることの一つは、すべてのNPCにはAIが積まれていることだ。
彼らには意思があり、感情があり、歴史がある。
そんなNPC達が暮らす世界はもう一つの現実である。
そしてこのゲームの最大の売りはライブミッション。
一からシナリオが作られているクエストも多くあるが、同時にプレイヤーの選択でストーリーが大きく変わるものもある。
同じ護衛依頼でも護衛対象、戦場、敵、報酬、結末が変わる。
特別なクエストも存在しており、サーバー内に一つしかないアイテムも存在する。
また、KIEはこのゲームに合わせて新技術のコントローラーを発売した。
プレイヤーの脳波を読み取り、イメージを特定操作に変換するコントローラーだ。
このコントローラー”ニューロノット”は、通常コントローラーとフルダイブ型VR機器の中間に位置する次世代の機器だ。
ヴァンガードフレームはニューロノット推奨のゲームソフトで、まさに新世代のゲームだ。
ただ問題があるとするのならば――
「高けぇよッ!!!」
ゲームソフト通常版1万5000円、デラックスエディション1万8000円。
コレクターズエディション7万8000円!
そして――
「ニューロノット23万5000円ってなんだよッ!!!」
23万5000円だぞ! ゲーミングPC1台買えるじゃねぇか!
コレクターズエディションを予約購入した俺はどうしたらいいんだ?
追加で23万5000円払えと?
まったく憎たらしい数字をしてやがる。
特にこの5000円だ!
24万じゃありません! お値段大きく抑えて5000円安くしました☆ って面が気に入らねぇ!
四捨五入したら24万なんだよッ!
そうでなくても30万超えるじゃねぇか!
いいパソコン出来ちゃったね♡ じゃねぇえんだよ!!!
合わせて31万3000円だ、ばかやろう。
あ゛あ゛ぁ、あだまがおがしいぃいいい。
『確かに、普通の学生に払える金額ではないよな』
俺の叫びに応えたのは友人の
ボイスチャットアプリで通話している。
『まあ、僕ちんはパパに買ってもらうけど☆』
イラッ
「うっせーよ、うぜぇよ。……はぁあああ、良いよなお金に余裕がある家は」
『まぁ通常コントローラーでも、しっかり遊べるんだからいいじゃねぇか』
「いや、そのうち絶対買ってやる」
『しっかし、楽しみだよな、VF。9月26日だろ? もう一週間切ったぜ』
「ボイスチャットでNPCと会話できたりするらしいな」
『なくても選択肢出たり、テキストチャットでやり取りはできるらしいけどな』
多くのゲーマーの心を掴んだタイトルで、約束された神ゲーだとSNSで話題になっていた。
『
「あー、どんな種族がいるんだっけ?」
『まず、人間種のアミニスだな。機体性能は平均、専用の戦術機構とか無いけど、カスタムパーツが豊富でどんな機体にでも仕上げることが出来る』
「その戦術機構ってなんだ?」
『えーっと。戦闘中に使用できる特殊能力とか機体の性能そのものを上げたりできる追加機構じゃなかったっけかな』
「へー」
『次は機械生命体のネクシルだな。こいつは電子戦や情報支援が得意だ。戦術機構で透明になれたり、大量のドローンを操ったりできるって話だ』
「奇襲とか絡め手が得意そうだな」
『近接武器を使いたいなら獣人種のフェルガがおすすめだな。ほかの機体より近接ダメージが強化されているから、同じ近接武器でもフェルガが使う方が強い。ちなみに俺はこれにしようと思う』
「お前らしいな」
『ミニガンや大型ランチャーみたいな強力な武器が使いたいなら小人種のグラヴァンがいい。火力と耐久力を両立している種族だ。重量制限が緩いから、重い武器でも持ち放題。ただし足も重い』
「うーん、重い機体にはしたくないかも」
『なら、鳥人種のハルヴィなんてどうだ? スピード特化の戦闘機。航空戦向けの種族で、絶対人気高い』
「弱点は?」
『HPと防御力だな。かなり撃たれ弱い』
「一度決めたら変えられないのか?」
『いや、専用ミッションで新しい種族を勧誘できるみたいだ』
「じゃあそうだなー、ならアミニス……にしようかな、使いやすい機体で始める」
『まあ、いいんじゃないの、いろんなカスタムできるし』
「早く乗ってみたいな」
『ああでもすぐに乗れるわけじゃないらしいぞ』
「どういう事?」
『プレイヤーは最初
「なんだそれ」
『ああでもメリットもあってUFはお金がかからない。修理費もいらないし、弾薬費もいらない、機体は無償提供だから壊れても問題ナッシング』
「チュートリアル的な感じか」
『多分な。逆にVFは修理費も弾薬費もいる。武器にもお金はかかるし、機体を買うのもお金がいる』
「壊れたらどうなる。また機体買いなおすのか?」
『機体自体は残るらしいけど修理費は払わなくちゃならないんだと。いくらかは知らんが』
「お金が無くなるとどうなる?」
『またUFからだ』
「なるほど」
救済措置的な意味もあるのだろう。全部失ってもまたやり直せるわけだ。
『なぁ名前どうするよ?』
「プレイヤー名?」
「機体名もな」
プレイヤー名か考えてなかったな。
ネタ系でもいいけど真面目なシーンとかで名前呼ばれたら、ふざけてんのかって絶対なるしな。
「……本名由来にしようかな。渡り歩くって意味で
『じゃ、俺も合わせるか、
機体名か……どんな名前にしよう?
種族の特性を考える。
アミニスはどんな機体でも組めるらしい。
「……何物にも成れるって意味で
『愚者のタロットカードか、いいなそれ。俺もタロットにしようかな……』
お茶を飲みながら、悠真に似合いそうなアルカナを考えてみる。
「お前は
『どんな意味だ?』
「破壊とか衝撃とか」
『気に入った、それで行こう』
ふと時計を見るとかなり遅い時間だった。
「おっと、そろそろ時間だ。お前宿題したか?」
『えっ!? なんか出てたっけ!?』
「じゃ、お疲れー」
『待っ! お願いなんの科目だけ――』
――ピロロン。
さて寝るか。