白蛇と出久のヒーローアカデミア   作:閉密洋

4 / 4
ワンフォーオール

事情聴取を終えたときには空が赤く染まり始め、出久と帰ろうとすると勝己が言った。

 

「俺はテメェに助けを求めてなんかいねぇぞ!恩売ろうってか!?見下すなよ俺を!クソナードが!」

『………出久、家に帰ろう。そろそろ筋トレの時間だ』

 

勝己はそう言うと家に帰っていった。私は出久に筋トレの時間が迫っていると催促して家に帰ろうとした。すると、どこからともなくオールマイトが現れた。

 

「私が来た!!」

「なんでここに?」

「なぜなら私はオールマイ………ゴホッ!」

 

オールマイトが萎んだのを確認し、この男が本当にオールマイトなのだと判断した。

 

「礼と訂正、そして提案をしに来たんだ。君がいなければ、君の身の上を聞いていなければ口先だけのニセ筋となるところだった。ありがとう」

「そんな!そもそも僕が悪いんです。仕事の邪魔して学生なのに生意気なこと言って………」

「そうさ、あの場の誰でもない、小心者の君だったから私は動かされた。トップヒーローは学生時から逸話を残している。彼らの多くが話をこう結ぶ。『考えるより先に身体が動いていた』と。君もそうだったんだろう?

 

 

 

 

 

君はヒーローになれる

 

 

 

 

 

 

この瞬間、確信を持って断言したオールマイトに対して威厳を感じた。私は座り込んで泣く出久のポケットからハンカチを取り出し、尻尾を使って涙を拭いた。

 

『出久、落ち着いたか?』

「うん………」

 

落ち着いた出久にオールマイトは自分の個性について語り、力を受け継がないかと提案した。

 

「僕でよければぜひ!」

「見たところ君はかなり鍛えているね、ならば今譲渡しても問題ないだろう………食え!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『「へ?」』

 

そう言ったオールマイトの右手には1本の髪の毛が握られていた。

 

「別にDNAを取り込めればなんでもいいんだけどさ!」

 

驚愕に包まれつつも出久が頑張ってオールマイトの髪の毛を飲み込み、個性を受け継いだ。

 

「ってその蛇はどうしたんだい?」

「僕の個性は『蛇と話すことができる個性』なんです。一概に戦闘向けとは言えないですけど、何とか戦闘に活かせるように頑張ってきたんです」

「ほう、例えばどんな風に?」

「さっきも、どこからヴィランが攻撃してくるか教えてくれていました」

「友、いやそんな言葉で括れないほど信頼しているんだね。早速だが、明日から個性に慣れてもらう!朝9時に海浜公園に来てくれ!」

「わかりました!」

 

こうして個性「ワンフォーオール」に慣れるための鍛錬が始まった。

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

『出久、もっと腕を振れるぞ!』

「わかった!」

 

私はオールマイトが普通に活動できていることから個性は常時100%でないと考察し、水道の蛇口を少しずつ開くというイメージを伝えたところ出久はすぐに適応した。

 

「Shit!すぐに慣れるなんて驚きだ!」

「ワンフォーオール3%!!」

『その状態で動こう、出久』

「わかった!」

 

入試まで10ヶ月、2人で綺麗にした海岸でオールマイトとの特別メニューをこなしてさらに身体を鍛えた。

 

 

 

時には砂浜で激走し

 

「HeyHeyHey!!もっと速く走れるだろ!?」

『ジープはズルくないか?』

「死ぬぅぅぅ!!!」

 

※轢かないように特別な速度制御機械を取り付けられています

 

 

 

時には海で泳ぎ

 

「うおおお!!」

『こうやって私だけ海面から出るのもありだな………あっ』

 

目線の先ではオールマイトが水着の女の人に囲まれており、出久は嫉妬からより速度を上げた。

 

『嫉妬したとて出久は異性と会話できないだろうに………』

 

 

 

時には砂浜のソリを引き

 

「HeyHeyHey!!足が埋まってるぜ!!」

「うおおお!!」

『さすがに夏は暑いな』

 

 

 

出久は少しずつ身体を個性「ワンフォーオール」に慣れさせていった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

銃使いは雄英に(作者:妖狐アルル)(原作:僕のヒーローアカデミア)

夢も目標もない少年、ホルスターが揺れるように彼はその流れのまま生きていく


総合評価:314/評価:7.75/連載:6話/更新日時:2026年07月21日(火) 10:46 小説情報

個性、海賊。ヒーロー向きじゃないって?これ以上ない英雄の個性だろ!(作者:紡縁永遠)(原作:僕のヒーローアカデミア)

事の始まりは中国、軽慶市。『発光する赤児が産まれた』というニュースだった。▼ 以降各地で「超常」は発見され、いつしか「超常」は「日常」に、「架空(ゆめ)」は「現実」となった。世界総人口の約八割が何らかの「特異体質」である現在、個性を悪用する敵(ヴィラン)により混乱渦巻く世の中で、かつて誰もが空想し憧れた一つの職業が、脚光を浴びていた。そう、「ヒーロー」と呼ば…


総合評価:886/評価:5.94/連載:9話/更新日時:2026年09月05日(土) 00:00 小説情報

緑谷出久は秩序の守護者と共にヒーローを目指す。(作者:KMヒロ)(原作:僕のヒーローアカデミア)

ポケモン世界の秩序ポケモン、ジガルデが自身のメガシンカに至るために使い手を探す為にヒロアカの世界へ行き緑谷の個性として共にヒーローへ目指す物語▼


総合評価:289/評価:7.55/連載:9話/更新日時:2026年08月24日(月) 17:06 小説情報

キングカズマinヒロアカ(作者:うさぎ)(原作:僕のヒーローアカデミア)

 キングカズマがヒロアカの世界で、世界一位のヒーローになる為のお話です。▼主人公はミルコの遠い親戚とします。▼万助とミルコの設定だけオリジナルで後は原作通りに作ります▼誤字脱字を直したら字表現をよくする為にAIを使用しています。▼


総合評価:899/評価:7.74/連載:13話/更新日時:2026年06月12日(金) 07:42 小説情報

闇なる鴉はかく語りき(作者:とんこつラーメン)(原作:僕のヒーローアカデミア)

あの日、俺が『彼女』と出会ったのは偶然だったのかもしれない。▼けど、出会ったこと自体は決して間違いではなかったと今でも思っている。▼彼女がいなかったら、色んなことが変わっていたかもしれないから。▼これは、そんな闇の中で生きて、闇の中で育ってきた『彼女』と、アングラな俺が出会ったことで始まる物語だ。▼


総合評価:1033/評価:7.71/連載:30話/更新日時:2026年09月03日(木) 20:37 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>