リトルがナイトメアな世界で俺は紙袋を投げ捨てた   作:五月雨と狐

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色はついてねぇけどお気に入り17人いるから行くぞぉ!

あと展開早くできて転スラより書いてて楽しー!


残酷な狩人

 

 

「こちらモノ、アイツがなにしてるかここからじゃわからなくて怖いです。どうぞ」           

 

「........早く、行く」                                        

 

「了解しました姉御ォ!(小声)」                                 

 

 現在ハンターとの初邂逅。                                      

 

 小さな壁の穴から見える奥の部屋には、ハンターがギコギコはしません一度手が入ったらスゥぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!をしている最中だ。                                

 

 身長差もあってなんもわからんけど、確かゲームだとそんな感じのはずだ。                      

 

「...ついて、来て」                                         

 

「一生ついていきやすぜ」                                        

 

 この会話だけで分かるだろうが、シックス....いや、シックスさんが頼りになりすぎる。この場所にたどり着くのだってシックスさんがいなかったら無理だった。                 

 

 ホラゲー世界で生きてきた女だ、面構えから違う。                          

 

 そんなことを考えつつ、俺達は慎重に動き出した。                           

 

 木でできている見るからにギシッギシ言いそうな床をジャパニーズ忍者の歩法でそろそろり。バレたら終わる(物理)だからな。ここは俺のFPSで培ってきたスニークスキルが火を吹くぜ!                             

 

 そして、少しハンターに意識を向けてみると。                              

 

 ザシュッドガバキシュッシュッグチャグ                              

 

 お前は何をしてるんだ?                                    

 

 俺のこれまでの経験から察することは知らないほうが良い、ということだけ。           

 

 なかなかの恐怖である。                                     

 

(.....モノ、ここ。ここから外に出れる)                                   

 

 声を書けられた方を見れば、小さな扉?がある。                           

 

 シックスはギリギリのところで待ってくれているみたいだ。                                                        

 

(わかった、ちょっと待ってくれ)                                   

 

 そう声をかけ、俺もその場に急ぐ.............のだったが。                          

 

「.............!!!!!!!」                                      

 

 バ レ た。                                            

 

「ッモノ」                                          

 

「シックス!」                                               

 

 勢いをつけシックスとともにダクトに体当たり。                                

 

 背中になにかかするような気配がしたが、気にしたら負けだ。                            

 

「ぐえ」                                                 

 

 ダクトの先はドロドロした茶色いなにか。                            

 

 なんだこれ!?なんて思っていたらやってられない。                                

 

「ッシックス、急げ、ヤバいぞ!!」                                   

 

 声を張り上げ茶色いドロドロからシックスを引き上げる。そしてそのまま駆け出すが、背後の扉が開いた音がする。                           

 

 あかんこれヤバイやつや。                                                                 

 

 後ろを振り返ればそこにはハンターが。                                                          

 

「.........ゥア゙!!」                                              

 

 頭に被ったずた袋の奥から、肺を激しく鳴らすような、酷く曇った獣の咆哮が漏れ聞こえた。                                                                 

 

 ガチャガチャと猟銃をセットする細かな音さえはっきりとする。                    

 

 あかん死ぬ。                                           

 

 だが、天はまだ俺達を見放してはいなかった。                                            

 

「.....あそこの箱.....」                                         

 

「やっぱりな...!」                                           

 

 ここの場面は動画で少ししか見たことがない。                         

 

 ただ、視線の先にはいかにもな木箱がある。                                    

 

 見るからに俺達が隠れられそうなサイズ、十分な大きさ、一発の弾丸なら防げるだろう。ここでズシャッとスライディングを一発。                                   

 

 先に滑り込み、シックスの手を引く。                             

 

「耐えろよ......」                                  

 

「.......」                                             

 

 若干のお祈りをしつつハンターの銃撃を待つ。                              

 

 一秒....二秒。                                                

 

 ガチャリと引き金を引く音。                                  

 

 その後、瞬時に。                                             

 

 

 ドンッ                                               

 

 

 轟音とともに放たれた弾丸が、俺達を守っていた木箱を打ち砕いた。幸い貫通することはなかったようで、傷はない。                     

 

「リロードしてるうちにッ次の木箱へッ!!」                                                                            

 

 シックスに先駆け眼の前にある木箱へと再度滑り込みを決行する。                 

 

 ここがゲーム基準の世界で良かったぜ!?                              

 

 確実に現実基準だったら撃ち抜かれて死んでた、まぁ現実基準なら俺達とハンターみたいなアホな身長差は生まれないんだけどな!!!!                                                     

 

 そんなことを愚痴りつつ、到着したシックスとともに身をかがめる。                                        

 

 再度、轟音。ともに衝撃。                                          

 

 それを受けた瞬間、二人で走り出す。                                                                                                                                                                                                                 

 

 ここまでくると作業だ....こんちくしょうこんな作業があってたまるか。                                                                                                                                                                                                                                         

 

 ドーパミンで少々おかしな感じになっているが、体に問題はない。                                           

 

 全速力で体を動かし、俺のマッスルが悲鳴を上げるのをひしひしと感じている。                                                  

 

 ただまぁ、さすがに慣れてきたのか今度は滑り込みなんてせずに木箱の裏へ隠れることができた。                         

 

「一応聞くけど怪我ないよな!?」                               

 

「...大丈夫」                                              

 

「それがわかればOKだ!」                                         

 

 シックスの返事が返ってくるその前に。                                                    

 

 三度、轟音。                                              

 

 それと同時に駆け出すが.......。                                 

 

「箱がない.....!?」                                        

 

 ここで箱がなくなっている。                                     

 

 というか道も真っすぐには無い。                                         

 

 どないなってんだこの道は。                                       

 

 今かけている左手の前方、そちら側につながる道はある。                       

 

 ただ、そんな遮蔽物のない道をハンターの弾丸から逃れて走り切る自信がない。                

 

 そして、ここはあくまでリトルナイトメア2!                               

 

 横スクロールアクションっぽい感じなんだ.....!!!。                                        

 

 ならば!                                             

 

「シックス、跳ぶぞ!」                                     

 

 俺の少し前を走るシックスにそう伝える。                                  

 

 走っていて声を返すことはなかったが、コクンと頷くのが見える。                                                                                  

 

 おそらく道はある....多分。                                                                                                 

 

 こんなところで死んだら笑いモン、一か八かの大勝負。                         

 

 道がなくなるまで、あと.......いや。                                 

 

 

 

「今ッ!」                                             

 

 

 

 全力で跳ぶ.....跳んだつもりだが、思ったより跳べない。                             

 

 嘘だろ...モノもう少し跳べた気がするのに.....!?                             

 

 だが、やはりというか地面はあった。                                    

 

 シャオラッ勝ったなガハハ第三部ッ完!とはならず、そのさきの道も平坦な真っ直ぐの道。あかんこれ時間の問題やん。                                        

 

 そんな思考を巡らせていたときだった。                               

 

「ここ」                                            

 

 シックスに呼ばれた。                                         

 

 崖の下の小さな隙間を指さしている。                                 

 

 理解した。                                               

 

 スッと二人ですみっコぐらし。                                             

 

 これはなかなかに趣深いねこりゃ。                                                                                           

 

「......」                                            

 

「......」                                              

 

 お互い無言の時間が続くが気まずいわけじゃない。                                          

 

 チカチカと俺達を探そうとライトで照らしているハンターの影が見えているからだ。            

 

 お互いのドキドキという心臓の音が聞こえてきてなんともラブコメのようだが、実態は命の危機に瀕したときに起こる体の防衛本能である。                                     

 

 吐きそう。    

 

 早くどっか行ってくれ頼む500円上げるから。                                

 

 そう脳内で祈っていたのが功を奏したのか、影が去っていくのが見える。その影が、ライトの光が遠くに消えていくのが見えて、ようやく警戒を解く。               

 

「ッふぅぅぅぅぅぅぅぅ.........助かったぁ」                                  

 

「..........今のは、危なかった」                                              

 

「あぁ....危なかったよなぁ。...いやシックスがいてくれて助かったぞ、マジで。俺一人だったら今頃射殺されてる」                                                

 

 シックスさんまじパネェっす。                                     

 

 というか大マジ元気ッピンピンッで俺は射殺されていた可能性がある。しかもかなりの高確率で。                                         

 

 シックスがいなかったらそんまま走って逃げてただろうし...。                                                    

 

「......そんなこと、ない」                                       

 

 お?                                               

 

「....モノは私よりも先に走ってくれた。私は、前にいるモノを追うだけで良かった。この場所を見つけられたのも、先に跳んでくれたモノがいたから」                           

 

「......ありがとな」                                         

 

「......うん」                                           

 

 何だコイツ優しいかよ。                                                        

 

シックスと一緒に逃げれてよかったまであるぞ、まぁ状況が状況だから嬉しいとは思わんけどな!      

 

 せめて静かな場所で出会いたかった。                             

 

 ま、ここは静かだが、心臓の音が静かじゃない。ドキドクバクバク。命の危険が直ぐ横である。

 

 そう、こんな風に。                                        

 

 

「........ヴァ゙」                                                  

 

 

 草が生い茂っている、この隙間から見えるあの場所。                          

 

 ハンターはまだ、俺達を探している。                                   

 

 ずっとここにはいられない。                                   

 

「....そろそろ行こう。シックス」                                 

 

「....うん」                                                       

 

 

 

 

 

◆                                                       

 

 

 

 

 

 草をかき分け、差し足鈍足忍び足スニーキングで抜けた俺達は、近くにあった穴からハンターの眼をかいくぐりどうにか逃げ出せた。                                     

 

 その穴の先に壊れかかった橋があり、俺が橋を渡れるようにした状態でシックスに渡ってもらい俺がその後跳んでシックスに引き上げてもらうという、原作ではちょくちょく見たアレをすることになったのだが......。 

 

「にゃぁぁああぁあああぁっううっ落ちっ落ち落ちる!?」                       

 

 俺の運動神経が祟り半分落ちかけていた。                               

 

 シックスは想像以上に身を乗り出し....橋からかかった細い紐を掴んで俺が落ちまいと掴んでくれている。原作でも見たこと無いぞオメェ!                                                                   

 

「....うるさい、静かにして....!」                                       

 

「ごめん」                                                

 

 かなりしっかり言われてしまった。                                      

 

 申し訳ない。                                                    

 

「.....ぅううう...」                                           

 

 シックスが低く唸って力を込めてくれている....が紐がミシミシ言い出した。                                 

 

 あかんこれシックスも落ちる。                                                                              

 

「いいいいからシックス!落っこちるぞオマエまで!一回離せ、な!」                                       

 

「.......離したらモノが落ちるでしょ....!」                             

 

 それもそうだけどそうじゃないでしょ!                               

 

「ぅぅぅううううう......ッ!!!」                                

 

「のひゃッ!?」                                         

 

 思い切ったのか、シックスが全力を込めて引っ張り上げてくれた。その反動か紐がちぎれるも、俺は無事橋の上に。ただ.....。                                      

 

「なにしてんだぁッ!?」                                     

 

 シックスが落ちかけてしまう。                                                                         

 

 だが、その寸前まで手を繋いでいたこともあって掴むのは容易であった。                  

 

「うぉぉぉぉぉッ......軽っ」                                         

 

 とてつもないパゥワーで俺を引き上げてくれたシックスさんだったがめっちゃ軽かった。原作モノよりも非力であることをたった今自覚した俺でも余裕であった。                         

 

 ただ、余裕と言っても息は荒れまくりだが。                                       

 

「はは........助かったな」                                           

 

 原作ではこんなんなかったんだけどな.......俺は本当にモノか?弱体化入ってないか?そんなこと思いつつどうにか息を整えたシックスに声をかけるが......。                                                          

 

「ぜんぜん助かってない」                                           

 

 おこである。いや、おこなんて言葉じゃ説明できない。怒である。                                                         

 

「ごめんなさい」                                          

 

 こういうときは素直に土下座一択。                                    

 

 というか今回は俺が100%悪い。                

 

「....跳べないのはしょうがない。でももっとやる気だして」                                            

 

 シックスさん...人にはできないことというのが。                          

 

「やる気だして」                                          

 

 はい。                                                

 

「あと、もっとちゃんと跳んで」                                   

 

「....そふぇさっふぃをいわふぇふぁひふぁ(それさっきも言われました)」                  

 

 土下座してるからうまく喋れない。そして砂利は美味しくない。                        

 

「違う」                                                

 

 違った。                                            

 

「私ならモノを引き上げられた。でもモノは跳ぶことを怖がってうまく跳べてなかった」

 

 ビビリですみません。でも俺はモノほど貴方をよく知らないんです。というかモノの貴方への信頼が大きすぎるだけです。                                               

 

「私はいた。しっかり手を伸ばした」                                            

 

 すごいしっかり手を伸ばしてくれてたよ。                                

 

 そこには感謝してる。                                      

 

「でも....シックスまで落ちたら駄目だろ」                                   

 

 俺ができないことを、シックスに頼り切りになってしまう。                                                      

 

「それは駄目」                                                         

 

 ほらな。                                               

 

「私も、モノも落ちたら駄目。だからモノは私を信じて跳んで」                    

 

「は?」                                              

 

「これからもこういう場所はあるかもしれない。だから、その時は落ちるかもしれない、そう思うんじゃなくて」                                           

 

 シックスは、俺の眼をしっかりと見つめて言った。                               

 

「私がいるから、大丈夫。そう思って」                                   

 

 俺は、そう俺に伝えるシックスの眼を見つめ返すことはできなかった。変わりに言い訳のような都合の良い無駄な思考が頭によぎる。                                            

 

 はは......やけに饒舌だな。                                              

 

 シックスってそんな喋るキャラクターだっけか?                                    

 

 かっこいいな、そのセリフ。                                           

 

 今度機会がれば使ってみようか。                                       

 

 そんなことを思いつつ、言葉を返す。                                           

 

「あぁ。これからはそう思って跳ぶ。だから......」                                

 

「.....だから?」                                               

 

「いや、なんでも無い。ほら、行こうぜ。こんな辛気臭い森、ずっといたらおかしくなっちまうぜ」                                                 

 

「......分かった」 

 

 それから、俺たちは歩き出した。まだこの森は終わらない。                                                                             

 

 

 

 .......これからどうなるんだろうな。                                     

 

 せめて原作でも喋ってくれていたら、そう思ってしまう自分が嫌になる。                                                                                                      

 

 俺は......死にたくない。                                         

 

 こんな世界で生きていくことになっても、死にたくないんだ。                        

 

 だから.........落とさないでくれよ。                                   

 

 

 

 

 

 

 どんなときだって、俺はシックス(原作)を信じてるんだから。 

 

 

 

 

 

 

 ......なーんて、そんなことを思っていて黙っている俺は卑怯者だろうな。            





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