戦いが始まった。
立花響がシンフォギア装者となってから。
世界は少しずつ変化していた。
今まで知らなかった脅威。
ノイズ。
聖遺物。
そして。
その力を巡って動く者たち。
だが。
その全てを少し離れた場所から見ている存在がいた。
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「いやぁ。」
カフェnascita。
石動惣一はコーヒーを淹れながら、ニュースを眺めていた。
「最近、物騒になってきたねぇ。」
表情は穏やか。
声も軽い。
どこにでもいる普通の店主。
しかし。
その頭の中では。
膨大な情報が整理されている。
ノイズの出現。
シンフォギア装者の動向。
フィーネの計画。
そして。
自分が介入した場合の可能性。
「選択肢は多い方が面白い。」
小さく笑う。
エボルトにとって。
未来を知っていることは絶対的なアドバンテージだった。
しかし。
「未来を知ってるからって。」
「全部予定通りに進めるのは、つまらないよねぇ。」
一度目の世界。
彼は全てを掌握した。
勝利した。
だが。
最後には予想外の存在によって盤面を崩された。
だからこそ。
今回は違う。
「少しずつ。」
「相手がどう変わるか見ながら楽しませてもらうよ。」
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その日の夜。
ブラッドスタークは街を歩いていた。
「さて。」
「今日は誰のところへ行こうかな。」
独り言。
まるで散歩でもするような軽さ。
しかし。
その足取りに迷いはない。
向かう先は。
特異災害対策機動部。
2課。
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もちろん。
真正面から乗り込むつもりはない。
そんなことをすれば警戒される。
エボルトが得意なのは。
相手が自分から動くよう仕向けること。
「情報っていうのはさ。」
「渡し方が大事なんだよねぇ。」
小さな端末を取り出す。
そこには。
ノイズに関する断片的な情報。
しかし。
全てではない。
あえて不完全。
受け取った側が考える余地を残す。
「答えを全部渡したら。」
「相手は成長しないからねぇ。」
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一方。
響は新しい力との向き合い方に悩んでいた。
変身できる。
戦える。
でも。
本当に自分にできるのか。
その迷いは消えない。
「私が……。」
「戦う意味って何なんだろう。」
その様子を。
遠くからスタークは見ていた。
「悩んでるねぇ。」
しかし。
その表情には嘲笑はない。
むしろ。
興味。
人間が答えを探す過程。
それ自体を楽しんでいる。
「力を持った瞬間に。」
「答えまで手に入るわけじゃない。」
「そこを間違える奴は多いんだよねぇ。」
過去の経験。
力を得た者たち。
その多くは。
力に振り回された。
だが。
響は違う可能性がある。
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ノイズ出現。
響は現場へ向かう。
まだ迷いはある。
それでも。
足は止まらない。
「助けたい。」
その気持ちだけは変わらない。
スタークはそれを見る。
「……。」
そして。
少しだけ目を細める。
この瞬間。
響の選択が。
彼女自身を形作る。
「なるほど。」
「そういう答えを選ぶんだ。」
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スタークは姿を消す。
まだ。
直接手を出す時ではない。
今は。
この世界がどう動くのか。
見る時間。
「焦る必要はない。」
エボルトは笑う。
「ゲームってのは。」
「序盤の仕込みが一番楽しいんだからねぇ。」
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