かつて、一つの世界が終わった。

すべてはエボルトの勝利で幕を閉じ、人類は滅び、世界は絶望に飲み込まれた。

……だが、その結末は永遠には続かなかった。


世界を見届けた魔王・オーマジオウが現れ、エボルトを滅ぼし、崩壊した世界そのものをリスタートさせる。

消滅の寸前、エボルトは最後の足掻きとして、自らの分体だけを時空の狭間へと逃がした。

肉体も力も失い、粘体のような姿となったその分体は、長い漂流の果てに再び辿り着く。

そこは、まだすべてが始まる前の――『戦姫絶唱シンフォギア』の世界だった。

人間の身体を乗っ取り、新たな仮面を被るエボルト。

その名は、ブラッドスターク。

かつてなら、この世界もただ滅ぼすだけだっただろう。

だが今のエボルトは違う。

桐生戦兎や万丈龍我との戦いを経て感情を知り、人間という存在の面白さを知った彼は、世界を壊すよりも先に、人間たちがどんな選択をし、どんな未来を掴むのかを見届けようとしていた。

これは、もう一度始まるシンフォギアの物語。

そして、その舞台裏で一人の”観測者”が静かに笑う、もう一つの戦いの記録である。
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