キヴォトス in 1947 〜大戦にドイツ帝国が勝利した世界〜 作:ポケモン博士
hoi4にキヴォトスMODがあることを知り、勢いで書きました
西暦1946年6月22日
この日はドイツの栄光の日であり、消えぬことのない勝利の日であった
ロシアが倒れてなお抵抗を続けていたインターナショナルが無条件降伏を受諾した日
本土へ帰還した英仏協商、アメリカに居座るサンディカリスト。未だ燻っている火種は多いが世界に平和が訪れたと誰もが思っていた
その幻想は終戦から一年も持たず崩れ去ることとなる
西暦1946年12月31日
帝都ベルリン
「年明けをゆったり過ごせるとは、戦後を感じれますなぁ」
「40年から休みなんてなかったようなもんだからな。休めるうちに休むべきだろう」
年明けを間近に迎えるベルリンのとある住宅にて、高級将校二人がゆっくりと休日を堪能していた
六ヶ月前に終戦した第二次世界大戦以降、軍縮の機運が高まっており、その一環として伍長から元帥まで多くの者達は休暇を与えられている
クリスマスは去年までのようないつもより多く芋を蒸すものではなく、ご馳走様を食べビールを飲み、家族や仲間と笑い合った
きっと来年は、全てがクリスマスのように希望の満ちた年になるだろう。
未だにライン地方やバイエルンは荒廃しているが、その復興により経済は回り大戦前のようなベルリン主導の経済圏を再興できるだろう
そんなことを高級将校二人・・・
「ん、ライニ見ろ。あと数分で年越しだ」
「ふむ、それじゃあ年明けとともに乾杯でもしようか」
「よし、ジョッキに並々注いでくれ」
二人とも限界までビールが注がれたジョッキを持ち上げ、カウントダウンを始める
「「5」」
「「4」」
「「3」」
「「2」」
「「1」」
『『乾杯!』』
47年を迎えた1月1日丁度に記録的大地震を観測しました。震度は7強でありますが、津波の心配もなく、幸いにも建物の倒壊はほとんど見られなかったとのことです
そして何よりも重大なニュースを話さなくてはなりません
ヨーロッパ西部の消滅をドイツ帝国政府は発表しました。
未知の建物と人型生命が跡地にて見つかっており、帝国領土での被害範囲はラインラント、ニーダーザクセン、ヘッセン、バーデン・ヴュルテンブルク、シュレースヴィヒ=ホルシュタイン州。外国ではフランス、スペイン、フランドル=ワロニア、ネーデルランド、イングランド及びウェールズとの発表がでています
帝国議会では緊急招集がかかり————
西暦1947年1月1日
午前3時 ベルリン・統合参謀本部
3時間前に起きた大事件の対応をめぐり、統合参謀本部は騒がしくなっていた
「アル、大戦よりも参謀本部が騒がしい気がするぞ」
「ラインハルトよ。今は仕事中だ、アルブレヒトと呼びたまえ。・・・そうだな、前大戦は前々から予想できていたし、総力戦研究所からの知識もあった。しかし今相手にしているのはなんだ? わからないのだ。こんなものの相手よりも、連合王国と脛の蹴り合いをしていた方がマシだった。機械なんかと意思疎通できるわけないんだからな!
・・・今フリッツラーから偵察用に
悲観主義的なアルブレヒトは話しながら、準備を進める
「私はグデーリアン参謀総長に話をしに行かねばならん。また明日か、今日会おう」
「私とて、デーニッツ海軍大臣に被害報告を出さねばならない。が、どうせ数時間後に会うさ」
「違いない」
二人合わせて苦笑いを浮かべ、お互いの境遇を嘆いた
西暦1947年1月1日
午前6時 ベルリン・臨時対応委員会
突如起こった未曾有の大事件に対応すべく、帝国議会と連邦参議院は臨時対応委員会の設立を全会一致で可決。なお、余談だが連邦参議院と帝国議会の両方での全会一致は第二次世界大戦序盤のレンドリース法可決以来であった
「今回の大事件・・・そうだな、西欧危機とでも言おうか。西欧危機にて被った全ての被害の説明を」
「最初は軍事関連からしてもらうとしよう。陸軍の被害はドイツ帝国陸軍参謀本部所属アルブレヒト・フォン・レーダー元帥が。海軍における被害はドイツ帝国海軍参謀本部所属ラインハルト・リヒター大提督が。財政面は帝国経済大臣ヒャルマル・シャハトが報告してくれ」
「では陸軍から報告させていただきます
まず、西部地域の消滅により帝国内最大基地数を誇った第三陸軍管区が消滅。同地に駐屯していた機甲師団との連絡がつかなくなり、我が国の戦車師団七個、歩兵師団二五個蒸発しました
ラインラント地方では大規模な基地が存在せず、小規模基地がまばらに置かれていただけであり、未だ抵抗を続けていたサンディカリストの対応にでていた憲兵隊を除けば、損失は十二個師団程度であり、機甲戦力の損失は輸送車・戦闘車程度で済んでいます
空軍については、消滅した各地方の航空基地が焼け野原になっており、最低限の防空戦力以外の航空機をベルリン以東に移していたこともありほぼ無傷な状態です
総括すると、陸軍は近年の軍縮もあったため最低限の行動しかできない状態であり、植民地軍もからの戦力抽出も難しいため、空軍が健在であっても西欧に現れた謎の生命体と戦争を行うことは不可能に近いです」
「次は海軍の報告をさせていただきます
陸軍元帥がおっしゃった通り、第三陸軍管区・・・つまりはニーダーザクセン及びシュレースヴィヒ=ホルシュタイン州が消滅しており、主な海軍基地であるヴィルヘルムスハーフェン、キールが消滅。ドーバー海戦で勝利を納め停泊していた
率直に申し上げると、我が
「最後に、財政面の報告をさせていただきます
一言で言えば、
総括するならば、我々は
軍事関係だけの報告で委員の多くは顔面蒼白となった
11年前ドイツ帝国を襲った最悪の大恐慌である
しかし、被害に遭ったのはドイツ帝国を筆頭とした国家だけではない
西欧に突如として現れた謎のビル群・・・学園都市キヴォトスも、未曾有の危機を受け混乱に陥っていた
年一で次回が出ます