とある付与師の帰還録   作:さくさくの森

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休日なのでやっぱり投稿


49.グリードアイランド編⑦

 

 修行中のキルア達と合流。

 彼らは既に系統別修行に入っており、石を強化して石を砕いたり、オーラを数字の形に変化させたりと頑張っていた。

 

「お疲れ!戻って来たよ!これお届け物だけど…これってミルキさんが作ったで合ってる?」

 

「おっ、クー子!あとヒソカ、サンキュな。

そうそう、これは兄貴特注の合金製でさ~ヨーヨーなんだけど、50kgくらいあるんだぜ?」

 

(特注≒念能力て意味で言ってるのかな…? まあ確かにそういう意味なら間違いでもないし…わざわざ指摘しないでもいいか…)

 

「ちゃんと外に出れて、また戻って来れたんだね!」

「随分な速度だこと…確かにこれならこれ以上鍛えるのも過(・)剰(・)かもねぇ?」

 

(減速する前に気配でも探られたかな…? そしてまだ根に持たれてる?)

 

「そ、そんな風に言わないでくださいよ~。これから協力してゲーム攻略しませんか? てお誘いしたいところでしたのに…」

 

 

 私のこの申し出に真っ先に反応したのがゴン君。修行の必要性は感じつつも、やはりゲーム攻略はしたいというのが本音だったらしい。キルアも念願の武器を入手してテンションが上がっており、最近は読書時間も確保出来ていたことも手伝ってか上機嫌だ。*1やろうやろうと無邪気な圧力をかける二人に押されるビスケさんだが…その返答や如何に?

 

 

「…………ふむ……………………………」

 

(か、考えてる! 滅茶苦茶考えてる! あと一押し…?)

 

「………早いっ! せめてあんたらがこそこそ開発してる『発』が、ヘナチョコでも形になってから!!」

 

 

(駄目でした!)

 

 

▽ ▽ ▽

 

 仕方がないので取り敢えずは私とヒソカだけ、先行してゲーム攻略に着手することとする。預けていたカードを返してもらってまずはマサドラへ。

 

 呪文カードのショップは行列が酷く…並ぶのは面倒だったが、我慢して並んでようやく購入できた。

 

■購入カード20パック(1P 3枚)

 

『道標』×4 『暗幕』×3

『再生』 『名簿』×5

『漂流』×3 『初心』×2

『贋作』 『磁力』×2

『城門』×2 『再来』×3

『防壁』×4 『宝籤』×2

『同行』×2 『複製』

『看破』 『掏摸』×3

『交信』×2 『解析』×8

『密着』 『衝突』×2

『妥協』 『暗幕』×4

『追跡』×2 『念視』

 

 呪文カードはある程度集まったので、今度は交換所へ。

 交換所にお金を払うことでAランク以下の指定ポケットカードの情報を教えて貰えることは、ヒソカによる事前の情報収集で分かっていたので、それも使って指定ポケットカードの情報を収集する。

 

 まず手に入れた情報はNo025『リスキーダイス』とNo064『魔女の媚薬』…どちらもランクBで、攻略開始の入り口としても丁度良いだろう。どちらもギャンブル都市ドリアスにあることが分かったので、そちらまで走って移動してカードゲットに挑戦する。

 

 

――三時間後。

 

「簡単でしたね。リスキーダイスなんて…その…ちょっと気になったので、余分に3枚も集めましたよ。」

 

「付与なしの君ですら余力があったからね♦ 僕も途中から暇だったから、適当にプレイヤー狩ってカード集めて来たよ♥ No13『ホルモンクッキー』とNo77『美を呼ぶエメラルド』で許してくれだってさ♥」

 

「どっちもランクSカードじゃないですか!? 何やってんですか師匠!?」

「殺してないよ♥ ちょっとお(・)願(・)い(・)しただけさ♠」

 

 人がランクBカード集めてる間に勝手にランクSカード集めてるよこの人…というか私たちが修行中の時からちょくちょくプレイヤーも狩ってたから、既に結構指定ポケットカード抱えてそうだなこの人!? しかもランクSカードってことは相手は絶対上澄みプレイヤー! あーこれはもう色々なプレイヤーから目を付けられてそうだなぁ…。

 

 流石に無駄足は避けたいので、既に集めている指定ポケットカードの情報は共有させてもらったが……なんと既にランクBを2枚、ランクAを3枚、ランクSを6枚も集めていたことが判明した。

 

(ランクA以下よりランクSの方が多いし!!)

 

「持ってる中でも最高ランクのカードを一人一枚譲って貰ったのさ♥ 」

「ゴン君が見てないからって好き放題して…」

「君の嫌いなやり方だったかい?」

「いいえ全然? 私としては完全にノーマルの範疇です」

 

 やられるのは御免被るけど…奪い合いを前提としてるゲームなら、これが普通だとも思うんだよね。ゴン君にはあんまり見せられないスタンスだけど…私の場合は積極的にやらないだけで、積極的にやるのを否定する気まではない。命を奪うと取り返しがつかないから、気にするのは精々それくらいだ。

 

 

 ――これで指定ポケットカードは合計13種類、No026『7人の働く小人』については入手方法は把握してるしお金さえ貯まればもう一回入手すれば良いから実質14種類だね。

 

 ……ん? もしかすると『7人の働く小人』を大量入手⇒ゲインでマジックアイテム量産工場稼働したりする?

 素材の問題はあるけど…あれこれ本気でイケるんじゃないの? カード化限度枚数はあってもゲイン化限度枚数なんてないし…大丈夫ゲームマスター? 下手したらこの島に工場建っちゃうよ?

 

 

 

 

 

 

 

(駄目でした!) (2回目)

 

 

 

 

 

 

 

 いやまさか同一メンバー制限があるとはね…挑戦者は最低でも一人は変えないといけないようで、完全に同じメンバーでの挑戦は制限しているらしい。つまり現状では私・ヒソカ、ヒソカ単独、私単独で追加三枚が限度だ。

 

(ゴン君にキルア、そしてビスケさんが合流すればもっと集められるけど…そこまでゾロゾロと小人を集める時間があるならさっさと他のカードを集めた方が良いか…)

 

 この島を拠点に悠々自適に生活するのが目的ならば悪くないプランかもしれないが、生憎私はこの島どころか、この世界からすら出て行く身。そんな阿呆なことはしていられないのである。

 

「一応腕試しがてら単独で挑戦しましたが…割と何とかなりました!三分でいけましたよ!」

 

「僕も付与なしでの単独挑戦はして無かったね♥ 折角だからやってみようかな♥」

 

 

――三分後

 

 追加でゲットした二枚の内、一枚をカード化、一枚を追加でゲインすることで、指定ポケットカードを埋めつつ、生産ラインと依頼窓口を二倍にすることに成功したのであった。

 

 

▽ ▽ ▽

 

 

(ねえロード…やっぱりこの『リスキーダイス』って…)

(うむ…可能性は高い。95%の確率で幸運が…そして5%の確率で不運が起こる…『達成率95』という数値を考えれば、決して無視することは出来んだろう)

 

 本日は宿に泊まってゆっくり休息中…毎日野宿、更に就寝時にはロープで岩を保持する訓練とか…ビスケさんには悪いけど、精神衛生上良くないからね。休む時はきっちり休みたい性格なんですよ……私。

 

(本当は挙動を確認したいところだけど…ハズレが出た時にはそれこそ死のリスクがありそうだし…流石に無謀だね。とはいえ今いる場所が『ギャンブル都市ドリアス』てことは絶対カジノがあるし、そこで入手出来る指定ポケットカードもきっとある…そこで確かめるのが一番良いかな? それこそ交渉してでも他の人にダイスを振って欲しいところだね)

 

(…95%ならば内容次第で頷く者もいよう。しかしこれ単体で汝を元の世界に帰せるとは思えん。これと組み合わせる何(・)か(・)があると考えるのが自然よ)

 

 考えられる候補としては『離脱』10回分の効果を内包するNo086『挫折の弓』。

 しかし『離脱』の効果は「対象プレイヤー1名を島の外に飛ばす」というもの。

 

 島とは当然このグリードアイランドを指す。では島から出た後の人間にとっての島とは? それを『世界』と拡大解釈することは出来るかもしれない…しかしそのような確証などどこにも無い。そもそもゲームマスターは『異世界』を認識せずにこのゲームを開発しているはず…。念のため、そのあたりの解釈は彼らに直接確認する必要があるだろう。

 

 

(我としてはそれこそメビウス湖の外…暗黒大陸とやらに飛ばされてしまうことを危惧している。この世界でも恐らく頂点に近い存在であろうネテロという老人ですら、我らの世界については認識せず、暗黒大陸こそが『外』だと認識していた…なればこそ…この島の外で『離脱』を使うことは自殺行為に等しい)

 

(うん…そうだねロード。希望的観測に縋って、貴重なクリア報酬三枚を埋める訳にはいかない。決めるのはそれこそ、100枚のカード全部の名称と効果を知ってからだね。)

 

(まずは比較的情報を得やすいランクA以下のカードを集め、残った番号を『解析』で調べれば良かろう。ランクGで既に8枚もあるのだ…あまり躊躇わずに使用しても良かろうよ)

 

(ふふっ……見た目はただのマウスなのに、やっぱりロードって頼りになるね。)

 

(ろーどさまはすごいんだぞー)

(だぞー)

 

 気づけばチュー助とまーちゃんまでも参加してきた。この子達も最初に比べたらかなり賢くなったように思える。なんというか…こっちの言葉や状況をきちんと理解して、会話に参加しようとしてくれる機会が増えてきたような気がする。

 

 好物のチーズを増量しつつ、ちょいちょいと指で遊んであげている内に…その日の夜は深けていった…。

 

 

▽ ▽ ▽

 

 

キィィィィン バシュ

 

「あっ三人とも揃ってるね。皆ただいま!」

 

「ああ吃驚したー、なんだお姉さんか。」

「クー子とヒソカじゃん。大体二週間ぶりくらいか? …今のは呪文だろうし、ガッツリ攻略進めてる感じ?」

 

「今朝の時点で38種てとこかな♦」

 

 カードもそれなりに集まってきたし、結構時間も経過したのでそろそろ『発』も形になったかな?と『同行』を使ってゴン君達のところまで飛んでみた。

 

 どうやら彼らは今でもこの岩石地帯で修行していたようだ。

 

「クー子にヒソカじゃない!久しぶりだわさー…って、なんかクー子の肌つやっつやじゃない!? ま、まさかあんたら!?」

 

「…? No004の『美肌温泉』ですよ? 30分の入浴でスベッスベになるんです! 恋愛都市アイアイってところの近くに拠点作って、そこでゲインしたんですよねー。良かったら案内しますよビスケさん!」

 

 ビスケさんが何を言おうとしていたかがよく分からないが、取り敢えず私のお肌がスベスベつやつやな理由は答えておく。いやー本当に良いね!グリードアイランド!特に指定ポケットカードの効果がどれも最高。

 まあ全てがクリア報酬候補となるのだから当然か。

 

 私の回答を聞いてビスケさんは心の底からホッとしたような顔をしていたが…まあきっと想定よりもいい答えで安心したのであろうと、深く考えないようにする。

 

「そうだ聞いてよお姉さん!俺の『発』も形になってきてさ。今日お披露目して問題なければ攻略開始OKだって!

キルアはもう合格してるから、あとは俺だけなんだよね…。折角だから一緒に見ていってよ!」

 

「ゴンがやるなら俺もやるぜ? クー子には雷魔法を叩きこんでもらった借りがあるしな」

 

 

 どうやらゴン君の卒業試験が間近のようだ。

 

*1:
裏で私がビスケさんにお願いしていた





スーパーフリーダムヒソカ
原作のヒソカはクリアを目的としてませんでしたからね。

カヅスールとかゼホとかアスタとかあの辺が犠牲になってそう
(死んでません)
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