殺人探偵 朝日結人 作:バットエンド厨
夕方、探偵事務所の電話が鳴った。依頼人との約束の時間にはまだ早く、朝日は読みかけの新聞から目を離して受話器を取る。
「はい、朝日探偵事務所です」
『……アーサー、仕事中だったか?』
「伊達か。いや大丈夫、どうしたの?」
伊達はすぐには本題を切り出さなかった。その沈黙だけで、毎年この時期に掛かってくる電話が何を意味するのか、朝日には分かってしまう。
松田が死んでから三年。
あの日以来、朝日は毎年、萩原と松田の命日が近付くたびに伊達へ同じことを頼んでいた。
━━━犯人から何か連絡があったら、必ず僕にも教えてくれ。
刑事でもない人間に捜査情報を漏らすなど、本来なら許されることではない。それでも伊達は、「お前が諦めるとは思えねぇからな」と苦い顔をしながら了承してくれていた。
受話器の向こうで伊達が小さく息を吐く。
『……来た』
その一言で全て理解し、朝日は胸の奥がゆっくりと冷えていく。
「犯人か」
『ああ。例の爆弾魔だ』
伊達の声にも、普段の余裕はなかった。
『警視庁に予告状みてぇなFAXが送られてきた。まだ詳しい内容は話せねぇが、また始まった』
「そうか……」
自然と握る手に力が入る。追い続けた男がまた動き出したのだ。
『それと白鳥警部がやられた』
「……え?」
『爆発に巻き込まれて重傷だ。命は助かったが、しばらくは動けねぇ』
その言葉に胸がざわついた。まただ……また爆弾だ……また誰かが傷付けられた……!
『佐藤なんか相当焦ってる』
「佐藤刑事が?」
『ああ。鬼みてぇな顔で犯人追ってるよ』
「……佐藤刑事って、陣平に惚れてたのかな」
受話器の向こうで伊達が一瞬黙る。それから、張り詰めた空気を少しだけ和らげるように笑った。
『さあな。本人に聞いたわけじゃねぇが、あの様子じゃなぁ』
「陣平も隅に置けないな」
そう言うと、伊達は「違いねぇ」と小さく笑う。ほんの数秒だけ、昔の空気が戻った気がした。警察学校の食堂で、恋愛話をして笑っていた頃のような、何気ない時間。
けれど、その穏やかな空気は伊達の次の言葉で消えた。
『アーサー』
「うん」
『無茶はするな』
その一言に朝日は返事をしなかった。伊達は朝日が何年もの間、爆弾魔を追い続けてきたことを知っている。探偵として情報を集め、事件の記事を切り抜き、関係者へ話を聞き、警察では繋がらなかった点と点を自分なりに結び続けてきたことも。
だからこそ、この電話を掛けてきたのだ。
約束を守るために。
「……ありがとう、班長」
『礼なんかいい。何か分かったら俺にも回せ。ただし、一人で抱え込むな』
「分かってる」
そう答えながらも、自分の声がどこか遠く聞こえた。
電話が切れる。静まり返った事務所に受話器を置くと、壁に貼られた新聞の切り抜きへ自然と視線が向いた。萩原の殉職記事、松田の殉職記事、そして爆弾事件の資料。七年かけて集めた紙片が、壁一面を埋めている。
心の奥で、ジャックがゆっくりと笑った。
『狩りを始めようぜ、相棒』
その夜、東京は落ち着きを失っていた。
探偵事務所の窓を閉めていても、遠くからサイレンの音が途切れることなく聞こえてくる。赤色灯を回したパトカーが幹線道路を何台も走り抜け、時折、覆面車らしい車両まで猛スピードで交差点を曲がっていく。
街全体が見えない爆弾を恐れていた。
朝日は窓際に立ったまま、その光景を静かに眺めていた。
『行かねぇのかよ?』
ジャックが退屈そうに尋ねる。
(爆弾は警察の仕事だ。あの人たちなら止められる)
佐藤刑事も、高木刑事も、目暮警部も、そして伊達がいる。爆発物の処理は彼らに任せるべきだ。
朝日が探すのは、爆弾ではない。
犯人だ。
七年間追い続けてきた男だけを見つければいい。
壁一面に貼られた事件資料へ視線を移す。これまで起きた爆発現場を赤い糸で結び、時系列を書き込み、犯人の行動範囲を何度も書き直した地図。その中心には、一枚の写真もない空白だけが残されていた。
「必ず見つける」
誰に聞かせるでもなく呟くと、ジャックが低く笑った。
『その顔だ!その顔を七年待ってた』
朝日は今自分がどんな顔をしているか、わかっていなかった。
翌日も朝から街は騒然としていた。
テレビは臨時ニュースを流し続け、ラジオでは交通規制の情報が繰り返される。新聞各社も号外を配り、爆弾魔の犯行を大きく報じていた。
朝日は探偵事務所を出ると、自分なりに犯人が現れそうな場所を歩き回った。警察が重点的に警戒している場所ではない。ジャックが昨夜から繰り返し口にしていたのは、犯人の心理だった。
『こいつは警察と勝負してる気でいやがる。だったら、次も警察を嘲笑える場所を選ぶ』
(目立つ場所……)
『ただ目立つだけじゃねぇぞ。三年前を思い出させる場所だ』
その言葉を頭の片隅に置いたまま歩いていると、不意に携帯電話が震えた。着信ではなくニュースの速報だった。
《東京タワー展望台で爆発》
その文字を見た瞬間、呼吸が止まる。周囲では通行人たちも一斉にスマホを見始め、「東京タワーで爆発だって」「また爆弾?」とざわめきが広がっていく。
朝日は反射的に顔を上げる。ビルの隙間から見える東京タワー。その上部から、うっすらと白煙が立ち上っている。
胸の奥が嫌な音を立てた。思い浮かべたのは三年前の観覧車と松田。人質に取られたような状況で爆弾を解除させ、最後に爆発させる。警察を弄び、人命を数字のように扱う、あの残酷な手口。偶然で済ませられるはずがなかった。
「……同じだ」
思わず漏れた声は、自分でも驚くほど冷えていた。
「あの爆弾魔だ」
七年間積み重ねてきた事件の記録と、昨日届いた予告、そして今日の爆発。点だったものが、一つの線になって繋がる。
もう疑う余地はなかった。この事件を起こしているのは、萩原と松田を殺したあの爆弾魔本人だ。東京タワーの展望台で爆発が起きたという速報を見届けても、朝日の中には奇妙な静けさがあった。
恐怖ではない。焦りでも、ない。
追い続けてきた相手がようやく再び姿を現したという確信だけが、ゆっくりと胸の奥へ沈んでいく。
『終わりじゃねぇぞ』
ジャックが低く笑う。
『こんなもんで終わるタマなら、萩原も松田も死んでねぇ』
(分かってる)
『あいつは舞台を二つ用意する男だ。一つ目で警察を走らせ、二つ目で笑う』
三年前、警察は一つの爆弾に総力を注ぎ込まされ、その裏で本命が待っていた。あの男は爆弾そのものではなく、人間を弄ぶことに愉悦を覚える。
ならば今回も同じだ。東京タワーは始まりに過ぎない。
「もう一か所ある」
その言葉が自然と口をついて出ると、ジャックは満足そうに笑う。
『ようやく頭が回ってきたじゃねぇか』
朝日は近くのベンチへ腰を下ろし、伊達に送ってもらった犯人からのFAXを改めて開く。
回りくどい言い回しと意味のないように見える比喩。それを何度も読み返し、紙へ書き写し、言葉を入れ替えていく。
この男の文章だけは何百回も読んできたから癖は知っている。
「『これだ』」
ジャックの声と自分の声が重なった。
「学校が爆弾の場所だ」
それだけでは場所を特定できない。都内には学校がいくらでもある。だが、朝日には警察にはない手札があった。
探偵を続ける中で、依頼を通じて知り合った学生たち。事件を解決した相手、いじめ相談を受けた子、失せ物を探した子。卒業した者もいれば、今も学校へ通っている者もいる。人数は決して多くないが、それでも都内各地へ散らばっている。
朝日は一斉に短いメールを送った。
『急ぎで教えてほしい。学校で普段見ない荷物や、大きな不審物はない?触らず、近付かず、見付けたら返信だけして』
理由は書かない。余計な混乱を招くだけだ。返信は十分も経たないうちに返り始めた。
『特にありません』
『変わったものは見てません』
『今日は休校です』
画面を流れる文字を追い続けていると、一件だけ目が止まる。
『帝丹高校です。倉庫の奥にドラム缶みたいなのが五個置いてあります。工事かなって思ってました』
背筋を冷たいものが走る。
『当たりだな』
ジャックが笑った。朝日は迷わず公衆電話へ駆け込むと、硬貨を入れ声色を少し変える。
「帝丹高校です。不審なドラム缶が五本置かれています。爆弾の可能性がありますのですぐ確認してください」
相手が質問を始める前に受話器を置いた。警察なら動くだろう。爆弾は任せればいい。
朝日が探すべき相手は一人しかいない。
「あいつは見ている」
公衆電話を出ながら呟く。
『自分の作品を見ねぇ芸術家はいねぇ』
ジャックの声が重なる。
『警察が右往左往する様を、高い所か、見晴らしの利く場所から眺めてるはずだ』
朝日は帝丹高校近くに移動すると、喧騒の中に紛れ込みながら視線だけを動かす。
探すのは、そのすべてを愉快そうに眺めている人間だ。
歩道橋、喫茶店の窓際、ビルの非常階段。双眼鏡を構える男はいないか。必要以上に現場を気にしている人間はいないか。
頭の中で何度も何度も何度も思い描いてきた犯人像と、目の前を行き交う人々を一人ずつ重ね合わせていく。
そのときだった。
歩道橋の中央で、人混みではなく帝丹高校だけを静かに見下ろしている男が目に入った。その口元には、周囲の緊張とはあまりにも不釣り合いな、薄い笑みが浮かんでいた。
朝日は歩道橋の下で立ち止まり、男の背中を見据えた。
年齢は四十前後。くたびれた上着と無造作な髪。ニュース速報を眺める野次馬を装ってはいるが、その視線だけは一度も帝丹高校から離れようとしない。
男の口元が、歪んだ。
その笑みを見た瞬間、七年間積み重ねてきた感覚が告げる。こいつで間違いないと。
「やっと見つけた」
小さく呟き、歩道橋を上る。男との距離が数歩まで縮まったところで、朝日は静かに声を掛けた。
「探してたよ」
男の肩がぴくりと震える。ゆっくり振り返った顔には見覚えがない。それでも、その目だけは萩原と松田の命を奪った事件資料で何度も想像してきた、警察を嘲笑う人間のそれだった。
「誰だお前は……」
「朝日結人。探偵だ」
男の表情がわずかに強張る。
「探偵……?」
「七年間、君を探してた」
その一言で十分だった。男は朝日の顔を見たまま一歩後ずさりすると、踵を返して駆け出した。
「待て!」
叫びながら追う。だが最初から捕まえるつもりはない。人通りの多い場所では終われない。
男は路地へ飛び込み、細い裏道を何度も曲がる。追い掛ける朝日との距離は縮まりも開きもしない。
『そのまま逃がせ相棒。人気のねぇ場所まで行くぞ』
男は息を切らしながらさらに奥へ走り、やがて行き止まりの路地へ飛び込んだ。高いコンクリートの壁に囲まれ、逃げ場はない。
男は荒い呼吸を繰り返しながら振り返った。
「く、来るな……!」
朝日は数メートル離れた場所で足を止める。
長かった……本当に長かった……七年間、夢の中で何度この男を追い詰めたか分からない。
「聞かせてくれ」
自分でも驚くほど静かな声だった。
「なぜ人を殺す……」
男は肩で息をしながら、怯えた目でこちらを見返す。
「ま、待て……俺じゃ、ないんだ……」
朝日は何も言わず、その続きを待った。
「ほ、ほら……よくあるだろ!?」
男は必死に助かりたい一心で言葉を並べていく。
「頭の中で、子どもの声がしたんだよ! 警察を殺せって! 爆弾を仕掛けろって! だから俺のせいじゃ━━━」
男の言葉は耳に入っているはずなのに、意味だけが頭の中で崩れていった。
俺じゃない、子どもの声がした、だから俺のせいじゃない。責任から逃げる言葉ばかりだった。
朝日の脳裏には、警察学校の中庭で笑っていた萩原の姿が浮かぶ。卒業したら一緒に飲もうと笑っていた顔。人の命を守ることを疑いもしなかった横顔。そして、もう二度と聞けない笑い声。
続いて浮かんだのは、松田の背中だった。警察官になれず探偵になった自分には止められなかった、その背中。
何もできなかった。
七年間「もしも」を何度繰り返しても、現実は変わらない。
それなのに目の前の男は、自分の罪さえ認めようとしない。
胸の奥で何かが軋む。
怒りなのか、悲しみなのか、自分でも分からない。
ただ一つだけ。
七年間決して越えなかった線が。
音もなく足元から消えていく感覚だけははっきりと分かった。
「捕まえる」という選択肢が、砕け散る。
(……もう、いい)
誰に向けた言葉でもなかった。
自分自身へ許可を与えてしまった、その一言だけが静かに胸へ落ちる。
心の奥ではジャックが何も言わない。いつもなら「殺せ」と囁くはずの男が、ただ黙ってこちらを見ている気がした。
その沈黙が、かえって朝日の決意を揺るがせなかった。
「……こんな奴に」
声が震えた。
「こんな奴に……ハギと陣平は……!!」
『貸せ』
ジャックの声が聞こえる。
今まで何度も拒み続けたその言葉を、朝日は初めて拒まなかった。
視界の左側が赤く染まる。
男が何か叫んでいる。
謝罪なのか、命乞いなのか、もう耳には入らなかった。
体が自然に動く。
ジャックの動きは無駄がない。
男が抵抗する間もなく間合いを詰め、その動きを封じる。
最後だけは、自分の意志だったと思う。
すべてが終わったあと、路地には静寂だけが残っていた。
『終わったな』
ジャックは淡々と言う。
『泣いてる暇はねぇ。証拠を消すぞ』
その声に従うように、朝日は震える手を動かした。
ジャックは現場で残すべきものと消すべきものを冷静に指示していく。足跡、触れた場所、相手の所持品、周囲の状況。まるで何度も繰り返してきた作業のように、一つずつ痕跡を整理していく。
「……これで」
『ああ。行くぞ』
路地を出る頃には、夕暮れの街は何事もなかったように人が行き交っていた。
事務所へ戻っても、部屋は朝と何一つ変わっていなかった。机の上には読みかけの新聞が置かれ、コートは椅子に掛けたままになっている。
変わったのは、自分だけだった。
洗面所で蛇口をひねり、水を流す。何度手を洗っても、何かが落ちた気はしない。鏡の中には、いつも通りの朝日結人が立っている。
傷一つない。それなのに、鏡越しの自分と目が合わない気がした。
ソファへ腰を下ろし、両手を見つめる。
七年間追い続けた相手は、もうどこにもいない。
それでも胸は少しも軽くならなかった。
復讐を果たした達成感も、正義を成した誇りもない。
残っているのは、ひどく静かな空虚さだけだった。
「僕がやったことは……正しいことだったんだろうか……」
問いかけても、答えは返ってこない。
ジャックも珍しく何も言わなかった。
部屋の時計だけが、いつもと同じように時を刻み続けていた。
夜が明けても、街はまだ爆弾事件の余韻に包まれていた。
テレビでは東京タワーと帝丹高校の一件が繰り返し報じられ、新聞は「連続爆破事件」と大きく見出しを打っている。
昼を少し過ぎた頃、机の上の携帯電話が震えた。画面に表示された名前を見て、ゆっくりと受話ボタンを押す。
「伊達……」
『おう、アーサー』
伊達の声は疲れていた。昨日からほとんど寝ていないのだろう。普段の豪快さは鳴りを潜め、言葉の端々に疲労が滲んでいる。
「……事件の件?」
『ああ』
短く返事をすると、伊達は一度言葉を選ぶように黙った。
『まず先に聞くが……帝丹高校のドラム缶、通報したのお前だろ』
思わず苦笑する。
「どうしてそう思うの?」
『俺は昔から勘だけは妙に当たるからな』
「勘で解決する警察なんて怖すぎるよ」
『実際当たってるじゃねぇか』
受話器の向こうで小さく笑う声がした。重苦しい空気を少しでも和らげようとしてくれているのが分かる。
朝日もそれ以上否定はしなかった。肯定もしない。沈黙だけで十分だった。
伊達も深く追及するつもりはないらしく、「まあいい」と話を戻した。
『路地裏で男の死体が見つかった』
その一言で、胸の奥が静かに波立つ。
『所持品やこれまでの捜査内容、それから昨日の事件との関連を調べた結果、警察はあいつが爆弾魔だったと断定した』
朝日は窓の外へ目を向ける。事務所の向かいでは、Snowdropのマスターが開店準備をしていた。何事もなかったように、街は動き始めている。
『……逮捕はできなかった。すまねぇ』
その謝罪に、朝日は首を横へ振った。
「伊達が謝ることじゃない」
『いや』
伊達はすぐに否定した。
『あいつは警察が捕まえなきゃならなかった。被害者も、遺族も、そのために待ってたんだ』
その言葉には、刑事としての悔しさが滲んでいた。法の下で裁く。それが警察の役目だ。だからこそ、犯人が誰かに殺されるという結末は、決して望んだものではない。
朝日は静かに目を閉じた。
「……七年だったね」
『ああ』
「長かった」
『長かったな』
それ以上、お互い何も言えなかった。
萩原が死んでから七年。
松田が死んでから三年。
あまりにも長い時間だった。
『現場な……妙なんだ』
「妙?」
『抵抗した形跡はある。だが、相手の痕跡がほとんど残ってねぇ。指紋も足跡も、犯人を特定できるようなもんが何一つない』
心臓が一瞬だけ強く脈打つ。
『まるで、そういうことに慣れてる奴がやったみてぇなんだ』
朝日は何も答えなかった。心の奥で、ジャックが喉の奥を鳴らして笑う。
『当然だろ。証拠を残す殺し屋なんざ三流だからな』
その声は、伊達には聞こえない。朝日は受話器を持つ手に少しだけ力を込める。
『結局、爆弾魔を殺した奴も見付かってねぇ。これも未解決だ』
「そう……」
『まあ、お前も無茶だけはするな。事件は終わったんだ。少し休め』
「うん」
『じゃあな』
通話が切れると、静まり返った事務所で携帯電話を机へ置く。
窓の外では、今日も変わらず人が行き交い、向かいの喫茶店からはコーヒーの香りが風に乗って漂ってきた。
朝日は椅子にもたれ、ゆっくりと天井を見上げる。
七年間追い続けた男は、もういない。
それでも胸の奥に残る重さは、少しも軽くならなかった。