どんぱちと申します。
ここまで『英霊スバル』を読んでいただき、本当にありがとうございました。
ここまで描き切れたのは、
いただいた評価・感想コメントの全てが執筆の励みになりました。
初執筆、初投稿で不安な中、皆様の温かい声援にどれ程救われたか、とても言葉では言い表せません。
この最後の更新では『英霊スバル』の主要キャラクターとシナリオについて、筆者の立場から好き勝手に語らせていただきます。本編とは独立したメタ的な話になってしまうので、ご注意ください。
【主要キャラクター】
◆ナツキ・スバル
本作の主役。筆者がアニメ四期喪失編の残骸スバルに大興奮し、スバルを第五次聖杯戦争という魔境に突っ込んで、彼が足掻くさまを見たい!という歪んだ劣情を抱いた結果、『ナツキ・スバル×Fate』をコンセプトに本作が執筆されました。スバル主体の構想だったので、投稿初期は原作タグも『リゼロ』でした。舞台がFateなら流石にタグは『Fate』ですよね、すみませんでした。
逆境で足掻くスバルを描写する為に、常にスバルに万全な体勢を整えさせない作劇を意識していました。初手からベアトリスがいると戦闘面も精神面も安定してしまうので没収。和解したアーチャー陣営がいると頼もしすぎるので離脱、といった調子です。猫先生もよくスバルにデバフかけてるよね。
戦闘面においても『最弱のサーヴァント』であるというところをかなり意識して描いていました。カウンセリングや作戦立案、トリッキーな技で翻弄する活躍は出来るけれど、戦闘面ではからっきし、という。なんとこの男、作中キルスコア0です。マスターの士郎ですらアサシンとギルガメッシュ倒してるのに!?
シナリオ内でスバルの持つ能力を全て活躍させたいと思っていたので、全体のプロットを決めていく中で「E・M・Tでキャスター完封できるな…」「E・M・M先出しすればゲイボルク躱せないか?」などパズルのピースを埋めていくのがとても楽しかったです。
第9話『死角』のインビジブル・プロヴィデンス、第11話『エミヤ・シロウ』のコル・レオニスなど、能力発動シーンは格好良いと思ってもらえるように精一杯格好を付けて書きました。
◆衛宮士郎
もう一人の主人公。実は一番描くのに苦心したキャラクターです。
人道的だがぶっきらぼう。人命を尊重するが魔術師やサーヴァントを殺害する事は躊躇しない。正義の味方を目指しているが具体的なビジョンが無い。……衛宮士郎は相反する要素の乱反射で出来ている、掴みどころの難しいキャラだと思っています。スバルと口調の差別化もしにくいし。
どういう風に描いていくか悩みましたが、最終的に本作における精神的な成長としては「人たらしのスバルの影響を受け、人との繋がりを重視する正義の味方を目指す」という方向に落ち着きました。スバルは、原作士郎の修行僧のような思想には同調しかねる性格だと思ったので。
『リゼロ世界の魔剣を投影できる』という設定は『ナツキ・スバル×Fate』をやりたいと考えている途中で、あとから思いついたものになります。「あ、リゼロ世界の十大魔剣があるじゃん、あれ投影させれば士郎に本作ならではの活躍をさせられるな。……あれ、このネタで完結までシナリオを牽引していけるか?」と閃いた時が、本作の全体像が明確に決まった瞬間でした。
◆遠坂凛
ヒロイン兼お助けキャラ兼メインアタッカー兼事情通。便利キャラの過積載。
便利過ぎるが故に、スバルを活躍させたい時に結構取り回しが難しいキャラでした。彼女、既に確固とした自分を持っているのでスバルのカウンセリングを必要としないんですよね。バーサーカーを一殺できる性能もピンチの演出をする上ではノイズです。中盤以降、アーチャー共々一時離脱するのは、普通に頼りになりすぎて緊張感が足りないからでした。ベアトリスと慎二が味方パーティに入る事で描写人数が増えるから、というのもありますが。
そのぶん、登場中はアーチャー共々大活躍してもらいました。凛が言峰にアゾット剣を返すシーンを描けて良かったです。ちなみに筆者は『十年前言峰が凛にアゾット剣を渡したのは、本当に気紛れな善意からだった』と考えているstay night原理主義者です。
◆アーチャー
凛同様、味方にいると頼もしすぎるが故に一時離脱してもらいました。コイツこの性能で原作において中堅サーヴァントみたいな扱いされてるの、嘘過ぎませんか?
ただ、凛と違いアーチャーには偏屈という取っ掛かりポイントがあったので、そこにフィーチャーしてスバルと絡んでもらいました。作中でもユリウスのようだと言わせましたが、実際、今作のアーチャーは初期好感度の低いユリウス、みたいなイメージで描いています。
Fate原作でアーチャーが士郎を憎み狙う理由は『実態の無い借り物の目標を掲げていること』『その目標の先が始末屋でしかないこと』だと思うので、アーチャーと共闘する為に士郎には両方矯正してもらいました。スバルのセカンドオピニオンによって、本作のアーチャーが未練無く退去してくれていたら嬉しいですね。
◆間桐慎二
巧妙に隠した為、読者の皆様は誰も気付いていないと思いますが、筆者のFate最推しキャラクターの一人です。あとは桜と言峰。
士郎とは打って変わって、本当に何の苦労も無く描けたキャラクターです。彼の浅ましい精神性にはかなり共感できてしまうので、彼の登場シーンだけは異様に筆が乗って早く書き上がりました。三章スバルや残骸スバルが好きな同志の方々に刺さる描写になっていたら嬉しいです。
元々第18話『間桐慎二』のキャスター戦でだけ活躍させる予定だったのですが、『陽剣』で臓硯を倒せる事に気付いてしまいEXシナリオ『朝焼けを追い越す空』が追加で生まれました。そしたらなんか間桐家が焼け落ちちゃったので、衛宮家入りして出番がまた増えました。ちょっとだけ活躍させすぎちゃったかな。ちょっとだけね。
【シナリオ】
◆1話~6話 運命の夜編
初めに『ナツキ・スバル×Fate』を妄想した時にはこの運命の夜のエピソードしか構想がありませんでした。ランサーやバーサーカーに殺されまくりながらスバルが頑張る話ですね。ここから士郎の魔剣投影などの設定を固めていき、この『英霊スバル』に至りました。
最初に妄想したエピソードだけあり、オーソドックスに『死に戻り』で情報を集めて現状を打開する物語です。バーサーカー戦の『死に戻り』連打は、リゼロ原作六章のカウント・ワンと七章のスパルカにインスピレーションを受けています。どっちも好きな『死に戻り』の活用シーンなので、自分でそれが描けてとても楽しかったです。
「あ、これ各話5000文字程度じゃ終わらないな」と、どんどん一話ごとの文章量が長くなっていくところが萌えポイントです。
◆7話~13話 ライダー編
『スバルが男子生徒として学校に潜入。慎二と知り合うが、その慎二がマスターで──』というプロットだったのですが、スバルが学校に潜入捜査するだけの話に「少しパンチが足りないな……」と感じ、ナツミ・シュバルツの登場が決定しました。スバルが女装を匂わせる台詞への反響が物凄く、やって良かったなと思っています。
また、学校でライダーに殺される二回は『地の文に悲鳴が混じる』『宝具名を聞いている途中で記憶が途切れる』とかなり印象的な死亡シーンを書けたと自負しています。
『ベアトリスの参戦』『魔剣の投影』を物語中盤の大きな山場として用意しました。物語前半戦と後半戦を区切るエッセンスとしての作用を期待したのですが、如何だったでしょうか。覚醒イベント、頑張って格好良く書きました。
◆14話~18話 キャスター編
物語も折り返し地点ということで、心機一転、気を取り直して『死に戻り』の袋小路に囚われてもらいました。スバルが初見殺しを喰らうシーンが好きなので、初見殺し三連星を大興奮しながら書きました。キャスターの守備体勢は普通に堅牢過ぎると思います。一成のデストラップはFate原作で「回避不可だろコレ……」とキレたのでスバルにも踏ませました。ごめんね。
ライダー編から引き続き間桐慎二にもフォーカスした、慎二編と言ってもいい話でもありました。DEEN版Fateで桜を攫ったキャスターは、慎二の敵としてこれ以上無い存在だ!と小躍りしながらプロットを組みました。慎二を活躍させたくて……。
◆19話~25話 英雄王編
満を持して、ギルガメッシュ&言峰参戦。ラスボス二人はもっと前のエピソードからちょくちょく登場させた方がいいかな?とも思ったのですが、上手く顔出しのタイミングも無く、別にスバルが倒す訳でも無かったのでこのラストエピソードで顔見せとなりました。
第19話『開闢と終焉』の原因不明のループ、答え合わせ前からコメント欄の方々が原因に気付いていてとても驚きました。筆者の独自解釈みたいなもんなのに……!?
スバルには泥が効かない、ギルガメッシュは千里眼で嫉妬の魔女の逆鱗に触れる、等の設定は早い段階で固まっており、戦闘をどう格好良く書くかという一点で難産なエピソードでした。八極拳バトルと宝具射出合戦、格好良く書けているかな……。
スバルオルタだけは構想に全く無く、「オルタ化するかな?」というコメントを貰って「確かに!させとくか!」と急遽後付けしました。映画Heaven’s Feelにセイバーとセイバーオルタが対峙するシーンがあったので、それをイメージしています。
エピローグ『帰郷』後半は、第一話の時点から決めていた結末でした。この二ヶ月半描いてきた物語は、全てこのエンディングの為にありました。それが皆様の心に少しでも響いたのであれば、それ以上の喜びはありません。
以上です。
筆者なりに想いを込めて書かせていただきました。
これで本当に『英霊スバル』の定期更新はお終いです。
今後の更新は完全に未定となります。
皆様の応援のお陰で楽しく完走することが出来ました。
重ねて、ここまで『英霊スバル』を読んでいただき、本当にありがとうございました。