魔法少女でも、14歳。学生である。
学校に行かなければいけない年齢であり、中学校にもちゃんと通っている。
シロンも学校をさぼってまで、魔法少女の活動をすることは禁止させらている。
「魔法少女だけの人生にしてはいけないよ」
「歪めてしまった僕が言うのもおかしいかも知れないけどね」
「魔法少女になったからって、すべてを捨てないといけないわけじゃないからね」
いつだったか、魔法少女になったときだったろうか。
シロンに言われた言葉だった。怪物にやられてしまいそうになった日。怪物を怖がってしまった私は、悪意の塊をすべて消すまで戦おうとした時があった。今は、そんなことはしていないけど、あの時は怪物への恐怖から、悪意の塊が無くなるまで倒そうとした。
シロンに言われた言葉は、今も私の中で大切にしている。
私が一人ですべてを背負う必要がないことは、もう知っている。
私を心配する人がいることを、知っている。
私とシロンの二人だけが、戦っているわけではないことを、知っている。
だから、私は、私の人生を大切に生きる。
魔法少女の活動も…
これから、向かう中学校での生活も…
「未来!そんなこと考えている場合じゃないよ!!もう、いつも登校する時間は過ぎて、遅刻ギリギリだよ!!」
「あはは!まっずいよね!やばい、遅刻するー!!!」
HRまで後10分。登校にかかる時間は20分ほど。走ればなんとか間に合うかな?
魔法少女だけでなく、当たり前な日常も大切にする私の日常が今日も始まる。
「ギリギリセーフ!!」
「為香さん。遅刻です。早く席に座ってください。」
「すみませーん!!」
私が出せる精一杯を出して走ってみたけど、全然間に合いませんでした。
私が教室に入るとHRが始まっているようで、担任の先生があきれた顔をしながら、指示をだしてくれる。クラスメイトは笑ってたり、あきれてたり、困った顔をしてたりと、気まずい空気がながれていた。私は空笑いをしながら、自分の席についた。
「何で、今日は遅れたの、未来」
「えへへ、ちょっと二度寝をしてしまいまして…」
「学校に来てないから、心配したよ」
「心配してくれてありがとう。水音!」
隣の席の、青井 水音。青い髪と目が特徴的な私の友達です。穏やかな性格をしていて、誰が困っていると優しく声をかけたり、手をかしてくれる立派な友達なのです。ゲームが好きで、特にFPS?というものを好んでしているようです。一年生のときも同じクラスでいつも放課後には遊んだりしている関係でした。今は魔法少女の活動もあって遊ぶことは少なくなっちゃたけど、学校の中でその分、お話をしています。部活はたしか、水泳部だったかな。
「もぅ、今日のお昼休みは屋上のベンチに集合ね。日菜には伝えてるから」
「りょ~かい!」
「そしたら、一時間目の授業を始めるから準備をしましょう。為香さん!いつまでもしゃべってないで、準備をしましょうか?」
「すみません!今すぐします!!」
水音と昼休みの話をしていたら、いつの間にかHRが終わってしまったようで、担任の先生に二度目の注意をされてしまった。すみません。
そんなこんなで放課後。
水音と一緒に、お弁当をもって屋上に訪れた。
屋上には、短い緑色の髪をした森 日菜が先に座っていた。
「日菜!おまたせ!」
「未来さん、水音さん。待ってはいませんよ。私も先ほどきましたので。」
「日菜、ごめんね。未来が飲み物忘れてて、一緒に買いに行ってたの!」
「連絡を送ってくださっていたので、大丈夫ですよ。水音さん」
森 日菜。丁寧なちょっとお嬢様っぽい喋り方をしているのが特徴的な子。争いごとや競争は苦手な反面、相手を思いやることや自分を超えること、学ぶことには手を抜かない完璧主義な私の友達。完璧主義だけど、友達がミスしてしまったときには優しく接してくれるすてきな友達なんだ。
部活動は、文学部。本を読むことが大好きで、休み時間や休日は基本的に本を読んでいる。私たちと遊ぶときにも、本を持ってくるぐらいに大好きな読書家。
「日菜とクラスが分かれてから、お昼休みしかお話できなくてさみしいよ~」
「未来さん。私もさみしい気持ちがありますが、こうして昼休みに時間を作ってくれるのが、本当に嬉しいのですよ。」
「日菜~!!」
「未来、日菜を困らせない!ていうか、お弁当が崩れるから、持ったまま暴れるな!」
「えへへ」
日菜は2組で、私たちは3組。日菜とクラスが分かれたときは、すっごく悲しかったな~。
そんなことを考えながら、私たちは弁当を広げてご飯を食べ始めた。学校での何気ない会話をしながら、ご飯を食べ進めた。
「そういえば、未来さん。今日学校遅れていましたよね。」
「うっ、そうだね~」
「私たちも2年生。1年生の見本になれるように計画をもって動きましょうね。」
「はい、日菜隊長!」
「何ですか隊長って?」
「言ってみただけ」
「そうですか。ですが、未来さんもあまり無理をしないように休んでくださいね。」
「そうだよ、未来。前みたいに暗い表情にならないでね。いつも明るいあなたが、暗いと私たちも心配だからね。」
「困ったときは、相談してくださいね。」
「うん、その時は相談させてね。二人とも!」
これが、私の日常。日菜に甘えて、水音が注意をして、私がふざけて…そんな当たり前の日常。これらも大切にするし、守っていきたい日常。日菜や水音がいるから、私も魔法少女を頑張れる。学校に二人がいるから、学校に来ようと思える。そんな大切な友達をこれからも大切にしていきたい。
「そういえば、未来さん」
「どうかしたの?日菜」
「私のクラスでよくない噂が流れているのです。どうにかしたいのですが、あまりに現実身がなく困っていまして…」
「よくない噂?」
「はい、部活動終わりの放課後に奇妙な鳴き声を聞いたとか、その声を聞いた部員が次の日から部活に行けなくなったとか…」
「なんでも、黒い鳥を見たとか…」
そんな日常を壊そうとする、怪物がいるなら。私は絶対に守って見せる。