妖精と契約し、悪意の塊や悪意が具現化した怪物を祓うものを魔法少女といいます。
そんな、魔法少女が過ごす日常劇です。
悪の組織も、仲間の魔法少女もいませんが、毎日コツコツ悪意の塊を浄化して祓っていきます。
私が繋いだ明日が、技術が、人々が。いつか、誰かを救いますようにと願って。
この世界には魔法少女がいる。
電子機器が蔓延る世の中で、非科学的なことを言っても信じてもらえないだろう。
しかし、実際に私はここにいる。
私の名前は、為香 未来。14歳。魔法少女をしています。
魔法少女と言っても、悪の組織と戦う女子向け子どもアニメの作品通りではありません。
日々、発生する悪意の塊を浄化するお仕事が魔法少女のお仕事です。
誰かが、呟いた悪意が周囲の人の心を傷つける幽霊的な存在になるので、それを時に物理で、時にキラキラとした魔法で浄化する。そんな、毎日を過ごしています。
悪の組織はいませんが、マスコット的なのはいます。
白い毛並みの猫です。名前はないそうなので、シロンと名付けました。
シロンは、世界の悪意が膨張すると現実の世界の人を脅かす怪物になってしまうから、妖精の国から来て浄化の作業をしているそうです。しかし、妖精の力でも現代のネット社会の悪意は消すことができなかったのか、次第に悪意が膨張して、怪物が発生する出来事が起きてしまったのです。そのとき、たまたまいた私がシロンと契約して魔法少女としてお仕事することになったわけなのです。
「今日も、悪意が多いね。」
「そうだね、未来。このまま、悪意が増え続けると僕たちだけでは、祓うこともできなくなってくるね。」
「さすがに、毎日はしんどいよ。友達と遊べないし、勉強だって遅れるからさ。魔法少女って増やせないのかな。こう、契約する人数を増やすとか」
「難しいだろうね。妖精の国は、人間と関わりすぎてはいけないって、前にも話しただろう。本来、妖精と人間は干渉してはいけない存在なんだ。それこそ、世界を侵略するほど悪いやつらがこの世界にやってきたり、天使たちが暴走をして人間を操ったり、しないかぎりはね。」
「それに、妖精は一人しか契約できない。二人以上契約するには、精霊、大精霊クラスのえらい妖精にならないと魔力がもたないよ。」
「そっかー。じゃあこのエリアはまだまだ私一人か。」
「ごめんよ。未来。君の人生に干渉してしまって。本来なら、ぶかつどう?という団体で活動していたのだろ?もう少し余裕が持てるほど、僕の魔力が多ければよかったのに。」
「しかたないよ。シロンは精一杯頑張ってくれているよ。」
私が担当しているエリアは、日向市という場所だ。
学校の校区ぐらいなら、1日1時間もすれば悪意を浄化することができるのだけど、その校区が10あっても足りないほどの広さが私の担当範囲になっています。そのため、毎日違う場所に移動をして、祓ってを繰り返す毎日です。一日でも休んでしまえば、悪意が大きくなって怪物ができてしまいます。怪物一体で、妖精の魔力と同等。何度か、戦ったことはありますが、初心者魔法少女の私は、攻撃をしては逃げてを30分以上行ってやっと倒せるほどの実力差がありました。正直、二度と戦いたくはありません。悪意を浄化をするだけなら、魔力を少しだして、浄化魔法を使えばすぐに終わります。しかし、怪物になると、怪物特有の力を使ってきたり、魔法を防御したり、元々の防御力が高かったりと大変要素しかありません。できることなら、安全に悪意を浄化していきたいものです。
「未来は、魔法が苦手だからね。」
「うー。浄化は得意というか、もう慣れたけどね。」
「最初は浄化も苦手だったね。悪意が浄化しきれずに、涙をながしていたね。」
「あのときは、申し訳なかったなー。」
「浄化の魔法は基礎の魔法。浄化の光はあらゆる悪意を祓い、心を前向きにしてくれる効果がある。悪意たちにとっては、安らかに眠れるいい魔法だよ。」
「他のエリアでは、強引に魔法で吹き飛ばす魔法少女もいるみたいだし、未来は悪意に対しても優しい浄化をしてくれているよ。悪意も喜んでいるだろうね。」
「そうだといいけどね。」
私たちは今日も、悪意を祓う。だれかが悪意で傷つかないように。悲しまないように。
これは、中学二年生の為香未来が浄化で悪意を祓うだけの物語。
巨大な悪の組織との戦いや、魔法少女の仲間との触れ合い、謎の魔法少女との出会い、そんな物語ではなく、ただ悪意を祓い続ける少女の話。
いつかの未来では、そんな出会いもあるかも知れないけど…。
そんな物語はまたいつか。違う少女の物語。
日向市に住む、ごく平凡な少女の物語。
書きたい気持ちを抱えてるけど、上手くないから悩む人です。
夏休みということで、時間が少しだけあるので気晴らしに書きます。
完結すると言えませんが、少しでも読み皆様が楽しい時間を過ごせたら幸いです。