姫騎士学園の下剋上性活 ~最弱スキルで異世界のプライド高め美少女たちを堕としたら、毎晩ご奉仕に来る日々が始まった~ 作:東雲(しののめ)
この部屋には客人用の長ソファが置かれている。
僕は強制的にそこへ座らされ、カグヤ先輩が隣に腰掛けたのだが――
「――そういうわけで、こなたとジャスティーヌは腐れ縁ちゅうやつでな。名家同士ってことで小さい頃からよく顔合わせたんやけど、あの女ときたら事あるごとに張り合ってきよる。散々負かしてやったのにいつも調子よく――――」
僕相手なら本音を吐けると分かってから。
ジャスティーヌ・ダルクがどれほど目障りだったか。
それはもう懇切丁寧に語ってくれるわけだが……。
「なぁなぁ、キミもあの女ウザいと思うやろ?」
「そ、そう言われても、僕はほぼ面識ないですし……」
悪口や罵倒がまったく止まらない!
こんな延々と口が動くとは……女子ってすごいな……。
「強いて言うなら容姿だけはええ。といってもこなたの方が可愛いけどな」
僕はなんとなく相づちするしかなく……。
にしても、さっきからボディタッチが多いのは何なのか。
意図的? それとも無意識?
今だって肩をくっつけてきて、こちらの手や膝をさりげなく触ってくる。
「あ、お茶なくりよるね。淹れたるさかい」
急須から湯飲みへ、緑色のお茶が継ぎ足される。
この道具も茶葉も、先輩の家に代々伝わる、特別なものだそう。
わざわざ振る舞ってくれるのは感謝するが――
「熱っついから気をつけてな。なんならふぅふぅしたろか?」
顔が、顔がいちいち近い……!
その完璧な顔面で迫られるとドキリとする。
「どしたん顔赤くして? もしかして照れてんの?」
僕の態度を見て、先輩が一層にじり寄ってくる。
こ、今度は胸が腕に当たってる……!
「ふふふ。ええ反応やわぁ。キミにはグイグイ行った方がよさそうやな」
僕の態度を見て、ニマニマと愉しんでいる。
逃げるスペースがないので、彼女の肩を軽く押して退けようとするが――
「あー。あかんよ? 今おっぱいにタッチしようとしたやろ?」
「い、いや、僕は肩を――」
「だ~め。こなたからはええけど、キミからのお触りは御法度や」
謎ルールを押しつけられ、ついでに胸も押しつけられる。
「こなたの身体愉しみたいんなら、ジャスティーヌを倒してからにしよし」
距離を取りたかっただけで、性的にどうこうしたいわけではない。
ただ男がそう弁明しても、女には通用しないので……。
「――それか、こなたとほんまに仲良くできるなら、すこーし触らせてもええよ?」
扇情的な目つきで、分かりやすい誘いをもらうが。
「遠慮しときます」
「うんうん。ほな触ってよろし……って、断るんかい!」
先輩が見事なノリツッコミを披露する。
「以前のお茶の誘いも断られたし。キミはほんま懐いてくれへんねぇ……」
ここまでやってもダメかと、本当に落胆しているようだ。
しかし色仕掛けに堕ちるほど、僕は馬鹿じゃない。
「にしても、改めてカゲルヤくんには感謝やわ」
「感謝……?」
「ジャスティーヌの悪口を誰かに言えたんは初めてさかい」
自身の人気を第一とする先輩。
悪口陰口を一般生徒に漏らしては、支持率が落ちると考えているのだろう。
「……愚痴もだいぶ聞きましたし。そろそろ本題を」
「せやな。ジャスティーヌの面倒ぶりは話したし」
僕を代理に立てて、彼女を倒してほしいのはなぜなのか。
その真相がついに明かされる――
「まず相手側、ジャスティーヌ・ダルクの目的からですけど……カグヤ先輩を倒すこと。そして一番に返り咲くとかなんとか言ってましたよね?」
「ダルク家は落ち目やからな。スメラギ家を退けんと先がないんよ」
すると彼女は、御家の復権のために戦っているわけだ。
「そして、こなたはもうあの女に巻き込まれとぉないわけで」
「そこで例の代理戦。僕が彼女を階級戦で倒す、と」
名家の令嬢が、劣等種の男に敗北する。
そうなれば名家の歴史や権威に、大きなダメージを与えられるだろう。
「……ただ、ちょっと回りくどくないですか?」
「ん? どういう意味?」
「地下七階の存在ですよ。これまで先輩は拷問……裏から手を回し、厄介な相手を懐柔してきた。ジャスティーヌ・ダルクにも同じことをすればいいんじゃ?」
わざわざ僕に頼まなくたって、これまで通り暗躍すればいいのに。
「――それをするんは、かなりリスキーなんよ」
一般生徒を相手にするとは、ワケが違うと首を振る。
「ダルク家は超有名やし、ジャスティーヌ自身も目立つ女や。彼女の言動は良くも悪くも学園中が注目しとる。ヘタに拷問でもかけたら――」
「たとえ本人が黙っていても、彼女の異変に、周囲が気づいてしまうかもしれない?」
「そ。もし異変の原因がこなただとバレたら……」
「これまで集めた人気は、一瞬にしてガタ落ち、ですか」
勝者が敗者を酷く扱おうと、それに文句は言われない。
しかし清楚で優しい、完璧優等生というイメージは崩れるだろう。
「こなたが表だってできる処罰は、資産凍結と、一つ星への大幅降格がせいぜいやった」
しかし相手は、既に二つ星まで上がってきている。
元六つ星ということだし、七聖挑戦は時間の問題だろう。
「そこでキミの出番――あの女を、今回で再起不能にしてもろう」
もう二度と、天照卿に逆らえないように。
「……でも、男に負けたことだけで、全てを諦めるような人ではないような」
本人曰く、己の辞書に諦めはないようだし。
「そやね。階級戦だけでなく。もっと完膚なきまでに敗北させとあかんわな」
その時、彼女あの妖しい狐目をして、あくどく嗤う。
僕の身体にすり寄って、ここぞとばかりに手を重ねてくる。
「階級戦に勝ったら――ジャスティーヌ、犯してまえ」
その言葉に目を見開くと、彼女は僕の下半身を一瞥。
「こなたの代わりにヤツを倒す。そしてキミのそれで陵辱するんや」
「僕が、陵辱、って……」
「倉庫のエッチな道具も貸したるさかい。あの女が壊れるまで犯したって」
絶句する僕に、天照卿はクスクスとほくそ笑む。
「なんなら孕ませてもええよ。身重になれば学園すらもう通えんしなぁ」
「なっ…………」
「あ、陵辱の記録は取ってもろうで。そんで後でそれをこなたに渡してほし」
愚民として見下していた男に、徹底的に犯される。
令嬢から雌奴隷に成り下がるその軌跡。
心身を壊すだけでなく、その一部始終の記録を手中に収めたいという。
「それはあの女にとって、ダルク家にとって、絶対に隠したい秘密になるやろなぁ」
もし記録が表に出れば、名家としては完全に終わる。
天照卿に反発したり挑戦することもできないだろう。
「……よく、分かりましたよ」
相手の弱味を握るために、自分の手でなく僕にやらせる意味が。
「ジャスティーヌ・ダルクの異変に周囲が気づく。すなわち万が一この悪事がバレた時には、『カゲルヤ・ノアが全部勝手にやったこと』と言い逃れられるわけ、ですか」
たとえ僕が『カグヤ先輩に命令されて……』と弁解しても。
それを信じる一般生徒はいないだろう。
――僕を図書部会に入れたのは、仲良くなるためなんかじゃない。
決闘前の戦力調査の意味もあったんだろうが……。
本命は、この悪行を僕に押しつけるためだったのだ。
「ほんまにキミとは仲良くなりたかったんよ? それからこの話を持ちかける気やった。地下のことがバレたからこういう形になっただけさかい」
「どうだか……」
「ふふふ。嘘やないよ? でなきゃ獄炎卿戦の時に――本を無断借用したこと、黙って見逃してあげたりせぇへんしなぁ?」
「…………っ!?」
「気づかんわけないやろ? こなたって慈悲深い女よなぁ?」
天照卿の目は学園中に光っているらしいが、どうやら本当のようだ。
「でもキミには良いことづくめやろう? このお仕事を達成できればこなたと真剣勝負ができるし、中身ともかく美少女のジャスティーヌともヤレるんやから」
天照卿はニコリと笑って話を纏める。
「そして極めつけは、大サービスでこなたともちょっとエッチなことできる」
こちらの耳元に近づき、ふぅ~と吐息をかけて囁く。
「今さら嫌ですは通じへんで? もし逃げたら……分かっとるよねぇ?」
彼女は僕の心臓あたりつついてから、にんまりと嗤って話を結ぶ。
「階級戦は早々に明日にでも。じゃ、期待しとるでぇカゲルヤくん――」