元凶(?)は分かったといえど、あの隕石がポケモン化の元凶なら宇宙に行くしかないとか言ってた。
宇宙……。宇宙か。
「宇宙ってどんな場所だと思う……」
「そりゃもう未知の場所だよね! 知ってる? 宇宙とオカルトはとっても深く結びついていてね……」
「トーコ、オカルト好きなの?」
「これでもオカ研だったんですよ私は」
フェアリーの部屋で宇宙について話していた。
「宇宙人っているのかしら」
「いないでしょ……。と言いたいけど」
「この人間がポケモン化してしまうという謎現象が起きている時点で宇宙人の存在を否定出来なくなった!」
トーコは意気揚々と語る。
宇宙人か……。最近完結した呪術を扱う漫画のスピンオフも宇宙人が出てきたな。
ポケモンも宇宙由来のものも多いし、なんか創作って現代日本にファンタジーを持ち込む際宇宙って由来つけとけばなんとかなると思ってそう。その通りだよ。
「私はね、昔UFO見たことあるんだよ!」
「へぇ。どんなのだったの?」
「小学校の時ね、家に帰ってる時ふと見上げるとUFOが飛んでたんだよ! 不規則な動きをして消えたんだ。あれはきっとUFOだよ!」
「悠は見たことあるんですか? UFO」
「ないけど……。お化けなら」
「え?」
「お化け!? 見たことあるの!?」
今度はトゲキッスの美棘さんが食いついてきた。
「私もあるのよ! 私趣味が心霊スポット巡りなんだけどね?」
「二人ともなんというかだいぶスピリチュアルですねー」
「一番怖かったのは北海道の旭川にある神居古潭トンネルかな……。あそこはまっっじでこの私でも足がすくんだね」
「あんまそういうとこ好奇心で行かない方が……」
「大丈夫大丈夫! 霊媒師さんの話だと私には強力な守護霊がいるっぽいから!」
守護霊がこき使われて大変そうだが。
私たちが雑談に興じていると、フェアリーの部屋に誰かが入ってくる。だがしかし、誰かが入ってくる気配はない。
自動ドアが誤作動したのだろうか。にしても心霊スポットの話をしていたタイミングで来るとは随分タイミングがいいが……。
「……今の絶対偶然じゃない!」
「そうね! 心霊スポットの話をしていたら来たもの。ここは山の中だし……。山の中にもたくさん幽霊はいそうよね」
「塹壕とかどこかにあったらいるかも!」
「きゃーっ! 呪わないで〜!」
随分と楽しそうだなおい……。
私は正直怖いんですけど。お化けってめっちゃ怖くないか。正直私はゴーストタイプになってたら今みたいにお気楽に考えてない。多分死ぬほどビビると思う。
と、また再びウィーンとドアが開く。だが誰もいない。
「……琥珀さん」
「なんです?」
「……手握らせて」
「怖いんですか? 可愛い」
私は琥珀さんの手をぎゅっと握りしめる。
その瞬間、再び扉が開いた。私は思わず握る手に力が籠る。が、今度は人がいてネムが入ってきた。
「ね、ネムかぁ」
「いや、監視してたらなんか自動ドアが勝手に開いてるから見にきたんだけど……。なんで手繋いでんの?」
「……さっきまでお化けの話しててさ」
「なる。悠、今日はボールに入って寝るかい?」
「そーする……」
私はボールの中にしまわれる。
あぁ、落ち着く……。お化けなんてないさ、お化けなんて嘘さ。
「悪いな。悠、お化け大の苦手でさ」
「そーなの? なんか悪いことしちゃったわね」
「気にせんでください」
お化けなんてないさ、お化けなんて嘘さ……。
「えー、俺っちのこと怖いの?」
「うわびっくりした」
「幽霊の話で盛り上がってたからムード出してみたんだけど」
「あなたのおかげなのね!」
「おかげって……」
「なんか怖がらせてごめんなさい。謝っておいてください」
「いいよいいよ」