世界の人間の半分がポケモンになりました   作:フォッサ

27 / 27
悠の怖いもの

 元凶(?)は分かったといえど、あの隕石がポケモン化の元凶なら宇宙に行くしかないとか言ってた。

 宇宙……。宇宙か。

 

「宇宙ってどんな場所だと思う……」

「そりゃもう未知の場所だよね! 知ってる? 宇宙とオカルトはとっても深く結びついていてね……」

「トーコ、オカルト好きなの?」

「これでもオカ研だったんですよ私は」

 

 フェアリーの部屋で宇宙について話していた。

 

「宇宙人っているのかしら」

「いないでしょ……。と言いたいけど」

「この人間がポケモン化してしまうという謎現象が起きている時点で宇宙人の存在を否定出来なくなった!」

 

 トーコは意気揚々と語る。

 宇宙人か……。最近完結した呪術を扱う漫画のスピンオフも宇宙人が出てきたな。

 ポケモンも宇宙由来のものも多いし、なんか創作って現代日本にファンタジーを持ち込む際宇宙って由来つけとけばなんとかなると思ってそう。その通りだよ。

 

「私はね、昔UFO見たことあるんだよ!」

「へぇ。どんなのだったの?」

「小学校の時ね、家に帰ってる時ふと見上げるとUFOが飛んでたんだよ! 不規則な動きをして消えたんだ。あれはきっとUFOだよ!」

「悠は見たことあるんですか? UFO」

「ないけど……。お化けなら」

「え?」

「お化け!? 見たことあるの!?」

 

 今度はトゲキッスの美棘さんが食いついてきた。

 

「私もあるのよ! 私趣味が心霊スポット巡りなんだけどね?」

「二人ともなんというかだいぶスピリチュアルですねー」

「一番怖かったのは北海道の旭川にある神居古潭トンネルかな……。あそこはまっっじでこの私でも足がすくんだね」

「あんまそういうとこ好奇心で行かない方が……」

「大丈夫大丈夫! 霊媒師さんの話だと私には強力な守護霊がいるっぽいから!」

 

 守護霊がこき使われて大変そうだが。

 私たちが雑談に興じていると、フェアリーの部屋に誰かが入ってくる。だがしかし、誰かが入ってくる気配はない。

 自動ドアが誤作動したのだろうか。にしても心霊スポットの話をしていたタイミングで来るとは随分タイミングがいいが……。

 

「……今の絶対偶然じゃない!」

「そうね! 心霊スポットの話をしていたら来たもの。ここは山の中だし……。山の中にもたくさん幽霊はいそうよね」

「塹壕とかどこかにあったらいるかも!」

「きゃーっ! 呪わないで〜!」

 

 随分と楽しそうだなおい……。

 私は正直怖いんですけど。お化けってめっちゃ怖くないか。正直私はゴーストタイプになってたら今みたいにお気楽に考えてない。多分死ぬほどビビると思う。

 

 と、また再びウィーンとドアが開く。だが誰もいない。

 

「……琥珀さん」

「なんです?」

「……手握らせて」

「怖いんですか? 可愛い」

 

 私は琥珀さんの手をぎゅっと握りしめる。

 その瞬間、再び扉が開いた。私は思わず握る手に力が籠る。が、今度は人がいてネムが入ってきた。

 

「ね、ネムかぁ」

「いや、監視してたらなんか自動ドアが勝手に開いてるから見にきたんだけど……。なんで手繋いでんの?」

「……さっきまでお化けの話しててさ」

「なる。悠、今日はボールに入って寝るかい?」

「そーする……」

 

 私はボールの中にしまわれる。

 あぁ、落ち着く……。お化けなんてないさ、お化けなんて嘘さ。

 

「悪いな。悠、お化け大の苦手でさ」

「そーなの? なんか悪いことしちゃったわね」

「気にせんでください」

 

 お化けなんてないさ、お化けなんて嘘さ……。

 

「えー、俺っちのこと怖いの?」

「うわびっくりした」

「幽霊の話で盛り上がってたからムード出してみたんだけど」

「あなたのおかげなのね!」

「おかげって……」

「なんか怖がらせてごめんなさい。謝っておいてください」

「いいよいいよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
点
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

『雪女』のヒーローアカデミア(作者:鯖ジャム)(原作:僕のヒーローアカデミア)

私の名前は雪柳氷雨(ゆきやなぎひさめ)。▼個性は『雪女』。▼この個性、氷や雪を自在に操れて……身体が女性のそれになってしまうという、ちょっと変わったものなんです。▼ええ、そうです元男ですよ。がっかりさせてしまいましたか? ▼……え? むしろいい? そ、そうですか……。▼……まぁでも、そういうことなら。▼私がいっぱしのヒーローになるまでの、波乱に満ちた軌跡を見…


総合評価:20205/評価:8.82/連載:69話/更新日時:2025年05月24日(土) 18:00 小説情報

個性、海賊。ヒーロー向きじゃないって?これ以上ない英雄の個性だろ!(作者:紡縁永遠)(原作:僕のヒーローアカデミア)

事の始まりは中国、軽慶市。『発光する赤児が産まれた』というニュースだった。▼ 以降各地で「超常」は発見され、いつしか「超常」は「日常」に、「架空(ゆめ)」は「現実」となった。世界総人口の約八割が何らかの「特異体質」である現在、個性を悪用する敵(ヴィラン)により混乱渦巻く世の中で、かつて誰もが空想し憧れた一つの職業が、脚光を浴びていた。そう、「ヒーロー」と呼ば…


総合評価:1005/評価:6.12/連載:10話/更新日時:2026年09月21日(月) 00:00 小説情報

【どうしたら】魔法少女に変身させられたけど放置された【いいと思う?】(作者:名無しの魔法少女)(オリジナル:ファンタジー/コメディ)

転生者たちが脳内掲示板でわちゃわちゃするn番煎じのよくあるやつ。▼日夜、悪の組織と魔法少女たちが戦うある意味平和なニチアサ的世界に転生したイッチ。▼マスコット的サムシングの押し売りに負けて変身するも、いろいろな要素が悪い方向に作用して、マスコットは絶叫して逃走。▼おいてけぼりを喰らったイッチはしゃあなしに、転生者たちが集う脳内掲示板に助けを求めるのだった。▼…


総合評価:3197/評価:8.56/連載:5話/更新日時:2026年09月13日(日) 12:00 小説情報

主人公じゃない私のポケモンワールド異聞録(作者:時緒)(原作:ポケットモンスター)

死んだら異世界転生した。転生先はカントー地方マサラタウン。性別は女で続投。▼世間のトレンドに乗った形とはいえスーパーマサラ人ほどの身体能力は無いし、ポケモンの言葉が分かるわけでもないし、超能力者でも高貴な一族の末裔でも勇者の生まれ変わりでもない。何より肝心のポケモン知識がお粗末すぎて、転生ものでお約束の俺TUEEE展開なんてものは夢のまた夢。▼せめて主人公達…


総合評価:2128/評価:8.48/連載:33話/更新日時:2026年10月05日(月) 07:00 小説情報

ここだけ命の答えに辿り着いた少年に脳を焼かれたゲヘナ生がいる世界線(作者:伝説の超三毛猫)(原作:ブルーアーカイブ)

タイトルの通りです。▼思いついてしまったので、ここで供養します。▼続きは私より詳しい方にお任せしたいと思います。▼〜あらすじ〜▼その少女は、影時間を駆け抜けた。▼先輩たちの背を見て、仲間達と日常を憩い、機械の少女と人を語らい………そして、ある少年と、絆を紡いだ。▼しかし。彼の旅の終わりを見届けた少女は……悲しみを共有することも、仲間たちの心の中を知ることも許…


総合評価:2345/評価:8.07/短編:19話/更新日時:2026年09月12日(土) 00:52 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>