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【高度育成高等学校データベース(6/1時点)】
氏名 :
クラス :1年B組
学籍番号:S01T004696
部活動 :無所属
誕生日 :6月21日
《評価》
学力 B+
知性 A
判断力 C
身体能力 A
協調性 E-
《面接官からのコメント》
学力、身体能力、知性、判断力、その全てにおいて非常に高い能力を有しており、数年に一人の逸材と言える同学年の高円寺と比較しても遜色ないポテンシャルを持つと推察される。
特に面接時の受け答えにおいては、こちらが真に何を求めているのかを理解した上で、それを仄めかすような発言が見られた。歴代の生徒と比較しても随一と言える観察眼を有している可能性があり、その真価を計りきれないため、判断力に関しては評価を保留とする。
一方で、その能力に比例するかのように傲慢な言動が目立ち、他者への共感性や協調性にも明確な欠如が見られる。
現状ではコミュニケーション能力および協調性に明確な課題があり、本来であればDクラスへの配属も検討されるべき生徒である。しかし、中学時代のボランティア活動への参加、揉め事を起こした経験がないことを考慮し、能力面も含めた今後の成長を期待して協調性に優れた生徒の多いBクラスへの配属とする。
《担任からのコメント》
幸薄系イケメンな男の子。学校の仕組みにもいち早く気づく目の付け所の良さや、体育で見せる身体能力など、やはりこのクラスでも一人抜けた能力を持っている優秀な子です。ただ、ちょっと言葉が強いところや一匹狼なところがあり、そこを直して、もう少しみんなと仲良くしてほしいかな。
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【日向への印象】
《Bクラス》
一之瀬:悪い人ではない……はず? 過去問は助かったし、やっぱり協力してくれないかな!
網倉 :帆波ちゃんをたぶらかす悪い男.....私が守らないと!
白波 :ふ、不倶戴天の敵です。
柴田 :一之瀬への態度なのが気にいらない。少しは優しい言い方できないのか?
渡辺 :好き嫌い云々以前に無表情すぎて普通にこえぇ、あんま関わりたくない。
浜口 :いやぁ不思議な子だと思うよ、僕としては仲良くしたいんだけどね。
神崎 :気に食わないが......嫌いなわけではない。
姫野 :ヒュッ――ドゴッ!(サンドバックを叩く音)。
小橋 :なんであんなツンケンしてるんだろ? 顔はいいのにもったいないなー。
星乃宮:私の大事な切り札......大事にしなきゃ!
その他Bクラスメイト:なんだよあいつ、口と態度悪いな。過去問はありがたかったけど、仲良くしたくはない。
《その他の関係者(同じバスにいたものなど)》
高円寺:大切な友人だとも、それにユニークで見ていて飽きないねぇ。
綾小路:......よし、あいつは同じクラスじゃない。
堀北 :随分と面倒な男がいたわね。
櫛田 :根暗そうだし、言動がデリカシーなさすぎ、顔はいいけど彼氏にはしたくないかなー。
茶柱 :厄介な生徒だ、綾小路は未知数だが、本当にどうにかなるのか......?
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おまけ
【小話「とあるカフェ店員の独白」】
私は今から死地へ向かう。
帰って来れるかはわからないけど、店員としてプロとしてなさねばいけないことが確かにそこにはある。
突然だけど、「勝ち組」の条件って何かしら?
金銭は一つの条件かもしれないわね。それは、いつでもとんかつが食べられることかもしれないし、それとも煙草を吸いながらベンツを乗り回すことかもしれない、なんにせよ好きなように使えるだけのお金を持つ、それは確かに「勝ち組」と言えるんじゃないかしら。
あるいは、充実、それこそが条件だという人もいるでしょうね。やりがいのある仕事に従事したり、恵まれた恋人、婚約者などのかけがえのないパートナーがいる。そういった、これ一つあれば生きていく希望になるというものをもつ人間。そういった、いわゆるリア充なんて呼ばれる人種は確かに勝ち組なのかもしれないわ。
他にも時間の余裕や心身の健康、いろいろ意見は出てくるでしょうし、その結論も十人十色。人それぞれのイメージがあるはずよ。
その上で、胸を張って言えることがあるわ。
――そう、私は勝ち組!!!!
喫茶店員として、雇われているものの、その実態は国が支援する学校の一施設という扱いだからか、給料は一般的な店員なんかと比べ物にならないほどいいし。それに完全週休二日制をはじめとして、住み込みだけど家賃は無料など、福利厚生も充実している。私が働く喫茶店なんかは他の店と比べて暇すぎもせず忙しすぎもしない、程よく落ち着いた場所であるため、適度なやりがいは得られつつも残業などはない。
扱いとしては準公務員に近いらしく、極めて安定もしている。その分守秘義務は結構厳しいし、外出なんかも制限される......とはいえ生徒ほど厳しくはない。閉塞感もないし、意外と施設が充実しているからかプライベートも満足、外にでなくても十分に充実した暮らしを送れる、お酒飲めるところもあるのが素晴らしい!
売り上げなんかが下がりすぎると、処罰があるらしいけど、うちは穴場の喫茶店として一定数の需要があるため、一度もそんなことは起こってないわ。まぁなんか犯罪でもしたら叩き出されるんでしょうけど、そんな頭空っぽな奴がいるわけもないわね。
......けれどどうやら、仕事もその後の人生も安泰の勝ち組である私であっても、人生である以上災難から逃れることはできないらしい。そう、私は今とんでもない爆弾の受け渡しを押しつけられている。
きっかけは最近うちによく来るツインテールの綺麗な女の子。クールで一匹狼っぽい、クラスの子に『『『俺だけはこの子の良さを分かってるんだよなぁ』』』そう思わせてるに違いない罪なタイプ。そんな彼女が来店したときからこの結果は決まっていたのかもしれないわね。
普段は一人のその子が男の子を連れてきたのには失礼だけどとても驚いたわ、しかもなんとイケメン、間違いなく彼氏ね......羨ましいと思ったのも束の間そんな気持ちは一気に失せたんだけど。何やらこの彼氏君がデリカシーのないタイプで怒らせちゃったみたい、普段と比較にならないくらい機嫌の悪い彼女の様子に私も注文している間冷や汗が止まらなかったわ。普段あんなに幸せそうに食べてるのに......
でも食事をとり始めたら、少し落ち着いたみたいで、もう大丈夫かなって思ったし、なんならその彼氏君が彼女の目を盗んで支払いに来たときは拍手しそうになったわ、そこだけ見たら完璧なイケメンムーブだったしから。まぁ問題があるとしたら、どう考えても喧嘩が起こる伝言と1万ポイントを残し彼氏君が帰ってしまったことかしら。
……問題しかないわ!!!!!
えっ、噓でしょ、本当に帰ったの!? あ、ありえない、普通彼女おいて帰る? しかもその伝言もよくわかんないけど、よく食うなデブ(意訳)みたいな内容だし。これ、私が伝えなきゃいけないの......絶対殺される。
私はマスターに助けを求めて視線を向けると、何も見ていないことにしてグラス拭きながらスルーしやがった。あのハゲ、あとで締めてやる、渋いキャラが需要のための演技なのわかってるんだからね、こっちは! 根が気弱なのは知ってるんだよ!
でも、そろそろあの子がトイレから、帰ってくる頃。覚悟を決めなきゃいけないわ、例えそれが私を死へ招くのだとしてもお客さんに頼まれた以上やりきるのがプロフェッショナルよね。
できるだけ物真似したら、ちょっとおもしろいと思って、怒りを収めてくれないかしら......やってみましょう。ふっ、ここまで物真似に命かけるなんて、高校生の頃になぜかヤのつく自由業の前で一発ギャグをやった時以来よ。
いつの間にか、窓際の席に彼女は戻っていた。一瞬怪訝そうな顔を浮かべるも直ぐに残った料理を食べ始める。彼氏君はトイレにでも行ったのかと思ったのかもしれない。
よし、いくわ、行く......行くわよ! 震える足を何とか抑え、私は最初の一歩を踏み出し、死地へ歩き出す。
そして、近づく私に気づいたのか、彼女は食事を止めこちらに目を向ける。
「お、お客様少しよろしいでしょうか?」
「......? 何ですか?」
「お連れのお客様がもうお帰りになられました」
先ずはジャブ、様子見で伝えたけど意外なことにそれほど怒ってない、まぁ多少イラっとしたようだが、いつものことなのかしら、何ならちょっと鬱陶しいのがいなくなって清々するといって雰囲気すらある。
「はぁ? あっ、すみません......わざわざありがとうございます。それだけですか?」
「いえ、その時もうお会計を支払われまして、ついでに1万ポイントポイント多くし払って帰ってしまわれたので受け取っていただきたいのですが?」
「......そ、そうなんだ、私が返しとくんで、ポイントここに送ってください」
一瞬目を丸くした後に、すこしその表情を柔らかくして、彼女はカバンから端末を取り出す。驚きもあるのだろうが、ちょっと気まずそうな様子から、申し訳なさとほんの少しの照れがうかがえる。よしフェイントはうまくいったわね、彼氏君の好感度がすこしは上がった、これで伝言も少しは落ち着いて聞いてくれる......はず。
私はさっとポイントの受け渡しを終わらせ、心を奮い立たせ、本題に入る。
「そ、それで、お連れの方から伝言の方も承っております、お伝えしてもよろしいでしょうか。」
「伝言? えっと何から何まですみません。なんて言ってました?」
「そ、それがその......」
言葉が濁る私に彼女は訝しむ、覚悟決めたのにやっぱり躊躇してしまう。いや。もうどうなってもいいわ、一世一代の演技をみせてやろうじゃない!
「えっと、お連れの方から、ゴホンッ『その食への執着、いっそ称賛に値する。好きなだけ食べ、その身を肥やすがいい』と」
完璧! 口調、トーン、それに声の大きさこれ以上ないほどの再現、もう一度やれと言われても無理! 彼女はどうだろう、言ったあたりから無言なのが怖すぎるけど。途中から目をつむっているから、様子もうかがえない。
いや見るしかない、笑っててくれていないかしら......そんな儚い思いを胸に私がそっと、そーっと目を見開くとそこには。
――鬼がいた、般若だ。
目に怒りを宿しながら、限界を超えたのか顔は無表情であり、表情筋がピクリとも動いていない。醸し出す威圧感がここが三途の川一歩手前であることを伝え、ありもしない角を幻視させてくる。
「......あぁ?」
――ブチィンッッ!!張り詰めた縄が、限界を迎えて弾け飛ぶよう音が聞こえたような気さえした......切れているのは血管だろうけど。その声は地獄の底から届いたかのように、どこまでも低く、ドスが利いており、静かな店内に響く。無言だったのはどうやら怒りのあまり声が出ていなかっただけらしい。
......よし命乞いをしましょう、旦那もいないのにまだ死にたくない!!
「す、すみません! すみませんお客様! 命だけはどうにか、どうにか許していただけませんか!?」
恥も外聞も投げ捨てて、私は必死に助命嘆願を行う、必死さが通じたのかそもそも怒っているのは彼にだけなのか、すこし雰囲気が和らぐ。
「ご、ごめんなさい、ちょっとイラっとしちゃって......」
「いえ、無理もないと思うのでお気になさらないでください」
「......そうですよね。クソッマジであいつふざけんな......そこまで言ってくるならお前の金で死ぬほど食べてやる。すみません、チョコレートバナナパフェとフレンチトースト、あとアイスティー追加でお願いします」
「は、はい只今お持ちいたします!」
オーダーを受け、私はハゲの所へ急いで踵を返す。
生き残った.....私は生き残った! この死地を乗り込え人間として一つ大きく成長した気すらする。でも二度とごめんね、彼女はいいけど、彼氏君はもうあまり来てほしくないわね。もっとコミュニケーションをどうにかした方がいんじゃないかしら、幼稚園児でももう少し人に気を使ってると思うんだけど。まぁとりあえず、パフェの器用意しないとね、やけ食いで少しはスッキリするといいんだけど。
......そのあとも彼女はその体格に見合わずよく食べ、その日の売り上げはここ数ヶ月で一番だった、禍転じて何とやらって本当にあるのね。
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いつも評価、感想、ここすきなどありがとうございます、どれもとても励みとなっております。
感想に関しては不定期にはなりますが基本返信するつもりですので遅くなったらすみません。
このおまけで原作の1巻部分は締めて2巻に入ります、内容としては6月中から須藤の事件その解決までを予定しています。
一度原作一年生編を読み返したいのと、ストックを作りたいため次の更新まで暫し開きます。お待たせするかもしれませんが、楽しみにお待ちいただけるとありがたいです。
カルナ語の下に、丁寧語の原文ってほしいですか?冗長になってもいけないと思い省いていたんですが。
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