キャプテン翼if武蔵の10番〜三杉淳の意志を継ぐ者〜   作:ロンゲスト・ロード

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武蔵中学VS東総学院は後半から投入の星野の活躍により東総が同点に追いつく!ここで武蔵中学は1、2年生が奮起し自分ちで勝ち越しゴールを挙げる!


第80話 激闘の果てに

関東大会準決勝・第一試合、武蔵中学対東総学院。

下級生たちが主体となった意地の連動から川村大介が勝ち越しゴールを奪い、スコアは4 — 3。激闘の一戦はいよいよ試合終盤、残りわずかな時間を迎えていた。

東総ボールで試合が再開される。東総は体力を激しく消耗した星野慎吾を一度飛ばし、パスを繋いで前線へボールを運ぼうとする。

その瞬間、キャプテンの大空翼から鋭い指示が飛んだ。

「行くぞ、竜馬! ここでプレスだ!」

「おうっ!!」

トップの火野竜馬が猛獣のような勢いでボールホルダーへ襲いかかる。翼も連動してコースを限定しにかかる。

プレッシャーに呑まれかけた東総のMF横山に対し、主将の村田が大声で叫んだ。

「横山、こっちだ!」

横山から村田へパスが渡る。村田は自ら中盤まで深く下がってボールを受けると、そのまま前線へ強引にドリブルを開始した。

そこへすぐさま翼が寄せる。村田は併走するカマラを呼び寄せた。

「カマラッ!」

巨漢カマラがサポートに飛び込んできた、まさにその瞬間——!

ドガンッ!!

猛烈なバックランで戻ってきた火野竜馬が、巨躯のカマラに真っ正面から激しい体当たりを見舞った!

「このエリアでお前の相手をするのは、俺だぁッ!!」

「くっ……!? やりますねぇー……!」

カマラが顔を歪める。幼少期から南米の苛烈な環境で、自分より遥かに体格の勝る大人のDFたちと日常的に削り合ってきた火野。その圧倒的なフィジカルと体幹の強さは、モンスター・カマラの推進力をもってしても容易に崩せるものではなかった。

武蔵陣内へ侵入する手前でカマラが完全に止められた瞬間、東総のキャプテン・村田の心にほんの一瞬の動揺が走る。

——世界を知る大空翼が、その刹那の隙を見逃すはずがなかった。

バシィッ!!

「もらった!」

翼が電光石火のタックルで村田の足元からボールを奪い取る!

「上がれぇーっ!!」

翼の叫びとともに、ボールを奪った翼自身はもちろん、火野を含めた武蔵イレブンが一斉に前線へとスプリントを開始した。

武蔵自慢の華麗かつ圧倒的なスピードのパスサッカーが展開される。

右から左へ、ワンタッチのダイレクトパスで東総の疲弊した守備陣を完全に翻弄。左サイドの真田正己から絶妙なグラウンダーのパスがペナルティエリア中央へ送られる。

そこへ飛び込んだ火野竜馬が、相手DFを背中に背負いながら見事なタメを作るポストプレー!

火野が落としたボールの先には——背番号10・大空翼!

ドゴォンッ!!

翼の右足から放たれた弾丸シュートが、東総ゴールを無慈悲に射抜いた!

後半27分:武蔵 5 — 3 東総!!

武蔵中学、勝利を決定づける怒涛の5点目!

「まだだ……! まだ諦めるな!!」

試合終了が目前に迫る中、東総の主将・村田の悲痛で熱い鼓舞が駒沢競技場に響き渡る。

東総、最後の反撃。

ボールを受けたカマラが、井川岳人がピタリと並走しているのもお構いなしに、ノーステップから右足を振り抜く強烈なシュート!

井川が懸命に体を入れてシュートコースを限定させたおかげで、GK相川大和がなんとか身体を弾いてセーブ!

だが、そのこぼれ球に誰よりも早く反応したのは村田だった!

「うおおおーっ!!」

村田が決死のスライディングでゴール前へ折り返す!

そこへ飛び込んできたのは……満身創痍の1年生・星野慎吾!

星野は飛び込んできた真田正己を間一髪のターンでかわすと、横へスライドしてシュート体制へ。

そこへ川村大介と広瀬拓海ら武蔵の下級生たちが、執念でカバーへ雪崩れ込む!

(慎吾……お前に、これ以上やらせるかよッ!!)

同じ1年生として意地を爆発させる川村。星野は襲いかかる川村たちの必死の足伸ばしに対し、ボールをフワリと浮かす高度なテクニックでかわして前進。

しかし——!

同じ世代のライバルたちが繰り出した捨て身のシュートブロックに対し、星野といえどほんの一瞬、かわすための「手間」と「時間」をかけざるを得なかった!

そのコンマ数秒のわずかな遅れが、運命を分けた。

バシィィッ!!

「させないよ!」

星野が最後のシュートを振り抜くまさにその刹那、コンマ数秒の時間稼ぎによってバックランが間に合ったナトゥレーザの足先がボールに触れ、陣地外へと大きく蹴り出されたのだ!

星野が目を見開く。

同じ下級生たちの執念が、天才・星野慎吾の完璧な崩しに一瞬の隙を生み出し、決死のカバーを呼び込んだ瞬間だった。

直後——

ピーッ! ピッ! ピーッ!!

駒沢陸上競技場の空に、試合終了を告げる長いホイッスルが鳴り響いた。

試合終了:武蔵中学 5 — 3 東総学院

関東大会準決勝・第一試合。

二転三転する死闘の末、千葉の雄・東総学院を退けた武蔵中学が、見事に決勝進出を果たした!

 




東総戦も決着です。留学生カマラの規格外のパワーとサイズに苦しめられましたが、これで決勝進出しました。武蔵の相手は再び東邦なのか!? 

次回投稿は18時頃になります。
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