レスリングスライムが現れた!【マットの上では格は不要!】   作:ヒツジ(ラム肉

16 / 25
――前回までの『レスリングスライムが現れた!』!!

第三章!!

獣人都市セルヴァ!!

現地王者!!

疾風のレグ!!

速い!!

蹴る!!

飛ぶ!!

避ける!!

大型スライム!!

追う!!

追う!!

追いつけなァァァァい!!

ならば!!

追うな!!

待て!!

来たところを!!

捕まえろォォォォ!!

蹴り!!

キャッチ!!

投げ!!

関節!!

脱出!!

フェイント!!

また蹴る!!

また捕る!!

カウンター!!

カウンター返し!!

さらにカウンタァァァァ!!

そして!!

ついに!!

速度の王者!!

足を止めた!!

真正面!!

蹴り!!

重打撃!!

蹴り!!

打つ!!

掴む!!

外す!!

極める!!

逃げる!!

また打つ!!

もう速くない!!

もう重くない!!

それでも!!

止まらない!!

最後は!!

組んだ!!

掴んだ!!

背後を取った!!

大型スライム!!

持ち上げる!!

バック!!

ドロップゥゥゥゥゥ!!

ワン!!

ツー!!

スリー!!

獣人都市!!

大爆発ゥゥゥゥ!!

健闘!!

敬意!!

拳を合わせる!!

美しい!!

素晴らしい!!

このまま終われ!!

大型スライム!!

観客席を見るな!!

見るな!!

見るなと言っている!!

椅子!!

強奪!!

観客!!

尻もち!!

レグの真横!!

パチィィィィン!!

レフェリー!!

「何してる!!」

スライム!!

「ぷる?」

さらに!!

先割れスプーン!!

ぶすっ!!

レグ!!

「やっぱり何なんだそれェェェ!!」

三戦!!

三勝!!

人間!!

オーガ!!

獣人!!

異なる相手!!

異なる強さ!!

それでも!!

試合を成立させ!!

客を沸かせ!!

相手を魅せ!!

最後に勝つ!!

そして!!

その噂は!!

ついに!!

興行そのものを!!

呼び寄せたァァァァァ!!

次なる挑戦者は!!

速くない!!

飛ばない!!

疲れない!!

痛がらない!!

そして!!

とにかく!!

重い!!

硬い!!

動かなァァァァァい!!

第四章!!

岩を崩せ!

開幕ゥゥゥゥゥ!!


第四章 岩を崩せ!
第16話 石の挑戦状


 

「最近、妙な興行をしているそうだな」

 

興行主は。

 

笑顔で。

 

頷いた。

 

「妙、という部分には多少異議がありますが」

 

向かい。

 

三人。

 

いや。

 

四人。

 

全員。

 

身体。

 

大きい。

 

腕。

 

太い。

 

服。

 

埃。

 

石粉。

 

油。

 

鉄。

 

革。

 

採掘都市ガルムから来た。

 

ゴーレム職人たちだった。

 

一人。

 

白髭。

 

親方らしい男。

 

机。

 

指。

 

とん。

 

「人間の衛士」

 

「ええ」

 

「オーガ」

 

「はい」

 

「獣人都市の王者」

 

「……ご存じで」

 

「うちにも新聞は来る」

 

横。

 

若い職人。

 

新聞。

 

広げる。

 

一面。

 

『謎の大型スライム、疾風のレグを撃破』

 

興行主。

 

少し。

 

胸。

 

張る。

 

その下。

 

『試合後、観客から椅子を強奪』

 

興行主。

 

新聞。

 

そっと。

 

畳む。

 

「上だけ読んでいただければ」

 

親方。

 

「下の方が面白い」

 

「そこは忘れてください」

 

職人たち。

 

少し。

 

笑う。

 

だが。

 

遊びに来た顔ではない。

 

親方。

 

腕。

 

組む。

 

「強い者を集めるだけなら、金があればできる」

 

興行主。

 

黙る。

 

「勝たせたい者に弱い相手を当てることもできる」

 

「……ええ」

 

「だが」

 

親方。

 

新聞。

 

叩く。

 

「異なる身体」

 

「異なる得意分野」

 

「異なる文化」

 

「それでも客に一つの試合として見せる」

 

興行主。

 

少し。

 

目。

 

細める。

 

親方。

 

「それは」

 

「技術だ」

 

沈黙。

 

興行主。

 

今度は。

 

ふざけない。

 

「ありがとうございます」

 

親方。

 

頷く。

 

「だから試したい」

 

興行主。

 

「何を?」

 

親方。

 

笑う。

 

「お前さんの技術を」

 

嫌な。

 

予感。

 

した。

 

横。

 

係員。

 

もっと。

 

嫌な顔。

 

した。

 

若い職人。

 

机。

 

巻物。

 

置く。

 

どん。

 

太い。

 

「採掘都市ガルムでは」

 

広げる。

 

「ゴーレムの性能試験を兼ねた競技会を行っている」

 

図面。

 

人型。

 

巨大。

 

「運搬」

 

「障害物除去」

 

「耐衝撃」

 

「姿勢保持」

 

「格闘」

 

興行主。

 

「格闘?」

 

「鉱山で落盤した岩を押し退けたり」

 

「大型魔物を追い払ったりするからな」

 

親方。

 

言う。

 

「力があるだけでは困る」

 

「倒れない」

 

「壊れない」

 

「押せる」

 

「掴める」

 

「立ち続ける」

 

「そこまで含めて優秀なゴーレムだ」

 

興行主。

 

「なるほど」

 

ここまでは。

 

いい。

 

親方。

 

「その競技会で」

 

一拍。

 

「三年連続優勝している個体がいる」

 

係員。

 

興行主。

 

見る。

 

興行主。

 

係員。

 

見ない。

 

親方。

 

「そいつを」

 

指。

 

図面。

 

とん。

 

「お前さんの興行で」

 

「試合させたい」

 

係員。

 

小声。

 

「断りましょう」

 

興行主。

 

笑顔。

 

「面白い」

 

係員。

 

「え」

 

親方。

 

口元。

 

上がる。

 

「受けるか?」

 

係員。

 

「一度持ち帰って――」

 

興行主。

 

「もちろん」

 

係員。

 

「ちょっと」

 

興行主。

 

「受けますとも!」

 

係員。

 

「興行主!!」

 

親方。

 

立つ。

 

「よし」

 

大きな。

 

手。

 

差し出す。

 

興行主。

 

握る。

 

「いい試合にしましょう」

 

「それを見たい」

 

握手。

 

固い。

 

親方。

 

「では詳細は後ほど送る」

 

職人たち。

 

立つ。

 

扉。

 

向かう。

 

若い職人。

 

途中。

 

振り返る。

 

「一つだけ」

 

興行主。

 

「はい?」

 

「リングは」

 

真顔。

 

「補強しておけ」

 

扉。

 

閉まる。

 

しん。

 

興行主。

 

笑顔。

 

そのまま。

 

係員。

 

横。

 

見る。

 

「…………」

 

興行主。

 

「…………」

 

「受けましたね」

 

「受けたな」

 

「もちろん、と」

 

「言ったな」

 

「何で?」

 

興行主。

 

椅子。

 

座る。

 

「勢い」

 

「勢いでゴーレムと試合組まないでください!!」

 

「いやでも」

 

「でも?」

 

「面白そうだっただろ?」

 

係員。

 

頭。

 

抱える。

 

「あなた最近ちょっと興行主として悪い方向に成長してません?」

 

「褒め言葉?」

 

「違います!!」

 

その時。

 

扉。

 

開く。

 

使い。

 

入る。

 

「採掘都市ガルムより追加資料です」

 

興行主。

 

「早いね」

 

どさ。

 

机。

 

乗る。

 

分厚い。

 

冊子。

 

係員。

 

「……嫌な厚さですね」

 

興行主。

 

開く。

 

一頁。

 

「個体名」

 

「グラン」

 

二頁。

 

「全高」

 

読む。

 

止まる。

 

係員。

 

覗く。

 

止まる。

 

三頁。

 

「重量」

 

二人。

 

黙る。

 

興行主。

 

頁。

 

戻る。

 

また。

 

読む。

 

係員。

 

「数字、合ってます?」

 

「たぶん」

 

「桁」

 

「合ってる」

 

次。

 

「耐衝撃試験」

 

興行主。

 

読む。

 

眉。

 

上がる。

 

「……これ」

 

係員。

 

「はい」

 

「攻城用の槌じゃない?」

 

「ですね」

 

「耐えてる」

 

「ですね」

 

次。

 

「連続稼働時間」

 

興行主。

 

「…………」

 

係員。

 

「…………」

 

「疲れない?」

 

「ゴーレムですから」

 

次。

 

「呼吸器官」

 

「なし」

 

次。

 

「疼痛反応」

 

「なし」

 

次。

 

「関節可動部耐荷重」

 

興行主。

 

閉じた。

 

ばん。

 

「酒場行ってくる」

 

係員。

 

「早い!!」

 

「いや」

 

興行主。

 

立つ。

 

今度は。

 

さっきの勢いではない。

 

少し。

 

考えている。

 

「団の重量級を出しても」

 

「押し負けますね」

 

「打撃屋」

 

「殴った側が痛いでしょうね」

 

「関節屋」

 

係員。

 

冊子。

 

開く。

 

「普通の人体と構造が違います」

 

「投げ屋」

 

「持ち上がりません」

 

興行主。

 

「だよな」

 

係員。

 

「……じゃあ」

 

興行主。

 

笑う。

 

「一匹」

 

指。

 

上げる。

 

「いるだろ」

 

係員。

 

「あ」

 

今回は。

 

違った。

 

選手が全滅したからではない。

 

代役が必要だからでもない。

 

興行主は。

 

最初から。

 

考えた。

 

硬い。

 

重い。

 

痛まない。

 

疲れない。

 

普通の関節技が通りにくい。

 

そして。

 

持ち上がらない。

 

なら。

 

普通ではない身体で。

 

普通ではない組み方をする。

 

あいつだ。

 

「ぷるちゃんですね」

 

「そう」

 

係員。

 

少し。

 

笑う。

 

「最初から指名ですか」

 

興行主。

 

頷く。

 

「この相手なら」

 

「たぶん」

 

「一番面白くできる」

 

酒場《跳ね鹿亭》。

 

昼。

 

裏口。

 

大型スライム。

 

日向。

 

べちゃ。

 

「ぷるぅ……」

 

娘。

 

隣。

 

豆。

 

剥いている。

 

「ぷるちゃん」

 

「ぷるぅ」

 

「今日あったかいねぇ」

 

「ぷる……」

 

平和。

 

扉。

 

開く。

 

興行主。

 

「こんにちは!」

 

店主。

 

中。

 

即答。

 

「今度は何だ」

 

興行主。

 

「話が早い!」

 

娘。

 

「あ」

 

スライム。

 

「ぷる?」

 

興行主。

 

しゃがむ。

 

「本日」

 

一拍。

 

「一試合お願いしたい」

 

娘。

 

「どんな相手?」

 

興行主。

 

「ゴーレム」

 

娘。

 

豆。

 

止まる。

 

「石の?」

 

「石の」

 

「大きい?」

 

「大きい」

 

「重い?」

 

「ものすごく」

 

娘。

 

スライム。

 

見る。

 

スライム。

 

「ぷる?」

 

娘。

 

「ぷるちゃん」

 

「ぷる」

 

「石、投げられる?」

 

「ぷる?」

 

身体。

 

傾く。

 

興行主。

 

「実は」

 

冊子。

 

見せる。

 

「それを見たいそうです」

 

娘。

 

「誰が?」

 

「作った職人さんたち」

 

「へえ」

 

娘。

 

冊子。

 

覗く。

 

重量。

 

見る。

 

「…………」

 

興行主。

 

「ね?」

 

娘。

 

もう一度。

 

スライム。

 

見る。

 

「ぷるちゃん」

 

「ぷる」

 

「重いって」

 

「ぷる」

 

「すごく」

 

「ぷる」

 

スライム。

 

反応。

 

薄い。

 

興行主。

 

「硬いです」

 

「ぷる」

 

「殴っても痛がらないと思います」

 

スライム。

 

「ぷる?」

 

少し。

 

傾く。

 

娘。

 

「あ」

 

興行主。

 

「興味持った?」

 

スライム。

 

身体。

 

奥。

 

もぞ。

 

白い。

 

安っぽい。

 

先割れスプーン。

 

少し。

 

出る。

 

娘。

 

「あー」

 

興行主。

 

「もう出すんだ」

 

店主。

 

厨房。

 

「何でもいいが!」

 

「壊すなよ!」

 

興行主。

 

「どっちをです?」

 

店主。

 

顔。

 

出す。

 

「両方だ!!」

 

「善処します!」

 

「善処じゃなくて守れ!!」

 

娘。

 

立つ。

 

「私も行く」

 

興行主。

 

「今回は観光都市じゃありませんよ?」

 

「ぷるちゃんの試合見る」

 

「ああ」

 

娘。

 

「あと採掘都市ってちょっと面白そう」

 

「やっぱり観光もある!」

 

スライム。

 

「ぷる♪」

 

興行主。

 

魔法板。

 

出す。

 

「では」

 

「行きましょうか」

 

スライム。

 

「ぷる!」

 

数日後。

 

競技場。

 

その日は。

 

試合開始前から。

 

リングの下に。

 

人がいた。

 

「そっちもう一本!」

 

「梁入れろ!」

 

「中央二重!」

 

「角もだ!」

 

興行主。

 

見下ろす。

 

「……大袈裟じゃない?」

 

整備員。

 

顔。

 

上げる。

 

「資料読んだんですよね?」

 

「読んだ」

 

「なら黙ってください」

 

「はい」

 

観客。

 

入る。

 

噂。

 

既に。

 

広がっている。

 

「今度はゴーレムだって?」

 

「スライムと?」

 

「どうやって試合するんだよ」

 

「投げられるのか?」

 

「無理だろ」

 

「だから見るんだよ」

 

興行主。

 

その言葉。

 

聞く。

 

少し。

 

笑う。

 

それでいい。

 

答えが。

 

分かっている試合など。

 

面白くない。

 

やがて。

 

反対側。

 

通路。

 

音。

 

する。

 

ドン。

 

観客。

 

静かになる。

 

ドン。

 

もう一度。

 

ドン。

 

床。

 

震える。

 

例の実況。

 

いつの間にか。

 

席。

 

いる。

 

木製漏斗。

 

握る。

 

興行主。

 

「あいつまたいる」

 

係員。

 

「もう諦めましょう」

 

暗い。

 

通路。

 

大きな。

 

影。

 

現れる。

 

ドン。

 

一歩。

 

光。

 

当たる。

 

石。

 

岩。

 

金属。

 

刻印。

 

巨大な。

 

人型。

 

胸。

 

魔術文字。

 

淡く。

 

光る。

 

ドン。

 

リング。

 

近づく。

 

観客。

 

「……でか」

 

実況。

 

立つ。

 

息。

 

吸う。

 

「本日のォォォォ!!」

 

「対戦者ァァァァァ!!」

 

「採掘都市ガルムより!!」

 

「運搬!!」

 

「採掘!!」

 

「障害物除去!!」

 

「耐衝撃!!」

 

「格闘試験!!」

 

「三年連続!!」

 

「総合首位ィィィィ!!」

 

ゴーレム。

 

止まる。

 

低い。

 

声。

 

「個体名」

 

「グラン」

 

実況。

 

「グランだァァァァァ!!」

 

ドン!!

 

一歩。

 

リング。

 

上がる。

 

ミシ。

 

整備員。

 

全員。

 

リング下。

 

天井。

 

見る。

 

「耐えろ」

 

「耐えろよ……」

 

グラン。

 

中央。

 

立つ。

 

動かない。

 

観客。

 

見る。

 

ただ。

 

立っているだけ。

 

なのに。

 

大きい。

 

重い。

 

硬い。

 

分かる。

 

そして。

 

反対。

 

入口。

 

娘。

 

現れる。

 

その横。

 

ぬる。

 

ぬる。

 

大型スライム。

 

「ぷる」

 

観客。

 

沸く。

 

「来た!」

 

「スライムだ!」

 

「レグ倒した奴!」

 

「椅子の奴!」

 

興行主。

 

「最後の呼び方やめろ!!」

 

スライム。

 

リング。

 

見る。

 

グラン。

 

見る。

 

「ぷる」

 

グラン。

 

下。

 

見る。

 

「対戦対象」

 

「確認」

 

スライム。

 

ぼよん。

 

ロープ。

 

間。

 

抜ける。

 

べちゃ。

 

リング。

 

着地。

 

グラン。

 

目のような。

 

光。

 

スライム。

 

照らす。

 

「体積」

 

「確認」

 

「推定重量」

 

少し。

 

間。

 

「軽量」

 

観客。

 

ざわ。

 

スライム。

 

「ぷる?」

 

実況。

 

「軽量扱いィィィィ!!」

 

興行主。

 

「相手が重すぎるんだ!」

 

グラン。

 

「正面衝突」

 

「当機優位」

 

スライム。

 

ぴた。

 

娘。

 

「あ」

 

興行主。

 

「煽った?」

 

係員。

 

「分析では?」

 

スライム。

 

身体。

 

ぶる。

 

そして。

 

奥。

 

もぞ。

 

白い。

 

ぬる。

 

先割れスプーン。

 

登場。

 

観客。

 

人間側。

 

「あ」

 

「出た」

 

初見。

 

「何あれ?」

 

実況。

 

目。

 

輝く。

 

「出たァァァァァ!!」

 

「謎の!!」

 

「安物!!」

 

「異様な存在感!!」

 

「先割れスプゥゥゥゥン!!」

 

興行主。

 

「安物は言わなくていい!」

 

スライム。

 

グラン。

 

指す。

 

「ぷるるるるるるる!!」

 

観客。

 

「『立ってられるのも今のうちだ』!」

 

「違う!」

 

「『お前も寝かせる』だ!」

 

「いや!」

 

「『軽量って言うな』だろ!」

 

グラン。

 

沈黙。

 

数秒。

 

「発声」

 

「解析不能」

 

会場。

 

笑い。

 

実況。

 

「本人にも!!」

 

「通じてなァァァァァい!!」

 

スライム。

 

「ぷる」

 

先割れスプーン。

 

しまう。

 

レフェリー。

 

両者。

 

見る。

 

片方。

 

巨大な。

 

石。

 

片方。

 

ぷるぷる。

 

粘体。

 

「……本当にやるんだよな?」

 

グラン。

 

「肯定」

 

スライム。

 

「ぷるん」

 

レフェリー。

 

手。

 

上げる。

 

観客。

 

静まる。

 

興行主。

 

腕。

 

組む。

 

採掘都市から来た職人たち。

 

客席。

 

前列。

 

黙って。

 

見る。

 

親方。

 

低く。

 

呟く。

 

「さて」

 

「どうする?」

 

鐘。

 

カァァァァァン!!

 

大型スライム。

 

即座。

 

前。

 

グラン。

 

動かない。

 

スライム。

 

身体。

 

捻る。

 

右。

 

大きく。

 

膨らむ。

 

バルガ戦で覚えた。

 

重打撃。

 

質量。

 

一点。

 

集中。

 

実況。

 

叫ぶ。

 

「まずはァァァァ!!」

 

「真正面からァァァァ!!」

 

スライム。

 

戻る。

 

ドッッッ!!

 

グラン。

 

胸。

 

直撃。

 

岩。

 

鳴る。

 

会場。

 

「おおっ!!」

 

スライム。

 

「ぷる!」

 

グラン。

 

「…………」

 

動かない。

 

スライム。

 

「ぷる?」

 

実況。

 

漏斗。

 

震える。

 

「一歩もォォォォ!!」

 

「動かなァァァァァい!!」

 

グラン。

 

低い。

 

声。

 

「衝撃」

 

「確認」

 

一拍。

 

「損傷」

 

「軽微」

 

スライム。

 

「…………ぷる」

 

観客。

 

どっと。

 

沸く。

 

親方。

 

腕。

 

組んだまま。

 

笑う。

 

興行主。

 

額。

 

汗。

 

「さあ」

 

「ここからだ」

 

大型スライム。

 

もう一度。

 

身体。

 

捻る。

 

グラン。

 

ただ。

 

立つ。

 

岩は。

 

まだ。

 

崩れない。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。