王位を継ぎそうにない好みのショタ第3王子を成長するまで愛でて放流する気だったのに気付いたら王妃にされて囲われてしまったんだけれども(白目) 作:ステラ
よっす。
最近は意識がハッキリしてきたシンシア様ですわよ。王子ちゃまセラピーが効いてる感じですわね、今日も元気に1日をハッピーに過ごしましょう!
…………って思ってたんですけれど。
「おはようシンシア」
「…………す」(※おはようございます)
あー声が掠れて上手く喋れない。
朝からショタ以外に話しかけられるとかテンションがた落ちもいい所ですわよ……。
悪気は無いのだろうから尚悪い。
もう王様なんだからわたくしなんかに構ってないで政務しなさいよ政務、なんで朝っぱらから部屋まで来ますかねぇ。
その笑顔もやめて欲しい、王子ちゃま時代を思い出して辛くなるから。やめて。
ほんとやめて。
つらたん。
「どうだろう、今日は一緒に朝食をとらないかい?」
「…………そ……」(※え、吐きそうなのでヤダ)
あ〜ダメだ。
普段なら大人の男なんか適当にあしらえるのにやはり元王子ちゃまだと思うと突き放し辛い。
あと1年は心の準備がいる。
わたくしのショタセンサーが誤作動を起こして機能不全になっている。
ああ、贅沢は言わないから……せめてあと少し背が小さくて体格も小さくて腕も細くて脚も細くて声が高くて目がくりくりしてて喉仏が小さくて胸板が薄くてポワポワしてればギリギリ耐えられたのに……。
はぁ(ため息)
「……ごめんよ、無理をさせたね。またお昼に来るよ。愛してる、シア」
「…………たわ」(※愛してましたわ)
ベッドの上で気怠げにしていたわたくしのおでこにキスをして退室して行った陛下を視線だけで見送る、ほんの少しだけ触れる程度のキスが小さかった頃の王子ちゃまのちっちゃなお口を思い起こさせて無性に泣けてきた。
うぅ、どこにも王子ちゃまは居ないのに確かに居た証がわたくしの脳を揺さぶりますわ〜。
わた、わたくしの最高傑作ショタが(´;ω;`)おとなのおどごにぃぃぃ!
ああ……気分が沈む。
こんな気持ちになるならその辺のショタで妥協しておけば良かったのに、どうせならと高級ショタに手を出したのが運の尽き。
ええいくそぅ!
魔性のショタな王子ちゃまが悪い!
ぜ〜んぶ悪い! わたくしは悪くねえ! わたくしは悪くねえ!!
そして宣言通り昼にまた部屋に来ちゃいましたわ陛下が、暇なのかしら?
「やあ、今日はここで一緒に食べようと思ってね」
「……そう」(※あーそうなん?)
そう言って用意されたのは陛下の好物であるチョコケーキとわたくしの好物の苺のケーキ。
最近こそ意識がハッキリして来たけれど、ここ数年ほど日常的に錯乱してた頃からこういう何気ない気遣いをされていた記憶をこうした瞬間にふと思い出してますます気分が陰ってしまう。
でもケーキは美味いですわ。
いちごの甘酸っぱさがわたくしの無聊を慰めてくれるのです。
でも食べさせてくれなくても良いのですわよ……ダメ……? 昔はしてたから?
そう(諦め)
「シアは嬉しそうに食べるよね、その笑顔が僕は好きなんだ」
「…………」(※はぁ?)
「もう一度、君の笑顔をきちんと見るためにも憂いはなくしておきたい。明日から隣国との和平会談に行くんだ、出来れば君にも着いてきて欲しいけど」
「………………よ」(※いいですわよ)
「ううん。やはりやめておこう、無理はさせたくないからね」
えーダメなんですの。
気晴らしに付いてい行く気満々だったんですけど、お留守番ですかそうですか。
「帰ったら君の為に花を贈らせておくれ、僕の美しい永遠の花よ」
ポエミィ過ぎてよく分かんないのですけれど……もしかして口説かれてます?
良くない……そういうの、良くない。
そういうチャラさは求めてません、解釈違いです! あとわたくしは花は愛でるのが好きなだけで花を贈られても嬉しくないのですわ。
そこの所をもう少し教育してあげれば良かった。
まったく、わたくしの純粋無垢な王子ちゃまに余計なお世話をしたのは誰なのかしら!
顔が見てみたいですわね( ー̀εー́ )
「王妃様、ショコラでございます。おやすみ中のところ失礼いたします」
「……ふご!? なんですの……?」
陛下が隣国のラウギリー帝国との和平会談に赴いてから半月、その間めそめそと在りし日の王子ちゃまをの幻想を求めて過ごしていたある日の事。
神妙な顔付きでわたくしのベッドに近付いて来たショコラは、口元を抑え恐る恐る話し始めた。
「これは確定情報ではないのですが、私が各所に付けていた部下からの情報によると両国の和平会談の場でどうも国王陛下暗殺の企てが動いているとか」
「マジですの?」
「マジでございます」
王族の暗殺だなんて野蛮ですわねぇ(鏡)
まあ僅か3年弱で期待値最下位の木っ端王子から王位を継承してしまったのだから、そりゃあ面白く思わない輩のやっかみや不穏分子もわらわら出て来ますわよねぇ。
ここをどう躱すかが王の資質を試される所ですわよ。
まあ流石に大丈夫でしょう、コンラッドが着いて行ってる時点で最悪でも身の安全は保証されてる様なものですし。コンラッドが居て死ぬならそれもう運命です。
というか陛下自身が出張ってる時点で大規模な囮作戦なのは確定的に明らかなので、この騒ぎに釣られてノコノコ出てくる時点で底が浅いですわよ。
「殿方は権力争いにお忙しいですわねぇ……わたくしを見習って謙虚にその日暮らしで生きれば良いですのに」
「……ソウデスネ」
「ふぁ〜くそねみぃですわ」
まあ何とかなる。
この時のわたくしはそう考えておりました。
やる事ヤり終わったので長らくの賢者タイム状態だったシンシアさん
あからさまなフラグを建てておいて次回へ続く