王位を継ぎそうにない好みのショタ第3王子を成長するまで愛でて放流する気だったのに気付いたら王妃にされて囲われてしまったんだけれども(白目) 作:ステラ
第1王子「うぎゃぁ〜!!」
師匠「やったぜ」
師匠が一晩で
(≧⩌≦꒢* )チョロッw
「第1王子のアホカースでございます、何なりとお命じください……」
「おお! ついに本名に気がつかれたのですね、大した進歩ですわ!」
流石は師匠、わたくしがいなければ天才の名を欲しいままに出来たであろう人物だと褒めてやりたいところですわ……。
王子ちゃまに拝謁する栄誉よりお金を取った俗物ですけれども!(怒)
さて今はこいつの取り扱いをどうするか?
洗脳特有の惚けた顔をして虚ろな目をしてますけど、許可なく王族を見るのはご法度なのでハキハキと喋ってれば誤魔化せそうですわねぇ。
そもそもコイツ普段から目を細めてニヤニヤしてるナルシストだから大差ありませんわね。
う〜む、何だか見れば見るほど腹たってきましたわ。
ほら何時まで立ってますの?
そこに直りなさい、図が高いですわ。
そうそうしっかり膝を着いて、額を地べたに押し付けるのがマナーですわよ。あら! とってもよろしくってよ?
「アハハハ! こうして這いつくばってる姿は実にお似合いですわねぇアホ王子さまぁ、ほーらキャスリン様? ちゃんと描き残しておいてくださいましね」
「は、ハイ! 私はやります、私はやってやりますよぉ!(悲鳴)」
床に土下座させてる第1王子の頭をヒールで踏み躙りながらピースサインを流行りの絵師キャスリン・ダラス様に向かってキメるわたくし。
冷や汗だらっだら流しながら血走った目で描きなぐってますわねぇ、風邪でも引いてるのかしら?
その絵が完成したら回復魔法掛けてあげますわよ♪
そう言ったら益々描くスピードが上がりました、余っ程辛いのでしょうか?
「洗脳した俺が言うのもなんだが、よくもまぁ王子相手に躊躇なくそこまで出来るなお前(ドン引き」
「え〜? 何言ってるか聞こえねぇですわよ〜?? わたくしはお人形遊びをしてるだけですもの〜オーッホッホッホ!」
憎たらしくて仕方なかった相手ですけど、こうなれば最早おままごとの玩具に過ぎません。
お人形は大切に扱うものでしょう?
さあ、今日からあなたの仕事は第2王子と良い感じに消耗しあって王位継承戦を長引かせることですわ!
生かさず殺さずですわよ!
そのノミよりも小さな脳みそでも分かりましたわね?
「かしこまりました……第2王子と生かさず殺さずの距離感を保ちます」
「オゥケイ! ですわ、それじゃさっさとお家に帰りなさい! ハウス!!
あらあらもう描けましたの? それじゃ見せて頂い……ブフォwww こーれ傑作ですわね!」
ササッと描き上がった絵を見せて頂いて思わず大爆笑、あー暫くコレを見るだけで楽しくなれそう。
清書がおわりましたらあと20年ぐらい経ったら美術館にでも寄付しましょうかね♪
あー忘れてましたわ、ほら回復して差し上げますわよ?
要りませんの? 今回の依頼料も頂かない? その代わり見逃して欲しい?
???
よく分かりませんけどそう言うのならこのまま一旦お帰り下さって結構ですけれども。残念ですわね、一緒にお食事したかったのに。
あ、でも見送りだけは付けさせて頂きますわね♪
それではご機嫌よう。
「ん〜〜〜っ! 良いことしたあとは気持ちイイですわね」
「お嬢様、私頑張りました! 褒めてください!」
「お〜ヨシヨシ! ショコラもよく頑張りましたわ、約束通り……今夜は身を清めて待っていなさい?」
「ひゃいっ♡」
ベリーショートの髪と中性的な顔立ち、発育不足な胸……まぁ王子ちゃまで発散できない分の摘み食いには悪くないですわね。
ようやく精神的に回復してきた王子ちゃまの遊び相手兼護衛として今後は使ってあげましょうか。
ああ……手も出せないのに一緒のベッドで眠るなんて生殺し過ぎますわ!
「俺はもう戻るぞ、また何かあったら呼んでくれ。お前の為なら、何時でも来てやる」
「ハイ師匠、お達者でー! ですわ」
さてそれでは王子ちゃまが起きる前に会いに行かなくては、もしかしたら今頃わたくしが居ないことに気付いて泣いてるかも……。
そんな心細い時にわたくしが駆け付けたら……
ぐぇへへへへへへへへへへ♡
はーい王子ちゃま!
わたくしに会いたかったかしら?
「あ、シンシア様……!」
とてとてとわたくしに近寄って来る王子ちゃまを抱き上げます、少し重くなって来ましたわね……こうして触れ合えるのももう直ぐ終わりですわねぇ。
「ゴホッ、お客様はもうお帰りになったんですか?」
「ええ。寂しくはありませんでしたか殿下?」
「うん! だってシンシア様は呼んだら来てくださいますから……ゴホッゴホッ」
あらまぁ?
喉がイガイガしちゃってますの?
キャスリン様も風邪気味でしたし流行ってるのかしら、まあ初期症状ならわたくしの回復魔法で予防出来るかもしれませんしやっておきましょうかねぇ。
「殿下、わたくしの手を取って喉に当てて念じて下さいませ」
「えっと……こうですか?」
「はい、行きますわよ……離さないでくださいましね」
直接こうして
ポワァ……と暖かな波動が喉を中心に王子ちゃまの体へと吸い込まれていく。
まあこれ全部演出用の魔法なんだけれど。
本命の回復魔法は咳に気づいた瞬間からとっくに掛けてるので既に健康体そのものですのよ、精神掌握はともかく肉体掌握はわたくし世界一の自負がありますので。
「さあ、どうでしょうか殿下? ちょっと喋ってみてくださいませ」
「あ……凄く良くなった気がします、何だか体が軽いです!」
「良かったですわ♡」
ちょっと過保護かなって思ったけれどヤリ得ですからねこう言うのは、ウフフ♡
「あのシンシア様、実はお話……ゴホッ」
「……え?」
嘘、なんで?
体に異常はなかったはずなのに……いいえ待って、嘘? そんなこと……いいえ有り得ない。
まだ時期的に早い筈、王子ちゃまは長年の虐待で成長が阻害されていたのだからあと数年は猶予が……っ!?
「おかしいな、なんだか喉の調子が悪いです……シンシア様? シンシアさま!?」
ゴファッ!!(喀血)
ビチャリ!
何とか王子ちゃまに血が掛からないよう慌てて距離を取ったさわたくしは、何とか動揺を悟られないように誤魔化した。
「だ、大丈夫ですわ殿下……何でもありませんのよ、ええ」
「何もないなんて、そんなのありえません!」
「ぐふっ……あ、はぁ…………」
ああ、ダメだ。
間違いない、気付いてしまった。
そんな残酷なことが起きるだなんて……いくらなんでも酷すぎる、あんまりだ。
「……ふふ。本当になんでもないんですのよ王子ちゃ……ゲフン、殿下? ですからお静かに、誰にも
王子ちゃまの口を指で塞いで納得させる。
わたくしの意図を察してコクコクと頷いて黙ってくれた王子ちゃまから慌てて距離を取り、部屋を後にするわたくし。
ああ!
ああもうっ!!
何でこんなことになるのよ!!!
「クソッ……!」
壁を陥没させる勢いで殴り付ける。
パラパラと崩れる壁材に紛れて拳から血が流れる。
ソレを見て冷静になって、心を鎮めるよう務めた。
ああ、本当になんて言うことだ。
せっかく第1王子の問題が解決したと思ったのに。
こんな、こんな残酷なこと……ッ!
「まさか王子ちゃまが声変わりを始めるだなんて思わなかった……っ!!」
もう少しで完璧なショタになる筈だった私の王子ちゃまが、大きくバランスを崩して汚らしい
何とか修正しなければいけない。
思っていたよりわたくしは王子ちゃまに依存してしまっている。
これ以上わたくしの想定を超えてしまったら。
何とか修正出来なければわたくしの魂は……砕け散ってしまうかもしれない。
・何時でもそばに居てくれると誓ってくれた人
「おはようシンシア、何を見てるんだい?」
「…………」
窓辺の椅子に深く腰掛けた彼女は外の景色をただ眺めているようにも、ただぼぅっとしているだけにも見える。
この声も聞こえているのかいないのか。
その判別すら付かないのがもどかしい。
せめて風邪を引かないように毛布を掛けてこの場を後にする。
それすらも神経を使う作業だ、もし下手に体に触れてしまえば……立ち所に彼女は
これはきっと僕が彼女に押し付けてしまっていた罪が、今でも彼女の心を苛んでいるからなのだろう。
「……また後で来るよ」
『ええ、また会いましょうね殿下♡』
彼女の声が
しかしやはり、そこには椅子に座って外を眺めている彼女しか存在していなかった。
「……シア」
彼女が自分にだけ許してくれた愛称を呟く。
そう呼ぶだけで大輪の笑顔を見せてくれた彼女が恋しい、何かを隠す様に無理をして笑ってくれていたと知らなかった笑顔が。
もちろん今の彼女こそが何よりも大切だ。
それでも過去を懐かしみ一瞬だけ振り返ることぐらい許して欲しかった。
笑顔の裏でどれだけ彼女が傷付いていたのか、もはや推測することすら叶わない。
「ショコラ、何かあったら連絡を頼んだ」
「ハイ……陛下」
かつては仲の良い友達であった彼女と、こうして義務的な会話しか出来なくなって久しい。
いや、こうして話してくれるだけでも彼女は優しいのだ。
なにせ僕は───僕達が尊敬し愛してやまない彼女の笑顔を永遠に奪ってしまった憎むべき相手なのだなら。
扉を閉め、そのままもたれ掛かり聞き耳を立てる。
部屋の中ではシンシアに何度もめげずに優しく語り掛け、帰って来る事のない言葉に本当は傷付きながらも懸命に声を掛け続けているショコラの声だけが聞こえた。
奇跡が起こってシンシアが一言でも応えてくれたら良かったのに。
その相手がたとえ自分ではないとしても。
それだけでも喜びに打ち震えるのに。
「早く今日の執務を終わらせなくてはね」
最近はああして外の景色を眺めている彼女は、夢遊病の様に気付けばこの王宮ではなくかつて2人で仲睦まじく過ごしたあの離宮へと足を伸ばすことがある。
そこでは彼女は微かに笑顔を見せてくれる。
その相手は何時も決まって肖像画の中の自分だ。
過去の自分に嫉妬するなんて愚かだと思う。
だからと言ってその肖像画達を撤去する気にはならない。
そうしてしまえば自分を見てくれる事は永遠になくなるかも知れないという不安が胸の奥にあった。
問:自分を大切に守ってくれていた人が目の前で口から血を流して、弱々しい姿を見せた時のショタの気持ちを答えよ(配点30)