王位を継ぎそうにない好みのショタ第3王子を成長するまで愛でて放流する気だったのに気付いたら王妃にされて囲われてしまったんだけれども(白目) 作:ステラ
アッヒャッヒャ(笑)
朝から王宮の火事を遠目に見ながらのんびりティータイムを過ごすだなんて、なんてまぁ優雅な一日の始まりなのでしょう。
この良き日に相応しい紅茶はやはり爽やかなアールグレイですわね。
では失礼して……
ズズッ……っぷはァ
うっっっま☆
「なんて綺麗な景色なのかしら、今年の流行色は黒で決まりね。わたくしも買い揃えないと」
パキパキと焔に焦がされ白亜の城が黒ずんでいく、城壁に走る罅の侘び寂びの美しさと言ったら……あぁなんと鮮烈かな。これぞ盛者必衰。
あー内乱内乱。
このままこのクソ国家が消滅するのがベストなのですけど、流石に欲張りすぎかしら?
腐敗と汚職に塗れた国なんてサッサと滅べば良いんですのよ、遅すぎたぐらい。ああ、きっとこの燃え盛る城を見て師匠も草葉の陰で喜んでおられることでしょう。
『俺は死んでねぇよ!』←幻聴
「しししシア! か、かかか火事になってるってショコラから聞いて!」
ショコラを始め一通りわたくしの元に来た人たちを落ち着かせ(みんな一様に慌ててて非常にわろ)ていたら、遂には王子ちゃままで来ちゃった!
もう! まだ身だしなみ整えてないのに勝手にレディの部屋に入るのは減点ですわよ!
( ⸝⸝>⤚<)プンプン
(しかしショタならば……?)
むしろ100点満点!♡
わたくしのすっぴん見られちゃーう!
きゃー! (/// ^///)
責任取って結婚して?
あ! もう婚約者だった〜♪(てへぺろ)
「あら殿下、おはようございます」
「お、おはよ……じゃなくて!」
まあまあ落ち着いて、わたくしのおっぱい揉んでリラックスしますぅ?
有無を言わさず抱きしめてあげると肩をビクッとさせて動かなる王子ちゃま、顔を赤くしちゃってまぁ……うふ♡見逃しませんわよ……少し、
まだ陽は高いですけど……お求めになるのなら、わたくしは娼婦の如く何処でも致しますわよ♡
「ご安心くださいな殿下、派手に見えますがあれは一時のことです。直ぐにでも鎮圧されるでしょう」
まあ実際そうなのです。残念ながら。
あんなド派手な争いが起きたら先ず王直属の近衛兵達が動きますし、そうでなくても王宮の風紀の取り締まりには第1王子配下の騎士達が鎮圧に動きますもの。
こういう後先考えない王位の簒奪を狙うのは頭パーの第2王子派閥でしょうし、ここぞとばかりに第1王子が点数稼ぎに向かって皆殺しですわよ。
となると第1王子の一人勝ちになりますが、そこは安心このアホは師匠が洗脳済み!
抱える神輿を失った貴族派閥は大人しくなり、王子ちゃまの王位継承権を返納させて唯一の王位継承者となったアホを裏から操れば……♡
国中のショタをつまみ食い出来る最高の生活が幕を開けるのですわ〜♪
そう、このまま何もしなくともそのうち終わる。
それまでこの茶番劇を楽しめば良いのです。
「この離宮はわたくしの魔法障壁で護られていますから大丈夫ですわ。殿下、
「うん……シアがそう言うなら」
不安げな顔の中にわたくしへの確かな信頼を感じる強い意志の籠った瞳がきゅるるんっとしている。
このままキスしてもバレへんかな?(バレる)
あら大変、あんなに昨日は
大人のキスを教えてあげましょうかね……隠そうとしてもわたくしに抱きしめられてから心拍数が上がってるのはバレバレですのよ。
さあ解放しなさい……その小さな体の中に秘めた獣性を! わたくしの体をその欲求のままに貪り喰らいなさい!!
「殿下……」
「シア……
「ゴブフォッ!!(喀血)」
急に声変わり途中のボイスが聞こえたのでダメージを負ってしまった(残hp:90/1000)
油断してましたわ。
血を吐いたわたくしを見て蒼白な顔になる王子ちゃま、あーマズイですわねぇ。
流石にこのままだと誤魔化されてくれそうにない。
無駄に察しがいいところがあるので血を吐いた理由を問い質してくるに違いありません。
あまりに嘘を混ぜると看破され兼ねない、そうなるとわたくしのめくるめくショタ堪能ライフに余計な疵が付きかねない。
バカ正直に「王子ちゃまの声変わりボイスが耳障りで思わず血を吐きました」などと言う訳にはいきませんし……えーどうしましょ。
このシンシア・ダイショスターキ生まれて初めてのピンチですわ!!
「シア、やだよ……死んじゃわないよね!? ねえ!?」
あーどうしましょ…………………………………………う〜〜ん…………………………………………………………あ、そっか!
閃きましたわ!
第2王子派閥も偶には役に立ちますわねぇ!
「あ〜実は
魔法障壁の魔力消費があるのは嘘じゃない、もちろん少しの負担にもなってませんけど。真実の中にすこしだけ嘘を混ぜるのがバレない嘘の付き方なのです。
「ただ少しだけ目眩がしてきましたの、暫く1人きりにさせて下さいませ」
「……うん、分かった」
こういう時ばかりは物分りの良さに感謝です。
王子ちゃまの喉に悪魔が潜んでいる事を思い出した今、いつあの麗しいソプラノボイスが侵食されるか分からない中で迂闊に一緒には過ごせません。
少なくとも体調が回復するまでは。
どうせ昼過ぎには事態も沈静化しますし、このまま寝てしまいましょうか。
あぁ……なんでショタはショタじゃなくなってしまうの?(哲学)
ぐー……
「お嬢様、失礼しても宜しいでしょうか」
「ふがっ? え、えぇ……ちょっと待って」
すっかり寝過ごしてしまいましたわね、体内時計では昼過ぎと言った所。
欠伸をしながら髪を適当に整えて入室を促す、さぁてと……体力も回復したしそろそろ王子ちゃまにちょっかいを掛けに行こうかしら。
その前に焼け焦げた王宮を見てもうひと笑いして……おき……ま……ぁえ?
「えっ、なんでまだ燃えてるんですの? むしろ広がってません??」
「正にその件に関してお嬢様へご相談にあがりました」
コンラッドが困惑した様な表情でわたくしへと状況を掻い摘んで説明してくれた。
なるほど深夜から行われた第2王子派閥による急襲を事前に気付いて(この時点で杜撰極まる計画)いた王様は既に隠れていて、受けて立つ形となった第1王子配下の者たちと今の今までのらりくらりと互いに決定打を与えられず膠着していると。
……???
「なぜそんな事に? え、そもそも自殺願望でもあったんですのあの
そう、仮に王様を弑逆出来ていればこんな状況であろうとも第2王子が実権を手に出来る可能性があるから謀叛する意味はありますけど。
事前に計画もバレてて王宮まで火の海にしておいて「はい失敗したので今日のことはなし☆」で済まされる話ではありませんのよ!?
え……流石になりませんわよねぇ!?
「第2王子派閥が強行手段に及ぶであろう事は大方の予想通りでございました。しかし本来なら事態を鎮圧させる為に第1王子配下の騎士達が動く筈なのです。
しかし何故か誰も殺すな、しかし逃がすなとの通達が周知されており現場は混乱していまして……」
「ハァ〜!? なーにを血迷ってやがりますのあのアホ、こんな状況さっさと終結させて第2王子を処分すれば……王位に近付け───」
何か引っかかった。
しかも結構マズイ感じのやつ。
経験則で分かる、これは多分やらかしてるやつだ。
「なんでそんなこ……と…………ぉ……」
その時、ふとわたくしの脳裏にある時の記憶が蘇ってきた。
それは今の今まで完全に忘れていたあの日の出来事。
ノリと勢いで第1王子を洗脳し、気分が良くなっていたわたくしが伝えた
『生かさず殺さずですわよ!』
『生かさず殺さずですわよ!』
『生かさず殺さずですわよ!』
『生かさず殺さずですわよ!』
『生かさず殺さずですわよ!』
そんな事を言いましたわねぇ(白目)
え……もしかして今回のこの騒動ってわたくしの命令の所為なの? いや流石に…………えぇ(困惑)
「(滝汗)わ、わわわわろてる場合ちゃいますわねぇ! 道理でねぇ!!」
あーーーのアホ!
幾ら洗脳されてるからってもっとこう……あるでしょう……臨機応変な対応力……ッ!
なんでバカ正直にこんな……あー、不味い不味い不味い!
このままだと王様への反逆の意思ありとして第2王子が廃嫡になって、この騒動を無事に平定できなかった罪過で第1王子も廃嫡か謹慎処分になる可能性が高い……っ!
そうなると今の今まで放置されてた王子ちゃまが表に引っ張り出される可能性が出てくる……ッ!
それはダメ!
絶対にダメ!!
だってわたくしこんな国の王妃になんかなりたくないんですもの……ッッッ!
マッチポンプってな? 200種類あんねん。
今回の出来事もマッチポンプシステムのちょっとした応用だ……フハハハ!
⊃天⊂