誰も声をあげない。否、上げることができない。死が身体を持って歩いている。その程度の言葉では足りない。凌辱され尽くした後に、もしくは死後凌辱されることが分かっている時に感じるような死の感覚が、自らの衣服のようにまとわりついてくる。
「契約者よ。汝はこれより、人が営む国を滅ぼさんとしている。この事に違いはないか。」
「ああ、間違いない。」
「汝は悪辣を尽くし、人々を虐殺し、世を知らぬ稚児すら惨く殺す。この事に違いはないか。」
「ああ。」
「汝は己がためでなく、この墳墓のため、仲間のためにこれを行う。この事に違いはないか。」
「....ああ、間違いない。」
「おお、なんと慈悲深き御方...!!」
愚か者め。嘘をついたな。
「な、何を...」
「嘘でないならば、なぜ己が真を晒さぬ。稚児にすら匹敵するであろう知しか無く、今まで計算通りに動いたことは無く、デミウルゴスの計画にただ乗り、NPC達が望む支配者たらんとし疲労仕切っていることをなぜ晒さぬ。」
「ちょっ、翁さ...」
「な、なんですって...!?」
「アインズ様がまさか...」
「ま、まさか!そんなことある訳ありんせん!」
「シャルティアノイウトオリデゴザイマス...マサカアインズ様ガソノヨウナ...」
「ま、私は知っていましたけどね」
「悪であることは否定せぬ。ここは悪のギルド。卑劣も美徳。汝が悪辣を尽くそうと、世界の営みは変わらぬ。なれど自己保身に陶酔し、自らの仲間の子らを騙し、利用する。自己しか見ぬあまり貴様は自らの配下が人を拷問し、皮を剥ぎ、巻物にしている事にすら気付かぬ。貴様はもはや知性ある生命に非ず。「自己愛の獣」なり。」
「もはや貴様のナザリックを想う気持ちは地に堕ちた。なればこそ...」
「首を出せい!!!!」
「...─────ゃないか」
「ア、アインズ様...?」
「仕方ないじゃないか...!!みんなはいなくなってしまったし、残ったのは俺1人...翁さんだって来なきゃ終わる時にしか来ないし...俺が支配者じゃなくなったら誰がナザリックのみんなを守るんだ...!」
「ならばこそ子を頼れと言うのだ、愚か者め。」
「まさか巻物がそう作られていたなんて俺は...そんな事誰も...やっぱり俺はまだ支配者として未熟...みんなが信頼してくれるように...俺が...俺が守らなきゃ...俺が...みんなを...!!」
「む?」
「あ、アインズさま!!お気を確かに!!ここにいる我ら誰1人貴方を否定しません。矛を向けるなど以ての外、私らの誇り高き支配者でございます!!」
「父上...!?その姿は...」
「この世界ではワールドアイテムはこのような危険性があるか...モモンガ、世界敵に堕ちたか。」
世界敵、顕現─────。
「我が友へのせめてもの手向け。その醜き姿を子に長く晒す前に首を断つ。」
完全な台本形式です。疲労や他に投稿しようとしている小説もあり拙さがありえないくらい高まっています。このお話は短編の文字通り超短編を都度出していく形になります。高評価を下さった皆様、ご迷惑をおかけします。