大学の友達がボロアパートで獣人彼女と同棲し始めたので遊びに行ったら「ニャーは何も悪くないにゃ」とか言っている美人に一目惚れしました。 作:SUN'S
おそらくヤニ子さんと交際を始めた。
しかし、彼女の出来た経験の無いオレはどうやってヤニ子さんを楽しませて、デートに誘えば良いのだろうかと悩みつつ、彼女の部屋の前に立つ。
「鍵が、締まっているだと!?」
ガチャガチャと動かしても開かないドアに困惑していると、スウェット姿の秀夫が現れ、パァン!と頭を叩かれ、オレは更に困惑してしまった。
「なぜ、叩く!?」
「お前の行動がうるさいからだ」
「それでも叩くか!?」
「益子が起きるだろうが、ブッ殺すぞ」
バッドで殴ろうとする秀夫の腕を掴み、流石にバットは不味いだろうと説明し、許して貰う。ツワリで苦しんでいるという秀夫の嫁さん。
確かに、タイミングが悪かった。
「ごめん。静かにするよ」
「そうしてくれ」
まあ、それはそれとして秀夫の嫁さんのために買ってきた身体に良さそうな酸味の多いヤツを差し出す。こんなことしかできないけどよ。
「元気な子供を産まれることを願うぜ、親友!」
「......ありがとうよ、親友」
「じゃあ、今日は帰るよ。ヤニ子さんもいないみたいだし」
「アイツならバイトらしいぞ」
そうだったのか。
いや、ヤニ子さんだって働くよな。いつもオレがタバコや料理を用意しているが、彼女のほうが年上だし、なにより人生経験も豊富そうだ。
「(ヤニ子さんに会いたいな……)」
そんなことを考えながら歩いていると何故か女装した春蘭を見つけてしまった。人の趣味に口出しするつもりはないけど。
「めっちゃ似合うな、女装」
「あ、片想い君じゃんw」
「残念だったな。恋人だぜ!」
グッとサムズアップを送ると「マジでぇー?笑」とビックリしたように笑い、オレのことを褒めてくる春蘭に「お前は好きな子とかいないの?」と聞く。
「いるずうぇいw」
「いるずうぇい?」
ペタン、ペタン、とサンダルを鳴らす春蘭の隣を歩いていて気付いたけど。
「お前、西先輩に似てるな」
「姉貴だよん笑」
「マジで?気付かんかったわ……」
春蘭の姉が西先輩だったのか。
「ヤニ子とどうなん?」
「ヤニ子さんとはまだ付き合って2日目だ。まあ、バイトに行っているらしくて会えなかったけど。いや、それよりもお前の恋路を語れ!」
「えぇーwふつうに気になる女子がいるだけw」
「......真面目系か?」
「んー、そこそこ?」
「委員長タイプか」
「おー、近いわ笑」
「ってか。春蘭の好きになる女の子のイメージとかなりかけ離れているんだが?マジの本命か」
「そりゃあ、ね」
ニヤリと春蘭は笑った。