大学の友達がボロアパートで獣人彼女と同棲し始めたので遊びに行ったら「ニャーは何も悪くないにゃ」とか言っている美人に一目惚れしました。 作:SUN'S
「ヤニ子さん、買ってきました!!」
「んにゃ。今日も来たにゃ…」
カンカンカンと階段を駆け上がり、不用心にドアの鍵もチェーンも掛けていないオレの一目惚れしてしまった獣人の佐藤ヤニ子、通称ヤニねこの部屋に入り、カートン五箱を献上する。
艶やかな髪(お風呂に入ってないから)。
ちょっと刺激的な香り(お風呂に入ってないから)。
少し気だるそうな表情(めんどくさいだけ)。
その全てに一目惚れしました。
「じゃあ、掃除しますね!」
「にゃ」
オレの言葉に軽く返事をしたヤニ子さんは部屋の真ん中に座ったままタバコを吸い、オレは洗濯物を仕分け、手揉み洗いと洗濯機の二つを用意し、畳やゴミ箱、ゴミ袋の吸い殻を集めていく。
使用可。使用不可。
危険物は手早く燃えるゴミに入れ、使えないものは粗大ゴミ置き場に運ぶ。日に日にヤニ子さんの部屋がオレという男に染まっていく。
これは、もう結婚ではないか?(実質過言)
「ヤニ子さん、新しい着替えです!」
「なんで、ニャーのサイズ知ってるにゃ?」
「一目惚れしましたから!」
「キモいにゃー」
そう言いながらも掃除を進めるオレの事を観察しているヤニ子さんの近くを通り、布団や敷布団はもうカビまみれなので獣人にも優しい布団を置いていく。
畳は当然防火性素材の畳に張り替える。
大家に大枚はたいて許可は得た。
コンビニの近くに建つコインランドリーの乾燥機を利用し、衣服と洗濯物を乾かしている間に、お風呂場と脱衣所を掃除し、吸い殻はゴミ袋に捨てて、排水溝もしっかりと掃除する。業務用の薬用ハイターとかオススメだ。
「んにゃー、ニャーの部屋が侵略されるにゃ」
「実質、これはもう同棲では?」
「キモいにゃー」
「あ、お昼ご飯と晩御飯も用意してきたんで冷蔵庫に入れておきますね。あと、ビールとか種類分からないんで甘めのヤツにしておきました」
そう言うとヤニ子さんの耳が動いた。
成る程、ビールは甘めが好き。
「バンはなんでニャーに尽くすにゃ?」
「そりゃあ、一目惚れしましたから」
「顔にゃ?」
「いや、存在に一目惚れしました」
「やっぱり、キモいにゃー」
その「キモいにゃ」もいつか「大好きにゃ」に変えてあげますからね!覚悟しておいて下さい!ついでに下着は自分で洗ってほしい!!
ドギマギしまくるんですよね!?
「めんどうくさいにゃー」
まあ、そういわずに信じて下さい!
「じゃあ、また来ますね!」
「…………待ってないにゃ」
「デレても良いですよ!」
「うるさいにゃー」
それでも好きだ!!!