大学の友達がボロアパートで獣人彼女と同棲し始めたので遊びに行ったら「ニャーは何も悪くないにゃ」とか言っている美人に一目惚れしました。 作:SUN'S
コーポ大谷の大家さんの部屋にいる。
「大家さん、畳は弁償します!」
「いや、日暮君が謝ることじゃないんだ」
チラリとヤニ子さんに視線を向けた大家さんの言いたいことは分かる。寝タバコして危うくアパートを全焼させそうになったのはヤニ子さんだ。
「ヤニ子さん、一緒に謝ろう?」
「ニャーは何も悪くないにゃ。気付いたら畳が燃えてて、危なかっただけにゃ」
そう言って顔を逸らすヤニ子さんの手を握り、ジッとオレは彼女の目を見つめる。
「悪いことはしたときは、ちゃんと謝るんだ。オレは自由でいつも楽しそうなヤニ子さんのことが好きだけど。自分の謝るべきときに謝れない貴女は嫌いだ」
流石に言いすぎだと怒られるかも知れない。嫌いだと彼女に怒鳴られ、軽蔑されるかも知れないし、裏切り者と罵られるかも知れない。
それでも言わないとダメだ。
「日暮君、そいつは流石に」
「大家さん、確かにオレはヤニ子さんが大好きだから甘やかしますし、大好きだから色々と買ってきちゃいますけど。悪いことをしたら怒りますよ」
「……そうか。分かった」
そう言ってオレはヤニ子さんを見つめる。
「ヤニ子さん」
「いやにゃ」
「ヤニ子さん、お願いします」
「……いやにゃ。ニャーはなにも悪くないにゃ」
こんなに言ってもダメなのかと悲しくなりながら、手を握る力を緩めたとき、ヤニ子さんは少しだけショックを受けているようにも見えた。
だけど。きっと、気のせいに決まっている。
ヤニ子さんは自由だから謝らない。
「……大家、ごめんにゃ」
「よく言えたな。偉いぞ、ヤニねこ」
「ヤニ子さん…!」
「勘違いするにゃ。ニャーのためだにゃ」
ヤニ子さんのツンデレ、可愛すぎる。
もはや大天使と言っても過言ではない。やっぱり、ヤニ子さんはとてもとてもとても素敵だ。こんなに素敵な女性に出会えた事はない。
「なんにゃ?」
「結婚しよう、ヤニ子さん」
「キモいにゃー。付き合ってないにゃ」
くっ。どうすれば付き合えるんだ!?
オレのヤニ子さんへの思いはこんなものなのか!?と悩みながら大家さんに頭を下げ、部屋を出ると一気にタバコを5本も吸飲するヤニ子さんに灰皿を差し出す。
マジかよ、横顔美人過ぎるぜ!!
絶対に口説き落としてみせるぜ!
「……バン」
「なんですか、ヤニ子さん」
「ありがとうにゃ」
「好きな人のためなら富士の樹海だって更地に出来ますよ、オレは!」
「やっぱり、キモいにゃー」
それでも愛しています!!!
この気持ちを変えることは出来ない!!
愛しています、ヤニ子さん!!!