東方剣創記   作:スペイン

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十六夜咲夜は空を駆けていた。

向かう先は人里、要件は人探しである。

と、いうのも、レミリアから衛宮士郎に対して言伝を頼まれたものの、肝心の衛宮士郎の居場所を知らなかったため美鈴に心当たりが無いか聞いてみると、『士郎さんなら教師をしているって言ってましたし、人里の寺子屋に行けば何か分かるかもしれませんね』との助言をもらうことができた。

しばらくすると、人里の門が見えてきた。

人里には4つの門がある。

東西南北に設置されたその門は最近寺子屋で教師に就いた男が空いた時間を利用して建てたのだという。

人里でも新しく有能な人材が得られているようで羨ましく思える。

紅魔館で現在働いているメイドは暇を持て余していた湖の妖精、そしてひょんなことから働くことになった何名かの人間がいる。

本来であれば妖精メイドや人間メイドに買い物や周囲の散策をして欲しいのだが、妖精メイドは身体能力的な面での基本性能こそ人間メイドよりも上だが、知能的な面で少し心配な部分がある。

その一方で人間メイドは知能こそ十分ではあるが、妖精メイドと比べて戦闘の面で心配な点が残る。最近では人里までの道に関しても危険な妖怪が出没するため、空を飛べないと中々に苦労するのだ。

なので、最近では人間メイドに対する格闘指南を美鈴が、魔法指南を咲夜が行っているのだが、いかんせん時間を作ることが難しく、時間の作れる美鈴の格闘ばかりが上達している現状だ。

とはいえ、紅魔館には優秀な魔法使いでレミリアの友人であるパチュリーという存在がいるのだが、彼女には別の役割を頼んでいるので魔法の指南まで頼むことは出来ない。

別のこと・・・それは妖精メイドに対する魔法だ。

妖精メイドは頭が弱く(バカ)なため、知能指数を上げる魔法をパチュリーにかけてもらっている。そうすることで、いや、そうしなければまともに働くことが出来ないからだ。

「(まぁ、出来ることなら今回の『事』を起こす前に人間メイド達にもっとちゃんとした戦闘訓練を受けさせてあげたかったのだけれど)」

後悔すれども時は止まらず。

咲夜は悩みを置き去りにするかのように速度を上げて人里を目指した。

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人里~寺子屋~

人里の門をくぐり、美鈴から得た情報を元に町民への聞き込みを重ねることで咲夜は寺子屋へとたどり着いた。

咲夜が想像していた寺子屋とは違い、しっかりとした造りに思わず感嘆の意を示した。

最初は忍び込んで衛宮士郎を探そうとも思ったのだが、そうするよりも直接聞いたほうが早いだろうと考え、咲夜は一番最初に目に付いた女性教員へと声をかけた。

「失礼します、少しお尋ねしたいことがあるのですが」

丁寧な言葉遣い、聞きやすい声、丁度いい声量、それは咲夜がメイドとして従事する中で自然に会得していた所作なのだが、初対面の人間からしてみればその姿は尊敬に値した。

「随分と丁寧な物言いのようですが何かお困りですか?」

外面を引っさげて応対したのは上白沢慧音だった。

その言葉遣いを聞いた瞬間に周りにいた生徒が一瞬動きを止めて慧音の表情を確認したくらいに周囲の人々からすれば聞きなれない慧音の口調だった。

そんなことを知らない咲夜は、そのまま話を続ける。

「実は、この寺子屋で働いているという衛宮士郎様に言伝を預かっていまして、もしよろしければ彼との面会を許して頂けませんか?」

礼をしながらのお願い、慧音はそれを受けて思案すると、少し時間を置いてから返答した。

「ふむ、すまないのだが彼は今教鞭を振るっている最中でだな・・・もう少し待っていただいても構わないだろうか?」

時間帯から考えると当然のことだった。

太陽はまだ頭上で輝きを放ち、農家を営む人々は外で畑を耕す時間帯なのだから。

「かしこまりました・・・それでは、中で待たせていただいても大丈夫でしょうか?」

その申し出を断る理由は特になく、何よりも言伝を頼まれているのならば伝えなくては彼女としても帰るに帰れないだろうと思い、慧音は快くその申し出を受け入れた。

・・・・・・・・・‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

しばらく経って、士郎の授業も終わり、彼が教員室に戻ってきたことで、咲夜はようやく目的の人物に出会うことができた。

咲夜の姿を認めた士郎は、『意外だ』と顔に書かれた状態で歩み寄ると、咲夜の表情から何かを察したのか寺子屋の裏、滅多に人が来ない通りへと彼女を連れて歩いて行った。

その姿を見ている教師が『二人』いた。

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

「まずはお久しぶり・・・とでも言っておこうかしら」

寺子屋裏の暗い日陰で二人は話していた。

互いに何か牽制し合うような動きをたまに見せるのだが、まるで意味はない、どちらともに戦闘の意思は無く、牽制をしているのはほとんど相手のストレスを溜めるのが目的と言っていいだろう。

「久しぶり・・・って、そんなに時間経ってたか?」

思わず聞き返した士郎の言葉に、咲夜は少しだけ腕組を崩してそっぽを向く、自分の言葉の矛盾に気がついたのだろう。

「わ、私達人間は妖怪と比べて人生が短いのよ、あなたと一緒にしないで」

・・・ん?

士郎が覚えた違和感、それは『妖怪』という言葉(ワード)だ。

「確かに2日程度なら人間にとってもそれほど長い期間ではないわ、だけど挨拶の折に混ぜる言葉として使い勝手がいいのよ、お久しぶりって、わかるかしら、わからないでしょうね貴方のような妖怪には」

「(あー、なんだろ、俺妖怪だと思われてるのか)」

まぁ確かに、前回出会った際に彼女の特別な空間で動けていたのは自分だけだったことなど、彼女がそうした誤解をするのも納得できる。

「えっとだな、咲夜・・・だったよな、信じてもらえるかわからないけど、俺は人間だ」

まぁ、厳密に言えば人間というよりも幽霊とかに近いのかもしれないのだが・・・転生って人間と呼んでいいのだろうか・・・と疑問を浮かべる士郎。

「・・・いや、それは嘘でしょ」

即効否定の十六夜咲夜、確かに、彼女の気持ちも分かるものがある。

例え話をしよう。

川、場所はどこの・・・とまで限定する必要はない、清涼な、美しい川だ。

見れば、そこを泳ぐ魚がいる。

必死に流れに逆らって泳ぐその姿は季節によっては風物詩となるほどに見慣れた光景だ。

そんな中、異質なものがいた。

一魚(ひとうお)の違和感、流れに逆らうだけではなく、己の定めからも逆らった存在。

怪奇、陸を歩く魚。

そんな存在が自己紹介で『どうも、カマドウマです』なんて言っても、信じる者はいないだろう。

今の衛宮士郎はソレだ。

これまで、『止めた世界』で動く人間はいなかった。

いるのだとしたら、それは同じ能力を持つ人間か、生まれながらにして『違う』存在だろう。

そう思っていた矢先、現れた。

衛宮士郎というイレギュラー、『止めた世界』で動く存在、咲夜は歓喜した。『ようやくこの能力が何なのか分かるのではないか?』と、けれども、それは容易に裏切られた。

『人間だ』

認められる言葉ではなかった。

きっと、妖怪、神様、宇宙人?そんな存在なのだろうと期待した。

謎に包まれた『この能力』を解き明かしてくれるのだろうと思った。

しかし訪れたのはイレギュラー、イレギュラーが起こした更なるイレギュラー。

同じ能力を持っているわけでもなく、『この能力』を知っているわけでもない、ただ『効かない』という理不尽な現実。嘘を吐いている様子は無く。認めることを強要される。

十六夜咲夜は心の底から衛宮士郎に宣言した。



「私、貴方のこと嫌いみたいだわ」





第27話 十六夜咲夜はメイド長 残り~1日~

「俺はこれから自分の家に帰るんだけど・・・付いてくるのか?」

 

衛宮士郎は勤務時間を終え、慧音との就業後の会話(いつの間にか習慣化していた)も終えたので帰り支度をして寺子屋を後にした。

 

すると、一度は『嫌い宣言』をされ、人里へと消えていった十六夜咲夜が何故か寺子屋の前で待っていた。

 

何の用なのかは分からないが、衛宮士郎は彼女の雰囲気からここではしたくない会話のようなモノを感じ取った。

 

メイド姿ということもあって人目を引く彼女は周囲を気にしてなのか言葉も無く頷くことで了承の意を示した。

 

「んー、わかった。それならついて来てくれ」

 

そう言って士郎は走り出した。

 

さて、ここで思い出して欲しい、衛宮士郎の身体能力はサーヴァントクラスである。そんな彼の速度に、十六夜咲夜が付いていけるだろうか?

 

答えは・・・

 

「速い!速いわよ!ちょっと待ちなさい!」

 

もちろん無理である。

 

「それで人間だっていうのだから理不尽なものね・・・」

 

咲夜自身、自分なりにこれまでかなりの修練を積んできた身である。

 

誰かに指示したわけではない分、確かに他の者と比べるとその熟練度や修練の効率は落ちるかもしれないが、それでも自分なりにできることを頑張ってきたつもりだった。

 

「まぁ、俺自身この身体能力は後天的に手に入れたものだからな・・・咲夜も今できる事を突き詰めていけばかなり伸びるとは思うぞ」

 

十六夜咲夜が前回の戦闘で見せた『存在の加速』というチートじみた能力・・・、物体の在り方そのものを加速させることでその物に対して生じる全てをも加速させる。

 

似ている・・・と思った。

 

言峰という神父から聞いた切嗣(じいさん)の戦い方に、とても似ている・・・と。

 

人間の身でありながら時という絶対の束縛から解放された存在、それは敵対する者にとっては驚異でしかない。

 

彼女が今以上にその能力を使いこなした時、果たして勝てる者はいるのだろうか・・・とさえ思う程だ。

 

「ご高説どうも、でも結構よ、私は今できる事をさらに増やしていこうと思っているの、そうすることでもっとお嬢様のお役に立てるようにね」

 

ふふん、と笑みを見せつけ、どこか勝ち気になっている十六夜咲夜の態度に士郎は自分の言葉は聞いてないんだなーと少し呆れた。

 

「なんだよ・・・それにしてもどうやって咲夜を俺の家まで連れて行くかなぁ・・・うーん、それなら」

 

ついてくると言うのなら置いていくのはしのびない、そのためには一緒に行くことが条件としてあげられるわけだが・・・

 

そこで、衛宮士郎はひとつの案を出した。

 

「俺が運べばいいんだ」

 

「え?」

 

言葉にすればその後に行動に移すだけ、相手の了承は空の彼方か地平の果か、脚力だけではなく行動へと移す際の決断力、その素早さで瞬時に疑問符を頭上に浮かべている十六夜咲夜の後ろへと回り、彼女の足と背中に手を回して抱き上げる。

 

「わきゃあ!」

 

悲鳴を上げるも士郎の視線は既に自宅の方向へと向けられている。

 

その姿、知らぬものが見れば騎士と姫に見えるだろう。

 

いわゆるお姫様だっこという物だ。

 

慣れていない咲夜は戸惑い、長身の自分がこのような体験をするとは思っても見なかったことと、衛宮士郎がとった突然の行動に対する困惑が頭の中を駆け巡った結果、言葉にすることも出来ずに現状を受け入れていた。

 

レミリアの妹のフラン、彼女に対して絵本や童話の読み聞かせをする中で幾度か登場したそのお姫様だっこというモノに、咲夜は軽いあこがれを抱いていた。

 

住む環境が豪華・・・というのも一つの理由なのかもしれない、白馬の王子様を信じているわけではないが、彼女は劇的な出会いというものを待ち焦がれていた。

 

出会い・・・でこそ無いが念願のお姫様だっこを経験した咲夜は嬉しさで口元が軽くにやけ、不快感や違和感を感じさせない衛宮士郎の抱き方に軽い心地よさを覚え受け入れた。

 

女性を物・・・ではなく者として、大切に扱う術を心得ているのだろうと推測する。

 

「はっ!」

 

受け入れてこそいたのだが、流石はメイド長、数十のメイド達を束ねる者の思考速度は早いもので、すぐさま切り替えて衛宮士郎の否定に入った。

 

「あ、貴方ねぇ!いきなりこんなことしたら」

 

「喋ると舌噛むぞ?」

 

そこも流石はメイド長、言葉の意味を理解するために脳内で聞き取った言葉を即変換。

 

喋ると舌を噛む→喋ったらお前の舌を噛んでやる。

 

「ふ、不潔よッ!」

 

突然の罵倒、士郎は気遣いでいったつもりの言葉がどういった風に受け取られたのかを推理して考えられる候補をいくつか頭で整理した後に思ったままのことを口に出した。

 

「なんでさ」

 

疑問の言葉への答えなのか、咲夜は慣れないそうした話題であるにも関わらずに問われれば返すことが礼儀という素晴らしいメイドの教訓に従って頑張って言葉にしようとした。

 

「そ、それはつまり・・・あなた、相手の舌を自分の口に含むような行為ってディ、ディ」

 

ディ?あぁ、

 

「ディープキス?」

 

「こ、言葉にしなくてもいいでしょ・・・」

 

メイドの教訓はどこへ行ったのか。

 

腕の中で顔を赤らめて恥ずかしげな表情を見せる十六夜咲夜は、これまで士郎が見てきた彼女の表情の中でもずば抜けて女性らしさがにじみ出ていた。

 

恥ずかしさからか目元に涙が浮かんでいたので、脚に回していた手を離して彼女を地面に降ろして、その涙をすくい取ってあげた。

 

「ん・・・」

 

咲夜が自分の目元に感じた熱を士郎の指だと認識し、『少しは優しいところもあるのね』と評価を改める一方で、士郎は言葉の難しさを認識していた。

 

まぁ、確かに言葉として聞いたことがなければその字面は誤解を生むものでしかないのは間違いがない、士郎は現代の教育という制度がいかによくできたものであるかを再確認することができた。

 

さて、誤解も(士郎の中で)解けた訳だし・・・ともう一度咲夜を抱える士郎。

 

咲夜はというと何か諦めたような表情で『もう好きにしなさいよ・・・』とつぶやいていた。

 

何のことやら?と士郎が彼女の顔を見つめると、咲夜はすぐさま『キスのことじゃないわよ!』と訂正を入れてきた。誰もそんなことは考えていないのだが・・・

 

とにもかくにも、家に行かなくては始まらないということで士郎は咲夜を抱きかかえて自宅へと疾走した。

 

最初はゆっくりと、しかし、段々と速度は上がっていき景色を置き去りに駆け始める。

 

走りながら、舌を噛むといったにも関わらず咲夜が問いかけてきた。

 

「貴方・・・自分のことを人間と言っていたけれどもこの脚力はどこで培ったものなの?とてもじゃないけれども人間の限界(ソレ)を超えているわ」

 

まぁ、当然の疑問だな、と心の中で納得する士郎。

 

そこまで隠すような事でもないと思ったので、走りながら返答する。

 

「魔力による強化(ブースト)と、あとは後天的に大きな力を得たって感じかな、咲夜だって綺麗な脚をしている割にその実、筋肉の引き締まったいい脚をしていると思うぞ、それでいて女性らしいしなやかさも兼ね備えているしな」

 

特に深い意味はなく言った言葉だったのだが、咲夜の脚を意識した結果脚を抱えていた手に軽く力が入り脚を少し揉んでしまった。

 

咲夜が小さく『ん・・・』と声を漏らしていたのでくすぐったい思いをさせてしまったかと少しだけ申し訳ない気持ちになった。

 

「馬鹿ね、私は紅魔館のメイド長よ?褒められたところで嬉しくもないわ・・・だ、第一、私の身体を見て女性らしさなんて感じられるとは思えないけれど」

 

そう言いながら、自分の胸元に手をやって虚しさを覚える咲夜、そこには美鈴のような豊かさはないものの、僅かな膨らみと均整のとれた美しい身体がある。

 

周辺、メイド妖精や人間メイドのものと比べてみて十六夜咲夜が気がついたことは、自分の胸が少し小さめであるということだ。

 

食べるものや環境の違いだろうかとも思ったが、自分と同じくらいの時に拾われて自分と同じように育った仲間のメイドを見てみても、彼女の胸はりんごを彷彿とさせる一方で、咲夜の胸はまな板を彷彿とさせた。

 

まぁ、実際のところはそこまで平らなわけではない、膨らみもきちんとあるし、服の上からでもそれは確かに分かるものだ。

 

ただ、彼女自身が気にしすぎているというのが最大の問題なのだ。

 

「んー、俺はそのへんよく分からないし、俺はスレンダーな女性って好きだけど・・・そうだな」

 

少しの思案、口に出すのは正直な言葉だ。

 

 

 

 

 

「咲夜を測る尺度ってやつは(そんなもの)じゃないだろ?」

 

言葉は続く。

 

「誰に決められるでもない、自分だけの尺度(はかり)を見つければいいと思う」

 

 

 

 

衛宮士郎からすれば、なんてことはないただの助言だったのかもしれない、しかし、その言葉は咲夜に響いた。

 

悩み・・・だったのだろうか、戦闘などの際は忘れる。そんな些細な悩みだった自分の胸へのコンプレックスを、衛宮士郎という男はたやすく消し去った。

 

女性として、メイドとして、十六夜咲夜として、咲夜は自分を測る尺度なんてものは考えたことがなかった。

 

ましてや、ほぼ敵である男の腕の中で考えることになるなんていうのは想定外だったけれども・・・

 

敵なのに、嫌いなのに、衛宮士郎という男は先程から何故こうも彼の良い所を見つけさせるのか。

 

スカした男・・・だと思っていた。

 

美鈴やルーミアがこの男を気に入っていた理由が分かった気がした。

 

抱きかかえられながら、衛宮士郎の厚い胸板に男性を感じた。

 

硬い。

 

なんだ、私の胸は十分な柔らかさを持っている。気にするほどのことじゃなかったんじゃないか?何よりも、そう。

 

 

 

 

 

十六夜咲夜(わたし)を測る尺度は(そんなもの)じゃない。

 

 

 

 

「その・・・ありがと」

 

「なに、なんてことないさ」

 

自分のお礼の言葉に、顔をこちらへと向けた衛宮士郎の笑顔に、胸の秒針が少しだけ早まった気がした。




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