57話 超エロいお姉さんが5人も登場!!
扉の向こうは、何もない、静まり返った通路だった。
石造りの壁が、松明も灯りもないのに、ぼんやりと淡い光を放っている。
足音だけが、やけに大きく反響した。
まっすぐ伸びたその通路の先、突き当たりに、もう一つ、巨大な扉がある。
そして……その扉の前に、五人の女が、並んで立っていた。
誰もが、息を呑む。
五人とも、妖艶なドレスを身にまとっていた。
髪も、メイクも、これ以上ないほどに盛られまくった完璧な仕上がり。
銀座のクラブに立たせれば、間違いなく、五人ともナンバーワンを取れるだろう。
中央に立つ、リーダー格の女が、静かに口を開く。
「よくぞ、ここまでたどり着いたな。まずは褒めてしんぜよう」
あまりにも、上から目線だった。
「われらは傾国部隊。余《よ》はリーダーのクレオパトラ」
そう名乗ると、右から順に、他の四人も続いた。
「儂《わし》はヨーキヒ」
「ヒック……あーしは、カグヤ」
「…………ダッキ」
「私はフジコよぉ、よろしくねぇん」
その顔立ちの完成度以上に、五人全員から放たれる覇気と殺気が、あまりにもえげつなかった。
あまりにも桁違いすぎて、彼女たちに対する、性的な感情の類は、一切湧いてこなかった。
ただただ、怖かった。
全身の産毛が、逆立つような感覚。
「最初に、我々のレベルを言っておこう」
クレオパトラが、静かに告げた。
「我々のレベルは、五人とも……177だ」
その一言に、通路全体が、しんと凍りついた。
「……177が……五人……?」
誰かの、震える声。
「それは……どうあがいても勝てないな……」
別の誰かの、掠れた呟き。
――逃げるしかない。
誰もがそう判断した、まさにその瞬間。
「我々から逃げられるとでも? 愚かしい」
クレオパトラの声が、冷たく響いた。
次の瞬間、五人の姿が、視認すらできない速さで、一気に間合いを詰めてくる。
「うぁあ!」
背を向けて逃げようとしていた、レベル40部隊の面々が、次々と、背後から斬り伏せられていく。
「ぎゃあ!」
「ひげぇ!」
断末魔の声が、通路にこだました。
それを受けて、この場の最強戦力、
――時空旅団が、即座に動き出す。
「この女ども、やべぇ! てめぇら、本気で行くぞ! サポート部隊、支援しろぉお!」
猛田が、真っ先に切り込んだ。
ジュリアも、続いて前線に立つ。
他のメンバーは、後方から支援に回った。
全員が力を余さず全力で挑んだ。
だが、そのすべてを、傾国部隊は、いとも軽く受け流していく。
時空旅団の相手をしているのは、クレオパトラとフジコの、たった2人。
23人対2人という数の有利など、まるで意味を成していなかった。
「くくく……カスみたいな攻撃だ。ほら、どうした。もっと気合入れて攻撃しろ。かゆくもないぞ」
「かゆくもないっていうのは言い過ぎねぇん。私たちも、ちょっとは痛いのよぉん。……でも、ちょっとだけ……だけどねぇん」
時空旅団の総攻撃を涼やかにさばいていく2人を見て、
猛田が、冷や汗を浮かべつつも、
「あんまナメたことばっか言ってんじゃねぇぞ、ごらぁあああ!!」
気合を入れて攻撃をしかける。
どんな攻撃も、彼女たちには通じていない。
時空旅団は、まだ戦闘になっているが、
レベル40部隊、バビロンズ、エンジェルライダーズのみんなは、
まともな戦いにすらなっていなかった。
ヨーキヒ、カグヤ、ダッキの猛攻撃を前になすすべなし。
もはや、それは、戦闘とすら呼べない光景だった。
ただの、一方的な蹂躙。