・結構相性いいね二人とも
・マジ動けてる
・初めてのゾンビ相手にここまで動けるなんて凄すぎ
「ほんと、戦いやすかったよ」
「ね、戦いやすくてビックリしたよ。朝倉くんって結構視野広いんだね」
「俺が使う魔法的にさ……視野広くしないと色々まずいんだよね」
・あっ(察し)
・そら(さっきの台風なんか打ってたら)そうよ
・マイナーダンジョンならともかくとして、『鳴神の遺産』はメジャーダンジョンだからなぁ
・巻き込んだらと思うと大変。配信してるし
・他の魔法なんかないの?ほら、範囲狭くて強い魔法
「あったらガンガン使ってますよ。範囲狭い魔法ならありますけど、ゴブリンくらいしかダメージ入らないですねえ。コボルトには少しのダメージしか入らないです」
・コボルトでそれかぁ…
・そりゃゾンビに使えんわな
・てことでダメージを与えれる魔法は大規模と…
・あれ?でもさっきの炎の矢は?
「
いや、本来はポンポン打てる魔法だったんだけどな?魔力剣……魔剣に適用させたらクソ長えクールタイムが発生したわけで。
しかも、それに加えて魔力を編み込んでいなけりゃ発動できないときた。別に今のも嫌いじゃない……嫌いじゃないんだけどなぁ……。
そこをマジで改善してほしい、いやほんまに。
でもー、これ以上弄るのはもう嫌かも。ふっつーに頭使いまくるからな?
控えめに言って頭が割れるぞ?
「えっ、ごめん」
「謝らなくていい。その代わりに後で煌剣使わせろ」
「そりゃあね!モチモチのろん!てか、煌剣気になるんだ。物理はもう十分なのに?」
「それとこれとは別だろ。燃える剣はほら、その、ね…?ロマンがね?」
・草
・健康的な日本男児ならそらそうなる
・燃える剣はかっこいいからな、しゃーなし
・朝倉なら凍らせれる剣も作れそう
・↑それな
「あはは……」
できなくはない……が、やりたくはないのが現状だ。【
これ以上情報密度の高い擬似魔法を置くとなると、「竜性魔法」のいくつかをリソースの外に追いやらなければならない。
別にリソース外でも使えるっちゃ使えるが、今の戦闘スタイルに合ったものってなると「竜性魔法」は外に置いておくんじゃなくて、リソース内の方がいい。
一から魔法を組み立てる+戦闘中に詠唱を唱えるとなると、だいぶ隙ができてしまうからな。
今のツーマンセルで回すのなら、今がちょうどいい。だから、氷の魔剣はしばらくはお預けだ。
…だからそんな悲しそうな顔するな。言っておくが、生命線がかかってるんだからな?
「ゾンビ3体か……いい練習相手だ。俺にやらせてくれないか?」
「練習……まさかアレやるつもりなの?確か魔力を結構喰うって…」
「完成版ならな。簡易版だと結構控えめだ。模擬戦のときには効果が薄いと考えて使わなかったが」
・なに?
・結構強めなスキルと予想
・ワクテカワクテカ!
取り出すのは杖。本来魔法使いが用いるとされている大型よりも小型な俺専用魔杖。
美兎ちゃんのコネで紹介してもらった魔法士さんから作ってもらった『紅月』の能力は情報補助。
通常備わっている魔法補助はいらない。
「
白い線が走り、変則的な軌跡によってゾンビたちを困惑させながら叩きのめす。
本来
しかし、それが自分にもできない道理はない。己が生み出した擬似魔法を
通常よりも利便性が高まった技……それが【
その分擬似魔法をただ発動するよりも頭を使うが、許容範囲内。試運転がてらにボコボコにしてやるぜ。
……って、もう終わっちまったか。
「私と戦ったときよりも進化してない?そのスキル」
「対象を変えただけだぜ?他者から自身へ。そうすることで魔力消費も減るし、必要な情報処理能力も低下する。まあ、応用技みたいなもんだ」
「見出すの早すぎない!?私が応用技編み出すの、結構な時間かかったんだけど!?」
「そりゃ俺は才能あるし」
「私だって中々の才人なはずなのに……」
・朝倉がおかしいだけで相沢も中々才能ある
・スキルの応用技ってそう簡単にできないから、朝倉が異常なだけだから!
・そやぞ、そこの朝倉とかいう化け物と一緒に比べない方がいいぞ
「ひどくない?一応俺のチャンネルだからな?ここ」
…なーんて言葉は吐くが、俺自身おかしい事は分かっている。
そもそも種族が竜人で、普通とは違いすぎるスキルを持っている。相沢も〈
他者をねじ伏せるまでに圧倒的なポテンシャルがあることは理解してる。
はぁ……こんな力、いらなかったんだがなぁ。ただ、ダンジョンを冒険できたらそれで良かったのに。
かんっっぜんに持て余してんだよな。
「……朝倉くん」
「分ぁってる。こりゃ純度100%の化け物だな」
薄々と感じていたが、ダンジョンの魔力だと誤魔化したかったオーラ。あのオークのときのような、肌を突き刺し、感じさせるものを恐怖させてしまうような存在。
ゾンビを倒してから、それがより強固に感じてしまう。
ゾンビを倒すことがトリガー……なわけねえよな。それだったら他の探索者たちが【鳴神の遺産】の異常性を報告したはずだ。
一番チープなのは、俺が竜の因子を持っていること。大体の竜の因子を持つ奴らは強い。一番弱い劣等竜種、ワイヴァーンでもB+だ。
もし最弱の竜種を基準とした場合、俺たちは即座として砕けちる。
こりゃ奥に進むのは無しよりの無しだな。せっかく出来たばっかりの相棒と来たんだから奥まで潜りたいが、そう我儘を言える状況じゃねえ。
まっ、仕方ねえか。ゾンビと*1ゾンゲルを狩って帰るか。
「そう、したかったんだけどなぁ……」
化け物がアホみたいな速度で階層を駆け上がり、こちらへ向かってくる。
俺を感知した……って感じか?こりゃ逃げるのは無理そうだな。
「相沢。これは、腹括るしかないみたいだぞ」
「だね。朝倉くんってトラブルメーカーだったりする?」
「俺とは限らないだろ。ほら、相沢のアレかもしれないだろ?」
「アレも朝倉くん経由だから、結局のところトラブルメーカーと判定されるのは朝倉くんなんだよねえ」
そんな無駄話を重ねるうちに、化け物の姿が見えてくる。
彼には鱗があった。
彼には翼があった。
彼にはブレスを吐けるであろう大口があった。
その姿は_____まるで、ドラゴン。
「ワイヴァーンの幼体種か!?」
助かったとも、危機に瀕しているとも、どちらとも言える状況だな…。
だが、Cより上の魔物が来なくて助かった…!!成体ワイヴァーンを基準にされていたとしたら、俺たちはもうこの瞬間にはこの世にいない。
まあ、だからと言って勝てるとは言わないけどな!!
「相沢!」
「分かってるよ朝倉くん!全力全開のイケイケドンドンでしょ!?」
「あぁ!」
「「合体魔法!
【
最高火力とはいかなくても、結構なパワーを持っている。これでちったァダメージが入ってるだろ?
「グルルゥ……」
ワイヴァーンにダメージが入っているのが伝わる。そして、元々据えられていた悪意が深まる。
まるで「やっぱりお前だな」と確信を深めたかのように。
……どういうことだ?なんで、そんなことを……いや、やめろ。今は戦闘中だぞ?油断したら死ぬんだ。
余計な思考は勝ったあとにすればいい。
「ブーストアップ・トライブースト!」
シンプルに自身の魔力出力、魔力効率、肉体強度をあげる「バーストアップ」。格上との戦闘時のみに発動する全能力アップのトライブースト。
この程度の強化で簡単に牙が届くとは思えないが、それでもある程度は近づいた。
そして、それは俺だけではない。
「
赤黒いオーラを発する相沢の肉体が強化されているのが分かる。【
「全力全開イケイケドンドンで行くぞ!」
「うん……気張っていくよ!」