銃と乙女 ― Guns and Girls ― 作:もってぃ8
「こいつはすごい……」
――…フレームは、銃身および
それが発砲の反動を利用して自動的に
見れば見るほど惹き込まれる。まるで工芸品のようだ。組み上げの精度が尋常じゃない。
解せないのは、傷の見当たらないフレームには、シリアルはおろか工房の刻印ひとつ入っていないことだ。
「これは……銘も刻印も見当たらないけど?」
訊くべきかどうか迷ったものの、けっきょく訊いてしまったエミールに、マルレーンは屈託なく応じた。
「ごめんなさい。いつ、どこで造られたか……型番もわからないの」
「こんな見事な造りの銃なのに? じゃ、〝
心底から残念だ、というふうになったエミールに、
「〝レーリチ〟よ」 マルレーンは応えた。
「
言葉を切って頷いてみせる。……どうやら〝
「君ら
話題が深いところに落ち込んでいってしまう前に、ドクが横合いから話題を変えた。
〝荒事専門〟の言い様に、エミールが返事に窮してオレリーを向く。視線を交わした後に、彼女が応えた。
「
言葉尻を拾うようにドクが訊く。
「――〝降り懸る火の粉〟を払うのはやぶさかじゃない?」
〝ええ〟とオレリーは肯いて返した。
「なるほど」 ドクはくぃとグラスを呷った。「それであの腕前か……一応、納得することにしたよ」
「おふたりは〝荒事専門〟なんですか?」
逆にそう訊き返したのは、一通り見回して満足したらしく〝レーリチ〟を
「まあ、そうだね。……僕らは
エミールはオレリーと目を見合わせた。医者が本業だと彼の口から聞いて
「……
エミールは、探るような声にはならないように、さり気なく訊く。
「
ドクも同じように、さり気なく、という感じに応じた。
それから、にっこりと笑顔になって、どこまで本気かはわからなかったが、満更でもないように聞こえる声で言ったのだった。
「でも、そうなったときには、ぜひ一緒にやりたいね。すごく楽ができそうだ」
と――。
オレリーの銃も判明しました。以下解説。
イメージモデルは「ウェブリー=フォスベリー・セルフコッキング・オートマチック・リボルバー」(長っ!)。
4インチバレルの中折れ式リボルバーで.38レギュラー弾を使用します。
イメージ元は.38口径モデルは8連発銃なのですが、こちらでは6連発として、その分小型化されてます(女の子に持たせるので…)。
オートマチック機構を持つリボルバーとしたのは、トリガープルの軽いシングルアクションの方が、女性のガンアクションには向いているのでは、と考えたから。
かつてMGC社製「コルト・パイソン 6in」のダブルアクションのトリガーの重さに負けて、結局、一発ずつハンマーを起こしてシングルアクションで撃っていた、という遠い日の思い出に(乾杯!)