走り続けたナマモノの二周目 作:須々木三郎
前世も無かった大型連休
胃腸が落ち着いた翌日、学校に行こうとした
そう、今日は5月3日、憲法記念日である。
ゴールデンウィーク…と言われると世の中の学生は喜ぶのかもしれないが、
ウチの家はゴールデンウィークを有効活用することは出来なかった。
…義父と義兄が揃って高熱で寝込んでしまったのだ。
義母も運転は出来るが、彼女がもってるのはどちらかというと
というわけで、健康なウチらは彼らの看病をしていたが、それでも余りにも暇なので、歩いて近所の総合スーパーに行くことにした。
最初は車で、その次は自転車の二人乗りで行こうとしていたが、どちらもウチが全力で阻止した。
ちなみに、買ったのは食料品と風邪薬、後はなぜか子機付きの電話機だった。
今までの黒電話を、なぜこのタイミングで買い換えることにしたのか聞いてみると、どうやらこの前の大量出血事件の時のことを義母なりに反省してのことらしい。
次にウチしかいない時に、またあれだけの激痛で動けないし助けも呼べない…というのは流石に可哀想過ぎると義父に怒られたらしい。
それなら、ウチ以外の家族は全員何かしらの携帯端末を保有しているし、ウチも携帯端末を…と言おうとしたが、
「自分で稼げるようになってから
義兄も携帯端末を契約した。
あなたにはまだ早いと思う」
…そう言われてしまうと納得せざるを得なかった。
機械を触るのは好きなので、非常に興味はあったのだが。
帰り道、義母は義父や義兄にほぼ毎日のように怒られていることをウチに愚痴っていた。
摂食障害を患い、絶望的だった状態のウチを、
ウチにとっては一応…命の恩人なので、最初は彼女の味方をしようと思ったのだが、
義父や義兄も彼女の雑すぎる性格に苦労させられていることを知り、そういえばウチもこの前の大量出血事件で
ウチが
今晩からは、寝るときに足の向きは気にしないでおこう…それくらいしても罰はあたらないよね?
帰って電話機の設定を終えて、子機をベッドの近くで充電できるよう配線を整えたウチは、試しに誰かに電話してみようと思い、相手を誰にしようか考えていたのだが…
よくよく考えたら、ウチが電話しても違和感がない相手なんてほぼいないことがわかった。
かといって、内線で親とかと会話するのも味気ない。
…となると、思いつく相手はあの「豊田イネ」しかいなかった。
こんな時間に電話して迷惑にならないか…とは少し考えたが、余りにも暇だったので迷わず連絡網に載っていた電話番号に電話した。