走り続けたナマモノの二周目 作:須々木三郎
ぼっちだったはずの
余りにも衝撃的すぎる展開についていけなかったのか、
またしてもウチは、子機を片手に
しかも、夕飯が出来たことを義母が部屋に伝えに来るまで、誰一人としてそれに気づかなったという…泣いていい?
それにしても、いつの間にかウチは、勇者の
お姫さま、を名乗るには、いくらなんでも守りきれてないものが多すぎる気がするのだが…
何かウチに残ってるものがあればいいんだけど…
そう考えていながら眠りについたウチは、次の日はいつも通り、学校があっても余裕で間に合うくらいの時間に目が覚めた。
その時気づいた…あるやん、ウチにまだ残ってるもの。
そう思ったウチは、義母に病人たちの状況を聞いてみた。
義父と義兄の熱は、もう少しで治まるくらいにはなってきたが、今日はまだ安静にしていたほうがいいレベルらしい。
…ちょうどいい。計画は今日、実行しよう。
「お
だから交通費とか含めて…5千円くらいもらえるかな」
数日ぶりに家族で囲むことが出来た朝食の食卓で、
ウチは、珍しく家族に小遣いを要求した。
…大型連休での自分の不甲斐なさは、彼自身も感じていたのだろう。
要求は通った…念のため多めに言った金額そのままで。
次は、
部屋に戻ってパジャマから着替え始めたウチは、
唯一知っている電話番号に電話をかけた。
『はい、
今日はイネが最初に出た…なら計画通りにいくかもしれん。
「もしもし、
今日、母ちゃん家におるん?」
『いや、今日は仕事に行ってて夕方まで帰ってこないよ』
…よし。そう思ったウチは思わず手を握りしめた。
「…ならちょうどええ。昼過ぎくらいに
お前の家に行こうと思うんやけど、大丈夫か?」
しばらく返答がなかった…なんでやろ?
『オマエ少しは危機感とかそういうのを持ったら…
いや、言っても多分通じないんだろうな。
大丈夫。特にボクの用事はないから。』
「なら決まりや…12時台の電車でオマエの家の
近くの駅に行くから、出来たら迎えに来てくれ」
『…わかった。』
その言葉を聞いたウチは電話を切った。
着替え終わったウチは、すぐに近くの駅に向かった。
一本しかないホームで電車を待つ間、ウチは少し震えてた。
…大丈夫。イネはウチを
そう自分に言い聞かせていたら、1両しかない電車が来た。
整理券を取って電車に乗り、終点まで乗ったウチは、
改札で運賃と整理券を渡し、少し歩いた先にある、
身についた土地勘通りの場所にあった格安カットの店へ。
…もしなかったらどうしよう、と思っていて、
義父からは多めに予算をもらっていたのだが、
無事にあったので、そこでボサボサの髪を整えてもらった。
終わったらすぐに、今度は乗ってきた路線とは違う、
券売機で切符を買って、ホームにいた3両編成に乗り込む。
発車ベルが鳴って、電車は目的地へと向かい始めた。
待っとれよ
ウチが、お前に最強の剣を授けたる。