走り続けたナマモノの二周目 作:須々木三郎
時は流れて4月。私は中学校に入学することになった。
県庁所在地の市ではないが、すぐ近くにある田舎の町。
そこに住む中学生が全員集まる中学校は、
当然ながらそこそこ大きい学校であった。
私が振り分けられた1年3組では、自己紹介が行われていた。
当然私も自己紹介をした…その土地の方言ではなく、
かと言って標準語でも関西弁でもない、
前世から引き継いでしまった独特の訛りの言葉で。
どうもそれがいけなかったらしい。
すっかり私はクラスで孤立してしまった。
というよりも、ほとんどが持ち上がりのこの学校では、
友だちとかの関係は、小学校時代のまま続いてしまってる。
そこに突然現れた、得体のしれない訛りで話す、
左手がない転校生。簡単に受け入れられるはずがなかった。
孤立するだけならまだよかったのだが、
どうやらクラスメイトたちは、私を「異端」として扱い、自主的に中学校から退職勧奨?させる方針になったようだ。
次の日に登校すると、机の上に菊の花が置かれていた。
別に嫌いな花ではないので、そのまま家に持って帰った。
そしたら義両親はそれなりにびっくりしていたようだ。
彼岸花よりは好きなので持って帰ってきただけだ。
そう伝えてもあまり納得してはもらえなかった…
その次の日は、机に思いっきり落書きがされていた。
別に板書に問題があるわけでもないので放置して、
放課後、私は担任にそのことを伝えてみた。
善処する、とは言われたが私にも大いに原因があるらしい。
…いまいちわからない。単純に私は被害者のはずなのに。
その次の日は、ヤンキーかぶれの先輩方に呼び出された。
そして、私は、何度も何度も
随分と溜まってらっしゃったのだろう。
脈打った回数は、10回から先は覚えていない。
ただ、それが心の傷になったか…と言われたら、
はっきり言って殆どダメージはなかった。
少なくとも
ただ、流石になかったことにするわけにもいかないので
ボロボロになった制服のまま、パンツも履かずに職員室へ。
…その後どうなったかは正直覚えていないが、
とにかく職員室が大騒ぎになったのだけは記憶に残ってる。
結論としては、それだけ酷いことをされた少女が
翌日何事もなかったように登校するのもおかしいから、
数日くらい自宅で休んでいるように…と命じられた。
前世では中学も高校も皆勤賞だった私としては、
これくらいのことで休みたくはなかったのだけれど…
周りからしたらそうではないらしかったので、
仕方なくそれに従うことにした…
そんなに酷いことされたとは思ってないのに…なんでや!
流石にこんな公立中学校が現実にあったらどうなるか。
そこまでは私にも想像がつきません。
あくまでもこの物語はフィクションです。